2016年の日本シリーズ(2016ねんのにっぽんシリーズ、2016ねんのにほんシリーズ)は、2016年(平成28年)10月22日から10月29日まで開催された広島東洋カープ(以下、広島)と北海道日本ハムファイターズ(以下、日本ハム)による第67回日本選手権シリーズである。
2016年の日本シリーズ | |
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SMBC日本シリーズ2016 | |
MVPを獲得したレアード | |
ゲームデータ | |
日本一 北海道日本ハムファイターズ 10年ぶり3回目 4勝2敗 | |
スポンサー | 三井住友銀行 |
試合日程 | 2016年10月22日-10月29日 |
最高殊勲選手 | ブランドン・レアード |
敢闘賞選手 | ブラッド・エルドレッド |
チームデータ | |
北海道日本ハムファイターズ(パ) | |
監督 | 栗山英樹 |
シーズン成績 | 87勝53敗3分 (シーズン1位/CS優勝) |
広島東洋カープ(セ) | |
監督 | 緒方孝市 |
シーズン成績 | 89勝52敗2分 (シーズン1位/CS優勝) |
クライマックスシリーズ | |
セントラル・リーグ | |
パシフィック・リーグ | |
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2014年から3年連続でNPBパートナーの三井住友フィナンシャルグループ(三井住友銀行、SMBC)を冠スポンサーに迎え「SMBC日本シリーズ2016」として開催された。
セ・パ両リーグとも、レギュラーシーズンで優勝した広島東洋カープと北海道日本ハムファイターズがクライマックスシリーズを勝ち抜き、本大会に出場する。広島は1991年(当時の対戦相手は西武ライオンズ)以来25年ぶり7回目、日本ハムは2012年(当時の対戦相手は読売ジャイアンツ)以来4年ぶり7回目の日本シリーズ出場となる。この両者は日本シリーズでは日本ハムの前身球団(東急→東映→日拓ホーム)時代を含め初顔合わせであると共に、日本シリーズ史上初の三大都市圏以外に本拠地を置く球団同士の対戦となった。
なお今大会は、セリーグで西端の広島、パリーグで北端の日本ハムと最も地理的に離れた2チーム(広島本拠地・マツダスタジアムと、日本ハム本拠地・札幌ドームは、直線距離で約1231キロ)の「史上最長距離シリーズ」となり移動には両チームとも飛行機を使用した。特に広島は今回の移動のために専用チャーター機まで手配するという気合の入れ込み様だった。
広島の本拠地がマツダスタジアムに移転された2009年以降、同球場での初の日本シリーズ開催となる。日本シリーズ開催球場はマツダスタジアムで22球場目であり、2016年時点での12球団の本拠地球場全てで一度は日本シリーズが開催されたことになった。またこのシリーズ以後日本ハムは日本シリーズに進出できぬまま2023年にエスコンフィールドHOKKAIDOへ本拠地を移転したため、札幌ドームで開催された最後の日本シリーズとなった。
翌2017年の日本シリーズではセ・リーグ3位のDeNA、さらに翌々年の2018年の日本シリーズではパ・リーグ2位のソフトバンクがクライマックスシリーズを制し日本シリーズに出場し、2019年の日本シリーズは元号が令和に替わった後の開催となったため、平成時代でのリーグ優勝チーム同士の顔合わせは今大会が最後となった。
CS1st | CSファイナル | 日本選手権シリーズ | ||||||||
(6戦4勝制<含・アドバンテージ1>) MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 | ||||||||||
広島(セ優勝) | ☆○○●○ | |||||||||
(3戦2勝制) 東京ドーム | ||||||||||
DeNA(セ1st勝者) | ★●●○● | |||||||||
巨人(セ2位) | ●○● | |||||||||
(7戦4勝制) (第1,2,6戦)MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 (第3,4,5戦)札幌ドーム | ||||||||||
DeNA(セ3位) | ○●○ | |||||||||
広島(セCS優勝) | ○○●●●● | |||||||||
日本ハム(パCS優勝) | ●●○○○○ | |||||||||
(6戦4勝制<含・アドバンテージ1>) 札幌ドーム | ||||||||||
日本ハム(パ優勝) | ☆○●○●○ | |||||||||
(3戦2勝制) 福岡ヤフオク!ドーム | ||||||||||
ソフトバンク(パ1st勝者) | ★●○●○● | |||||||||
ソフトバンク(パ2位) | ○○ | |||||||||
ロッテ(パ3位) | ●● | |||||||||
北海道日本ハムファイターズ | ||||
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役職 | 背番号 | 名前 | 投 | 打 |
