電車でGO!(でんしゃでゴー)は、タイトーが制作した鉄道運転シミュレーションゲームのシリーズである。1996年に第1作目がアーケードゲームとして発表され(公式稼動は1997年3月)、その後アーケードゲーム向けの続編や、コンシューマーゲーム・パソコン向けの新作、携帯ゲーム機・携帯電話などへの移植作品が制作された。略称は『電GO!』。
本作は電車の運転士になりたかった人の夢を、実車さながらの臨場感でシミュレートさせようというものである。ゲームシステムは、あらかじめ設定されたダイヤどおりに列車を運転し、指定された停車位置にいかに正確に止めるかを競うものである。これに列車の加減速性能、速度制限、天候の変化などが要素として加わる。ゲームに登場する町や車両、路線は実際に存在するもので、精細な3次元コンピュータグラフィックスによって構築されている。ただしこれらはあくまでゲーム用にそれらしく作られた架空のものであり、実際の鉄道運行計画や運転規則とは大幅に異なる。
なお本記事では、記事が作成されていないシリーズ作品についても説明する。
もともとビデオゲームの黎明期のころから、タイトーおよび他社の開発スタッフには「鉄道車両の運転ゲーム」のアイデアがあったが、3Dゲーム/疑似3Dゲームにするにはコンピュータの性能などの技術的問題があり、仮に製作してもゲーム内容やルールがユーザーやゲームセンターへの来店客が理解しにくいこと、特に営業サイドからの「売れない(来店客に受けない)」という意見が根強く、長らく実現出来なかった。
そのなか、1997年当時のゲームセンターは格闘やドライブなどのマニア層に特化した機種が並んでいた中で、「一般客がもっと簡単に遊べ、興味をもたれるテーマとして鉄道に着目した」と、当時のプロジェクトリーダー・齋藤晃は語っている。
また、ゲーム機の操作部分を実車さながらに、マスター・コントローラーを再現した筐体設計に対して、「ボタンを付ければ十分だ」という社内の声を押し返すのに苦労したと言う。完成度は、本物の運転手養成学校の訓練用CGシミュレーションに類似するとも言われている。操作はアクセル(マスコンレバー)とブレーキと警笛(フットペダル)でのみ行う。踏切事故や減速ペナルティ、運転ミスによる乗客の苦情もある。ボーナスゲームは機関車と貨車の連結。
1996年の第1作目が発表されて以降、アーケードゲーム用と家庭用ゲーム機用に対して継続的に新作が発表されている。
基本的にダイヤや速度制限、信号等を守りながら駅に到着し、停止位置に正確に止めることがポイントである。大半の作品では持ち時間制が採用され、運行上守らなくてはいけないルールを破るとペナルティとして持ち時間(なお電車でGO!! はしろう山手線では持ち時間がミッションゲージとしてゲージ化されている)が減点される。持ち時間が0秒になるとゲームオーバーになる。
一部の作品では別のルールが採用されており、『旅情編』では 「持ち点制」 、がんばれ運転士!』や『FINAL』では「ライフ制」が採用されている。『新幹線 山陽新幹線編』では、出発駅から停車駅までの走行が採点され、一定点未満と評価されるとゲームオーバーになる。
各作品の収録路線名の表記は、実際の路線の正式名称ではないものもある。またダイヤ、使用車両、駅名など、現在とは異なっている場合もある。
コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)の審査を通した作品は全て全年齢対象となっている。
なお各項目の「AC」は「arcade」の略で「アーケード(ゲームセンター用据え置き)版」を、「PS」はソニー・インタラクティブエンタテインメント製PlayStationシリーズ向けソフトウェアを、「Win」はマイクロソフト製Windowsシリーズの各日本語版を表す。
AC:1997年2月10日発売(タイトル表記では1996年) PS:1997年12月18日発売(売り上げ:約102万本) Win:1999年4月23日(アンバランス(UNBALANCE)発売)GBC: 1999年12月10日
アーケード版リリース後には、東京の新宿駅東口と大阪でイベント「電車でGO!運転手は君だ!祭り」が開催された。
またバージョンアップ版として『電車でGO! EX』がある。AC版は1997年9月ごろ稼動。セガサターン版は1998年10月1日発売。バグフィックスが行われたほかに「京浜東北線EXTRA」と「山手線EXTRA」が追加され、天候が雪の状態で運転が可能となっている。セガサターン版は当初は日本フレックスから発売される予定だったが、発売前に同社が倒産したためタカラが販売を引き継ぐ形となり、セガサターン対応専用コントローラーも同時に発売された。
携帯機用としてはワンダースワン版が1999年3月4日発売。ゲームボーイカラー版が1999年12月10日にサイバーフロントから発売。
その後PS用の廉価版として2003年1月30日に『SIMPLE1500シリーズ Vol.103 THE 元祖電車運転士』がディースリー・パブリッシャーから発売された。内容は『電車でGO!』と同様。
運転できるのは以下の4路線であり、それぞれ無印とEXTRAの2種類がある。無印は全機種無条件で運転できるが、EXTRAは機種によって運転するための条件、運転できる路線が異なる。詳細は「#機種別選択可能路線一覧」を参照。 なお、収録路線を走る車両の大半は引退・転属しており、2020年12月現在も収録路線を走る車両は東海道本線の221系のみとなっている。
オープニング映像には、CGを用いたもの(使用曲は「Go! Go! Train」)と実写を用いたもの(使用曲は「Wind Of Blue」)の計2種類がある。エンディング映像には、CGを用いたものが2種類(コンティニューの有無によって映像が異なる)と各路線ごとに実写を用いたものが4種類(ハード以上でノーコンティニュークリアするとその路線に応じた映像が流れる)の計6種類がある(いずれも使用曲は「Take Me Sunset」)。
ランキングは1路線(無印・EXTRAおよびFREE・SNOWは区別しない)につき、10位以内までネーム・エントリーができる。
難易度は山陰本線のみ「初級」、他は「上級」となっている。ダイヤは後発作品では5秒単位で設定されているが、この作品のみ1秒単位で設定されている。また難易度設定により各駅の到着時刻が数秒ほど変化し、難易度の設定が高いほど早くなる。
PS版には各路線の無印が運転できる「業務用モード」に加え、山陰本線の亀岡→馬堀間を鉄ちゃんの指示通りに運転する「入門モード」と、『SIDE BY SIDE SPECIAL』の体験版が収録されている。タイトーから発売されたPS版の専用コントローラーはブレーキバーとマスターコントローラーが配置され、「ミニチュアの運転席」といった趣になっている。
閉塞間隔は路線ごとに固定されており、次停車駅の停止位置を基準に山陰本線は330m間隔、京浜東北線は400m間隔、東海道本線は450m(EXTRAは350m)間隔、山手線は300m間隔となっている。
