高輪ゲートウェイ駅(たかなわゲートウェイえき)は、東京都港区港南二丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
高輪ゲートウェイ駅 | |
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駅舎(2020年3月) | |
たかなわげーとうぇい Takanawa Gateway TGW | |
上は泉岳寺駅 | |
所在地 | 東京都港区港南二丁目1番220号 北緯35度38分7.8秒 東経139度44分26.52秒 / 北緯35.635500度 東経139.7407000度 東経139度44分26.52秒 / 北緯35.635500度 東経139.7407000度 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | タケ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- | 9,247人/日(降車客含まず) -2022年- |
開業年月日 | 2020年(令和2年)3月14日 |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■京浜東北線 |
駅番号 | JK21 |
キロ程 | 5.9 km(東京起点) 大宮から36.2 km |
◄JK 22 田町 (1.3 km) (0.9 km) 品川 JK 20► | |
所属路線 | ■山手線 |
駅番号 | JY26 |
キロ程 | 5.9 km(東京起点) |
◄JY 27 田町 (1.3 km) (0.9 km) 品川 JY 25► | |
乗換 | A07 泉岳寺駅 (都営地下鉄浅草線・京急本線) |
備考 | |
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高輪ゲートウェイ駅 駅舎 | |
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情報 | |
用途 | 駅舎 |
設計者 |
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施工 | |
建築主 | 東日本旅客鉄道 |
管理運営 | 東日本旅客鉄道 |
構造形式 | |
敷地面積 | 11,561.35 m² |
建築面積 | 6,340.84 m² ※建蔽率:54.85%(許容:70%) |
延床面積 | 3,969.52 m² ※容積率:33.46%(許容:400%) |
状態 | 完成 |
階数 | 地下1階・地上3階 |
高さ | |
エレベーター数 |
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着工 | 2017年(平成29年)2月10日 |
竣工 | 2020年(令和2年)2月28日 |
開館開所 | 2020年(令和2年)3月14日〈暫定開業〉 |
所在地 | 〒108-0075 東京都港区港南二丁目1番220号 |
備考 |
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線路名称上の所属路線は東海道本線であるが、当駅には同線の電車線である京浜東北線および山手線のみが停車し、列車線である東海道線は停車しない。JRの特定都区市内制度における「東京都区内」および「東京山手線内」に属する。
当駅には「 TGW 」のスリーレターコードが付与されている。
JR東日本は2014年(平成26年)6月3日に田町駅から約1.3 km、品川駅から約0.9 km付近の位置に新駅を建設し、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催にあわせて暫定開業させる計画を発表した。用地に関しては、約20ヘクタールある東京総合車両センター田町センター(旧:田町車両センター)の設備や車両留置箇所の見直しによって創出される約13ヘクタールの再開発用地を利用するとした。新駅は都営浅草線・京急本線泉岳寺駅から300メートルほど南東の場所に位置する。新駅設置は、山手線では1971年に開業した西日暮里駅以来、京浜東北線では2000年に開業したさいたま新都心駅以来となる。
2020年(令和2年)3月14日のダイヤ改正にあわせて開業した。なお鉄道駅としての開業後も駅や周辺の開発整備を進め、2024年度の「本開業」を予定している。
2018年6月にJR東日本が行った駅名の公募では64,052件、13,228種類の応募があり、1位が「高輪」で応募数は8,398件、2位が「芝浦」で4,265件、3位が「芝浜」で3,497件、4位が「新品川」と「泉岳寺」で同数の2,422件だった。正式駅名に採用された「高輪ゲートウェイ」は130位、応募数は36件であった。
決定した駅名について、世間からは反対意見が噴出した。オンライン署名サイト「Change.org」では駅名撤回を求める署名運動も行われ、2019年1月までに集まった47,930人分の署名が、コラムニストの能町みね子、地図研究家の今尾恵介、国語辞典編纂者の飯間浩明によってJR東日本に提出された。署名を受け取ったJR東日本は「現時点では駅名を変えるつもりはない」「駅名を変えるよりも浸透させる努力をする」と回答。JR東日本は「古来より街道が通じ江戸の玄関口「高輪大木戸」(Gateway) として賑わいをみせた地であり、歴史を受け継ぎ今後も交流拠点としての機能を担うことで、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展につながるようにとの願いを込めて選定した」とコメントしている。また駅周辺の再開発エリアは「グローバルゲートウェイ品川」と名付けており、公募で1位であった「高輪」と、再開発コンセプトの「ゲートウェイ」を組み合わせたことによる。
JR東日本ステーションサービスが駅業務を受託している品川駅管理の業務委託駅。島式ホーム2面4線を有する地上駅である。
