バズ・オルドリン: アメリカ合衆国の宇宙飛行士

バズ・オルドリン(英: Buzz Aldrin, 1930年1月20日 - )は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士、空軍軍人、エンジニア、宇宙航法学博士。ジェミニ計画及びアポロ計画に飛行士として搭乗、アポロ11号の月着陸船パイロットとして人類初の月面着陸に貢献し、月面歩行を行った史上2番目の人類となった。

バズ・オルドリン
Buzz Aldrin
バズ・オルドリン: 人物・来歴, 月面歩行, シブレル事件
バズ・オルドリン: 人物・来歴, 月面歩行, シブレル事件
NASA所属宇宙飛行士
現況 引退
生誕 (1930-01-20) 1930年1月20日(94歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ニュージャージー州グレンリッジ
他の職業 パイロット
階級 アメリカ空軍大佐
選抜試験 1963年NASA宇宙飛行士採用試験合格者英語版
ミッション ジェミニ12号
アポロ11号
記章 バズ・オルドリン: 人物・来歴, 月面歩行, シブレル事件 バズ・オルドリン: 人物・来歴, 月面歩行, シブレル事件

生誕時の名はエドウィン・ユージン・オルドリン・ジュニアEdwin Eugene Aldrin, Jr.)であったが、本人は子供の頃から「バズ・オルドリン」で通しており、署名も私文書・公文書を問わず一貫してBuzz Aldrinとしていた。このため文献によってはエドウィン・ユージン・“バズ”・オルドリンEdwin Eugene “Buzz” Aldrin)と紹介するものもある。この通名の方を法的に正式名として改めたのは1988年のことである(→「『バズ』の由来」節も併せて参照)。

アメリカ合衆国ニュージャージー州モントクレア出身。父はロバート・ゴダードの教え子だったエドウィン・ユージン・オルドリン・シニアである。

人物・来歴

モントクレア高校およびウェストポイント陸軍士官学校を卒業する。その後、空軍少尉に任官し朝鮮戦争に従軍、F-86セイバー戦闘機のパイロットとして2機のMiG-15を撃墜している。朝鮮戦争より帰還後、ネリス空軍基地(ネバダ州)およびアメリカ空軍士官学校に勤務する。

軍を一時離れ、マサチューセッツ工科大学(MIT)に入学、1963年に宇宙航法学で博士号PhD)を取得する。空軍に戻り、空軍基地射撃教官や空軍士官学校の教官を歴任する。西ドイツ駐留の第22戦闘飛行隊の隊長としてF-100スーパーセイバー戦闘機に搭乗する。

その後、ジェミニ計画実施部に配属され、1966年11月にジェミニ12号の操縦を担当した。アポロ11号の月面着陸ミッションにおいては、月着陸船のパイロットを務めた。空軍大佐で退役した。1969年にコリアー・トロフィーを受賞、同年に訪日した際、日本政府より文化勲章を贈られた。

2023年1月20日、自身93歳の誕生日に長年恋人であった30歳下の女性、アンカ・ファウルと結婚した。

月面歩行

バズ・オルドリン: 人物・来歴, 月面歩行, シブレル事件 
『LIFE』誌の表紙を飾ったオルドリン。ヘルメットのバイザーに映っているのは撮影したアームストロング。

月面への第一歩をニール・アームストロングとオルドリンのどちらが踏み出すかについて、オルドリン自身に相当な葛藤があった。オルドリンは歴史に名が残る一歩を自らが踏みしめることを望んだが、最終的にはアームストロングの経歴がオルドリンより上であり、なおかつ船長とパイロットの立場を考慮された。さらに月着陸船の構造上、パイロットが先に下りることが難しいため、アームストロングが月面の第一歩を踏み出すことになった。オルドリンは「月面に降り立った2人目の人類」という名誉を「自身の敗北」と感じた。アームストロングとの間でも、感情的なしこりが残った。

地球帰還後は一種の目標喪失状態に陥り、また生来非社交的な人物であるにもかかわらず、月面着陸を達成した宇宙飛行士として種々の催しに引っ張りだこの生活に耐え切れず、鬱病を患った。地球帰還後のことは、立花隆『宇宙からの帰還』(中央公論社、1983年)に詳しく記されている。