この作品では停車駅ごとに駅構内進入制限速度が設定されており、それを超えてホームに進入すると停車後に減点される。進入速度は基本的に山陰本線が70km/h、京浜東北線・東海道本線・山手線が75km/hだが、山手線を除き一部の駅では例外的にそれよりも低い速度となっている。
PS版には当作品の体験版があり、山陰本線のみ運転できるようになっている(残りの路線は「工事中」と表示され選択できない。)。
SS版には各路線の無印とEXTRAが運転できる「ORIGINAL MODE」に加え、隠し機能として、持ち時間が999秒の状態から運転する「FREE MODE」と、常時天候が雪の状態で運転する「SNOW MODE」が収録されている。
モード | 路線名 | 列車種別 | 乗務区間 | 使用車両 | 級位 | 初期持ち時間 | 天候 | 備考・その他 | 製品版 | 体験版 | |||||||
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無印 | EX | 無印 | |||||||||||||||
AC版 | 復刻版 | PS版 | WS版 | WIN版 | GBC版 | AC版 | SS版 | PS版 | |||||||||
入門モード | 山陰本線 | 普通 | 亀岡→馬堀 | キハ58系 | なし | なし | 晴 | 鉄ちゃんの指示に従って運転する | × | × | ● | × | × | × | × | × | × |
業務用モード/ ORIGINAL MODE | 山陰本線 | 普通 | 亀岡→嵯峨嵐山 丹波口→京都 | キハ58系 | 初級 | 30秒 | 晴 | 保津峡→嵯峨嵐山間(注意信号) 嵯峨嵐山→丹波口間は省略 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
京浜東北線 | 普通 | 品川→川崎→横浜 | 209系 | 上級 | 30秒 | 晴 | 大森→蒲田間、鶴見→新子安間(踏切事故) 蒲田→川崎間(注意信号) 新子安駅(ボーナスゲーム) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | × | |
東海道本線 | 快速 | 京都→高槻→大阪 | 221系 | 上級 | 30秒 | 晴 | 長岡京→高槻間(踏切事故) 茨木駅(ボーナスゲーム) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | × | |
山手線 | 普通 | 渋谷→品川→東京 | 205系 | 上級 | 30秒 | 晴 | 恵比寿→目黒間、大崎→品川間、品川→田町間(徐行標識) 田町駅(ボーナスゲーム) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | × | |
山陰本線EXTRA (LONG/Special) | 普通 | 亀岡→太秦→京都 | キハ58系 | 上級 | 30秒 | 晴 | 保津峡→嵯峨嵐山間(踏切事故) 花園駅(ボーナスゲーム) | ○ | ○ | × | × | ● | × | ○ | ● | × | |
京浜東北線EXTRA (EXTRA/Special) | 普通 | 品川→川崎→横浜 | 209系 | 上級 | 30秒 | 雨 | 大森→蒲田間、鶴見→新子安間(踏切事故) 蒲田→川崎間(注意信号) 新子安駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | ○ | ● | × | |
東海道本線EXTRA (EXTRA/Special) | 普通 | 高槻→岸辺→大阪 | 221系 | 上級 | 30秒 | 晴 | 吹田駅(ボーナスゲーム) | ○ | ○ | × | × | ● | × | ○ | ● | × | |
山手線EXTRA (EXTRA/Special) | 普通 | 渋谷→品川→東京 | 205系 | 上級 | 30秒 | 雨 | 恵比寿→目黒間、大崎→品川間、品川→田町間(徐行標識) 田町駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | ○ | ● | × | |
FREE MODE | 山陰本線 (FREE) | 普通 | 亀岡→嵯峨嵐山 丹波口→京都 | キハ58系 | 初級 | 999秒 | 晴 | 保津峡→嵯峨嵐山間(注意信号) 嵯峨嵐山→丹波口間は省略 | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × |
京浜東北線 (FREE) | 普通 | 品川→川崎→横浜 | 209系 | 上級 | 999秒 | 晴 | 大森→蒲田間、鶴見→新子安間(踏切事故) 蒲田→川崎間(注意信号) 新子安駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
東海道本線 (FREE) | 快速 | 京都→高槻→大阪 | 221系 | 上級 | 999秒 | 晴 | 長岡京→高槻間(踏切事故) 茨木駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
山手線 (FREE) | 普通 | 渋谷→品川→東京 | 205系 | 上級 | 999秒 | 晴 | 恵比寿→目黒間、大崎→品川間、品川→田町間(徐行標識) 田町駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
山陰本線EXTRA (FREE/Special) | 普通 | 亀岡→太秦→京都 | キハ58系 | 上級 | 999秒 | 晴 | 保津峡→嵯峨嵐山間(踏切事故) 花園駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
京浜東北線EXTRA (FREE/Special) | 普通 | 品川→川崎→横浜 | 209系 | 上級 | 999秒 | 雨 | 大森→蒲田間、鶴見→新子安間(踏切事故) 蒲田→川崎間(注意信号) 新子安駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
東海道本線EXTRA (FREE/Special) | 普通 | 高槻→岸辺→大阪 | 221系 | 上級 | 999秒 | 晴 | 吹田駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
山手線EXTRA (FREE/Special) | 普通 | 渋谷→品川→東京 | 205系 | 上級 | 999秒 | 雨 | 恵比寿→目黒間、大崎→品川間、品川→田町間(徐行標識) 田町駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