駅舎は主に鉄骨造で地上3階、地下1階の橋上駅舎を有する。高さは約25メートル、長さは約120メートルあり、1階がホーム、2階が改札・改札外デッキ・コンコース・イベントスペース「鉄道テラス」(鉄道テラスにはステーションピアノを設置)、2・3階に店舗が入る。コンコース中央部には見通しが良く利用客が分かりやすい空間を実現するために広さ約1,000 m2の吹き抜けがある。2階にある広さ約300 m2程のイベントスペース「鉄道テラス」からはホームや街の賑わいを望めるのに加え、隣接する車両基地に停車している電車などを眺めることができる。改札口や改札外デッキ、店舗は現時点で田町駅側のみ整備されており、品川駅側は本開業の2024年度以降に整備される予定。
駅舎は駅を中心とする21世紀のアーバンデザインのモデルケースにしようと「駅まち一体」というテーマをもとに設計され、デザインアーキテクトは国立競技場などで実績のある隈研吾が、照明デザインは面出薫が担当している。国際交流拠点の中核施設として「Japan Value」を発信していくため、鉄道に関わる安全性や高い技術品質を守りつつ、折り紙をモチーフとした大屋根や障子をイメージさせる膜、木といった素材(東日本大震災の被災地である宮城県南三陸町のスギ材)を使用することにより日本的な価値を体感できるものとなっている。開放的な空間を実現するため、コンコースやホームから空の色や雲の流れを確認できるように、屋根は光を透過させつつ熱は遮断する膜構造(ETFE膜を使用)を採用。また、カーテンウォールはガラスを使用し、併せて街との空間的な連続性を高めるため、風雨を遮る最低限の範囲に留めている。
駅正面看板のフォントには明朝体が使用されているが、明朝体採用の是非を巡って前述の駅名問題を再燃させた。
JR東日本は、次世代の駅へ向けての実証実験開催駅、新しい技術を導入するショールーム的存在としても位置付けている(実証実験の内容は後述参照)。QRコードを使った自動改札、人工知能(AI)案内ロボットの配置、無人コンビニエンスストア開設が行われている。なお、QRコードを使った自動改札の実証実験は、2020年9月15日 - 9月29日に実施された。駅ホーム照明にはパナソニックのPLCによる自動調光調色システムを採用し日中は昼白色、夕方からは電球色に調色される。
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | 山手線 | 内回り | 東京・上野・巣鴨方面 |
2 | 外回り | 渋谷・新宿・池袋方面 | |
3 | 京浜東北線 | 北行 | 東京・上野・浦和・大宮方面 |
4 | 南行 | 品川・蒲田・横浜・大船方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
1 | スイートコール | |
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2 | キッズステーション | |
3 | フラワーショップ | |
4 | 恋の通勤列車 |
2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員は9,247人である。山手線の駅では最少、京浜東北・根岸線の駅では上中里駅に次いで少ない。また、東京都区内のJR駅の中でも越中島駅・上中里駅に次ぎ3番目に少ない。
開業1年目の1日平均乗車人員を2万3,000人とJR東日本は見込んでいたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行による外出の自粛やテレワークの普及などにより、開業から2月末までの乗降人員が計362万人となっており、当初見込みの2割程度と利用が伸び悩んでいる。
開業後の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。
年度 | 1日平均乗車人員 | ||
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定期外 | 定期 | 合計 | |
2020年(令和 | 2年)2,767 | 4,017 | 6,785 |
2021年(令和 | 3年)2,815 | 5,051 | 7,867 |
2022年(令和 | 4年)3,224 | 6,022 | 9,247 |
東急バスの「高輪ゲートウェイ駅」停留所が設けられており、以下の路線が発着している。2022年11月1日の開設時には駅前の道路に停留所があったが、駅周辺工事の進捗に伴い2023年3月1日より第一京浜上に臨時移設されている。
また、駅の間近を通る第一京浜と東京都道415号線上に「泉岳寺前」停留所、第一京浜上に「高輪北町」停留所があり、以下の都営バス(東京都交通局)の路線が発着している。
外部から駅へのアクセスは、高輪側の第一京浜(国道15号)泉岳寺交差点から、移設された山手線・京浜東北線軌道跡を横断する港区特別区道1号および193号(計画段階と工事用の取付道路としては補助線街路第332号)が駅へと引き込まれている。
駅名の決定にあたり、JR東日本は「この地域は、古来より街道が通じ江戸の玄関口として賑わいをみせた地であり」と発表した。本駅の西側を走る国道15号(第一京浜)沿いには、かつての江戸府内から東海道への出入口にあたる高輪大木戸跡がある。今後、JR東日本は周辺地区を「グローバルゲートウェイ品川」として、5000億円を投じて再開発。オフィスやホテル、商業施設を含む高層ビル7棟を完成させ2024年ごろに街開き予定。再開発はJR東日本と都市再生機構(UR都市機構)が協力して進める。2018年8月に東日本旅客鉄道から都市再生特別地区(品川駅北周辺地区)都市計画(素案)の概要が公表された。第I期の計画は、東京都港区港南二丁目、芝浦四丁目、高輪二丁目及び三田三丁目各地内で、区域面積は約9.5ヘクタール。田町よりから当駅周辺まで4つの街区に分け、予定工期は2019年度から2024年度までの6年間としている。2020年4月3日に国土交通大臣が都市計画を認可し、工事に着手した。しかし、後に再開発地区で発見された高輪築堤の保存のため、再開発ビル4棟のうち1棟の設計の見直しや計画変更手続きを今後行う予定である。
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