『おそ松くん』(おそまつくん)は、赤塚不二夫とフジオ・プロによる日本の漫画作品である。『天才バカボン』以前に描かれた作品で、赤塚のギャグ漫画家としての確固たる人気を確立した。
おそ松くん | |||
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ジャンル | 少年漫画・ギャグ漫画 | ||
漫画 | |||
作者 | 赤塚不二夫とフジオ・プロ | ||
出版社 | 小学館 | ||
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掲載誌 | 週刊少年サンデー | ||
レーベル | アケボノコミックス、講談社コミックスなど | ||
発表号 | 1962年16号 - 1969年21号 | ||
巻数 | 全31巻+別巻2巻(曙出版) | ||
アニメ:おそ松くん(アニメ第1作) | |||
原作 | 赤塚不二夫 | ||
監督 | 永沢詢 | ||
音楽 | 渡辺浦人 → 三保敬太郎 | ||
アニメーション制作 | チルドレンズ・コーナー、スタジオ・ゼロ | ||
製作 | 毎日放送、チルドレンズ・コーナー スタジオゼロ | ||
放送局 | 毎日放送、NETテレビほか | ||
放送期間 | 1966年2月5日 - 1967年3月4日 | ||
話数 | 全56話 | ||
その他 | 1967年1月28日・3月11日 - 3月25日は 既存話数による全編再放送。 | ||
アニメ:おそ松くん(アニメ第2作) | |||
原作 | 赤塚不二夫 | ||
監督 | 鴫野彰 | ||
脚本 | 星山博之、浦沢義雄、富田祐弘、照井啓司 丸尾みほ、静谷伊佐夫、阪口和久、廣岡豊 | ||
キャラクターデザイン | 岸義之 | ||
音楽 | 本間勇輔 | ||
アニメーション制作 | スタジオぴえろ | ||
製作 | フジテレビ、読売広告社、スタジオぴえろ | ||
放送局 | フジテレビほか | ||
放送期間 | 1988年2月13日 - 1989年12月30日 | ||
話数 | 全86話 | ||
映画:おそ松くん スイカの星からこんにちはザンス! | |||
原作 | 赤塚不二夫 | ||
監督 | 鴫野彰 | ||
脚本 | 星山博之 | ||
音楽 | 本間勇輔 | ||
制作 | スタジオぴえろ | ||
製作 | 布川ゆうじ | ||
配給 | 東映 | ||
封切日 | 1989年3月18日 | ||
上映時間 | 25分 | ||
ドラマ:おそ松くん イヤミ・チビ太の板前一本勝負 | |||
原作 | 赤塚不二夫 | ||
脚本 | 土屋斗紀雄 | ||
演出 | 奥村隆市 | ||
制作 | フジテレビ | ||
放送局 | フジテレビ | ||
放送期間 | 1985年12月16日 - | ||
話数 | 全1話 | ||
テンプレート - ノート | |||
プロジェクト | 漫画・アニメ・ドラマ | ||
ポータル | 漫画・アニメ・ドラマ |
本作は、六つ子である松野兄弟やその周囲の人間たちが織りなすドタバタを描いたギャグ漫画である。発想の原点は「1ダースなら安くなる」というアメリカの映画で、初期案では12人だったが、漫画のコマで描ききれる人数ということから6人のキャラクターが描かれた。赤塚のアシスタントを長年務めた北見けんいちによれば、イヤミやデカパンなどのキャラクターデザインは、当時赤塚のチーフアシスタントだった高井研一郎が手掛けていたとのことで、1970年以降のチーフ作画はあだち勉が担当している。赤塚は「うまく脇役が描けない」と高井に依頼し、高井は六つ子以外のほとんどのキャラクターを創案し、イヤミの「シェー!」も初めて描いたとされる。ただし、ネームだけは赤塚が一人で作成している。
もともとは全4回の短期連載の予定だったが、爆発的な人気を受け、掲載先を変えながらも長期連載を果たした経緯を持つ。最初は『週刊少年サンデー』に1962年16号から1967年33号まで連載されていたが、『ボーイズライフ』(1966年4月号から12月号まで)や学年誌にも掲載され、1969年『週刊少年サンデー』21号掲載の「いまにみていろミーだって」まで小学館の各雑誌で作品が発表され続けた。なお、『少年サンデー増刊号』などで掲載されたスペシャル版では、チャーリー・チャップリンなどの映画作品の翻案が多い。のち『週刊少年キング』の1972年5号に『新おそ松くん』として掲載され(『チビ太の金庫破り』リメイク版)、同年13号から1973年53号まで再び『おそ松くん』の題名で連載された。
その後も小学館の学年誌での別冊付録として旧作が掲載されていたほか、テレビアニメ第2作の放送に際し講談社の『コミックボンボン』に1987年11月号から1990年3月号まで、同じく講談社刊行の『テレビマガジン』に1988年2月号から1990年1月号まで、新作が連載された。
また、1987年『話のチャンネル』(日本文芸社)連載の『花ちゃん寝る』第7話には社会人になった六つ子がゲスト出演したほか、1989年4月に発行された『週刊少年サンデー30周年記念増刊号』には『あの有名キャラクターは、いま!?』のタイトルで連載開始当時から27年が過ぎたという設定の4ページの読み切り作品が掲載。1993年に発行された『ビッグコミック 1993年6月25日号』では創刊25周年記念大広告としてサッポロビールの製品『黒ラベル』とのタイアップ広告『大人になったおそ松くん』が7ページのイラストと文章で掲載され、連載当時から25年後のメインキャストたちが登場した。
1998年9月には『イヤミの敬老の日』、1999年1月には『お正月ざんす』が、共同通信社配信により「北日本新聞」(北日本新聞社)や「新潟日報」(新潟日報社)などに掲載。いずれも『おそ松くん』の後日談を描いた作品で、『お正月ざんす』は赤塚の生涯最後の読み切り作品となった(※絵本やイラストなど除く)。
第10回(昭和39年度)小学館漫画賞受賞。同名の連続テレビアニメが1966年と1988年の2度製作・放送され、1985年には実写テレビドラマも製作・放送された。また、2015年には原作者である赤塚の生誕80周年に併せ、大人に成長した六つ子たちが活躍する続編のテレビアニメ『おそ松さん』が製作され、再び大人気を博した。2015年7月時点で単行本の累計発行部数は1000万部を突破している。
長期にわたり連載された作品であり、かつその間の内容の変更が著しいため便宜上数節に分ける。
なお、「中期」と「後期」の間、いわゆる中断期(1969年 - 1970年)は、『もーれつア太郎』や、週刊少年サンデーに移籍した『天才バカボン』にゲスト出演することが多くなる。そして『ア太郎』の長編作である『時のかなたの森の石松』・『風雲もーれつ城』・『まっ黒しっぽを東京でなおせ!』(原題『最後の休日』)では、3作の主要キャラクターが共演するようになる。
1987年「話のチャンネル」(日本文芸社)連載の『花ちゃん寝る』第7話には、社会人になった六つ子がゲスト出演。主人公であるスナックのママ「花ちゃん」との営みシーン、童貞喪失シーンも描かれている。赤塚の没後、2015年から放送され大ヒットすることになるTVアニメ『おそ松さん』を彷彿とさせるネタも散見され、当時の制作アシスタント・吉勝太は「六つ子に奥さんがいるという設定で、『おそ松くん』のその後を『花ちゃん寝る』ですでにやっているという。今思えばすごい最先端ですな(笑)」と回想している。30年以上にわたり単行本未収録だったが、2021年7月、『夜の赤塚不二夫』(なりなれ社)に初収録された。
1989年4月発行の「週刊少年サンデー30周年記念増刊号」に掲載された。今作ではチビ太以外の主要キャラクターたちは全員何らかの理由により、すでに死亡していることになっており、4年後に発表された『大人になったおそ松くん』の設定とは大きく異なっている。また、この作品では、「赤塚不二夫が昭和63年1月1日に重症のアル中にかかりマンガが書けなくなり自殺」と作品発表前の日付で死亡の記述がされており、実際の赤塚の死亡状況とは異なる。オンデマンド版「赤塚不二夫漫画大全集(263)」-『1980年代』(コミックパーク)や文庫版「おそ松くん」(竹書房)第15巻ラスト、『「おそ松くん」とアカツカ怪作劇場』(宝島社)に収録。
共同通信社配信で、「北日本新聞」1998年9月12日付ほか全国各紙に掲載された。ヨロヨロに衰えたイヤミが、『おそ松くん』のメンバーと再会し、元気を取り戻していくストーリー。20年以上にわたり単行本未収録だったが、2021年7月、『夜の赤塚不二夫』(なりなれ社)に初収録された。