監督 | 80 | 栗山英樹 | - | |
コーチ | 81 | 吉井理人(投手コーチ) | - | |
87 | 黒木知宏(投手コーチ) | - | ||
79 | 城石憲之(打撃コーチ) | - | ||
88 | 金子誠(打撃コーチ) | - | ||
78 | 髙橋信二(捕手コーチ兼打撃コーチ補佐) | - | ||
90 | 白井一幸(内野守備走塁コーチ兼作戦担当) | - | ||
75 | 川名慎一(外野守備走塁コーチ) | - | ||
84 | 厚澤和幸(ベンチコーチ) | - | ||
72 | 田中幸雄(二軍監督) | - | ||
89 | 伊藤剛(二軍総合兼投手コーチ) | - | ||
投手 | 11 | 大谷翔平 | 右 | 左 |
13 | 石井裕也 | 左 | 左 | |
14 | 加藤貴之 | 左 | 左 | |
15 | ルイス・メンドーサ | 右 | 右 | |
16 | 有原航平 | 右 | 右 | |
18 | 斎藤佑樹 | 右 | 右 | |
19 | 増井浩俊 | 右 | 右 | |
21 | 武田久 | 右 | 右 | |
25 | 宮西尚生 | 左 | 左 | |
28 | 新垣勇人 | 右 | 右 | |
29 | 井口和朋 | 右 | 右 | |
30 | 鍵谷陽平 | 右 | 右 | |
34 | 吉川光夫 | 左 | 左 | |
35 | 榎下陽大 | 右 | 右 | |
39 | 高梨裕稔 | 右 | 右 | |
43 | 白村明弘 | 右 | 左 | |
48 | 谷元圭介 | 右 | 右 | |
52 | アンソニー・バス | 右 | 右 | |
捕手 | 8 | 近藤健介 | 右 | 左 |
10 | 清水優心 | 右 | 右 | |
27 | 大野奨太 | 右 | 右 | |
56 | 市川友也 | 右 | 右 | |
66 | 大嶋匠 | 右 | 左 | |
68 | 石川亮 | 右 | 右 | |
内野手 | 2 | 杉谷拳士 | 右 | 両 |
3 | 田中賢介 | 右 | 左 | |
4 | 飯山裕志 | 右 | 右 | |
5 | ブランドン・レアード | 右 | 右 | |
6 | 中田翔 | 右 | 右 | |
7 | 西川遥輝 | 右 | 左 | |
9 | 中島卓也 | 右 | 左 | |
12 | 松本剛 | 右 | 右 | |
23 | 渡邉諒 | 右 | 右 | |
32 | 大累進 | 右 | 右 | |
外野手 | 1 | 陽岱鋼 | 右 | 右 |
26 | 淺間大基 | 右 | 右 | |
31 | 岡大海 | 右 | 右 | |
37 | 矢野謙次 | 右 | 右 | |
49 | 石川慎吾 | 右 | 右 | |
64 | 谷口雄也 | 右 | 左 |
広島東洋カープ | ||||
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役職 | 背番号 | 名前 | 投 | 打 |
監督 | 79 | 緒方孝市 | - | |
コーチ | 71 | 高信二(ヘッドコーチ) | - | |
74 | 河田雄祐(外野守備・走塁コーチ) | - | ||
90 | 玉木朋孝(内野守備・走塁コーチ) | - | ||
75 | 石井琢朗(打撃コーチ) | - | ||
72 | 東出輝裕(打撃コーチ) | - | ||
91 | 迎祐一郎(打撃コーチ補佐) | - | ||
71 | 畝龍実(投手コーチ) | - | ||
73 | 小林幹英(投手コーチ) | - | ||
84 | 植田幸弘(バッテリーコーチ) | - | ||
投手 | 11 | 福井優也 | 右 | 右 |
12 | 九里亜蓮 | 右 | 右 | |
14 | 大瀬良大地 | 右 | 右 | |
15 | 黒田博樹 | 右 | 右 | |
16 | 今村猛 | 右 | 右 | |
17 | 岡田明丈 | 右 | 左 | |
19 | 野村祐輔 | 右 | 右 | |
21 | 中﨑翔太 | 右 | 右 | |
23 | 薮田和樹 | 右 | 右 | |
30 | 一岡竜司 | 右 | 右 | |
39 | 飯田哲矢 | 左 | 左 | |
42 | クリス・ジョンソン | 左 | 左 | |
53 | 戸田隆矢 | 左 | 左 | |
57 | 仲尾次オスカル | 左 | 左 | |
58 | ジェイ・ジャクソン | 右 | 右 | |
66 | ブレイディン・ヘーゲンズ | 右 | 右 | |
70 | スティーブ・デラバー | 右 | 右 | |
捕手 | 27 | 會澤翼 | 右 | 右 |
31 | 石原慶幸 | 右 | 右 | |
32 | 白濱裕太 | 右 | 右 | |
61 | 磯村嘉孝 | 右 | 右 | |
内野手 | 0 | 上本崇司 | 右 | 両 |
2 | 田中広輔 | 右 | 左 | |
4 | 小窪哲也 | 右 | 右 | |
6 | 梵英心 | 右 | 右 | |
7 | 堂林翔太 | 右 | 右 | |
25 | 新井貴浩 | 右 | 右 | |
33 | 菊池涼介 | 右 | 右 | |