SNOW MODE | 山陰本線 (SNOW) | 普通 | 亀岡→嵯峨嵐山 丹波口→京都 | キハ58系 | 初級 | 30秒 | 雪 | 保津峡→嵯峨嵐山間(注意信号) 嵯峨嵐山→丹波口間は省略 | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × |
京浜東北線 (SNOW) | 普通 | 品川→川崎→横浜 | 209系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 大森→蒲田間、鶴見→新子安間(踏切事故) 蒲田→川崎間(注意信号) 新子安駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
東海道本線 (SNOW) | 快速 | 京都→高槻→大阪 | 221系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 長岡京→高槻間(踏切事故) 茨木駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
山手線 (SNOW) | 普通 | 渋谷→品川→東京 | 205系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 恵比寿→目黒間、大崎→品川間、品川→田町間(徐行標識) 田町駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
山陰本線EXTRA (SNOW/Special) | 普通 | 亀岡→太秦→京都 | キハ58系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 保津峡→嵯峨嵐山間(踏切事故) 花園駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
京浜東北線EXTRA (SNOW/Special) | 普通 | 品川→川崎→横浜 | 209系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 大森→蒲田間、鶴見→新子安間(踏切事故) 蒲田→川崎間(注意信号) 新子安駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
東海道本線EXTRA (SNOW/Special) | 普通 | 高槻→岸辺→大阪 | 221系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 吹田駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
山手線EXTRA (SNOW/Special) | 普通 | 渋谷→品川→東京 | 205系 | 上級 | 30秒 | 雪 | 恵比寿→目黒間、大崎→品川間、品川→田町間(徐行標識) 田町駅(ボーナスゲーム) | × | × | × | × | × | × | × | ○ | × | |
AC:1998年3月ごろ稼動(タイトル表記では1997年)PS・Win:1999年3月18日発売 売り上げ:約50万本
車両・路線が追加された『電車でGO!2高速編 3000番台』はAC版が1998年9月ごろ稼動。DC版は2000年1月20日発売。さらにこの作品はNINTENDO64向けに『電車でGO!64』として1999年7月23日に発売され、音声認識にも対応している。
携帯機用としてはWS版が『電車でGO!2』として1999年10月7日に発売。
『電車でGO! プロフェッショナル仕様』は、1999年12月9日にPlayStation用ソフトとして発売された。その後、本作は2001年6月15日にWindows用ソフトとして発売され、2004年9月17日には廉価版が登場した。 同作は『電車でGO!』の拡張仕様バージョンとされており、秋田新幹線から鹿児島本線にいたるまで10路線が収録されている。
PS:2000年1月27日発売 Win:2000年12月1日/2007年4月13日発売
シリーズ初の私鉄編である。『電車でGO!』では初めてPlayStation向けに新規開発され、新たな試みとして路面電車やモノレールを収録。フリーラン機能もシリーズで初めて実装された。一部ダイヤは特定の条件を満たすと運転できるようになる(Windows版は最初から運転可)。
シリーズで唯一モノレールを運転できる作品である。なお、実際のモンキーパークモノレール線はスタフ閉塞式が採用されていたが、ゲームでは再現されておらず自動信号となっている。
宣伝キャラクターは岐阜県出身で、「私鉄沿線」をヒット曲に持つ野口五郎が担当した。おまけとして、ワンハンドルコントローラ専用のミニゲーム「ワンコンでDo?」が5種類ある。
2002年8月29日には廉価版として『SIMPLE1500シリーズ Vol.102 THE 電車運転士』がディースリー・パブリッシャーから発売。内容は『名古屋鉄道編』と同様。
2007年7月には、名鉄本線パートを携帯電話向けに移植した『電車でGO! 名鉄編』が配信された。
AC:2000年3月ごろ稼動(タイトル表記では1999年) PS2:2001年3月15日発売
PS2用の廉価版として2003年3月27日に『SIMPLE2000シリーズ Vol.22 THE 通勤電車運転士』がディースリー・パブリッシャーから発売された。内容は『3』と同様だが、『山陽新幹線編』の体験版は収録されていない。
PS:2000年3月16日発売 Win:2001年2月9日/2007年1月19日(廉価版)発売 開発:access
蒸気機関車を運転するゲームとして登場したため、製品名は『汽車でGO!』となっている。先行する『プロフェッショナル仕様』および『名古屋鉄道編』と同様、アーケード版としてではなくPS版として開発された。
プレイ中に視点移動ができるほか、シリーズ初となる2人同時プレイ(機関士と機関助士)も可能である。操作方法も「電車でGO!操作」と「汽車操作」が選択できる。写真フロアにおける写真追加も「汽車操作」を選択してクリアしないと追加できない。また「汽車操作」を選択して、ツーハンドル式専用コントローラーなどの専用コントローラを使用した場合は空気ブレーキでの運転が可能であり、加減弁や逆転機操作も自動車のオートマチック車と同様の操作となる。ドレイン操作も自動操作となりドレインボーナスも獲得できない。
AC:2000年10月ごろ稼動 PS2:2002年7月25日発売 Win:2003年6月5日/2006年1月13日(廉価版)発売
オリジナルはアーケードゲームとしてリリースされた『がんばれ運転士!!』。持ち時間制ではなくライフ制である。
PS2版とWin版はタイトルが『電車でGO! 旅情編』に変更され、路線や車両が大幅に追加されている。ライフ制を持ち点制に変更、山陽新幹線にあった視点タイプの2種類追加、鉄ちゃんの代わりに案内人になるキャラクターが各路線に1人追加されているなど、大量の追加要素が収録された。