共同通信社配信で、「新潟日報」1999年1月5日付ほか全国各紙に掲載された。『おそ松くん』のメンバーが宝くじに当選し、イヤミを誘ってフランス旅行へ向かうストーリー。本作は『おそ松くん』の最後の作品であり、赤塚不二夫の生涯最後の読み切り作品でもある(※絵本やイラストなど除く)。20年以上にわたり単行本未収録だったが、2021年7月、『夜の赤塚不二夫』(なりなれ社)のラストに初収録された。また本遺作は赤塚の手による下書き原稿や未使用原稿(アイデア・ラフ)も残されており、同書の巻頭解説ページで初公開されている。
担当声優(「声」と省略)は、アニメ1作、2作、パチスロ、サンスリー版となっている。なお、他作品からの人物は例外。
『おそ松さん』における独自設定・声優は本項ではなくおそ松さん#登場人物を参照。
※ 週刊少年サンデー版およびアニメ第2作を中心に記載する。他の漫画やアニメと違い、話によっておのおのの役柄が異なるのが特徴である。
アニメ第2作の第14話・第44話・第85話と竹書房版の第20巻に登場。体は柔軟性でゴムのように伸びる。第44話では、地球を撮影した宇宙人が去っていく時にフジサンケイグループの目玉マークを描いて帰っていった。
1963年に青林堂から全5巻が、1964年に東邦図書出版から全4巻が刊行される が続刊されず、曙出版から『おそ松くん全集』として全31巻が1968年から1975年にかけて刊行された。
アケボノコミックス版の刊行当初は『少年サンデー』(週刊・月刊別冊・増刊)を中心に、『ボーイズライフ』・学年誌・『小学館ブック』に連載された作品、および、チビ太をスピンオフさせて『少年ブック』(集英社)に1964年から1965年まで連載した『カン太郎』の中から5本を収録、カバーは全て色違いにして全24巻を刊行。第24巻の最後は連載最終話に掲載された「いまにみていろミーだって」ではなく、前月掲載話「ドロボウは教育のために」に入れ替えられ、最後のページの空白に全集が24巻をもって完結したというお知らせが加えられていた。その後、サンデー版最終話「いまにみていろミーだって」と『少年キング』版が1973年より追加され、さらに赤旗日曜版(日本共産党)に連載したハタ坊のスピンオフ作品『ハタ坊とワンペイ』を「別巻」として2巻刊行、この時に本のカバーをピンク色にし、それまで刊行した24巻もピンク色に統一し、31巻+2巻として再発売した。この曙版は最も普及したコミックスであり、これを定本とする見方もある。
アケボノコミックスに掲載された『ボーイズライフ』・『小学館ブック』・学年誌・『カン太郎』版は次の通り。
掲載誌 | サブタイトル | 掲載号 | 収録巻 | 備考 |
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ボーイズライフ | ぼくらのクラスは先生が二人 | 1966年4月号 | 15巻 | 竹書房版では「どちらがりっぱな教育者」と改題 |
ミーはみんなのお毒見係 | 1966年5月号 | 16巻 | ||
イヤミのいんちき商売 | 1966年6月号 | |||
友情 空中ブランコ | 1966年10月号 | 19巻 | ||
友だちがほしいやーい | 1966年11月号 | 18巻 | ||
講談 井矢見重太郎の一席 | 1966年12月号 | |||
小学館ブック | メルシメルシのにがお絵ざんす | 1966年7月号 | 17巻 | |
イヤミとサメとゴムボート | 1966年8月号 | |||
小学二年生 | かあさんをだいじに | 1966年5月号 | 20巻 | 「ひらがなおそまつくん」掲載 |
いやしいことばあそび | 1966年7月号 | 22巻 | ||
小学四年生 | チビ太はまじめな一年生 | 1966年4月号 | 15巻 | |
忍法おぼえて六つ子に勝とう | 1966年5月号 | 16巻 | ||
おそ松の弱点はこれだ | 1966年6月号 | |||
スカスカスイカでもうけましょう | 1966年7月号 | 17巻 | ||
特訓やって運動会 | 1966年10月号 | 23巻 | ||
【カン太郎】 | やってきましたネコ・ウエスタン | 1964年1月号 | 3巻 | 原題「西部へきたよカン太郎」 |
ガツガツいやしい忠臣蔵 | 1964年4月号 | 原題「忠臣蔵だよカン太郎」 | ||
モモからうまれたチビ太郎 | 1964年7月号 | 原題「桃太郎だよカン太郎」 | ||
ガチンゴチンオリンピック | 1964年11月号 | 原題「石器時代だよカン太郎」 | ||
おとなしくしろシンデレラ | 1964年5月号 | 原題「シンデレラだよカン太郎」 |
小学館からもゴールデンコミックスとして全1巻が、また汐文社のホームコミックスからは傑作選として5巻、朝日ソノラマのサンコミックスからも自選傑作集として10巻の単行本が刊行されていた(いずれも絶版)。
上記のコミックスは長年入手困難であったが、1988年のアニメ第2作放送に伴い、講談社から少年サンデー版・ボーイズライフ版・学年誌版・小学館ブック版・『カン太郎』版・少年キング版を収録した全34巻と、コミックボンボン連載分29話中計20話を収録した「最新版」全2巻のKCボンボンコミックスが発刊された(こちらも現在は絶版)。
全34巻の講談社版と曙出版の『おそ松くん全集』のタイトルを以下に記す。
これより前の1988年にはアニメ第2作開始を記念して、講談社から「赤塚不二夫爆笑ランド おそ松くん」を発売。『おそ松くん』を中心に、『天才バカボン』・『もーれつア太郎』・『レッツラゴン』・『ひみつのアッコちゃん』の過去発表作品を何本かを掲載、これにアニメ第2作放送情報の「こちら下落合情報局」や、読者投稿頁「読者の広場」などで構成されていた。この内『おそ松くん』は「週刊少年サンデー」版を中心にし、希に「別冊」・「増刊号」・「少年キング」版も掲載された。発売は7巻まで続いたものの、その後は発売を打ち切られた。なお2011年5月2日には『これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫』の公開を記念して、講談社からコンビニエンスストア限定コミック「赤塚不二夫爆笑ランド 面白すぎてこれでいいのだ!!」を発売、全7巻の内『おそ松』を初め、『バカボン』・『ア太郎』・『ゴン』から計13話を再掲載、さらに『おそ松』以外の3作と『ギャグゲリラ』から新作を掲載した。
2007年現在、新刊で入手可能な物は竹書房より竹書房文庫で刊行されている全22巻と、小学館文庫の『赤塚不二夫名作選1 おそ松くん』である。このほか「コミックパーク」にて小学館「赤塚不二夫大全集」より購入可能(講談社版を底本とした全34巻および『最新版おそ松くん』全2巻)。
収録作が多い順に曙版、講談社版、竹書房版はサンデー掲載分は完全収録されてはいるものの、いずれも未収録の作品がある(小学館の学年誌・小学館ブック・週刊少年キング掲載分の一部や『ボーイズライフ』1966年7月号掲載分「コミックボンボン」連載の最新版の後期作品など)。なお、キング版は最初の曙版では全話が収録されたものの、後に発売された講談社版には人体の欠損、切断シーンの多い3話分が間引かれている。
竹書房は1995年頃、『天才バカボン』や『もーれつア太郎』の文庫が好評だったことから、本作の文庫化も行われたものの、売れ行きが悪く第1回配本の7巻で刊行が打ち切られてしまったが、2004年に完全版として再刊行し、全22巻を刊行しきった。完全版は作品は一貫して白黒(第1回では最初の話のみカラー)で、ラストの特集ページは時事ネタを扱った「おそ松くん歳時記」から、様々なデータを紹介する「ハッスル通信」に変更した。
なお講談社版と竹書房版に収録された作品のサブタイトルは、曙版より引用しているが、差別用語などが入っている、時事ネタが含まれている、菊タブーに値する物などで改題されたものもある。完全版を謳ってはいるものの、小学館の学年誌掲載分・『小学館ブック』・『カン太郎』からの5作は省かれ、また、過激な描写が多いキング版は「リバイバル版チビ太の金庫破り」を含めた19話分しか収録しておらず、ボーイズライフ掲載作品は既に単行本収録された6作を、第18巻・第21巻・第22巻に2作に分けて収録した。
