『舞いあがれ!』(まいあがれ)は、2022年度後期放送のNHK「連続テレビ小説」の第107作目である。 2022年10月3日から 2023年3月31日まで放送された。桑原亮子作、嶋田うれ葉と佃良太の脚本協力。ヒロインは福原遥。
舞いあがれ! | |
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ジャンル | テレビドラマ |
作 | 桑原亮子 嶋田うれ葉 佃良太 |
演出 | 田中正 野田雄介 小谷高義 松木健祐 ほか |
出演者 | 福原遥 横山裕 赤楚衛二 山下美月 目黒蓮 哀川翔 鈴木浩介 山口智充 くわばたりえ 駿河太郎 古舘寛治 松尾諭 久保田磨希 川口春奈 長濱ねる 吉谷彩子 山崎紘菜 高杉真宙 又吉直樹 山口紗弥加 鶴見辰吾 吉川晃司 永作博美 高橋克典 高畑淳子 |
ナレーター | さだまさし |
音楽 | 富貴晴美 |
オープニング | back number 「アイラブユー」 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
時代設定 | 1994年(平成6年)4月 - 2027年(令和9年)1月 |
製作 | |
プロデューサー | 上杉忠嗣 三鬼一希 結城崇史 |
制作 | NHK大阪放送局 |
放送 | |
放送チャンネル | NHK総合 |
音声形式 | 解説放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2022年10月3日 - 2023年3月31日 |
放送時間 | 8:00 - 8:15 |
放送枠 | 連続テレビ小説 |
放送分 | 15分 |
回数 | 126 |
舞いあがれ! | |
本放送 | |
放送期間 | 2022年10月3日 - 2023年3月31日 |
放送時間 | 月曜日 - 金曜日 8:00 - 8:15(総合) 7:30 - 7:45(BSプレミアム) |
放送枠 | 連続テレビ小説 |
放送分 | 15分 |
回数 | 126 |
再放送 | |
放送期間 | 同上 |
放送時間 | 月曜日 - 金曜日 12:45 - 13:00(総合) 土曜日 9:45 - 11:00(1週間5回分、BSプレミアム) |
放送枠 | 連続テレビ小説#再放送 |
放送分 | 15分 |
回数 | 126 |
番組年表 | |
前作 | ちむどんどん |
次作 | らんまん |
物語の舞台は、1990年代から現代。空とパイロットにあこがれ、ものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、ネジ工場の営業として奮闘しそして町工場同士をつなげる会社を起業するヒロインの挫折と再生を描く。
2021年8月27日、NHKより2022年度後期の連続テレビ小説の制作が発表された。脚本は桑原亮子が務める。長崎県が舞台になるのは2003年度後期の『てるてる家族』以来19年ぶり2度目になる。
8月28日、主演をオーディションで選出することを発表し、11月25日に2545人の応募の中から福原遥に決定したことが発表された。なお、大阪制作の朝ドラとしては前々作『カムカムエヴリバディ』に続いてのヒロインオーディションとなった。
2022年4月8日にクランクイン。スタジオのほかに、大阪府東大阪市や長崎県・五島列島などで順次撮影が開始された。
6月3日、脚本に嶋田うれ葉と佃良太が新たに加わることが発表された。複数人体制での脚本は、2020年度前期の『エール』(東京制作)以来となる。
7月4日、本作のティザー公式サイトが開設され、7月20日には10月3日から放送開始と発表された。新型コロナウイルスの影響により『エール』の放送休止(2020年6月29日 - 9月11日)以来続いてきた変則日程の解消に伴い、通常サイクルへと復帰することになった。