『電車でGO! 旅情編』の宣伝にはイメージキャラクターとして氷川きよしを起用した。PS2対応の旅情編専用コントローラ、およびWin対応の旅情編専用コントローラが同時発売された。
収録路線は江ノ島電鉄(下り、藤沢→鎌倉)と伊予鉄道(5系統、松山駅前→道後温泉)のみ。
路面電車ならではの交通量の変化や道路上でのアクシデントがあり、また自動車のマニュアルシフトのごとく1段ずつノッチを進めて加速する手動加速制御(HL制御)やブレーキ動作・緩めに独特の操作を要する直通空気ブレーキの操作感覚も楽しめるが、PS2版で専用コントローラType2並びに新幹線専用コントローラを使用している場合は直通空気ブレーキ操作は行えず、電気指令式ブレーキのみでの操作となる。沿線観光名所案内などもある。
なお、江ノ電でもワンマン運転を行える、電気指令式ブレーキ車も直通式空気ブレーキである、VVVFインバータ制御でもHL制御である、笛や発車ベルがドアが閉まった後に鳴る、自動ドアが実在しない「箱館ハイカラ號」や「坊っちゃん列車」でもドアが自動で開閉するなど、実物と全く異なる点が多い。
シリーズ中のJR・ほくほく線のワンマン列車と異なり、扉開閉やアナウンスを手動(自動に変更可)で行わなければならない(開閉ミスやアナウンス忘れをすると減点される)。今作は信号待ちなど、交通状況による遅延が発生しやすいため、定刻より1分以内の遅延であれば減点にならず、早着に関しては「お咎めなし」である。しかしオーバーランについてはシビアであり、停止線をわずか1cmでも超えた場合は減点になる。運行中の持ち点(ライフ)の精算は各駅到着後に行う。今作は駅などにいる人間が3Dポリゴンで描写されており、静止しているだけでなく歩行する。
PS2:2001年9月20日発売 Win:2002年12月13日/2005年11月4日(廉価版)発売
本作はJR西日本の路線を収録しているが、仙台総合車両所(現:新幹線総合車両センター)の紹介ムービーも入れているため、JR東日本並びにジェイアール東日本企画も制作協力している。厳密にはJR東日本ならびにジェイアール東日本企画に許諾を取ったのは、当初計画では本作を当時の新幹線全路線を所有している本州3社に承諾を取り全路線運転出来るように開発を進めていたが、当時はゲームの承認を一切拒否していたJR東海1社のみが許可を下さなかったことで、予定を変更してJR東海1社を除いた路線で開発を継続していたが当時のDVD-ROMの容量制約に引っかかりJR東日本の新幹線路線の収録も断念した。なお、JR東海は2014年に社長が柘植康英に交代した際に商品化許諾方針が見直され、ゲームについても、他のJR各社と同様に商品化許諾を認めるようになった。
本作はWii用タイトル『電車でGO! 新幹線EX 山陽新幹線編』として2007年3月1日に発売。NINTENDO64以来の任天堂プラットフォームからのソフトである。
シリーズでは初めて、上り・下りの運転が楽しめるようになる。車両選択は主な車両を一部区間のみ運転できるダイジェストモードと、時刻表から列車を選択する時刻表モードとなっており、時刻表モードの選択画面はJR時刻表と同様のフォーマットである。従来のシリーズのプレイヤーがミスをすると持ち時間(秒)が減点されていく方式に対し、本作品では停車駅のみで運転評価を行い、所定以上の得点であれば継続プレイできる方式を採用した。そのため走行中にゲームオーバーで強制的に運行中止となることはなくなった(ただし、大幅な遅延または駅間に一定時間以上停車し続けた場合、2度の警告がされた後に強制的に運転が終了する)。さらに運転中の視点移動が可能となった(PS対応特製コントローラはビューチェンジのみで、上下左右の移動は不可)。列車の発車や到着時に、車内検札や車内販売など、様々な車内の1コマがランダムに出てくる。走行中に見える風景もワンパターンの繰り返しではなく、住居などのグラフィックも描かれている。
ホーム内の発車案内板は、新大阪駅がJR東海仕様の反転フラップ式案内表示機、ダイジェストモードの一部・三原駅・新岩国駅が国鉄仕様の反転フラップ式、それ以外の駅はJR西日本仕様のLED式となっている。
駅到着時の車内放送には、列車によって各駅で接続する路線の乗り換え案内が盛り込まれている(ただし発車番線は入っているが発車時刻は省略されている)。車掌アナウンスには『電車でGO!旅情編』に引き続き立川真司を起用。
今作はATCがメインとなっており、速度変更でいきなりゲームオーバーにならないために「ナビゲーションシステム」を改良し、ATCの速度制限も表示できるようになり、よりクリアしやすくなっている。また実際の新幹線の運転ではATCで減速するが、この動作を再現した(減速時のATCブレーキ作動で運転評価に影響を及ぼさない)「リアルモード」に切り替えることもできる。
マスコンの段数も実車通りとなっており、DUALSHOCK 2コントローラと新幹線コントローラは車種別にマスコン段数によって操作するが、PS対応特製コントローラとType2コントローラは5段操作のみとなる。
ATC信号の速度が実際の速度を超えた場合や、ATC信号が変わったときに実際の速度を超えている場合は、ATCブレーキが作動する。同時に、マスコンとブレーキの表示にAutoという表示が出される。
以下は、ATC信号が変わったときに実際の速度を超えているときの状況を表している。
その他、駅や停車関連のサウンドでは以下のようなサウンドが流される。
一部を除く「ひかり」停車駅では、停車時に「〇番線ご注意下さい、列車入っております」、発車時に「〇番線ご注意下さい、列車が発車しまーす」という駅員の注意喚起アナウンスが流れるほか、新神戸駅では列車が入線時に「〇番線ご注意下さい、安全柵が開きまーす」という駅員の注意喚起アナウンスも流れる(Wii版では停車時に「〇番のりばご注意下さい、列車入っております」、発車時に「〇番のりばご注意下さい、列車が発車しまーす」という駅員の注意喚起アナウンスが流れるほか、新神戸駅では列車が入線時に「〇番のりばご注意下さい、安全柵が開きまーす」という駅員の注意喚起アナウンスも流れるようになる)。
博多南線の博多総合車両所は、こだま579号を博多南までノーコンティニューでクリアすれば継続プレイできる(以後はコンティニューしても車両所へ継続プレイ)。新大阪方面は、こだま656号を新大阪までノーコンティニューでクリアすると以後、車両所から出発となる。
岡山行きひかり151号は、初回をクリアすればそれ以降のプレイからは新大阪を5分遅れで発車した上で、岡山に定着するように運転を行う回復運転を行うことになっている(2回目以降は新神戸 - 相生間に関してはダイヤの正確さは運転評価に影響を及ぼさない。またダイヤの遅れ時分も運転指令所からコールがある)。回復運転を取り入れるのはシリーズ初である。
『電車でGO!3通勤編』には本作の体験版が収録されており、新大阪→新神戸の区間を運転できる。体験版が終わるとタイトル画面に戻る。
