木村 拓哉(きむら たくや、1972年〈昭和47年〉11月13日 - )は、日本の歌手・俳優。男性アイドルグループ・SMAPの元メンバー。愛称はキムタク。STARTO ENTERTAINMENT所属。
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本人の知らないうちに親戚が履歴書を送り、1987年11月、ジャニーズ事務所に入所し、光GENJIのバックについていたジャニーズJr.内グループ「スケートボーイズ」のメンバーとなる。1988年4月にスケートボーイズから中居正広、稲垣吾郎、森且行、草彅剛、香取慎吾とともに選抜され、男性アイドルグループ『SMAP』を結成。1991年9月9日に『Can't Stop!! -LOVING-』でCDデビュー。(以降のグループでの活動はSMAPを参照)。
1992年に『その時ハートは盗まれた』などのテレビドラマに出演。
1993年にテレビドラマ『あすなろ白書』では、ヒロインを真っ直ぐに愛する青年役を好演し、注目を集める存在となった。
1994年にテレビドラマ『若者のすべて』などに出演し、俳優として一躍注目を集める。
1994年に映画『シュート!』で、病に倒れる伝説のストライカーを力演し、石原裕次郎新人賞、エランドール賞新人賞を受賞。エランドール賞はその年最も活躍した若手俳優に送られる賞で、歴代ジャニーズで受賞しているのは木村のみである。
1995年の渡邊孝好監督『君を忘れない』では当時のトレードマークだった長髪のままで、第二次世界大戦末期の特攻隊員に扮して話題を呼んだ。
その後、1996年に主演した『ロングバケーション』以降、主演するドラマがどれも高視聴率を記録し、数々のテレビドラマ、映画に出演。フジテレビの看板ドラマ枠である月9放送作品では10作で主演を務め、2017年時点における最多主演記録となっている。また同年にフジテレビ系で冠番組『SMAP×SMAP』が4月15日から放送開始される。
『NHK紅白歌合戦』では、SMAPがCDデビューした1991年『第42回NHK紅白歌合戦』にSMAPとして初出場。
2006年、主演した映画『武士の一分』が第30回日本アカデミー賞にて13部門で受賞を果たすも、「賞レースには参加しない」というジャニーズ事務所の意向で木村のみ優秀主演男優賞を辞退する事が発表された。
2008年まで『anan』の好きな男ランキングで15年連続の1位を獲得した。
2016年12月31日をもってSMAPが解散し、以降はソロタレントとなる。
2018年12月22日、中華人民共和国を中心に展開しているSNS「新浪微博」のアカウントを取得して配信を開始。原則として中国語での配信ではあるが、同アカウントに対して開設から1日で29万人以上のフォロワーを世界各国から獲得するなどして話題となった。2020年5月8日からはInstagramのアカウントも開設し、母語である日本語でのSNS配信も開始。こちらのアカウントは開設から1日で100万人以上のフォロワーを獲得している。SNSでは冷や汗笑顔の絵文字(😅)を多用する傾向にある。
2019年9月29日、自身のラジオ番組『木村拓哉 Flow supported by GYAO!』にて、ソロでの歌手活動を開始すると発表。2020年1月8日にSMAP時代からの所属レーベルであるビクターエンタテインメントからアルバム『Go with the Flow』をリリースした。
2020年4月、中居正広のジャニーズ事務所退所に伴い、元SMAPのメンバーで唯一の同事務所所属アーティスト・タレントとなる。
2020年7月25日、公式サイトにて、単独ファンクラブを発足することを発表。名称は「C&C」。
2022年11月6日、「ぎふ信長まつり」の「信長公騎馬武者行列」に信長公に扮して参加した。当日の人出は、およそ46万人で前回比八割増であった。
2000年12月5日に歌手の工藤静香と結婚し、彼女との間に2児をもうけている。長女のCocomi、次女のKōki,は共にモデルとして活動している。弟は、第2回アメリカンフットボール・ワールドカップの日本代表メンバーでファッションデザイナーの木村俊作である。
千葉市立磯辺第二小学校、千葉市立磯辺第一中学校(現:磯辺中学校)、千葉県立犢橋高等学校(1年のみ)→東京都立代々木高等学校(現:世田谷泉高等学校)卒業。