語りは長崎県出身のシンガーソングライター・さだまさしが担当することが8月2日に発表され、8月30日には主題歌がback numberの「アイラブユー」に決定したことが発表されて、併せてメインビジュアルも公開された。
8月26日、大阪制作の『カムカムエヴリバディ』から公式SNSアカウント(Twitter・Instagram)を引き継ぎ、本作の公式SNSアカウントとして運用が開始された。
2023年1月17日に、最終回は3月31日があることが発表され、2月10日に、番組クランクアップ。
3月17日、次作『らんまん』の主演・神木隆之介とのバトンタッチセレモニーが行われた。6月23日、公式サイト閉鎖。
7月7日、秋月史子とリュー北條を主人公としたスピンオフラジオドラマ「歌をなくした夏」が、8月26日に「FMシアター」枠で放送されることが発表された。時系列としては、かつて史子の想い人だった梅津貴司の結婚から2年後、彼女が長山短歌賞佳作を受賞する前になる。
次作『らんまん』からは、衛星波(BSプレミアム・BS4K)での土曜日の1週間分まとめ再放送(今週の連続テレビ小説)の放送時間が9時45分から9時25分に20分繰り上げられた。また、オープニングタイトルのサブ表示の『連続テレビ小説』もこの作品が最後となった。
東大阪市で螺子工場を営む岩倉家の長女・岩倉舞は体が弱く、原因不明で頻繁に発熱し、小学校も欠席しがちとなっていた。母のめぐみは、舞の看病をしながら中学受験を控え神経質になっている兄の悠人を気にかける一方で、人手不足となった工場の仕事と家事に奔走していた。 ある日、困憊し涙するめぐみを見た父の浩太は、彼女と舞に療養も兼ねて五島列島にあるめぐみの実家に帰省することを勧める。舞の祖母の才津祥子は2人を快く受け入れるが、舞を過剰に気にかけるめぐみと、めぐみの顔色を伺い本心を言えない舞の母娘関係に気づき、めぐみだけ東大阪に戻るよう要請する。大阪に戻るめぐみを見送った舞は、同行した祥子に、めぐみに対する本音を初めて口にする。舞は五島の小学校で、浦一太を始めとする地元の子供達とも交流を深める。
「自分のことは自分でやる」との祥子の指示に当初は戸惑った舞であったが、祥子に背中を押され島の人々に温かく見守られながら様々なことを体験するうちに自主性が身に付き、失敗すらも前向きにとらえる言葉を語ってくれる祥子のおかげで失敗することへの恐怖も克服する。また、五島の伝統であるばらもん凧を自分で空に飛ばすことができ、それがきっかけで舞は空に憧れを抱くようになる。その後、体質が改善したことを確認した祥子の太鼓判を押され、舞は東大阪に戻る。元気になった舞は、自宅の隣のお好み焼き屋の息子・梅津貴司や学校で共にうさぎの飼育係になった望月久留美と仲良くなり、詩や短歌を愛する八木巌が営む古本屋「デラシネ」を秘密基地として交流を深めた。
その頃、浩太の会社は経営が思わしくなく、浩太は客先の「カワチ鋲螺」に何度も仕事を求めに行くも断られ続けていた。そんな時、そのカワチ鋲螺でふと目にした特殊ねじの仕事に注目。そのねじは仕様が難しく、どこの会社からも断られているという。浩太はこの特殊ねじの仕事を引き受け、厳しい納期の中従業員と協力して試作品を作り上げて納品。その品質が客先に認められ、仕事の受注が回復していった。
それから10年後。五島のばらもん凧をきっかけに空への憧れを育んだ舞は、ものづくりをしている父の影響もあり飛行機づくりを夢見ていた。大学生になった舞は、浪速大学で航空工学を専攻。人力飛行機のサークル(部活)に入り、「なにわバードマン」の一員として人力飛行機の制作に取り組む。一方、東大に入った悠人は一人暮らししているも、実家に連絡をしないためか、両親を心配させていた。