Wii版ではPS2版をベースに、ダイヤや周辺の景観を2006年時点のものに変更している。これに伴い、700系B編成と0系・100系フレッシュグリーン塗装車および100系K編成が追加され、小郡駅が新山口駅に変更された(ただし、古いダイヤは放送のみ小郡と放送される)。一部ダイヤを除き、車内メロディが「いい日旅立ち・西へ」に変更されている。JR西日本のみに使用許諾を得ている関係で、JR東海所属の車内メロディである「AMBITIOUS JAPAN!」は収録されていない。駅構内放送でも、「○番線」から「○番乗り場」になる。また、新しく採用した「キッズモード」にはWiiリモコンを振って加速・減速をする速度キープ機能、キャラクターをさがせ、などの機能がある。
PS2版の初期版では処理落ち欠陥があったり、数kmあるトンネルでも先が明るく見える、頻繁にフリーズする、午後8時台なのに空が夕焼け、などの問題点が存在する。処理落ちに関しては、メーカーは修正版との無料交換対応を行ったが、この旨をホームページや雑誌などで一般公開しなかった。また修正版は動作の問題はなくなったが、処理落ち対策のため風景に出てくる在来線の架線柱などが省かれた。
Win版ではセーブが不可能になるというトラブルが発生し、ホームページより無料の修正ソフトをダウンロードすることで対処した。
2023年7月7日、タイトーと瑞起は、同年12月7日に電車でGO! 新幹線EX 山陽新幹線編のPLUG&PLAY版を発売することを発表した。 同作は、Wii版の解像度の480pから720pに変更したり、瑞起製のノッチ機構を採用することで本物の運転台に近い操作感を実現した。また、一部を除きWii版のデータを収録している。
PS2:2002年10月25日発売 PS2 BEST版: 2003年2月27日発売 Win:2003年4月30日/2006年10月20日発売 i-mode,EZweb,J-スカイ:2003年2月21日
前作の『プロフェッショナル仕様』は、初代・『2』の路線の再収録で追加要素を収録した作品だったが、今作はほとんど完全新規収録で、前作にはなかったJR四国の路線や、『新幹線 山陽新幹線編』以降に追加された上り下りの運転も収録されている。視点は駅構内停車時に限り上下左右に変更することができる。
前作より収録路線数は少ないが区間の種類が分かれており、運行距離が『新幹線 山陽新幹線編』の次に長い。また上り・下りの運転が可能のため、前作よりボリューム感が増した。シリーズ初の運転の進行状況を中断できるセーブ機能や、指定された途中駅からプレイ可能ができる機能が追加された。
※()内路線は作中表記はないものの、作中で走行する路線。
PS2の通常版では発車する際に「○番線、ドアが閉まります。ご注意ください。」とアナウンスが流れるほか、駅でない場所に故意に停車すると運転指令所からコールがあり、発車させると「異常ありません」と応答する。
瀬戸大橋線に限り、Win版ではL特急「南風」5号(キハ181系)の宇多津駅停車、快速「マリンライナー」2号と18号(213系)の備前西市駅にある無意味な制限速度50km/hがないなど、PlayStation 2初期版と若干の相違が見られる(Win版はPS2修正版・TAITO BEST版と同等品)。
PS2初期の未修正版では湖西線にEF81形(「トワイライトエクスプレス」)が、佐世保線にキハ66系・キハ58系(「シーサイドライナー」)が収録されてはいるが、仕様により出現しない。ただし正規ではないツールや出現済みのメモリーカードを使用すれば初期の未修正版でも出現しない3ダイヤを運転可能である。PS2修正版・TAITO BEST版・Win版では運転できるように修正された。また、湖西線に大阪駅の接近メロディーが導入された。
これ以外にもPS2初期版には、隠し警笛で減点される、本来の817系の警笛が223系の警笛だったり、瀬戸大橋線上りの特急南風20号では発車時間が遅れ、どんなに速度を出しても間に合わないダイヤ、瀬戸大橋線下りでは児島駅での乗務員交代後にJR西日本の乗務員がそのまま乗務するが、一旦タイトル画面に戻ってコンティニューすると乗務員が交代し音声が変わる。(修正版およびWin版でも、児島駅~坂出駅・宇多津駅でコンティニューした場合は上下線共に同じくそのバグが起きる。)などのバグも存在する。この作品も、山陽新幹線編と同じくメーカーによる修正版への無償交換が行われたが、やはりホームページや雑誌などでの情報提供は行われなかった。現在交換対応は行われていない。
PS2:2003年12月18日発売 PSP:2005年2月17日発売
PS2:2004年5月27日発売 Win:2004年12月17日/2006年12月15日発売
これまでの作品と比べてグラフィック・音声面共に大幅に進化し、列車の拳動もより実物に近いものとなった。『電車でGO!』としてはこれまでで最大のボリュームである。例えば、モーター音や駅、車内メロディやベル、自動音声放送などの忠実な再現や各車両毎に加速やブレーキ性能、応答性などを可能な限り再現しているなど、より現実に近い感覚で運転が楽しめるようになった。また不自然な曲線や天候(時間帯含め)の表現も大幅に改良され、列車の所要時間も現実のものと近い仕様となった。ただし、駅間距離の短縮は違和感のない範囲でこれまで同様に存在する。
これまでのシリーズとは異なり、長区間に関しては初期段階から全区間をプレイすることはできず、2 - 3区間に区切られた区間をクリアして(東海道線では4区間)、ようやく全区間のプレイが可能となる。
途中駅でのセーブは『プロフェッショナル2』と異なり、オートセーブをONに設定している場合は行えず、マニュアルセーブに設定しないと行えない。
開発当初は中央・総武緩行線を収録する予定であった。店頭でプレイできた体験版にも収録されていたが[要出典]、製品版ではカットとなった。体験版では大阪環状線の103系「京橋→大阪」の区間でプレイが可能となり、製品版と若干の仕様の違いがみられる。体験版が終わると作品に関係する静止画とともに製品版に関する発売予定の文言が表示され、タイトル画面に戻る。Win版に発車メロディーのほか、三鷹 - 秋葉原間の放送サウンドデータが残されており、中央・総武緩行線で使用されている209系500番台の音声・車両データも入れられている。なお大阪環状線では2003年まで使用されていた発車メロディが使われている。なお『FINAL』とは、「ゲームマシンが進化しない限り、これ以上質の高いゲームは制作することができず、新しいハードができるまで制作しない」という意味である。
なおPSP用ソフトとして、以下の作品が路線別ごとに発売されている。
タイトル | 発売日 | 備考 |
---|---|---|
電車でGO! ポケット山手線編 | 2005年9月29日 | シリーズ初(音楽館制作の東京急行編を除く)のPSP用ソフト。 |
電車でGO! ポケット中央線編 | 2006年1月19日 | |