自身のファッションスタイルは、10代のときに観たフランシス・フォード・コッポラ監督の『アウトサイダー』に強い影響を受けたと語っている。 木村のトレードマークでもあったロングヘアーやピアスは10代の頃に仲の良かった事務所の先輩の岡本健一から影響を受けている。普段からギターを弾き、ソロだけでなくSMAPの楽曲でもたびたび演奏を披露してきたが、ギターを始めたのも岡本からギターをもらったのがきっかけである。
TSUTAYA onlineでの「日本版パイレーツ! ジャック・スパロウ役」ランキング1位を獲得した。シネマカフェゴコロ ランキング5の特別版の「万一も日本版『パイレーツ・オブ・カリビアン』を作るなら“ジャック・スパロウ”は誰?」では3位にランクインした。また木村は『SMAP×SMAP』でジャックのパロディを演じている。
漫画『ONE PIECE』のファンで、『SMAP×SMAP』で行われた芸能人の“ONE PIECE王”を決める「ONE PIECE王決定戦」では6回中5回の優勝を果たしている。『MEN'S NON-NO』2011年10月号では作者の尾田栄一郎と対談し、前述の「ONE PIECE王決定戦」について木村自ら触れ、「何か言いたい人も多いらしくて、『絶対勝ちますから』と言われたりして、俺も『おう!』と」と尾田に述べていた。
ラジオ番組では長らくテレビで語らないプライベートなことも自身の番組で語っているが、ラジオを続けるモチベーションについては「自分の声、感情で自分の思ったことを発信できる場がそれしかないから。直接の自分の言葉だからこそ、ラジオをやる意味がすごくある」と明かしている。
上述の通りキムタクの呼称が報道などで用いられているが、テレビドラマ『あすなろ白書』の共演者や爆笑問題の太田光からは「タッくん」と呼ばれている。
お笑いタレントの明石家さんまやサッカー元日本代表の中田英寿とは10年以上、家族ぐるみで付き合いがある親友同士である。またそれ以外にも水嶋ヒロ&絢香夫妻、ドロンズ石本、IVAN、ISSAといった芸能人達と交流がある。タレントのマツコ・デラックスとは当時のマツコの事は覚えていないが犢橋高等学校に1年通っていた頃の同級生で、その後、公立代々木高等学校で中居正広と同級生であった。
水嶋ヒロは映画『BECK』の撮影のため、木村からギターを貸してもらったことがあり、水嶋は「とても感謝しています。やはり、考え方や人間性も含めて、木村さんのようにトップでい続ける方には、納得できる理由があるんですよね。確固とした理由のない人がトップでいられる世界なら、そんなところにはいたくないと思ってしまう。僕は今、そうではない世界にいられて本当に良かったと思います。」と語っている。
主演する多くのテレビドラマを高視聴率に導き、度々「視聴率男」と形容される。ドラマに出演するたびに視聴率が注目されるが、自身は出演者と視聴率を結びつけることや視聴率を面白がることについて否定的である。
木村主演のテレビドラマ『プライド』の出演者にアイスホッケーの指導を行った信田憲司(パラアイスホッケー日本代表監督)は、木村に「最近、アイスホッケー業界はどうなんですか?」と聞かれた際、「このドラマのおかげで、前よりやってみたいと興味を持ってくれる子どもたちが増えていますよ」と述べると、木村が「ここだけの話、視聴率とかよりもそういう話のほうがうれしいんだよなぁ」とこそっと話してくれたことがとても印象的であったと述べている。
これまでに20もの職業を連続ドラマで演じており『BG~身辺警護人~』で21職種目と報じられている。 自己主張の強いキャラクターを演じることが多いが、テレビドラマ『アイムホーム』では感情を抑えたキャラクターを演じている。 日刊スポーツやスポーツニッポンによるテレビドラマ『アイムホーム』の出演が報じられた記事では初めて父親役を演じる旨の記述があるが、実際には2007年に放送されたテレビドラマ『華麗なる一族』でも父親役を演じている。
ドラマ撮影の際は、「感情と感情が重なり合って会話はなされていく。自分以外の言葉や動き、そして感情まで把握して演じた方が、リアルな会話のスピードに近づける」との理由から、自身の台詞や共演者の台詞のみならず、共演者の動き方をも記憶して撮影に臨んでいる。「セットに台本を持ち込まない」と決めているが、これは田村正和が手本となっている。
初主演舞台『盲導犬』では蜷川幸雄からの厳しい演技指導が連日続き、頭髪の一部分が白髪になったことがある。