浩太の会社は、10年前の特殊ねじ製造の成功がきっかけで順調に業績を伸ばし、工場を拡大し従業員数も以前よりかなり増えていた。浩太は会社の知名度アップのため、会社のキャッチフレーズを考えたりホームページの開設を行い、社名も「岩倉螺子製作所」から「株式会社IWAKURA」に改名した。
舞は部員達と共に人力飛行機「スワン号」を完成させるが、テスト飛行中にスワン号がバランスを崩して地面に落下。パイロットの由良冬子が脚を骨折し、本番の記録飛行までに快復が望めなくなってしまう。舞は自らパイロットに立候補し、由良の励ましを受けながら厳しい食事制限とトレーニングを重ねる。そして迎えた本番の日。琵琶湖での記録飛行に臨み、舞は人力飛行機で初めて空を飛ぶ。記録の数値としては残念な内容だったが、その年が最後のフライトになる3年生の想いも乗せて飛ぶことが出来たという意味では成功で、皆に喜んでもらえた。そして舞は、このとき空を飛んだことがきっかけで、空を飛ぶことに魅せられ、パイロットになることを夢見るようになる。その後、舞は大学を中退して航空学校入学する決意を固め、意を決しそれを両親に話す。最初は「大学をきちんと卒業してほしい」と反対されたが、必死に両親を説得して理解してもらい、入学試験に向けて猛勉強に励む。
そして迎えた入試当日。舞は緊張して面接に挑むが、その面接試験会場で同じく受験に来ていた柏木弘明と出会う。その後、舞の元に合格通知が届き、舞は航空学校へ入学を果たす。
舞は航空学校に入学し、宮崎本校で寮生活に入る。そこで舞は面接会場で出会った柏木と再会し、柏木や寮のルームメイトとなった矢野倫子ら同期達と切磋琢磨しながら日々勉強を重ねていく。
宮崎本校での座学過程を終えると、帯広校に移動して訓練課程に入る。そこで舞は、鬼教官と恐れられる大河内守教官に出会い、同期の柏木と水島祐樹と同じ班で大河内から指導を受けることになる。舞は訓練機を飛ばして実地訓練を行うが、着陸が苦手で、大河内から度重なる厳しい指導を受ける。同期達とは切磋琢磨し合う過程で絆が強くなっていくが、プリソロチェックの際に水島が不合格になり、フェイル(退学)になってしまう。舞は水島を容赦なくフェイルにした大河内に反感を抱くが、自身が体調を崩した際に大河内が見せてくれた気配りや彼の厳しい指導の裏にある本心を垣間見たことで、大河内に対する認識を改めていく。
柏木とは訓練や学校生活の中で徐々に距離が縮まっていき、彼から告白されるに至る。舞はその場では返事はしなかったが、帯広校での最終試験に合格後に返事をし、柏木と恋人として交際することになる。その後、大阪に帰省した際、同行した柏木を両親に紹介する。浩太は舞が男を連れて帰ってきたことに最初は動揺するが、その夜の食事の席で柏木の誠実な挨拶を目にしたことで、彼を舞の交際相手として認める。
その後、舞は宮崎本校で更なる訓練を積み、同時に就職活動を行う。就活は不採用続きで苦戦したが、ハカタエアライン株式会社から内定をもらうことができ、航空学校の最終試験にも合格し、無事卒業する。柏木は国際線のパイロットになるため、卒業後はアメリカに留学することになり、2人は遠距離恋愛となる。
IWAKURAの新しい工場が稼働開始した矢先の2008年、世間にリーマンショックの影響が波及し、IWAKURAもその影響を受けて受注が激減。売上が足りず、従業員の給料を岩倉家の貯蓄から捻出しなければならないほどの苦境に陥る。また、舞の就職が内定していたハカタエアラインもリーマンショックの影響を受け、舞の入社が一年延期になってしまう。一方、悠人はヘッジファンドでマネージャーを務めており、雑誌にインタビュー記事が掲載されるほどの敏腕投資家になっていた。浩太は総務経理課長の古川輝海から従業員のリストラを要請されるが、リストラだけは避けたいと拒否し、仕事を得るべく客先を周り頭を下げ続けた。その心労が祟り、2009年1月にはストレス性の胃潰瘍を発症して倒れてしまうが、幸い大事には至らなかった。退院して職場に復帰すると、信用金庫から融資の返済を督促され、会社の抜本的な立て直しを迫られる。舞はIWAKURAの苦境を知ると、就職が一年延びたこともあり、工場の仕事を手伝うと申し出る。頭を悩ませた浩太は、古川の要請に従い、苦渋の決断でパート従業員3名のリストラを断行。彼女らが担っていた商品の梱包作業を舞が行うことになる。