オルドリンはウェブスター長老派教会長老でもあるキリスト教徒で、月面で聖餐式を行っている。[1]


シブレル事件

シブレル事件とは、「アポロ11号の月面着陸は捏造だ」と主張する陰謀論者で映像監督のバート・シブレル英語版が、2002年9月オルドリンをビバリーヒルズのホテルで待ち伏せして突撃インタビューを試みたところ、オルドリンから暴行を加えられたと主張する事件である。

これに対してオルドリンの弁護士は、シブレルはオルドリンをしつこく追いかけまわして「聖書に手を置いて『月に行ったことは事実だ』と誓ってみろ」と強要したうえで、「行ってもいないところについて、インタビューや著作で報酬を得るのは詐欺・窃盗行為だ」と詰め寄ったと主張。さらに柱を背にして立つオルドリンの面前に迫って聖書を片手で振り上げながら「嘘つき!卑怯者!」と罵声を浴びせかけられるに及んで、さすがのオルドリンもたまらずシブレルの顎に拳を一発食らわせ、彼がひるんだ隙にその場から逃れて警察を呼んだのだという。

その一部始終が複数のビデオに録画されており、事情聴取の後にそれらの映像を検証したロサンゼルス市警察は、シブレルが度を超えた挑発行為を執拗に繰り返したことは明らかだとし、逆にオルドリンには罪を問わなかったばかりか一切の非をも認めなかった。

「バズ」の由来

オルドリンはその生涯のほとんどにおいて「バズ」を自身の名として使用している。オルドリンがまだ子供の頃、彼の次姉が弟である彼のことを話していたとき、「ブラザー(brother)」と言うべきところが舌ったらずで「バザー(buzzer)」と言っているようにしか聞こえず、それがおかしくてたまらなかった。その後もからかい半分でこれが繰り返されているうちに、やがてそれは短縮されて「バズ(Buzz)」となり、それがあだ名となって定着し、ついには本人が公私を問わず署名の際に使用する通名となってしまった。最終的にオルドリンは1988年にこの通名の方を法的に正式名としている。

出演作品

役名の記載が無い限り、全て本人役

脚注

出典

外部リンク

Tags:

バズ・オルドリン 人物・来歴バズ・オルドリン 月面歩行バズ・オルドリン シブレル事件バズ・オルドリン 「バズ」の由来バズ・オルドリン 出演作品バズ・オルドリン 脚注バズ・オルドリン 外部リンクバズ・オルドリン1930年1月20日アポロ11号アポロ月着陸船アポロ計画アメリカ空軍アメリカ航空宇宙局エンジニアジェミニ計画宇宙飛行士月面着陸英語

🔥 Trending searches on Wiki 日本語:

早見沙織舞いあがれ!乳房千鳥 (お笑いコンビ)乃木坂46の作品ChatGPT2023 ワールド・ベースボール・クラシック波瑠西村博之いないいないばあっ!高知中学校・高等学校今日、好きになりました。白石聖王柏融ニーア オートマタ小湊よつ葉生田斗真E.T. (アタリ2600)黒川敦彦ドラァグクイーン日本テレビ放送網岸部四郎村田諒太日本航空123便墜落事故カズレーザーE-fuelTWICE (韓国の音楽グループ)THE ROYAL EXPRESS糸井嘉男梅原裕一郎周東佑京フワちゃん天才てれびくんシリーズの出演者・登場キャラクター大家志津香バイオハザードシリーズの登場人物矢口真里藤井風村田善則海星中学校・高等学校 (長崎県)SMAP安重根ポール・ゴールドシュミット東京芸術大学小西洋之選抜高等学校野球大会北条氏康丸山智己ラウール (ジャニーズ)潮吹き (女性器)徳川秀忠平野紫耀魔入りました!入間くんベラルーシお隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件伊藤大海 (野球)石田純一堀田真由仮面ライダー牧原大成ムーアの法則Instagramイギリスバイオハザードシリーズアメリカ合衆国大統領の一覧種﨑敦美団時朗ポケットモンスター (2019年のアニメ)葵 徳川三代MIX (漫画)堀江貴文高橋和也大谷龍太SEVENTEEN (音楽グループ)ボストン・レッドソックス霧馬山鐵雄高橋文哉川﨑宗則メジャーリーグベースボール日本出身のメジャーリーグベースボール選手一覧🡆 More