eBookJapanから配信されている電子書籍版全34巻では、これまで未収録だった『コミックボンボン』『テレビマガジン』掲載分全てに加え、少年キング版全話、ボーイズライフ掲載話、小学館ブック掲載話、月刊少年ジャンプ(1976年8月号)掲載『帰ってきたおそ松くん』が収録された。その一方、小学館の学年誌掲載の作品は未収録である。また『カン太郎』版は、同社から配信されている電子書籍版『カン太郎』に収録されている。
電子書籍版のレイアウト・サブタイトル・台詞は講談社版より引用しているが、講談社版で間引かれた少年キング連載3本は曙版より流用、また「大スター 演技の勉強」は差別用語付きで曙版そのまま掲載されている。
また、ソフトガレージから『なのだ!?天才バカボン』に続く第2弾として、『なのだ!?天才バカボン』最終巻(第10巻)の最終ページで、本作と『もーれつア太郎』の刊行が予定されていたものの、実現には至らなかった。
なお、連載第1、2回は単行本の際にコマ割が編集されており、編集前のバージョンは竹書房版(95年版、04年版共通)ソニー版の電子書籍に収録されている。 また、2018年に出版された『コアでいいのだ! 赤塚不二夫』では原画の状態で「せいぞろいスモッグ一家の巻」「チビ太はおでんがきらい?」の2作品を読むことができる。
2016年2月25日にはアニメ『おそ松さん』のヒットに伴い、秋田書店からコンビニエンスストア限定コミック『かわいいおそ松くん』が発売(税込500円)、「週刊少年サンデー」作品を中心に(「少年キング」版は未収録)、電子書籍版に収録された「BAD MAN」(『バットマン』のパロディ)や、「コミックボンボン」「テレビマガジン」掲載話、曙版、講談社版のみに収録された学年誌掲載話3本を収録している。その後2017年10月27日には『おそ松さん』第2期放送に伴い、同社から『かわいいおそ松くん』第2弾を発売(値段同じ。また第1弾も再発売)。「サンデー」作品の他、「コミックボンボン」から「スパーク!! トト子ちゃんの巻」、そして電子書籍版には未収録の学年誌・「小学館ブック」作品から一部を収録。この他『ハタ坊とワンペイ』、『不二夫のワルワルワールド』、そして『ア太郎』と『アッコ』から『おそ松』キャラクターがゲスト出演した作品を収録している。
筑摩書房のちくま文庫より刊行。解説は赤塚の実娘である赤塚りえ子が執筆している。
2021年5月24日(六つ子の誕生日)には、学年別学習雑誌「幼稚園」「小学一年生」「小学二年生」に発表されたエピソード全29話を完全復刻した『ひらがなおそまつくん』が竹書房より発売。1966年から1967年にかけて『おそまつくん』(※ひらがな表記)のタイトルで連載された幼年・低学年版が、半世紀以上の時を経て初単行本化となった。それぞれの雑誌別に、初出掲載順に収録され、当時のカラーページも再現されている。巻末解説(松木健也)によれば、フジオ・プロダクションには原画や印刷物が20話分しか保存されておらず、残りの9話分は国際こども図書館収蔵の掲載雑誌から復刻・補完したという。
アニメ版の第1作にあたる『おそ松くん』は、1966年2月5日から1967年3月4日まで放送された。毎日放送とチルドレンズ・コーナーとスタジオ・ゼロが制作し、NETテレビ系列で放送された。毎日放送のテレビアニメ製作初参入作品にして、在阪局初の自社製作テレビアニメでもある。また、赤塚アニメで在阪局製作の作品は『天才バカボン(第1作)』(読売テレビ製作・日本テレビ系)と本作のみである。
アニメーション制作には、当時の掲載誌から全バックナンバーの写しを作成し、7000枚の原画トレースによって仕上げる手法を採用した。また、本作は脚本家が存在せず、アニメーターが原画の中から直接「これは」と思うものを選び出し、赤塚不二夫も参加するアイデア会議で直接絵コンテを描きおこすという独特の手法が採用されている。
イヤミ役の小林恭治は、他作品で小林が披露した「シェー」の声を気に入った赤塚の指名によってキャスティングされた。
赤塚不二夫のアシスタントだった長谷邦夫によれば、チルドレンズコーナーは元々ニュースフィルムの会社で、アニメ未経験の新人アニメーターが制作したため、原作者の赤塚は出来上がりに不満を漏らしていた。シリーズ後半では一部制作をスタジオ・ゼロが担当するようになり、赤塚側の提案で「チビ太の金庫破り」を二部にわけることで30分1話として制作、局の同意を得て放送した。
基本的には2話1回形式であるが、第39回から先述の「金庫破り」を始めとする前後編が3回放送、またAパートのみ新作でBパートは再放送という形式も増える。そしてラスト3回は前後編3本の再放送となる。
概ね原作に忠実ではあるが、第11話(原作「びっくり六つ子が一ダース」)では6つ子ロボットを作った科学者がイヤミに変更、第56話(原作「十円もらって産業スパイだ」)では三流自動車会社の社員がイヤミとチビ太、自動車発表会の司会者がダヨーンにそれぞれ変更するなど、原作のキャラクターをレギュラーキャラクターに変更したり、キャラクターを追加するということもあった。また第52話(原作同じ)では全員試合に出場して負傷し、トト子は「兄(ファイティング弱井)は仮病だった」と謝罪する、第81話(原作「花がさいたかだれのもの」)では原作での「松野家とイヤミ・チビ太の家の間に建てた塀に、イヤミが広告を貼り付けて一儲けする」という場面が無くなるなど、原作のオチを改編したり省いたりすることもある。
また、第79・80・91・94・97・99・100・101・102話の計9話は『おそ松』ではなく『カン太郎』が原作で、第94話のように『おそ松』キャラクターを追加するか、あるいはそのままの内容でアニメ化するかのどちらかとなった(アニメ末期に6つ子が登場しない話が出たのはそのため)。
第1作は1960年代末期から1970年代初頭まで東京12チャンネル(現:テレビ東京)で再放送されたことはあったが、以後はほとんど再放送されず、その後フィルムも行方不明となっていた。1990年に毎日放送の千里丘スタジオにあるフィルム保管倉庫から『ファイトだ!!ピュー太』『かみなり坊やピッカリ・ビー』と共に発見され(当時、千里丘から茶屋町への本社移転を控えており、そのために倉庫の整理を行っていた)、開局40周年記念のVHSビデオ「レトロアニメ劇場1 おそ松くん」として発売、関西ローカルで再放送もされた。また、おそ松役の加藤みどりを始めとする声優陣に加え赤塚不二夫がVTR出演し、タモリと明石家さんまが赤塚不二夫作品とその人柄を語るMBS金曜スペシャル「シェー・元祖おそ松くんの特番ざんす」(1990年9月7日)という特別番組が組まれた。
2002年にはCSのTBSチャンネルで再放送が行われた。当時毎日放送はNETテレビ(現:テレビ朝日)とネットを組んでいた(いわゆる腸捻転解消前)ため、TBSテレビ(腸捻転解消後の毎日放送ネット系列)では本放送が放送されていなかった。
1990年に上述の毎日放送開局40周年記念のVHS「レトロアニメ劇場1 おそ松くん」がビクター音楽産業から発売された。2001年、パイオニアLDCより全話DVD化された。特典映像を加え4枚組セット全3巻を発売。2002年から2003年にかけて単品でも発売された。2002年に、再びビクター音楽産業からVHSが発売。内容は上記のDVDの同じである。2006年、スバックより500円DVDとして発売、翌年3月までに6万5千本を売り上げた。2016年9月2日、赤塚不二夫生誕80周年記念としてハピネットより『おそ松くん-オリジナル版-』全6巻のDVDが発売された。
1度だけ変更がされているが、いずれも作者である赤塚不二夫自ら作詞を手がけている。
回 | 話数 | サブタイトル | 脚色 | 演出 |
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1 | 1 | るすばんは犬にまかせろ | ||
2 | こじきロボット | |||
2 | 3 | 井矢見のつり堀 | ||
4 | 40人の盗賊 | |||
3 | 5 | チビ太ののらねこ作戦 | ||
6 | 空からきたドロボウ | |||
4 | 7 | お手伝いロボット | ||
8 | 井矢見のクリーニング屋 | |||
5 | 9 | 近道はこちら | ||
10 | ビロ〜ンと笑って100万円! | |||
6 | 11 | ねらわれたおそ松 | ||
12 | チビ太の三四郎 | |||
7 | 13 | 魔法のヤカン | ||
14 | 怒れ!スーパーマン | |||
8 | 15 | 帽子をとったらハイそれまでよ | ||