電車でGO! ポケット大阪環状線編 | 2006年3月30日 | |
電車でGO! ポケット東海道線編 | 2006年7月27日 | JR福知山線脱線事故の影響で207系の帯は新塗装に変更されている(後述の『PLUG&PLAY』も同様の対応)。 |
家庭用ゲーム:2018年2月8日発売 2020年12月10日再販
その名の通り本体(ツーハンドル型コントローラー)とモニタを接続するだけでプレイできる家庭用ゲーム機である。
基本的な内容は『FINAL』と同じであるが、出力映像比率を4:3から16:9に修正しHD画質に対応しているほか、収録車両や仕様などに一部変更が見られる。『FINAL』では再現されていた発車メロディと東海道線の大阪駅と新大阪駅で使用されている一部のベルは全てベルのみになったほか、特急車両や223系0番台で使用されている車内チャイムは無くなり、223系やE257系などのミュージックホーンはE231系の山手線と準じた電子警笛に変更された。また、ムービー観覧では東海道線の223系を見る際のBGMが少し早くなっているほか、2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故の影響により207系のムービーや画像が無くなっている。
本体カラーは「電車でGO!用コントローラ」(初代)と同じ通常カラーと『電車でGO! PLUG&PLAY』のロゴをイメージしたAmazonプライムデー限定カラーの2種類が発売された。
再販版の本体カラーは新カラーバージョン
運転評価方法として、これまでの持ち時間制ではなくライフ制を採用している。それに伴い、従来は到着予定時刻より1秒でも遅れたら減点されていたが、今回は到着が5秒 - 15秒以上の遅延で初めて減点となる。また早着による減点が無くなった。しかし「エンジョイモード」で回復救急箱を使用した場合を除いて一度減点されたライフは加点されても回復しない。また得点には「チェイン・システム」を採用している。連続して定時到着、定位置停車、定通、定速などを成功させることで、1度に獲得するポイントが基本点の2倍、3倍…と最大50倍まで膨らんでいく仕組みである。なお、51倍以上になってもカウントは続く。定速帯では指定の速度と誤差が発生した場合はそこで定速帯の加点は終了する。また「エンジョイモード」では、減点の際ライフは次の駅に着いてから減るので、思いどおりの運転が可能。また電車の連結などといった操作もボーナスゲームとして盛り込まれている。
前作とは異なり、路線をクリアした後、新たに運転ができる時刻表が追加される場面もあったが、本作ではお金を設けたダイヤを購入して運転ができるようになった。一部は特定のダイヤをクリアした後情報が解禁されるのもある。
場所に故意に長時間停車すると減点されると共に運転指令所からコールがあり、発車させると「異常ありません」と応答する。
発車メロディやベル、ブザーが流れた後に電車を発車する際の「ドアが閉まります。ご注意ください」というアナウンスが流れるようになる(東海道線では「〇番乗り場から、△△△[種別]・□□□行きが発車します」というアナウンスが流れる)。
駅や停車関連のサウンドでは以下のようなサウンドが流される。
本シリーズでは初めてとなる「車掌乗務」が登場した。1人で車掌乗務をする場合はコンピュータが運転士を務めるが、1人が運転士、もう1人が車掌を務めるというプレイヤー2人での協力プレイも可能。駅に到着したら正しいホーム側の扉を開け、発車アナウンスのタイミングを図って扉を閉め、列車進行中は次の正しい停車駅を選択して車内アナウンスを行うというものである。なお、車掌乗務ではエンジョイモードが選択できない。
「ナビゲーションシステム」を改良し、信号の設置位置、速度制限の制限開始の位置をラインで示すようになった。またナビ範囲も最大500m(そのダイヤの難易度により異なる)に伸び、速度制限などの予告も余裕を持って知ることが出来るようになった。また、速度制限が近づくと速度メーター上にも予告が表示されるようになった。
キハ181系特急「はまかぜ」を運転するダイヤでは、一度クリアすることにより、次回からは「はまかぜ」のダイヤカーソルに合わせた上で、DUALSHOCK 2コントローラでは△ボタンを押しながら○ボタンを、特製コントローラではDボタンを押しながらCボタンをそれぞれ押すことによって、はまかぜ色から国鉄色へ変更することができる。
作中ではいくつかの再現ミスが存在する。中央快速線に登場するE257系は、11両編成の場合は新宿方面先頭車に貫通扉は設置されていないにもかかわらず、作中では貫通扉が設置されていたり、天王寺駅の屋上にあるJRマークが西日本のコーポレートカラーである青ではなく、東日本である緑になっている、福知山線直通新三田行の英語表記が「Shin-Sanda」ではなく「Shin-Mita」と誤記されているといったミスがみられる。
エンディング曲はSUPER BELL"Zによる「MOT (e) R MANでGO!」( (e) は正確にはOの中にeを書く)。
上記業務用・家庭用機の路線の一部をピックアップして収録されているが、携帯電話オリジナル路線(下記参照、アプリオリジナルの列車、キャリア限定配信のものも含む)、ミニゲームも登場した。なお、一部機種 (FOMA D901i・D901iS) では、『山手線内回り一周』および『山手線内回り一周 夕焼け編』がプリインストールされた。観光モード(車窓モード)は、自動運転で前方の風景を眺めるゲームモードで、ゲーム中では出てこない沿線の名所、道路・他の鉄道路線がテロップで登場する。
なおタイトルは『北陸本線』までは『電車でGO!3D』が付いていたが、『函館本線雪景色編』からは普通の『電車でGO!』となった。また、『函館本線雪景色編』より、ネットランキングの走行ポイントの計算システムが刷新され、短い区間でも容量が小さいアプリと同等以上のポイントがもらえるようになっている。なお2009年にポイントランキングは終了となり、同年7月には、Docomoのページにおいて『江ノ電編(従量版)』『京急エアポート編』の配信は終了した。さらに、同年秋から配信された『湘南新宿ライン編』からは、個別課金で購入したポイントを消費して車両データをダウンロードすることにより、より多くの車両を選択できるようになった。
基本的なゲームシステムは業務用・家庭用と同じだが、一部簡素化された部分がある。インターフェイスは、ヒロ製のコントローラハウジング版とエポック版を除き、ボタン操作である。
シリーズ初のニンテンドーDS用ソフト。電車でGO!シリーズとしてはWii以来の任天堂プラットフォームでの発売。
今作よりタイトーの家庭用ゲームソフト事業が同じスクウェア・エニックス・ホールディングスのグループ会社であるスクウェア・エニックスに移管されたため、発売元はスクウェア・エニックスとなっている。制作は音楽館が担当、制作総指揮を向谷実が執っている。山手線命名100周年を記念して発売。
