桑島 法子(くわしま ほうこ、1975年12月12日 - )は、日本の女性声優、歌手。岩手県胆沢郡金ケ崎町出身。青二プロダクション所属。
くわしま ほうこ 桑島 法子 | |
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プロフィール | |
本名 | 桑島 法子 |
愛称 | ほーちゃん |
性別 | 女性 |
出身地 | 日本・岩手県胆沢郡金ケ崎町 |
生年月日 | 1975年12月12日(48歳) |
血液型 | A型 |
職業 | 声優、歌手 |
事務所 | 青二プロダクション |
公式サイト | 桑島 法子|株式会社青二プロダクション |
公称サイズ(時期不明) | |
身長 / 体重 | 158 cm / 46 kg |
靴のサイズ | 23.5 cm |
声優活動 | |
活動期間 | 1995年 - |
ジャンル | アニメ、ゲーム、吹き替え、ラジオ |
デビュー作 | 女生徒(『美少女戦士セーラームーンSS』) |
音楽活動 | |
活動期間 | 1996年 - |
ジャンル | J-POP、アニメソング |
職種 | 歌手 |
レーベル | キングレコード(1996年) コナミミュージックエンタテインメント(2000年 - 2003年) ビクターエンタテインメント(2001年 - 2005年) |
子供の頃から自分ではない「何か」になりたく、「そういった職業に就きたい」と思っていたという。幼少時は引っ込み思案だったが、NHKなどで舞台中継していた劇団四季の子供ミュージカルやテレビドラマを見て演劇に興味を持ちはじめる。地元で劇団四季の地方公演が開催される際には必ず親にチケットを取って貰い、家族で観するほどの熱の入れようだった。
小学生時代に叔父の家にあった『未来少年コナン』のビデオを見て熱中し、その後『風の谷のナウシカ』を見て衝撃を受け、声優に憧れ「宮崎アニメの主人公の男の子の声をやりたい」と卒業文集に書く。
中学生時代には学校に演劇部がなく、剣道部へ所属するが1年ほどで退部し、自ら部員を集めて演劇部を発足する。しかし当時は声優になるための習い事ができるような環境ではなかった。中学時代に桑島と同じ年頃の人物が声優として活動しているのを見てたところ、うらやましく、「私も東京に生まれたかった」と思っていたという。中学3年時に、高校演劇の東北大会が岩手県の会場で行われた際に初めて観劇し、「青春だな」と感銘を受け、自身も絶対これに出場すると決意。高校は岩手県立黒沢尻北高等学校[要出典]に入学。高校時代の演劇部は初めての挫折であり、東北大会はおろか県大会にすら出場できず、公演を行っても反省点ばかりで、次第に落ち込んでいったという。やがて演劇部での活動にも嫌気が差し、周囲との折り合いも良くなかったこともあり、退部する。高校にいる目的がわからなくなってしまったことで深いジレンマに陥り、高校2年ごろから通学しなくなった。桑島曰く、高校時代は灰色の時代だったという。高校在学時、勝田声優学院の通信講座を受講。カセットテープに声を吹き込み、それを校長の勝田久が添削していた。進級時の出席日数が足りなかった為、3年次からは岩手県立杜陵高等学校に編入した。
教師とも面談し、進路も色々考えたという。以前から視野にあったのは劇団四季への入団だったが、バレエや声楽といった基礎がなかったため、「私には無理かな」と断念した。第二の候補は劇団の養成所に入所することだったが、入団したい劇団が具体的には思い浮かばないことに気付く。並行して調べていたのが声優の養成所であり、焦って訳もわからず劇団に入団し最初に大きな壁にぶつかるよりも、「声優養成所へ行こう」という考えに至ったという。声の仕事にも興味があり、1年間で結果が出るという点や、日本舞踊、ダンスなどの授業もあり、舞台の基礎も学べるため、養成所へ通っている1年間の中で入団したい劇団をリサーチし、「チャレンジしてもいいかな」と考え、父親と共に上京し、ビジネスホテルへ泊まり、青二塾を受験した。結果的には、青二塾しか受けておらず、合格した時は嬉しかったという。