16 | いのしし狩り | |||
9 | 17 | イヤミの歯医者 | ||
18 | ぼうふらちゃんの仇を討て! | |||
10 | 19 | ぼくはジャイアントチビ太! | ||
20 | 逆襲!ペペン作戦 | |||
11 | 21 | 養子になったおそ松くん | ||
22 | チビ太の透明人間 | |||
12 | 23 | ひっこしてきたカワイコちゃん | ||
24 | 大あばれスモッグ一家 | |||
13 | 25 | オツムの実験ぜったい反対!! | ||
26 | イヤミのデザイナー | |||
14 | 27 | 忍法イヤミ流 | ||
28 | クラス委員長はケケおれだい! | |||
15 | 29 | イヌになった?チビ太 | ||
30 | あやしい転校生 | |||
16 | 31 | タイムマシンで石器時代へ | ||
32 | がらくた作戦 | |||
17 | 33 | チカ子ちゃんとチビ太 | 熊川正雄 | 永沢詢 |
34 | ねてる子を起すな | 田抜こうじ | ||
18 | 35 | あやしき?プレゼント | 水上キヨシ | 熊川正雄 |
36 | 虫歯のことならドクトル・チビ太へ | 田抜こうじ | 密山草 | |
19 | 37 | チビ太はイイコか? | 段野原一郎 | |
38 | チビ太のガールフレンド | 於田次郎 | ||
20 | 39 | いやみなイヤミなお客さん | 泰泉寺博 | 久保田彰三 |
40 | チビ太のマドロス | 熊川正雄 | ||
21 | 41 | イヤミのオフランス軒 | 於田次郎 | 熊川正雄 |
42 | 家出したお父さん | 密山草 | ||
22 | 43 | イヤミのダイヤモンドいれ歯 | 熊川正雄 | |
44 | 進め!!ネコ部隊 | クニ・トシロー | ||
23 | 45 | イカレた九官鳥 | 泰泉寺博 | 久保田彰三 |
46 | チビ太の子守歌 | 熊川正雄 | ||
24 | 47 | ポンコツ逃亡者をつかまえろ! | 密山草 | |
48 | ぼくお金持ちだジョー | |||
25 | 49 | スーパーケチのおじいさん | 熊川正雄 | 萩村純忠 |
50 | ほえほえ山のぼり | 萩村純忠 | 熊川正雄 | |
26 | 51 | おフランス式占い機 | 鈴木アヤ | クニ・トシロウ |
52 | なんでもやるよ6回戦 | 藤公之助 | 永沢まこと | |
27 | 53 | お父さんのロボット作戦 | クニ・トシロウ | |
54 | おいだせ!うそつき二人組 | 熊川正雄 | ||
28 | 55 | おんぼろキャンプ騒動 | ||
56 | ガードマンだぞ!おそ松くん | 密山草 | 上野寿夫 | |
29 | 57 | 七人になった六つ子 | 藤正紀 | 高木厚 |
58 | うりこみ合戦 | 関龍二 | ||
30 | 59 | それいけクマ松 | 鈴木伸一 | 秦泉寺博 |
60 | チビ太がペットだす | 広田清 | 牧治 | |
31 | 61 | ゴロニャンお天気博士 | 秦泉寺博 | |
62 | ひとりぼっちのカバ太郎 | |||
32 | 63 | ほんとのこというな | 鈴木アヤ | 密山草 |
64 | 10万円の怪電話 | 広田清 | 牧治 | |
33 | 65 | イヤミのインチキ海の家 | 熊川正雄 | |
66 | チビ太の大サーカス | 関龍二 | 上野寿夫 | |
34 | 67 | チビ太の綱わたり | 鈴木アヤ | 密山草 |
68 | おそ松はわるい子 | 広田清 | 牧治 | |
35 | 69 | わんぱくワン公キライッ! | 藤正紀 | 高木厚 |
70 | 泣く子もだまるアリ部隊 | 関龍二 | ||
36 | 71 | おでんノイローゼチビ太 | 藤正紀 | 上野寿夫 |
72 | タヌキをだませ! | 高木厚 | ||
37 | 73 | パパ、タバコやめなさい | 鈴木アヤ | 藤井農一 |
74 | チビ太空をいく | 広田清 | 秦泉寺博 | |
38 | 75 | チビ太だけが親孝行 | 松下秀民 | 上野寿夫 |
76 | ゴルフ高くつくジョー | 広田清 | 秦泉寺博 | |
39 | 77 | デカパン杯いじわる大競馬 その1 | 鈴木アヤ | 牧治 |
78 | デカパン杯いじわる大競馬 その2 | |||
40 | 79 | 自動車レース一等だジョー | 広田清 | 秦泉寺博 |
80 | チビ太の動物園エサ係 | |||
41 | 81 | 花よりけんか | 上野寿夫 | |
82 | ゆうかいされた?おそ松くん | 長谷邦夫 | 秦泉寺博 | |
42 | 83 | 金庫破りはやめた!その1 | 萩村純忠 | |
84 | 金庫破りはやめた!その2 | |||
43 | 85 | グランプリ全滅レース | 鈴木アヤ | 熊川正雄 |
86 | チビ太の親さがし | 永沢まこと | ||
44 | 87 | タダでスキーをしよう その1 | 熊川正雄 | |
88 | タダでスキーをしよう その2 | |||
45 | 89 | わしのボーナスをかえせ! | 広田清 | 秦泉寺博 |
90 | ケケッぼくは名探偵 | 北川今 | 牧治 | |
46 | 91 | 放火魔はオデンが好き | 広田清 | |
92 | けんかロボット大暴れ | 三松三田 | 上野寿夫 | |
47 | 93 | クリスマスきびしいザンス | 関龍二 | 熊川正雄 |
94 | おつむのかがやき世界一 | 藤正紀 | 牧治 | |
48 | 95 | クマの親子ご案内 | 上野寿夫 | |
96 | デカパンオリンピック | 広田清 | ||
49 | 97 | トト子ちゃんの年賀状 | ||
98 | モモから生れたチビ太郎 | 北川今 | 於田次郎 | |
50 | 99 | スキーもおフランス式 | 松下秀民 | 上野寿夫 |
100 | 魔法のランプはもういらない | 広田清 | 秦泉寺博 | |
51 | 101 | オニババこわーい | 鈴木アヤ | 藤井農一 |
102 | チビ太ジャングルへ行く | |||
52 | 103 | 空から突撃ケケケッ | 藤正紀 | 広田清 |
104 | 特別番組・これが六つ子だ | 広田清 | 於田次郎 |
放送系列は放送当時のもの。
放送地域 | 放送局 | 放送系列 | 放送時間 | 備考 |
---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 毎日放送 | NETテレビ系列 | 土曜 19:30 - 20:00 | 製作局 |
関東広域圏 | NETテレビ | 現・テレビ朝日 | ||
福岡県 | 九州朝日放送 | |||
北海道 | 北海道放送 | TBS系列 | 金曜 18:00 - 18:30 | |
青森県 | 青森放送 | 日本テレビ系列 | 水曜 18:00 - 18:30 | |
岩手県 | 岩手放送 | TBS系列 | 木曜 18:00 - 18:30(1966年9月まで) 木曜 17:30 - 18:00(1966年10月) | 現・IBC岩手放送 |
宮城県 | 東北放送 | 火曜 18:00 - 18:30(1966年10月まで) 火曜 17:30 - 18:00(1966年11月より) | ||
秋田県 | 秋田放送 | 日本テレビ系列 | 水曜 17:28 - 17:58 | |
山形県 | 山形放送 | 火曜 17:30 - 18:00 | 本放送終了後に山形テレビでも放送 | |
福島県 | 福島テレビ | 日曜 17:15 - 17:45 | ||
新潟県 | 新潟放送 | TBS系列 | 金曜 17:15 - 17:45 | |
富山県 | 北日本放送 | 日本テレビ系列 | 水曜 17:35 - 18:05 | 1966年4月13日よりネット開始 |
石川県 | 北陸放送 | TBS系列 | 木曜 18:00 - 18:30 | |
福井県 | 福井放送 | 日本テレビ系列 | 木曜 18:00 - 18:30 | |
山梨県 | 山梨放送 | |||
長野県 | 信越放送 | TBS系列 | 木曜 18:00 - 18:30 | |
静岡県 | 静岡放送 | 金曜 17:00 - 17:30 | ||
中京広域圏 | 名古屋放送 | 日本テレビ系列 NETテレビ系列 | 土曜 18:00 - 18:30 | 現・名古屋テレビ(メ〜テレ) |