『ハウルの動く城』のプロデューサー鈴木敏夫は、「ハウルはどういう男か」を宮崎駿とのあいだで共通に決めていたことがあり、この声は誰にやってもらったらいいのかを悩んでいた際、木村のほうから出演の希望が来たとのこと。鈴木が自身の娘に木村はどういう人なのかを聞いたら「いい男だよ」と言って、その次に「いろんなこと言うんだけど、真実味がないんだよね」と答えたことから、鈴木は「これはいける!」と思ったという。木村が声を発すると宮崎駿は大喜びで、宮崎による直しはほとんど無かった。『無限の住人』の監督を務める三池崇史は木村の起用理由について「死ねない男と、永遠にトップアイドルで降りられないところがかぶる。人は殺しはしないけど木村拓哉も“無限の住人”」と述べている。
脚本家の三谷幸喜は、「もともと芝居が上手な方」「あの世代の役者さんの中では群を抜いて才能のある方」と木村を評している。木村が主演を務めた『武士の一分』の監督・山田洋次は「抜きんでているんじゃないの?」「天才的なところがある」と語っている。同作品がベルリン映画祭で上映された際、木村は現地で注目の的となり、メディアから「彼は素晴らしい」と称賛を浴びている。
『時間ですよ』など数々のテレビ番組のプロデュース・演出を手掛けてきた久世光彦は、自身の著書で「役者も演出家も、だんだんいなくなってしまった。敏腕らしいプロデューサーの名ばかりが目立つ、当節のテレビ界である。」「全身で芝居をしている役者など、数えるほどしかいない。それは、芝居に興味のないディレクターが、人気俳優のアップさえ撮れればいいと思っているからでもある。私も昔、森繁さんのアップばかり撮って叱られた。」などと著した上で、「木村拓哉という役者がいる。いまその全身を撮ってピカ一の役者である。」と著している。また、「バイクに前のめりに凭れた無気力な姿勢が、何とも切ない。丸めた背中の線が何かを語り、それと裏腹にブーツの足先で楽しそうなリズムを刻んでいるのが快い。いかにも<ほんとう>なのだ。夕暮れの道を行く後ろ姿が、またいい。若いくせに疲れていて、寂しいのにほんのり明るくて――私は見惚れてしまう。昔のジェームズ・ディーンでも、とても敵わない。」「ところが可哀想に、この人もアップばかり撮られている。(中略)この役者を狭いコックピットに閉じ込めておかないで、もっと自由にしてやりたい。木村拓哉の全身から匂い立つ<色気>がもったいない。都会の倦怠と、その中の漂泊感を、奇妙なバランスで漂わせることにかけて、いま木村拓哉は、ほとんど天才である。」と記している。
『HERO』や『CHANGE』で脚本を手掛けた福田靖は木村を「僕が今まで一緒に仕事をした方の中で、いちばん芝居がうまいと思う」と評している。
『HERO』で木村と共演した児玉清は木村について「自然に振る舞っているようで、目の動きとかで濃密な演技をしている。そういう心の動きを辿れる、俳優としての大変な資質を持っているんじゃないかと思います。」と評している。同じく『HERO』で共演している堤真一は「僕は、木村さんと中井貴一さんの芝居を見てて惚れ惚れしてました。男が見ているだけで魅了されるっていうのは、まず僕は無いんですけど、ホントに見とれてしまいましたね。(中略)木村君に教えてもらったことは覚悟ですね。自分がやるっていう責任感と覚悟――それをひしひしと感じましたね。やっぱり、役者としてでるかぎりは覚悟を決めてやれ、っていう彼の生きざまを見て学びました」と述べている。『HERO』の統括プロデューサーである石原隆は、「芝居をクリエイトしていく意味での能力が非常に高い」「クリエイティブな意味と技術的な意味でのパフォーマンス能力の両方を持っている非常に希有な才能ですね」と語っている。同じく『HERO』で共演している吉田羊からは「打てば響くのに肩の力は抜けている稀有完璧な役者」と評されている。
映画『HERO』の監督を務めた鈴木雅之は、木村の感覚が好きだと語っており、「彼の芝居のナチュラルさというのは、何もしないのではなく、ナチュラルを芝居として作ってくる。」「普段通りにすることが自然な芝居と勘違いする人もいるけれど、お芝居をしないと意味がない。一回お芝居として立ち上げてから、ナチュラルにしていくという作業が必要なんです。そのへん、彼はものすごい能力を持っているなと思います。」などと評している。
テレビドラマ『プライド』で木村と共演した松本幸四郎は木村について「ドラマを作るにあたってのこだわりの強さは半端ない。自分も多少は歌舞伎、ドラマへのこだわりがありましたけど、その次元じゃない」「お会いするのは現場でしかありませんが、こうやって役に対して取り組んでいるんだという姿勢は、僕にとってとても支えになっている。これ以上の刺激物はいない」と述べている。