卒業後は声優になるべく単身で上京。1994年に青二塾に東京校15期として入塾。同時に学生寮に住み、同塾卒業後は一人暮らしを始めて、部屋を探していた。卒業公演では通りすがりでやられてしまう天使役をもらい、卒業後のオーディションで、71人ほどのうち20人ほどの合格者に入り、青二プロダクションに所属する。初仕事はセシール『のびのびくらぶ』付録(1995年7月号〜 )生徒役。アニメ声優デビューは1995年のテレビアニメ『美少女戦士セーラームーンSS』(女生徒役)であった。翌1996年にはテレビアニメ『機動戦艦ナデシコ』にてヒロイン「ミスマル・ユリカ」役を得て、人気を博す。1998年のテレビアニメ『Bビーダマン爆外伝』(しろボン役)で初主演を果たし、1999年のテレビアニメ『神風怪盗ジャンヌ』(日下部まろん / 怪盗ジャンヌ役)でも再主演を果たした。
2010年に岩手県の希望郷いわて文化大使に就任した。
声優としては、多数のアニメ、洋画、ゲームに出演しており、多数のCDもリリースしている。
色々な役を演じることについては苦にならず、楽しく、現場ごとの切りかえも、わりとすんなり出来るほうである。最初の頃、急に忙しくなっていた時には、驚き、1日に2本収録があり、ひとつが男の子役でひとつがとても大人なお姉さん役だったりしたこともあったという。
1週間に1本だけの主役の収録だった頃は、全力投球できたが、その時は2本とも主役で今までとは、違うプレッシャーが生まれてきた。していく中で自分で自分のペース配分を覚え、徐々に複数の現場をこなしていけるようになったという。
仕事をする上で大事にされていることは決めつけるのが好きではなく、どの仕事に対しても「フラットでいたい」と考えている。最終的に現場で変わってしまうこともあり、相手の役者の出方によって変わっていくこともあり、家でも練習していくが、現場で出来あがるものを大事にしている。あまり凝り固まり「こうでなければいけない」と思い込み、台本、役に向き合ったりせず、「その瞬間、瞬間で自分が表現したい」と思うことを表現するように心がけているという。
これまで声を演じてきた中で思い入れの強いキャラクターに『機動戦艦ナデシコ』のミスマル・ユリカを挙げている。また初主演作であり、明るい少年役を強く希望していたところに受かった「Bビーダマン爆外伝シリーズ」のしろボンや『スター・ウォーズ ドロイドの大冒険』のコビー、長い間演じた『犬夜叉』の珊瑚にも並ならぬ思い入れがあると語っている。『犬夜叉』の珊瑚役は「私の分身だな」と思ったといい、大きな哀しみを背負っているキャラクターで、当初は桑島なりの解釈で演じ、周囲にも「良かった」と言ってくれた。珊瑚役は割と心を閉ざしている女性で、桑島にも少し似ている部分があるため、「無理をせずに演じることができたんだ」と語っている。
登山と勉強も兼ねた芸術鑑賞(演劇・映画)が趣味。好きな音楽は洋楽、特に好きなミュージシャンとしてデヴィッド・ボウイやレディオヘッドを挙げている。イタリア料理が好物。好きな女優は大竹しのぶ。都会が苦手であり、出来ることなら岩手から新幹線通勤したい願望を持っている。
小野坂昌也曰く、かなりの人見知りで仲が良い人が一緒にいないと絶対に喋らないとも語っている。『彩雲国物語』で共演している緑川光や関智一から「リアルツンデレ(もしくはツンゲラ)」の称号を与えられ、緑川からは「ツンデレの師匠」とも言われ、浅野真澄からも「このツンデレめ。かわいいじゃねーか」とコメントされている。
本人はインターネットは苦手だと述べているが、Webラジオや、インターネットオークションなどを活用している。2012年12月12日の朗読夜では、現時点ではiPadでやっているとのこと。2015年には期間限定でTwitterを運営した。
声優の豊嶋真千子と池澤春菜とは自他共に認める親友同士。池澤とは、『超重神グラヴィオン』において親友同士の役で共演したこともある。
自身が行っている宮沢賢治関連の活動をきっかけに小見川千明と交友を持つようになった。
折笠富美子とは、年齢も近いことや共演も多いことで仲良くなり、よく一緒に観劇に行ったりしている。また、後輩の小見川千明、中島愛、佐藤聡美、大空直美、三上枝織から憧れ尊敬されている。クロスアンジュのラジオにて堀江由衣とラジオ初共演した際に、堀江が新人のころに目標にしていた声優が桑島であり、その当時の桑島がとびぬけてすごかったと語っていた。
桑島のデビュー20周年記念のライブでは、交友のある三石琴乃、久川綾、緑川光、関智一、阪口大助、杉田智和からお祝いコメントが披露された。