52 | 庄司隼人 | 右 | 左 | |
55 | ブラッド・エルドレッド | 右 | 右 | |
60 | 安部友裕 | 右 | 左 | |
63 | 西川龍馬 | 右 | 左 | |
外野手 | 9 | 丸佳浩 | 右 | 左 |
10 | 岩本貴裕 | 左 | 左 | |
35 | 下水流昂 | 右 | 右 | |
37 | 野間峻祥 | 右 | 右 | |
38 | 赤松真人 | 右 | 右 | |
44 | 松山竜平 | 右 | 左 | |
49 | 天谷宗一郎 | 左 | 左 | |
51 | 鈴木誠也 | 右 | 右 |
日本ハムはMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(以下、マツダスタジアム)での1・2戦では連敗したが、札幌ドームでの3・4・5戦では2つのサヨナラ勝ちを含むスウィープ(3戦全勝)を果たし王手をかけると、勢いそのままにマツダスタジアムに戻っての第6戦でも10-4で勝利。対戦成績を4勝2敗とし10年ぶり3度目の日本一を果たした。日本ハムの4勝は全て逆転勝利であり、その全ての試合で救援投手が勝利投手となった(さらにそのうち3試合はアンソニー・バースが勝利投手となっている)。
一方の広島は、マツダスタジアムでの最初の1・2戦では、1失点に抑える投手陣の好投や得意の足を使った機動力野球などで2連勝したが、シーズン中は1度もなかった被3タテ(同一カード3連戦3連敗)を、札幌ドームでの3・4・5戦で喫してしまい、マツダスタジアムでの第6戦にも敗れ、2勝4敗で32年ぶりの日本一を逃した。全6試合とも、途中一度は広島がリードした展開となるが、第3戦以降はリードを守りきれず、救援投手が8回以降に日本ハムに逆転を許し、決勝点も挙げられてしまう展開だった。
なお日本ハムの武田勝、広島の黒田博樹の両投手がそれぞれ2016年限りでの現役引退を既に表明していた。黒田は第3戦(札幌ドーム)に先発投手として登板し、その後の登板はなかったため結果的にこの試合が現役最後の登板となった。一方の武田勝は出場資格メンバーからは外れたが、第6戦(マツダスタジアム)で日本ハムの日本一が決まると、勝利監督の栗山の胴上げに続いて、選手として唯一胴上げされ有終の美を飾った。
今大会はチームの戦力、実力よりも状態が悪いと機を見るや早々に交代させ先発要員のメンドーサ、バース等を継ぎこみ早めの継投でピンチを切り抜けた栗山監督と、いつも通りの戦いを意識しすぎたためベンチ待機している投手陣のスクランブル登板が決断できず、結果的には6連投の中継ぎ陣がスタミナ切れを起こしてしまった緒方監督と采配が明暗を分けた。
またこのシリーズにおいて、日本ハムが札幌ドームの試合で3連勝した事で、2013年の第7戦から、パの本拠地の試合でパ・リーグ出場チームがシリーズ9連勝を記録している。
日本ハムが日本一となったことで、史上初めて「パ・リーグ6球団とも最後に出場した日本シリーズで日本一達成」となった。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 |
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10月22日(土) | 第1戦 | 北海道日本ハムファイターズ | 1 - 5 | 広島東洋カープ | MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 |
10月23日(日) | 第2戦 | 北海道日本ハムファイターズ | 1 - 5 | 広島東洋カープ | |
10月24日(月) | 移動日 | ||||
10月25日(火) | 第3戦 | 広島東洋カープ | 3 - 4x | 北海道日本ハムファイターズ | 札幌ドーム |
10月26日(水) | 第4戦 | 広島東洋カープ | 1 - 3 | 北海道日本ハムファイターズ | |
10月27日(木) | 第5戦 | 広島東洋カープ | 1 - 5x | 北海道日本ハムファイターズ | |
10月28日(金) | 移動日 | ||||
10月29日(土) | 第6戦 | 北海道日本ハムファイターズ | 10 - 4 | 広島東洋カープ | MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島 |
優勝:北海道日本ハムファイターズ(10年ぶり3回目) |
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※なお、第7戦が行われた場合は以下の各局で放送予定であった。
※なお、第7戦が行われた場合は以下の各局で放送予定であった。
テレビ朝日系列で中継の行われる第3・5戦は、同局が出資するインターネット放送局の『AbemaTV』で生配信が行われた。地上波放送の事前枠『直前情報』の開始と同時刻より生配信を開始した。なお、第7戦が行われた場合も第3・5戦と同様の体制で配信予定であった。
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