鳥取県 | 日本海テレビ | 日本テレビ系列 フジテレビ系列 | 当時の放送免許は鳥取県のみで、相互乗り入れ後は日本テレビ系列一本化。現在のフジ系列は山陰中央テレビ | |
島根県 | 山陰放送 | TBS系列 | 金曜 18:00 - 18:30 | 当時の放送免許は島根県のみ |
広島県 | ラジオ中国テレビ | 月曜 18:00 - 18:30 | 現・中国放送 広島ホームテレビ開局後の1972年にも再放送を実施 | |
山口県 | 山口放送 | 日本テレビ系列 | 日曜 18:15 - 18:45 | |
徳島県 | 四国放送 | |||
香川県 | 西日本放送 | 火曜 18:15 - 18:45 | 当時の放送免許は香川県のみ | |
愛媛県 | 南海放送 | 土曜 18:00 - 18:30 | ||
高知県 | 高知放送 | 日曜 9:00 - 9:30 | ||
大分県 | 大分放送 | TBS系列 | ||
宮崎県 | 宮崎放送 | |||
鹿児島県 | 鹿児島テレビ | 日本テレビ系列 フジテレビ系列 NETテレビ系列 | 本放送終了後に放送。 | |
琉球政府 | 沖縄テレビ | フジテレビ系列 | 日曜 12:45 - 13:15 |
1988年2月13日から1989年12月30日までフジテレビ系列で放送。制作はスタジオぴえろ(後のぴえろ)が担当した。表題は『おそ松くん』であるが、旧作と区別するために『新・おそ松くん』『平成のおそ松くん』と呼ばれることがある。
『ハクション大魔王』『タイムボカンシリーズ』など長くギャグアニメを手掛けてきたタツノコプロ系の流れを継ぐスタジオぴえろがこの作品で初めて赤塚アニメの制作に携わった。また、シュールなコメディを得意とする浦沢義雄が脚本家の一人として参加した。
基本的にスタッフは前作から大半が交代しているが、前作で撮影を担当した高橋宏固は、本作では撮影監督を担当している。
おそ松役は前作で声優を務めた加藤みどりから井上瑶に交代し、6つ子役の声優陣は前作同様全員女性で、カラ松、一松、十四松を演じた声優たちは他の役も掛け持ちしているため、ハタ坊、トト子、かあさんの出番がある時は、エンディングのクレジットに名前が表示されない。
チビ太役を演じた田中真弓は、今まで数多くのキャラクターを演じてきた中でも特に彼を気に入っている。イヤミ役を演じた肝付兼太はこの役のオーディションを受ける際、「10年前にこの役をやれたらもっとテンションを上げられたのに」と思っていた。それでも収録が終わると「今日は毛細血管が7本切れた」というくらいテンション高く演じていた。
原作漫画やアニメ第1作では「日常回」での舞台(すなわち松野一家の住む街)名称は語られていなかったが、第2作では「赤塚台」と命名されている。
本作の製作に関しては布川ゆうじがフジオ・プロダクションに交渉に行き、近くの焼肉店にて泥酔状態の赤塚に話を持ちかけたら、その場で了承を得たことがきっかけと述べている。赤塚からも「好きなようにギャグを入れてください」と言われた。その後も高視聴率を記録した時には赤塚は「アニメが当たったのは、俺が何も口出ししなかったからだ!」と述べたという。
原作漫画のアレンジが少なかった第1作に比べ第2作ではアレンジされているものが多い。第31話「花の精にはごりごりザンス!」(原作「チビ太の花のいのち」)は時代設定を現代から江戸時代に変更、第17話「ハタ坊、勇気を出す」(原作「ハタ坊勇気をだす」)ではハタ坊を脅す悪役をイヤミが演じている。トト子、デカパン、ダヨーン、ハタ坊のサブキャラクターが毎回なんらかの役で出演しているが、このために原作でモブキャラクターが演じている役を割り振ったり、オリジナルエピソードを付け加えている。第52話「正しいイヤミはめいわくダス」(原作「ウソ発見爆弾だス」)では原作に登場しない婦人警官をトト子、戦車部隊を六つ子が演じている。第68話「イヤミのインチキ海の家!」は原作の「かわいそうなのはとうちゃんでござい」「潮干狩りならドブの中」「イヤミとサメとゴムボート」の3話のエピソードをあわせて構成している。オリジナル回では第46話「ねっけつ!チビ太刑事ザンス」が『アンタッチャブル』、第74話「探偵イヤミ対怪人ダヨン面相」が『怪人二十面相』など有名作をモチーフにしたものがあった。『西遊記』をモチーフにした第64話「ちびざるチビ太の大冒険!」と第65話「トト子のわがままオシャカ様」は1週では収まりきらず、唯一の2週またぎ作品となった。
ファンの間で人気の高かった「チビ太の金庫破り」はほぼ『少年キング』版原作に沿ってアニメ化され、赤塚不二夫公式サイトでは音声を削除したダイジェスト動画が公開されている。また2022年6月25日から同年7月8日まで、StudioぴえろがYouTubeに設立した「Studioぴえろ公式チャンネル」から期間限定で無料配信された。
全体的な特徴として放送当時(1988年)の流行を取り入れていることが挙げられ、例えばイヤミが光GENJIのファンだという設定があったり、トト子がのりピー語をしゃべる場面がある。また、第41話「摩天楼のホワイトクリスマス」では、ホテルに遅れた「フランク・ハタボー」の代役としてホテルのボーイ役である六つ子が光GENJI流のローラースケートを履いたパフォーマンスを披露するも失敗して大ブーイングを食らい、その後歌手志望のトト子がイヤミの伴奏と共に松田聖子の「スイートメモリーズ」を歌う場面がある。他にも第80話「イヤミの冬ごもり作戦ザンス」では当時ブレイク中のウッチャンナンチャンが登場している(声優は本人ではない)。
キャラクター面での特徴としては、イヤミとチビ太が主役同然となっており、特にイヤミの存在感は大きなものとなっている。アニメ本編の内容もさることながら、主題歌・次回予告においてもイヤミの個性がより大きく取り上げられている。逆におそ松を除く6つ子たちはかなり脇役の位置にされている。また、キャラクターデザインや演出は初期は原作に近かったものの、後半はアニメ独自のキャラクターデザイン、演出になっている。
第2作ではエンディングの後にミニコーナーが設けられており、時期によって異なっていた。
第30話までの毎話にイヤミが「○○○は×××ざんすよ!シェー!」と叫ぶコーナーが設けられていた。当初は話に基づいた教訓などを述べていたが、第18話からは当時のプロ野球ネタやそれ以外のスポーツ選手ネタが増えていった。イヤミが「シェー!」と叫ぶシーンでは本作のロゴと「次回 お楽しみに」の文字テロップが表示されている。なお第1話のみ最後のBGMが異なっていた。
第31話から第61話までは、「みんなのシェーポーズコーナー」が設けられ、シェーをしている全キャラクターの上で、視聴者より寄せられた、シェーをしている写真が載せられた。その後、群馬テレビ・チバテレ・AbemaTVでの再放送、DVD-BOX版では「みんなのシェーポーズコーナー」はカットされ、代わりに第30話まで使用されたイヤミが「シェー!」と叫ぶシーン(「○○○は×××ざんすよ!」を削除したもの)の静止画に差し替えられている。
第62話以降は、チビ太が様々な事柄に文句を言う「今週のてやんでえバーローコーナー」が不定期に設けられていた。
次番組である『平成天才バカボン』は、本作品の製作スタッフの多数が参加しており、おそ松くんのキャラクターが時々出てくるほか、音楽についてはほぼ共用となっていた。さらには特別編として1991年10月に『バカボンおそ松のカレーをたずねて三千里』という両作品のキャラクターが競演するアニメーションも製作された。また、原作漫画には登場しないニャロメ・ケムンパス・べしやレレレのおじさんなど後の作品のキャラクターも出演している。また『カレーをたずねて三千里』は、『もーれつア太郎』のアニメ第2作(制作 - 東映動画)がテレビ朝日とその系列局で放送された後に発表されたため、ニャロメ・ケムンパス・べしは登場しなかった。
2003年にテレビシリーズがDVD-BOX化されており、テレビスペシャルの『あっぱれチビ太の鬼たいじザンス』および天才バカボンと共演した『バカボンおそ松のカレーをたずねて三千里』は、2011年4月に発売された『赤塚不二夫DVDコレクション』にて初めてDVD化された。