同郷の宮沢賢治の作品を父親が朗読するのが好きだったこともあり、幼少時より親しんでいた。芝居など興味を持つようになってからは、父の朗読をテープに録音して、聞きながら、こっそり練習をしていた。習っていたピアノの先生を通じて、地元の劇団の中で宮沢賢治の作品だけを上演していた劇団の代表とも知り合うチャンスがあり、芝居にも招待してくれた。中学時代の昼休みの校内放送で、宮沢賢治の童話を朗読したりしていていたという。
青二塾時代、塾長が宮沢賢治が好きで、ある日の授業で地元の言葉を使って読むこと、宮沢賢治の童話『なめとこ山の熊』を読むように言われた。読み終わったところ、「これはお前にしかできないことだよな」と言われ、その時に「ああ、そうだ」と感じ、自分の良さを認めてくれて、勇気づけられた思いだったという。
ある時、職業としての声優の活動を続けていくためには、「1本の柱」が欲しいと思っていた。オーディションを受けて、落ちて、合格しての繰り返しで、合格しても、作品が終わるそういう目まぐるしい仕事生活の中で、「1本の柱」になるような活動がしたく、「一生続けられる"何か"が欲しいな」と思っていたという。
職業としての声優は切り替わっていくのが早く、昨日のこと、3日前にどんな仕事をしたのか思い出せないこともあり、20代の頃から「他の人になくて自分だけのものってなんだろう」、「その中で流されない自分を確立したい」、「私にしか表現できないものがあるんじゃないかな」とふと思った。当時、「このままで行くと自分の中に何も残らないのでは…」という危機感を抱いており、そう考えていた時に「ライフワークとしてやっていきたい」と思い浮かんだのが、宮澤賢治の朗読だったという。東京都内でも宮沢賢治が好きでその作品群を演じ続けている人物もたくさんおり、ライフワークにしている大ベテラン俳優もいたが、当時、若い人物は、まだあまりおらず、そこで「私がやる意味もあるかもしれない」と思ったという。
1996年、同郷の声優の平野正人に声を掛けられ、宮沢賢治の生誕100周年の朗読ステージで、石川啄木と宮沢賢治の作品を朗読する。周囲から好評で、「大事にやり続けたほうがいい」というアドバイスをくれてていた。青森県出身の事務所のマネージャーも聞いてくれて、青二塾の塾長と同じように「これは大事にしたほうがいいよ」と励ましの言葉をくれた。文化放送で2年間ほどパーソナリティーを務めていたラジオ番組でもクライアントがとても自由にしてくれており、途中から『銀河鉄道の夜』の朗読しようと提案していた。その時、許してくれて、毎回少しずつ朗読を始めて、リスナーからの反応が思っていた以上に好評だったという。
以後、賢治の作品を朗読する講演会「朗読夜」をライフワークとして定期的に開催したりプラネタリウム用映像作品『銀河鉄道の夜』に参加している。当初は20代で、宮沢賢治を読むには「年齢的に早すぎる」と思っている部分もあり、声優ブームと言われる中、客が来てくることから商業的に成り立つから行うという部分でのライブは「どうなんだろう」と迷うところもあった。その時、「今から始めておばあちゃんになるまでずっと続けることができたらそれもまた凄いことではないか」と思い、どうなるかは分からないが、「今はやりたい、朗読したい、その気持ちだけで、見切り発車でもやってみよう」と思い、ジレンマもあったが、踏み出した。色々と迷い、「私は本当に宮沢賢治が好きなのだろうか?」とまで深く考えてしまったこともあったという。
最初のころの出来はひどかったと語るが、根気よく聴き続けてくれたファンの皆がおり、続けていくうちに、なんとなくかたちになっていった。その間に、父が亡くし、その後は、怖いもの無しのような感覚になったという。
オリジナルアルバム『Flores 〜死者への花束』には宮沢の作品『原体剣舞連』が収録されている。原体剣舞連については、とある俳優が言った「若いうちにしか出来ない作品だから、若いうちにしかやらない」という言葉に影響され、声に張りがある間は朗読夜で『原体剣舞連』をやり続けたいと考えている。また父は『原体剣舞連』の朗読が得意だったという。前述の宮沢賢治の生誕100周年の朗読ステージで人前で初めて『原体剣舞連』を朗読しており、当時はちょうど20歳の時で、父も20歳の頃に初めてこの詩に出会った。それ以来自分なりに朗読を重ねてきたという話を聞いていたため、この巡りあわせが、不思議な気がしていたという。