通常の運転ゲームである「運転士モード」のほかに、山手線もしくは山手線の駅にちなんだ問題が出題される「山手線検定」、運転士モードですれ違ったりした電車を眺める「コレクション」などのモードがある(宇都宮線・高崎線・湘南新宿ラインとして活躍するE231系1000番台なども収録)。子供にもプレイ出来るように、解説部分に表示される漢字にはルビが振られている。
「現代モード」では山手線1周34.5kmを運転でき、「昭和モード」では昭和30 - 50年代の山手線が再現されている。駅間距離はそれまでの作品では実際の距離より短縮されていたが、今作では「リアル路線長」になっている。運転操作に関しては、直感操作かリアル操作かを選ぶことが可能となっているが在来のボタン操作はない。
発車メロディも再現しており、「せせらぎ」、「春」、「JR-SH3」(東京駅)、「SF-1」(大崎駅・内回り)、「さくらさくら」(駒込駅)などがある。ただし、高田馬場駅の「鉄腕アトム」、恵比寿駅の「第三の男」(ヱビスビールのCM曲)は今作では再現されず、ベル音となっている。天候は全て晴れである。
シリーズ全体では『特別編 〜復活!昭和の山手線〜』発売以来7年ぶりで、アーケードでも『がんばれ運転士!!』以来17年ぶりの新作。シリーズ生誕20周年作品でもある。電車の運転室を模した全4画面の大型専用筐体にはNESiCAカードリーダーも設置され、一部店舗ではIC乗車券(電子マネー)も対応している。現在のタイトーの親会社であるスクウェア・エニックスのヴィジュアルワークス部の協力の下、実写レベルのCG技術(ミドルウェアはUnreal Engine 4)を採用。またオンラインアップデートにより順次新規路線や車両を追加出来る機能も装備した。配信予定のスマートフォンアプリ『連結!電車でGO!!』ではアーケード版と連動した要素も組み込まれると発表されたが、稼働からわずか4か月後の2018年3月29日に開発中止が発表された。
本作ではシリーズで初めて、遂にJR東海の許諾を得ることに成功し、1形式限定かつごく短区間ではあるが、同社の路線と車両が運転できるようになった(前述の通り、2014年の社長交代以降、他のJR各社と同様にゲームについての製品化許諾も可能になったためである)。
ナビゲーターとしてこれまでの鉄ちゃんに代わり「二葉」(関東路線と中央本線(名古屋地区))と「六葉」(関西路線と名鉄名古屋本線)が登場する。
『FINAL』とは異なり、高速域の減速性能が実車よりも悪く設定している。
2019年6月26日のアップデートで、初代『電車でGO!』を再現したモード「電車でGO! 復刻版」が収録された。
2019年9月25日のアップデートで、復刻版に『2高速編 3000番台』を再現したモードが追加された。ただし収録されているのは東北路線(秋田新幹線(東北新幹線)・奥羽本線・田沢湖線)、関東路線(山手線・京浜東北線)、関西路線(JR神戸線)の6路線となり、北越急行ほくほく線は収録されていない。東北路線のうち、秋田新幹線のダイヤでは、盛岡駅で0m停車をすれば連結ボーナスゲームができていたが、復刻版では0m停車をしてもできなくなった。また隠しダイヤであった秋田→新花巻間(特級)はプレイできなくなっている。関西路線(JR神戸線)は221系・223系快速のみしか運転できず、201系・207系が運転できなくなった。また対向列車として登場する207系もJR福知山線脱線事故を機に帯色が変更されているが、側面窓横の帯が再現されていないなど最小限の変更となっている。
なおATS確認はATSの警報音がなって5秒以内に、勾配起動スイッチ(運転士が右手で掴んでいるハンドルの緑のボタン)を押すと確認扱いになり強制停車は免れるが、次の信号は下位のものになる(例えば、減速信号→注意信号、注意信号→警戒信号または停止信号)。
2019年3月18日稼働開始。
『電車でGO!!』のエンジンを流用し、子供向けにルールをアレンジしたバージョンで、『電車でGO!!』にはない「警笛で鳥を追い払う」や「ワイパーで窓をきれいにする」などのミッションを取り入れている。
PS4:2020年12月3日発売 Switch:2021年3月18日発売
家庭用ゲーム機の新作としては『復活!昭和の山手線』以来10年ぶり、据置機の新作としては『FINAL』以来16年ぶりの作品である。
今作では、アーケード版のシステムをそのままに家庭用にアレンジしており、アーケードにもある指差し確認や減光といった操作もコントローラーのボタンで操作する形になっている。これまでの家庭用(PS・PS2)とは操作が異なり、スティックで操作する形となる。操作タイプ・入力タイプはそれぞれ2種類が用意され、操作タイプはブレーキ・マスコンともに3段階で調節する「シンプルタイプ」と、実車の操作に近い「スタンダードタイプ」の2種類が設定されており、入力タイプは細かい調節ができる「ステップ入力」と、スティックの傾き具合に応じて変化する「ダイレクトタイプ」の2つが設定されている。103系や205系といったツーハンドル車両は左スティックがマスコン、右スティックがブレーキとなっているが、ワンハンドルの車両は左スティックのみの操作となる。
なお、Switch版では発売当初から従来の家庭用の操作である方向キー操作に対応しており、PS4版でも、2021年7月に行われたアップデートで、方向キー操作に対応するようになった。また2021年8月5日に、Nintendo Switch用電車でGO!! はしろう山手線用ワンハンドルマスコン型専用コントローラーが、株式会社瑞起より発売された。
収録路線および車両は以下の通り。
山手線のほかに、山手線と並行して走る路線(京浜東北線・埼京線・上野東京ライン・成田エクスプレス)やACに収録された中央・総武線各駅停車が収録される。京浜東北線は『プロフェッショナル仕様』以来21年ぶり、中央・総武線各駅停車は家庭用としては『通勤編』以来19年ぶり、上野東京ライン・埼京線は初収録となった。また、E233系とE259系は、全シリーズを通じて初めて運転できるようになった。このほか、ノンプレイアブル車両として185系・189系・215系・251系・E217系・E231系0番台・E231系1000番台・E233系0番台・E353系、E351系が登場する。
前述の通り高輪ゲートウェイ駅が追加されているが、実際に同駅開業後の山手線で運用されている車両はE235系のみである。またアーケード版のデータを基に作られているが、渋谷駅の埼京線・湘南新宿ラインのホームが移設されていないなど、変更されていない部分もある。
アーケード版には設定されていなかった「駅を通過するダイヤ」が設定されており、通過駅では、通過時刻との誤差が0に近いと高いスコアが獲得できる。ただし、その路線に駅が無くても、並走する山手線・京浜東北線のみ設置された駅にも「通過位置」が設定されている。その場合の通過位置は山手線の停車位置が基準になる。またホームドア設置駅の停車はアーケード版と同様、TASCは装備されておらず手動で停止位置に止める形になる。