そんな折、突如悠人がIWAKURAの工場にやってきて、その夜、浩太に工場の売却を提案する。浩太はその提案を断り、体調不良を押して会社の立て直しに奔走し、新規の仕事を獲得。試作品も取引先から合格が出て、納期の関係で本発注前に量産を開始。しかしこれが仇となり、取引先から急な設計変更の通知があり、本注文が立ち消えになってしまう。さらにその夜、浩太が工場で心筋梗塞を起こして倒れ、病院に搬送され懸命の救命措置が行われるも、急逝。舞とめぐみは、浩太の突然の死に悲しみ憔悴する。
五島から駆け付けた祥子や梅津家の支えで葬儀を行った後、舞とめぐみは落ち着く間もなく、今後会社をどうするか選択を迫られる。社長代理となっためぐみは、一度はIWAKURAを畳むことを決意。しかし、信金が視察に来る日の早朝に従業員達が工場内を掃除している姿を目の当たりにし、彼らの情熱を知ったことで考えを改め、会社を続けていくことを決意し、IWAKURAの3代目社長に正式に就任する。舞はめぐみを支えるため、ハカタエアラインの内定を辞退してIWAKURAの仕事をやっていくことを決断。柏木に再会した際にその旨を伝える、柏木は「今パイロットを諦めたらきっと後悔する」と舞を説得するが、舞の決意が固いことを悟ると彼女の意思を尊重。二人は別れることになる。
正式にIWAKURAの社員となった舞は、営業担当になり、新しい仕事を得るために客先に営業に向かう。しかし、客先の担当者から知識不足を指摘され、全く仕事を得ることが出来なかった。舞はこのままではいけないと思い、ねじ製造を一から勉強することを決意。笠巻からねじの製造方法の講習を受けながら独学でも猛勉強して知識をつけ、再度営業に挑戦し、薄型テレビに使われるねじの仕事を獲得することに成功した。また、悠人が投資家としてIWAKURAを買い取ることに同意し、それによって信金からの融資も完済。他社に引き抜かれていた結城もIWAKURAに戻り、IWAKURAの復活に希望の光が差した。
リーマンショックから4年後の2013年。IWAKURAの業績は順調に伸びて、舞は営業部のエースとして活躍していた。貴司は八木から預かった鍵で古本屋「デラシネ」を再開し、地元の子供たちに開放。デラシネを経営しながら短歌作りを行っており、後に短歌界の芥川賞と言われる「長山短歌賞」を受賞する。
ある日、舞は「航空機産業参入支援セミナー」があると知り、めぐみと共に参加。翌日、そのセミナーでの舞の発言に注目した日本トップクラスの重工業「菱崎重工」の荒金正人がIWAKURAに来社し、航空機の新型エンジンに使われるボルトの試作を提案される。図面を確認すると、今のIWAKURAの設備では難しいと思われたが、舞は浩太の航空機部品製造の夢を実現するために絶対に挑戦したいと従業員達を説得し、笠巻らの賛同を得る。このボルト試作のプロジェクトは「IWAKURA・夢プロジェクト」と名付けられ、舞がプロジェクトリーダーとなる。舞はこのプロジェクトと並行して、航空機部品の製造に必要な認証規格「JIS Q 9100」の取得に向けた勉強も行う。試作を始めると、材質がこれまでIWAKURAで扱ったことのない硬いの金属のため、圧造・転造共に困難を極める。舞たちは東大阪の他の町工場の設備も借りて試行錯誤の末にボルトを完成させ、そのボルトは品質試験で高い評価を受ける。荒金はめぐみに、IWAKURAも航空機部品に特化しないかと提案するが、めぐみは考えた末に今のIWAKURAの事業を継続することを選択し、航空機部品への参入を断念する。こうして、IWAKURAの航空機部品への挑戦は幕を下ろした。