『A LIFE〜愛しき人〜』で共演している松山ケンイチは、木村を憧れの存在と公言している。また、同作品で医者を演じる木村を本当の医者のようであると舌を巻き、「色々話を聞かせていただいて、ものすごく勉強されてるし、経験を積んでいくっていう絶対に見えない作業や、誰にも見えないところでの努力が半端ない方なんだなと改めて思いました。だからこそ、その役に説得力を持たすことができるし…すごいなと思います。本当に。」と称賛している。同作品の他、『GOOD LUCK!!』や『華麗なる一族』で木村とタッグを組んだプロデューサーの瀬戸口克陽は、「ここまでやってもらえれば映像として合格というレベルに終わらない。『GOOD LUCK!!』でも実際にパイロットの方がやっていることを演じ切る。そこへの探求心は並々ならぬものがあると当時から感じていましたね」「我々がそろそろこれをやり始めた方が、というときに5段階でレベル3くらいまで既に行きついている。本人としては当然としてやりきっているという感じでした」「単純の手の動きだけを模倣しているのではなくて、こういう病気だからこういうアプローチをしている、というのを先生たちに聞いて理解してやっている。そこがまたリアリティーを生み出しているところなんじゃないかなと思います」と述べている。
『無限の住人』でプロデューサーを務めたジェレミー・トーマスは木村について「非常に才能があって知的な方」「身体能力の高さと演技力とが合間って、強い存在感を発揮している。彼は、世界的に認知されるべき資質をたくさん持っている」などと称賛している。
『眠れる森』のプロデューサーである喜多麗子は木村について「今まで多種多才な方々に会ってきたが、彼は特に筆舌に尽くしがたい存在」「取材のインタビューを聞いても記事を読んでも、無駄な言葉はなく、表現も的確で、世論や作品を俯瞰で捉える見方と自分の着地点も知っている」「類い稀な才能と美貌を"楯"にせず、それを"枷"として受け止めている彼に頭が下がる」などと著している。同ドラマでは実力を知っているがために木村に対しプレッシャーをかけるような要求ばかり行ったが、決まって喜多の希望を叶えてみせたという。
中井貴一は「僕たちの世界って、一瞬ポンと名前が出て、売れてっていうことも、とても難しいことだけど、それはある意味、大きな運を持っていればできることだけど」と切り出し、「一等賞を走り続けてくっていうのは、運と、そこに彼がしてきた努力みたいなものが、合わさらないと継続は出来ない」と木村から抱く印象を述べている。また「木村君が目指しているところというのは、良い俳優であるとか、良い歌手であるとか、そういうとこを目指していないと思う」「良い男であったり、良い人間であったり、今の自分のなりわいの中だけで一等賞を目指すとか、そういうことをしていたら、押しつぶされて行くんだろうけど、彼の場合は、もっと上のものを目指しているような気がするんですよね」と語っている。
フリーライターの相田冬二は「アニメーション『REDLINE』のボイスアクトのアプローチが、『ハウルの動く城』のときとまるで違っていて驚いたことを思い出す。キャラクターの違いではなく、アプローチの違い。」「木村拓哉を、誰かと、何かと、比較するべきではない。彼の表現には、先行する俳優史に参照すべき存在が見当たらない。だから、相違点を探ること自体が不毛。木村の表現は誰にも似ていない。」などと評している。
上智大学教授の碓井広義は『アイムホーム』の木村について「木村をカッコよく見せることだけに奉仕する」作品とは異なると指摘し、「ここにいるのは“キムタク”ではなく、一人の俳優としての木村拓哉だ。」「不安定な立場と複雑な心境に陥ったフツーの男を、木村拓哉がキムタクを封印して誠実に演じている」「夫であり父でもあるという実年齢相応の役柄に挑戦し、きちんと造形していることを評価したい」「今作で役の幅が広がったと思う」などと評している。同作品で「新境地を開いた」と評されたが、木村自身は「現場でやっていることは変わらない」「『違う』と言われるのは僕がどうこうではなく、監督の演出でそういう印象を与えてくれたんだと思う」と述べている。
全て声の出演。
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