2000年代前半にCSチャンネルのキッズステーション、2005年ごろに同じくCSチャンネルのアニマックスで本作の再放送が行われた。また、2015年には赤塚の生誕80周年に伴い映像修復が施されたHDリマスター版が制作され、8月から群馬テレビ、11月からチバテレの独立U局で、2016年4月からはインターネットテレビ局のAbemaTV、2018年からはアニマックスでリマスター版の放送がそれぞれ行われている。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | シェーッ!六つ子ザンス! | 星山博之 | 鴫野彰 | 川端宏 | 1988年 2月13日 | |
2 | うらないは、こりごりザンス | 浦沢義雄 | うえだひでひと | アベ正己 | 2月20日 | |
3 | 天才イヤミの化け薬ザンス! | 星山博之 | 渡部高志 | 岸義之 | 2月27日 | |
4 | シェ〜ッ!!ミーはバレリーナ | 浦沢義雄 | 横田和善 | 熊坂礼次 | 山崎勝彦 | 3月5日 |
5 | チビ太の恋はハナと散るダス | 富田祐弘 | うえだひでひと | 川端宏 | 3月12日 | |
6 | ナンマイダでもうけるザンス | 照井啓司 | 鴫野彰 | 棚橋一徳 | 松田芳明 | 3月19日 |
7 | チビ太はママになりました | 星山博之 | 渡部高志 | アベ正己 | 3月26日 | |
8 | 変身!チビ太のふしぎな帽子 | 丸尾みほ | うえだひでひと | 岸義之 | 4月2日 | |
9 | 古道具屋でボロもうけザンス | 星山博之 | 鴫野彰 | 水野和則 | 三原武憲 | 4月9日 |
10 | 地獄の死神セールスマン!! | 照井啓司 | 渡部高志 | 川端宏 | 4月23日 | |
11 | ヘイの中でもこりないイヤミ | 丸尾みほ | 棚橋一徳 | 松田芳明 | 4月30日 | |
12 | 売れっ子小説家イヤミ大先生 | 星山博之 | 西はじめ | 玉野陽美 | アベ正己 | 5月7日 |
13 | お城が隣に引っ越してきた! | 浦沢義雄 | うえだひでひと | 西城隆詞 | 5月14日 | |
14 | エイリアンをやっつけろ! | 照井啓司 | 渡部高志 | 岸義之 | 5月21日 | |
15 | 命の恩は高くつくザンス | 丸尾みほ | 高橋資祐 | うえだひでひと | 高橋資祐 | 5月28日 |
16 | 節約?省エネ?ミニ六つ子! | 星山博之 | 鴫野彰 | 棚橋一徳 | 松田芳明 | 6月4日 |
17 | ハタ坊、勇気を出す | 浦沢義雄 | 玉野陽美 | 川端宏 | 6月11日 | |
18 | チビ太の金庫やぶり | 富田祐弘 | うえだひでひと | 渡辺章 | 6月25日 | |
19 | オツムの中味が入れかわる | 照井啓司 | 渡部高志 | 岸義之 | 7月2日 | |
20 | イヤミのアブナイ時計屋さん | 浦沢義雄 | うえだひでひと | アベ正己 | 7月9日 | |
21 | 友情!!チビ太とドロボウ猫 | 丸尾みほ | 玉野陽美 | 川端宏 | 7月23日 | |
22 | チビ太はさすらいのガンマン | 星山博之 | 高橋資祐 | 鴫野彰 | 高橋資祐 | 7月30日 |
23 | 名探偵!ハタ坊だジョー | 丸尾みほ | 渡部高志 | 渡辺章 | 8月6日 | |
24 | イヤミの体はバイキンだらけ | 富田祐弘 | うえだひでひと | 岸義之 | 8月13日 | |
25 | おでんの恨みは怖いザンス! | 照井啓司 | 鴫野彰 | 水野和則 | アベ正己 | 8月27日 |
26 | 父さんもタバコがやめられる | 星山博之 | 渡部高志 | 川端宏 | 9月3日 | |
27 | おとぎ話のデベソ島 | 丸尾みほ | 高橋資祐 | 鴫野彰 | 高橋資祐 | 9月10日 |
28 | 野生のイヤミに気をつけろ! | 浦沢義雄 | うえだひでひと | 渡辺章 | 9月17日 | |
29 | 保険屋さんは命がけザンス! | 照井啓司 | 鴫野彰 | 水野和則 | 岸義之 | 10月1日 |
30 | 忍者チビ太、ただいま参上! | 浦沢義雄 | 横山広行 | アベ正己 | 10月8日 | |
31 | 花の精にはこりごりザンス! | 星山博之 | 渡部高志 | 渡辺章 | 10月15日 | |
32 | トト子はアイドルNo.1ザンス | 丸尾みほ | うえだひでひと | 川端宏 | 10月22日 | |
33 | 男の友情はあついザンス! | 照井啓司 | 高橋資祐 | 横山広行 | 高橋資祐 | 10月29日 |
34 | 父さんは、父さんなんだぞ! | 浦沢義雄 | 鴫野彰 | 水野和則 | 岸義之 | 11月5日 |
35 | デカパン城のオテンバ姫! | 富田祐弘 | 渡部高志 | アベ正己 | 11月12日 | |
36 | 正義の味方はつらいザンス | 星山博之 | うえだひでひと | 川端宏 | 11月19日 | |
37 | チビ太の宝島 | 鴫野彰 | 山本哲也 | 11月26日 | ||
38 | お年寄りをいたわるザンス! | 照井啓司 | 横山広行 | 渡辺章 | 12月3日 | |
39 | 討ち入りには、ご用心ザンス | 久島一仁 | 高橋資祐 | 渡部高志 | 高橋資祐 | 12月10日 |
40 | 子守りはつらい仕事ザンス | 照井啓司 | 水野和則 | 川端宏 | 12月17日 | |
41 | 摩天楼のホワイトクリスマス | 星山博之 | 鴫野彰 | 山本哲也 | 12月24日 | |
SP | あっぱれチビ太の鬼たいじザンス | 浦沢義雄 | 鴫野彰 渡部高志 | 鴫野彰 | 二宮常雄 | 12月31日 |
42 | イヤミのインチキ商売ザンス | うえだひでひと | アベ正己 | 1989年 1月14日 | ||
43 | レースはズルして勝つザンス | 静谷伊佐夫 | 渡部高志 | 増谷三郎 | 1月21日 | |
44 | イヤミのデタラメ日本ザンス | 星山博之 | うえだひでひと | 須田裕美子 | 1月28日 | |
45 | スキー旅行はチビチイザンス | 丸尾みほ | 横山広行 | 三原武憲 | 2月4日 | |
46 | ねっけつ!チビ太刑事ザンス | 阪口和久 | 高橋資祐 | 鴫野彰 | 高橋資祐 | 2月11日 |
47 | 宝くじで大金持ちザンス! | 星山博之 | 水野和則 | アベ正己 | 2月18日 | |
48 | ゼン寺修行で六つ子もよい子 | 丸尾みほ | 渡部高志 | 増谷三郎 | 2月25日 | |
49 | お巡りさんでいばるザンス! | 照井啓司 | うえだひでひと | 岸義之 | 3月4日 | |
50 | 恐竜たまごのオムレツザンス! | 浦沢義雄 | 横山広行 | アベ正己 | 3月11日 | |
51 | 旅のハジはかきすてザンス! | 丸尾みほ | 水野和則 | 増谷三郎 | 3月18日 | |
52 | 正しいイヤミはめいわくダス | 浦沢義雄 | 渡部高志 | 河原祐二 | 須田裕美子 | 3月25日 |
53 | ゴマすりゴルフで出世ザンス | 星山博之 | 高橋資祐 | 横山広行 | 高橋資祐 | 4月1日 |
54 | イヤミさんの結婚式だジョー | 照井啓司 | うえだひでひと | 岸義之 | 4月8日 | |
55 | ドライブしたのがウンのつき | 丸尾みほ | 香川豊 | 青山弘 | 野館誠一 | 4月15日 |
56 | 大富豪チビ太さまザンス! | 浦沢義雄 | 鴫野彰 | 横山広行 | 川端宏 | 4月22日 |
57 | イヤミのヒコーキ野郎ザンス | 照井啓司 | 水野和則 | 増谷三郎 | 4月29日 | |
58 | シェ〜!こずかい〔ママ〕毎日五万円 | 星山博之 | 横山広行 | 岸義之 川端宏 | 5月6日 | |
59 | ハタ坊は正義の味方だジョー | 阪口和久 | うえだひでひと | 二宮常雄 | 5月13日 | |
60 | 空とぶチビ太の仕返しザンス | 照井啓司 | 青山弘 | 野館誠一 | 5月20日 | |
61 | おでんと初恋どちらがだいじ | 丸尾みほ | 高橋資祐 | 横山広行 | 高橋資祐 | 5月27日 |
62 | パパのボーナスどこいった? | 廣岡豊 | 水野和則 | 増谷三郎 | 6月3日 | |
63 | ゾロゾロ六つ子が一ダース! | 星山博之 | 鴫野彰 | 青山弘 | 川端宏 | 6月17日 |
64 | ちびざるチビ太の大冒険! | 浦沢義雄 | うえだひでひと | 岸義之 | 6月24日 | |
65 | トト子のわがままオシャカ様 | 鴫野彰 水野和則 | 水野和則 | 川端宏 | 7月1日 | |
66 | イヤミの教師ビンビン物語!? | 横山広行 | アベ正己 | 7月15日 | ||