同年12月、テレビで悠人にインサイダー取引の疑惑があると報じられる。報道を知った舞とめぐみはすぐに悠人に電話するが、全く連絡がつかず、自宅やIWAKURAの工場に大勢の記者が詰めかける事態となる。その夜、悠人が雨の中東大阪の公園で倒れているのが望月佳晴に発見され、彼の自宅で久留美に助けられる。舞とめぐみは久留美から連絡を受けて駆け付け、悠人を連れて自宅に戻る。帰宅後、悠人は舞たちに、投資で巨額の損失を出してしまい、その穴埋めに焦ってインサイダー情報に手を出してしまったと告白。その後、舞から渡された浩太の歩みノートを読み、父が自分のことを分かろうとしてくれていたことを知り、自分の行いと父ときちんと話し合う機会を持たなかったことを後悔。仏前で涙ながらに父に謝罪した。その後は東京に戻って裁判を受け、半年後に金融商品取引法違反の罪で懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を受けた。
2014年6月。貴司は変わらずデラシネを経営しながら短歌を詠んでいたが、長山出版の編集者のリュー北條から歌集の出版を提案され、彼の要求してくる難題に頭を悩ませていた。そんな時、デラシネに突如、秋月史子と名乗る若い女性がやってくる。彼女は貴司の短歌のファンで、自分の詠んだ短歌を貴司に見てもらうために遥々デラシネまでやってきたのだった。貴司に自分の短歌を褒められて感激した史子は、その後ちょくちょくデラシネにやってくるようになる。舞は貴司への想いを抱きつつも、そんな史子の存在に困惑していく。
同じ頃、五島の祥子達から舞の元に、大阪の福丸百貨店で五島の物産展が開催されるとの連絡が入り、物産展の準備のため、浦信吾・浦一太・椿山さくら・木戸豪らが東大阪にやってくる。物産展は大盛況に終わり、舞や五島の面々で打ち上げが行われる。一太は物産展開催のきっかけを作った百貨店員の熊谷百花に惚れており、その打ち上げの席で告白。百花が告白を受け入れ、2人は付き合うことになる。その夜、舞は久留美から貴司への気持ちを聞かれるが、舞は「気持ちを伝えたら二度と今の関係に戻れないため、このまま親友の関係でいたい」と吐露する。一方の貴司も、今までの関係が壊れる可能性から舞へ思いを告白するのを恐れており、それ故に短歌を詠めなくなっていた。そんな貴司に史子は自分の想いを告白するが、貴司の心は舞のほうを向いていると悟り、身を引くことを決意。舞の自宅を訪問し、彼女に貴司の想いをきちんと聞くよう背中を押す。貴司は北條に、「大切な人の心にど真ん中ストレートを投げるつもりで短歌を書け」と激励され、舞と貴司はついにお互いの想いを告白し、両想いとなる。
翌2015年の3月。舞と貴司は結婚式を挙げ、喫茶「ノーサイド」で披露宴を行う。
結婚してしばらくたった頃、舞はうめづで新聞記者の御園純と出会い、IWAKURAが彼女の取材を受けることになる。その後、市役所の職員が工場の騒音調査にやってくる。東大阪では町工場がどんどん潰れていき、その跡地が住宅街になったため、その住民から騒音の苦情が来ているとのことだった。舞はこの事態を受け、住民と町工場の壁を取り払う方法がないかと悩む。そんな時、御園から、町工場で協力し合ってイベントを開催し住民との交流を行う「オープンファクトリー」を提案される。舞は町工場の2代目社長が集まる会でオープンファクトリーを提案するが、一度は反対が相次ぐ。しかし、唯一オープンファクトリーに協力を申し出た的場仁や町おこし担当の市職員安川龍平、「なにわバードマン」時代の先輩で浪速大学の准教授となっていた渥美士郎と学生たちの協力により、参加企業が増えて無事オープンファクトリーを開催でき、成功を収めることが出来た。