2009年9月22日、これらの活動が評価され、賢治の出身地である花巻市が設立・運営する「宮沢賢治学会イーハトーブセンター」の第19回宮沢賢治賞・イーハトーブ賞で、イーハトーブ賞奨励賞を受賞した。
2018年には、南部弁が駆使される若竹千佐子の芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』の、オーディオブックの朗読を担当した。同作のタイトルは賢治の詩「永訣の朝」から取られたものである。主人公の桃子役は年齢設定が70代であり、朗読するには「まだ早い」と言われるのではなかろうかと思った。その時に「怖気づくような、恐れ多いな」という思いもあったという。仕事のオファーをくれた時は、嬉しく、「断る」という選択肢はなかった。他の人に読まれたく、「これは私が読まなくちゃ」と使命感を感じる瞬間だったという。
この節に雑多な内容が羅列されています。 |
女性向けアニメやゲームでの演技について、『薄桜鬼』で共演した三木眞一郎は、桑島のことを「女の子ファンを敵に回しかねないような役柄のお芝居ができる人はそうそういない。元々尊敬していて、好きな役者さんではあったが、改めて彼女の芝居は素敵だと感じた」と 自分を前に出さない演技ができる数少ない役者であると評価している。同じく森久保祥太郎も「演じ方によっては、女性ファンに嫌われちゃう可能性もあって。それが法ちゃんの力ですごく好感のもてる千鶴になった。千鶴の持っている純粋さをそのまま演じることができる人」と評価している。
薄桜鬼で桑島をキャスティングした音響監督の岩浪美和も「桑島さんは同性からも異性からも愛されキャラで千鶴みたいな人。まっすぐで周りの人に媚びない芯の強さも千鶴と重なる」とキャスティングに関して迷いがなかったとコメントしている。薄桜鬼の監督であるヤマサキオサムも、薄桜鬼のアニメは主人公が総スカンを食らえば終わりだと思っていたが、「桑島さんの演技のおかげで好かれており、声をお願いして本当によかった」とコメントし、スタッフからも絶大な信頼を得ている。
桑島本人も「2010年は千鶴との出会いが本当にすごく大きな事件だった」とこの作品を振り返り、OVA化で再び千鶴を演じることができてうれしいと喜んでいる。
劇場版第二章の公開に先立ち、あっという間に終わってしまう作品も多い中、約4年の歳月、1つの役、作品と向き合えたことは最高に幸せでしたとコメントしており、作品への感謝の気持ちをつづっていた。
太字はメインキャラクター。
枚 | 発売日 | タイトル | 規格品番 | 最高位 |
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1st | 1996年10月23日 | 私らしく | KIDA-137 | 9位 |
2nd | 1998年8月7日 | Believe | KIDA-7644 | |
3rd | 1999年11月10日 | 解き放て! | TYDY-2127 |
枚 | 発売日 | タイトル | 規格品番 | 最高位 |
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1st | 2001年12月12日 | Flores〜死者への花束 | VICL-60815 |
枚 | 発売日 | タイトル | 規格品番 | 最高位 | |
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初回限定盤 | 通常盤 | ||||
1st | 2000年7月26日 | realigi キャラクターソングベスト | - | ||
2nd | 2002年4月3日 | Db/songbook feat.桑島法子 | |||
3rd | 2003年9月26日 | キャラクターソングBEST en route | |||
4th | 2005年12月16日 | 純色brilliant | VICL-61995 | 125位 | |
5th | 2015年10月21日 | HouKo ChroniCle | VTZL-104 | VTCL-60413/5 | 31位 |
時期不明
1997年
2002年
2004年
2008年
2012年
2016年
2021年
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