67 | チビ太の王子様はつらいよ | 丸尾みほ | 高橋資祐 | 水野和則 | 高橋資祐 | 7月22日 |
68 | イヤミのインチキ海の家! | 廣岡豊 | 鴫野彰 | 増谷三郎 | 7月29日 | |
69 | 魔法を使って若がえるザンス | 星山博之 | 下田正美 | 鴫野彰 | 下田正美 | 8月19日 |
70 | ボクシングって痛いザンス! | 照井啓司 | うえだひでひと | 二宮常雄 | 8月26日 | |
71 | 母さんは天才セールスマン!? | 星山博之 | 水野和則 | アベ正己 | 9月2日 | |
72 | みつばちチビ太のバイオリン | 浦沢義雄 | 鴫野彰 | 岸義之 | 9月9日 | |
73 | トトコは天才なぞなぞ少女! | 阪口和久 | 高橋資祐 | 水野和則 | 高橋資祐 | 9月16日 |
74 | 探偵イヤミ対怪人ダヨン面相 | 廣岡豊 | うえだひでひと | 増谷三郎 | 9月30日 | |
75 | 四十年後のイヤミザンス! | 星山博之 | 鴫野彰 | 水野和則 | 川端宏 | 10月14日 |
76 | カメラの前でべろ〜んザンス | 浦沢義雄 | 佐藤博暉 | 岸義之 | 10月21日 | |
77 | おそうじロボのソージ君ダス | 阪口和久 | うえだひでひと | アベ正己 | 10月28日 | |
78 | 神さまお願いきいてチョ | 照井啓司 | 水野和則 | 増谷三郎 | 11月4日 | |
79 | チビ太のまぶたの母ザンス | 丸尾みほ | 鴫野彰 | うえだひでひと | 川端宏 | 11月11日 |
80 | イヤミの冬ごもり作戦ザンス | 浦沢義雄 | 佐藤博暉 | 水野和則 | アベ正己 | 11月18日 |
81 | ニセ医者でぼろもうけザンス | 照井啓司 | うえだひでひと | 増谷三郎 | 11月25日 | |
82 | 怖い夢は見たくないザンス! | 浦沢義雄 | 高橋資祐 | 横山広行 | 高橋資祐 | 12月2日 |
83 | 怒ると怖いライオンザンス! | 丸尾みほ | 水野和則 | 川端宏 | 12月9日 | |
84 | ハタ坊の水戸黄門だジョー | 星山博之 | うえだひでひと | 増谷三郎 | 12月16日 | |
85 | また来たザンスよエイリアン | 星山博之 浦沢義雄 照井啓司 阪口和久 | うえだひでひと 渡部高志 | 川端宏 岸義之 増谷三郎 須田裕美子 | 12月23日 | |
86 | イヤミの選挙必勝法ザンス | 浦沢義雄 | 水野和則 | アベ正己 | 12月30日 |
1988年12月31日(土曜)、1時間SP『おそ松くんスペシャル あっぱれ!チビ太の鬼たいじザンス』が放送された。放送時間は同日18:30 - 21:24に『テレビCM30年史』が編成されたため、17:00 - 18:00に繰り上げて放送された。
内容は日本昔話『桃太郎』のパロディだが、第1作で放送された「モモからうまれたチビ太郎」や、原作「ミュージカル桃太郎」(竹書房第12巻収録)とは異なり、スタッフによる完全なオリジナル作品で、『桃太郎』の世界に様々なお伽噺や名作童話がごちゃ混ぜにしているといった内容である。
オープニングやエンディングは通常版と同じだが、本作ではオープニングの前に怪しいチビ太(実はイヤミ)が淀川長治の口調で滅茶苦茶な解説をしたり、レギュラーキャラクターが全員桃太郎に扮するといったアバンタイトルが存在する。
1989年4月21日、日本コロムビアから本作を収録したVHSビデオソフトが発売された。2011年5月21日発売のDVDビデオソフト『赤塚不二夫アニメコレクション 映画・TVスペシャル・OVA 豪華13本立てなのだ!』にも、後述の劇場版やOVAと共に収録されている。
フジテレビの土曜夜6時30分枠は準ローカルセールス枠(ネットワークセールスの対象が一部地域のみ)のため、系列局でも未放送や遅れネットになっていたケースが多い。
放送地域 | 放送局 | 放送系列(当時) | ネット形態 | 備考 |
---|---|---|---|---|
関東広域圏 | フジテレビ | フジテレビ系列 | 製作局 | |
北海道 | 北海道文化放送 | 同時ネット | ||
青森県 | 青森放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | 遅れネット | |
岩手県 | 岩手放送 | TBS系列 | 現・IBC岩手放送 | |
宮城県 | 仙台放送 | フジテレビ系列 | 同時ネット | |
秋田県 | 秋田テレビ | 遅れネット | ||
山形県 | 山形テレビ | 後にテレビ朝日系列へ移行 | ||
福島県 | 福島テレビ | |||
山梨県 | 山梨放送 | 日本テレビ系列 | 遅れネット | |
新潟県 | 新潟総合テレビ | フジテレビ系列 | 同時ネット | |
長野県 | 長野放送 | |||
静岡県 | テレビ静岡 | |||
富山県 | 富山テレビ | 遅れネット | ||
石川県 | 石川テレビ | |||
福井県 | 福井テレビ | 同時ネット | ||
中京広域圏 | 東海テレビ | |||
近畿広域圏 | 関西テレビ | |||
島根県・鳥取県 | 山陰中央テレビ | 遅れネット | ||
岡山県・香川県 | 岡山放送 | 同時ネット | ||
広島県 | テレビ新広島 | |||
山口県 | テレビ山口 | TBS系列 | 遅れネット | |
徳島県 | 四国放送 | 日本テレビ系列 | ||
愛媛県 | 愛媛放送 | フジテレビ系列 | 現・テレビ愛媛 | |
高知県 | 高知放送 | 日本テレビ系列 | ||
福岡県 | テレビ西日本 | フジテレビ系列 | 同時ネット | |
佐賀県 | サガテレビ | 遅れネット | ||
長崎県 | テレビ長崎 | 日本テレビ系列 フジテレビ系列 | 同時ネット | |
熊本県 | テレビ熊本 | フジテレビ系列 | 遅れネット | |
大分県 | テレビ大分 | 日本テレビ系列 フジテレビ系列 テレビ朝日系列 | ||
宮崎県 | テレビ宮崎 | |||
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香港では、1990年に亜洲電視が広東語吹き替え版を『我係西瓜刨』のタイトルで放送した。「西瓜刨」は出っ歯のイヤミを指す。香港では第2作しか放映していないためにイヤミが主役で六つ子が脇役という解釈になっている。また2012年には韓国でも第2作が放送されている(画面の言語などは全てハングルに置き換えられていた)。台湾では、1996年にJET日本台が中国語吹き替え版を『小松君』のタイトルで放送した。「大板牙」は出っ歯のイヤミ、「矮子太」はチビ太を指す。
『おそ松くん スイカの星からこんにちはザンス!』は、1989年3月18日に東映系の『東映まんがまつり』にて公開された25分の映画である。赤塚原作の少年向けアニメが「まんがまつり」で上映されたのは、1970年7月公開の『もーれつア太郎 ニャロメの子守唄』(第1作のブロウアップ版)以来19年振り(新作・カラーは唯一)、また「まんがまつり」でのぴえろ作品は本作が唯一となる。
原作は1966年夏に発刊した『週刊少年サンデー増刊 夏休みまんが大特集号』に掲載され、曙出版コミックス第17巻に収録された「テンノースイカばんざいよ」(竹書房版では第16巻に収録され、「スイカ星人あらわる」と改題)。しかし、冒頭のスイカ星のシーンやスイカ星人の口癖は原作に近いが、後は徹底的にアレンジされている。
劇中、トト子が『ひみつのアッコちゃん』のアッコのようにコンパクトで変身しようとしたり、チビ太が『聖闘士星矢』の星矢の格好をするなど、東映作品のパロディが行われている。
東映ビデオからビデオソフト化されており、2011年5月21日発売の「赤塚不二夫アニメコレクション 映画・TVスペシャル・OVA豪華13本立てなのだ!」において初DVD化となった。
1990年8月25日に日本コロムビアから『おそ松くん イヤミはひとり風の中』という題名でOVAが発売された。レギュラー放送で欠番となったエピソードをソフト化している。
チャーリー・チャップリンの映画『街の灯』の翻案である本作は、盲目の娘・お菊(声 - 松井菜桜子)のために盗みを働く浪人・イヤミを描いた時代劇作品で、赤塚不二夫公式サイトにて作者のお気に入りエピソードとして紹介されている。