本作は相鉄・JR直通線開業直後の発売であるが、大崎到着前の自動放送は「相鉄線直通電車はお乗り換えです」の文言が収録されている。なお、ゲーム内の行先はりんかい線の「新木場」で固定されており、相鉄・JR直通線方面関連の行先に設定されているものは存在しない。
2017年稼働開始の『電車でGO!!』では、E231系500番台を模した外観の大型筐体となり、車窓表示用の3画面と、運転台表示用の1画面の計4画面で構成。運転台表示用画面は、運転中の指差呼称や前照灯操作に対応したタッチパネル式となっている。マスコンについては筐体外観のモチーフであるE231系500番台の実物に似たワンハンドルタイプが搭載された。これまでシリーズにおけるワンハンドルマスコンの採用は家庭用でのみであり、アーケード版では初の搭載となる。収録されている路線は2021年3月現在、山手線、総武線各駅停車、大阪環状線、阪神電鉄本線、中央本線(JR東海区間)、名鉄名古屋本線、京浜東北線である。
本作ではホームドアや定位置停止装置(TASC)の有無に関わらず、全て手動停車となっている。これは実際の列車運行における「TASC開放」と呼ばれる状態に当たる。実際のTASC導入路線である山手線と中央・総武線各駅停車では、ホームドアが設置されている駅においてTASCを使用した自動停車を行っているが、TASCを使用すると、ゲームバランスが大きく崩れてしまうための措置である。またブレーキの減速度が実車と大きく異なっている。
2019年には、画面サイズを小型化し、旧筐体に近いサイズとなった「小型筐体」が登場した。
シリーズを通じて鉄ちゃん(てっちゃん)という女性キャラクターが登場し、入門編で運転の解説をしたり、運転中に様々なアドバイスをしたりする役割を果たす。また、プレイヤーの運転次第では音声付きで感激したり怒ったりすることもある。鉄ちゃんの叱咤激励する音声は、バージョンによっては聞けるようになっているが、聞いている途中に違うバージョンのディスクと入れ替えることで隠し音声が聞けることも知られている。初代作では顔だけの登場だったが、後の作品ではほぼ全身で登場する。シリーズによっては、ゲームオーバー時に「電気を大切にね」と発言する。PS版の『電車でGO!』シリーズのCVは中山さら、『汽車でGO!』シリーズでは篠原恵美が担当している。Wii版『新幹線EX 山陽新幹線編』では、同キャラクターが変更されている。
基本的に青を基調とした鉄道員の制服を模した制服を着ているが、バージョンによって微妙に違いがある。『名古屋鉄道編』ではパノラマメイツ(客室乗務員、すでに廃止)の制服で登場する。スカート丈は膝上20cm。
『旅情編』では、それぞれの地方ごとに白石葉子(伊予鉄、声:彩木香里)、七海ひかる(江ノ電、声:桃井はるこ)、西園寺美月(嵐電、声:吉田美保)、山口風花(函館市交通局、声:徳光由禾)という異なるキャラクターが登場する。
2004年に発売のタイアップとして「青春特急!!電車でGO!学園」が月刊マガジンZに短期集中連載され、ここからも数名キャラクターが登場し単行本も発売された。『FINAL』では鉄ちゃんのイラストがデフォルメされた、声は井上富美子が担当している。
2010年に発売された『特別編 〜復活!昭和の山手線〜』ではJR東日本のICカード「Suica」を模したキャラクターになっている。
2017年のアーケード版『電車でGO!!』では、鉄ちゃんに変わり、二葉(ふたば)とその妹六葉(むつは)という現実感のある女性キャラクターが登場した。二葉はゲーム公開当時の山手線で登場し、関東路線と中央本線(名古屋地区)を、六葉は大阪環状線開始時に登場し、関西路線と名鉄名古屋本線を担当している。二葉は鹿巳月早希、六葉は佐々野愛美が声を担当している。
2007年7月にiモードサイトからリニューアルされた携帯版HPに、「鉄ちゃん」に続くキャラクターとして登場した。なお、彼らは全員本作のスタッフで、厳密にはキャラクターではない。駅長以外女性(キャラクター)で、Sマネージャーの「S」はサービスの意味である。
電車の運転を再現するゲームにとって、その操作性を再現することは至上課題である。初代「電車でGO! コントローラ」は、『電車でGO!』PS版の発売と同時に登場し、ソフトを購入した人の多くがコントローラを購入するという、相乗効果が見られた。同様の理由で、運転する列車ごとに数々の電車でGO! コントローラが発売された。ただしPS2版コントローラとWindows版コントローラはともにUSB接続(後者の一部はゲームポート接続)であるが、両者は別物である。
特記なしはマスコン5段・常用ブレーキ8段である。
なおWiiにて『新幹線EX 山陽新幹線編』が発売されたため、これに合わせてWii用の新幹線コントローラが発売された。内容は上記のPS2用「電車でGO! 新幹線・専用コントローラ」がベースとなっているが、PS2用では戸閉めランプの他に実際の新幹線車両(500系)の運転台を模してゲームと連動するデジタル式速度計・ATC速度指示表示が装備されるなど豪華な装備を持っていたが、Wii用では戸閉めランプは装備されるが速度計とATC表示はシールでの表現に簡素化された。このコントローラはWiiリモコンの外部拡張コネクタに接続して使用する。
『電車でGO!』専用ではないがマルチトレインコントローラ(PS2対応、USB接続、製造はシープス。音楽館発売の『東京急行編』を除きP5B8のノッチカセットのみ対応)もある。
PS専用コントローラーに限らず、本来非対応であるWindows版のシリーズに家庭用コントローラーを対応させるための変換アプリケーション「電車でGo!コントローラー変換器」も、非公式ながら登場している。
評価 | ||||||||
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PS版『電車でGO!』は電撃PlayStationDPSソフトレビューでは80、80、85、85の330点。レビュアーはシンプルながら奥が深く、路線の再現度が高く鉄道ファンでなくとも面白いとし、操作についてコントローラは通常より専用の方がいいとした者と慣れるまで時間がかかりマニアックなプレイをしたい人向けとする者がおり、微調整は通常コントローラの方がしやすい、グラフィックはACほどではないにしても大画面でプレイした方がいい、一方ですぐ上達するため路線がもっと欲しかった、難易度は高めでコンティニューなしでのイベントがあるのにもったいない、できれば各地の路線を集めた地域限定版があったらよかったと評価した。
このため『プロフェッショナル2』や『FINAL』などでは、ゲーム起動時に「実際の運行とは異なる点があります」など、現実との相違点が存在する旨を注意喚起する画面が現れるようになっている。
いずれもタイトーまたはスーパースィープより発売または配信された。
以下、全てSANKYOより発売。
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