原作である『イヤミはひとり風の中』は曙出版の『おそ松くん全集』第21巻に表題作として収録されている。また、講談社版の24巻にも『イヤミ一人風の中』という題名で表題作として収録、さらに竹書房版の18巻にも収録、同本の表紙にはイヤミとお菊が描かれている。
アニメでは、原作に登場しなかった六つ子が登場したり、若殿がチビ太からハタ坊に変更(チビ太は浪人仲間として登場)、医者「黒ひげ先生」(映画『赤ひげ』のもじり)をダヨーン(原作では別キャラクター)に変更、ラストのオチが一部省略されるなどの改編が行われている。
1990年にビデオソフト(VHS)化されたが廃盤、2011年5月21日発売の「赤塚不二夫アニメコレクション 映画・TVスペシャル・OVA豪華13本立てなのだ!」において初めてDVD化された。
2022年6月3日にぴえろがYouTubeに開設した「Studioぴえろ公式チャンネル」から、全86話の中から選ばれた13本を無料配信した。配信開始は毎週金曜日の18:30。配信期間は第1話のみ同年9月9日まで、他は2週間の期間限定。「次回予告」と「ラストのミニコーナー」は配信せず。
配信期間 | 配信話 | |
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2022.06.03 | 2022.09.09 | 1「シェ〜ッ!六つ子ザンス!」 |
2022.06.10 | 2022.06.24 | 7「チビ太はママになりました」 |
2022.06.17 | 2022.07.01 | 14「エイリアンをやっつけろ!」 |
2022.06.25 | 2022.07.08 | 18「チビ太の金庫やぶり」 |
2022.07.01 | 2022.07.15 | 22「チビ太はさすらいのガンマン」 |
2022.07.08 | 2022.07.22 | 32「トト子はアイドルNo.1ザンス」 |
2022.07.15 | 2022.07.29 | 37「チビ太の宝島」 |
2022.07.22 | 2022.08.05 | 41「摩天楼のホワイトクリスマス」 |
2022.07.29 | 2022.08.12 | 59「ハタ坊は正義の味方だジョー」 |
2022.08.05 | 2022.08.19 | 63「ゾロゾロ六つ子が一ダース!」 |
2022.08.12 | 2022.08.26 | 67「チビ太の王子様はつらいよ」 |
2022.08.19 | 2022.09.02 | 75「四十年後のイヤミザンス!」 |
2022.08.26 | 2022.09.09 | 86「イヤミの選挙必勝法ザンス」 |
2015年10月から2016年3月まで放送されたテレビアニメ第3作。大人になった6つ子を描き、タイトルも『おそ松さん』に変更されている。2017年10月から2018年3月まで第2期、2020年10月から2021年3月まで第3期が放送された。2019年、2022年は劇場版、2023年にはOVAも制作されている。
1985年12月16日に『月曜ドラマランド』枠で、『おそ松くん イヤミ・チビ太の板前一本勝負』と題して放送された。
松野家をはじめとする登場人物が飲食店経営に携わるなど、原作とは異なる世界観で物語が進む。
おそ松たち六つ子の料亭・松野屋とイヤミがコックをするレストラン松野亭は仲が悪い。松野亭ではチビ太が板前の修業をしていた。そこへ日本一の料理評論家・海原がやってきてチビ太とイヤミに料理対決をさせる。
第1作アニメが放送される前後に、朝日ソノラマからイメージソングを収録したソノシートが発売された。
この後1966年8月に第4集 を発売したが、これにはTV版後期主題歌「おそ松くんのうた2」だけを収録、イメージソングは製作されなかった。収録ドラマは「いざゆかん 恐竜時代へ」で、これは「おそ松くん 石器時代へ行く」が原作だが、オチが原作およびアニメ(「タイムマシンで石器時代へ」)と異なり、石器時代へのタイムトラベルは六つ子の見た夢に改編された。
2004年10月、大一商会から『CRおそ松くん』として登場した。これは、同年7月に行われた、風営法改正に伴った新規則第1弾マシンでもある。ラウンド消化中は、確変大当りでは「正調 おそ松節」が、通常大当りでは「おそ松くん音頭」が流れる。ただし、いずれも細川たかしの歌入りではなくカラオケだった。アニメ第2期の声優陣が起用されているものの、諸事情により参加したのは肝付兼太、田中真弓、大平透、真柴摩利、神山卓三の5名のみで、この時点で故人だったおそ松役の井上瑤や六つ子役の声優陣は参加せず代役が6人全てを担当している)。2005年にPlayStation 2用ソフトして発売。
2005年、同じく大一商会から羽根モノ『CRイヤミのここで一発』が登場。これも、上記同様、羽根モノの新規則(3号機)第1弾マシンである(ラウンド中のVゾーンへの最低1個以上の保留がなくなり、決められたラウンドまで必ず進むようになった)。
2012年、メーカーを代えsan threeより『CRおそ松くん』が登場。原作の版権を使っているため、キャラクターデザインなどは原作をベースにしたものだが、声優はアニメ第2期を中心にしている。なお、父さん役の水鳥鉄夫が2010年に死去したため、ダヨーン役の茶風林が兼任で声をあてている。おそ松および兄弟たちの声は庄子裕衣が担当。
2005年にパチンコと同じ大一商会から発売。A-400タイプのストック機である。詳細はおそ松くん (パチスロ)を参照。2017年に新しく大一商会から発売。ベースはアニメ第2作と『おそ松さん』がコラボしたもの。
赤塚不二夫が中学生の頃に一家は新潟県の法讃寺の納屋を借りて過ごしていたが、そこの住職の雲郷仁は「不二夫さんが未だ子供の頃ですね、男6人とも全部、その名前に松が付いてるお宅が、実際在ったと。漫画を見た時にですね、多分それがヒントになったのではないかなぁと」と語っている。
2015年に放送が開始された『おそ松さん』の人気に伴い、原作である『おそ松くん』にも関心が集まり、赤塚ゆかりの地・新潟市の新潟市マンガの家にある常設コーナーには若い世代の来館が増えた。また、新潟市のジュンク堂では「アニメの影響で『おそ松くん』の原作が入荷してもすぐに売り切れ、コミックスの担当者への問い合わせが増える」という事態も発生しており、eBookJapanでの電子書籍版『おそ松くん』の売上は前年(2014年1月 - 12月)対比で80倍にものぼった。これを受け、「eBookJapan」の運営元であるイーブックイニシアティブジャパンは、『おそ松くん』全34巻セット半額かつ1巻無料キャンペーンを2016年1月14日まで延長した。さらに、チバテレは『おそ松さん』の大ヒットにあやかり、第2作の再放送を2015年11月17日から開始した。
『おそ松くん』のキャラクターは、『ひみつのアッコちゃん』をはじめとする赤塚作品に端役で登場しており、他の赤塚作品のキャラクター同様スター・システムに則っている。
1966年の週刊少年サンデー10号に掲載された『オハゲのKK(ケケ)太郎』は藤子不二雄(藤子・F・不二雄)との合作で、チビ太とオバケのQ太郎が共演した。この作品は 竹書房版22巻の巻末に収録されている。オバケのQ太郎#本作のキャラクターが登場する他の作品も参照。また、同年の週刊少年サンデー新年増刊号に特別読切作品として藤子不二雄、つのだじろうとの合作である『ギャハハ三銃士』が掲載された。こちらは西遊記のストーリーをベースに、『おそ松くん』『オバケのQ太郎』『ブラック団』のキャラクターが一堂に会して繰り広げるドタバタギャグ漫画だった。
毎日放送制作・NET系列 土曜19:30 - 20:00枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
クイズ ホップ・ステップ・ジャンプ (1965年8月21日 - 1966年1月29日) | おそ松くん(アニメ第1作) (1966年2月5日 - 1967年3月25日) | かみなり坊やピッカリ・ビー (1967年4月1日 - 1968年3月30日) |
フジテレビ 土曜18:30 - 19:00枠 | ||
ゲゲゲの鬼太郎(アニメ第3作) (1985年10月12日 - 1988年2月6日) | おそ松くん(アニメ第2作) (1988年2月13日 - 1989年12月30日) | 平成天才バカボン (1990年1月6日 - 12月29日) |
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