オープンファクトリー終了後、舞がうめづで2代目社長達と喜びを分かち合っていると、そこに菱型金網の工場を営む小堺が辛辣な言葉をはさむ。菱型金網は年々需要が減っており、それに伴って会社の売上も厳しく、オープンファクトリーに参加する余裕がなかったためだった。舞はそんな小堺の様子を見て、かつて経営に苦しんでいた時の浩太の姿を思い出し、何とかしたいと考える。そして、会社を畳む決意をする小堺に金網を使った新商品の開発を提案し、いくつか候補を提示する。小堺は最初は無理だと断るが、舞の熱意に押され開発を了承。金網で出来たハンモックを開発し、それをきっかけに小堺の工場は河内大学の金網フェンスやインテリアデザインの仕事を受注する。
舞は小堺の工場の一件がきっかけで、人々と町工場をつなげて新しい仕事を創造し、町工場を活性化させたいと思うようになる。その後、御園のからの提案もあり起業を決意。IWAKURAの子会社として、新聞社を退社した御園とともに「株式会社こんねくと」を設立し、社長に就任する。
こんねくとの顧客第一号としてやってきたのは、パンチングメタルの工場を営む仙波和樹。パンチングメタルの技術を使った新商品を依頼される。舞と御園は考えた末、パンチングメタルによるデザインを使ったランプを提案する。しかし、これを作るには商品の設計から板金までを一貫して行える会社の協力が必要。そこで、板金加工の工場を営む我妻花江に話を持ち掛ける。我妻は、一度は協力を断るが、舞の必死の説得に応じて協力する。その後、試行錯誤の末にランプが完成するが、そこに仙波が大手インテリアショップの瀧本を連れてくる。瀧本はランプを自店で取り扱わせてほしいと提案し、パンチングメタル以外の部分は中国で量産してコストを抑えると話す。舞は「全て東大阪で作らないと意味がない」と主張するが、一方で瀧本の提案を受けたほうが仙波の工場にとっては条件がいいのも理解できるため、舞はランプの販売権を瀧本に譲渡することにする。
同じ頃、久留美は長崎の大病院でフライトナースになりたいと考えていたが、佳晴を一人大阪に残すことに不安を感じていた。佳晴は久留美の希望を聞くと、彼女を応援し、自分も頑張ると告げる。そして、以前から好意を抱いていたノーサイドの津田にプロポーズするも、言葉選びを間違えて失敗に終わる。だが、佳晴は諦めず、こんねくとを訪問。金属アレルギーでも身に付けられる指輪を作って欲しいと依頼する。舞たちは我妻に頼み、チタン製の指輪を製作。それを持って佳晴は津田に「ずっと一緒にいたい」と本心を告白しプロポーズ。津田はOKし、二人は結婚することになる。 その後、舞の妊娠が判明する。
2016年8月、舞は長女・歩を出産。久留美は長崎へ旅立つが送別会で悠人が告白する。それから2年後、祥子が脳梗塞で倒れて入院。後遺症が残り、船には乗れなくなる。祥子は船を人に譲り、大阪で舞たちと同居を始める。なにわバードマンの刈谷と玉本が倉庫を探して舞を訪ねてくる。二人は「空飛ぶクルマ」の開発を進めていた。
「空飛ぶクルマ」は開発が難航していた。舞は業務提携を申し出て、製作に協力。悠人の紹介で投資者を見つける。協力者も増え開発は順調に進む。一方スランプに陥っていた貴司は短歌を辞めようとしていた。2020年1月、舞は貴司をパリにいる八木の元へ送り出す。
悠人と久留美は結婚。貴司はパリで八木と対面したが、新型コロナの流行で貴司は帰国できなくなる。貴司は舞を思いながら随筆を書き始める。祥子は五島に帰りたいと口にするようになる。舞は離島や山奥をつなぐ新しい飛行機をデザインする。2020年4月、貴司が帰国。空飛ぶクルマは飛行試験を繰り返し実用化を目指す。2027年、祥子とめぐみはフェリーで帰島。空飛ぶクルマ「かささぎ」の初運用が決まり、五島で初フライトが行われる。舞はパイロットととなり祥子を乗せて離陸。五島列島の空を飛ぶ。
原則、女性キャラクターは名前、男性キャラクターは主人公達の身内、広田大樹のような少年、フルネームが明らかになっている家族が登場している(八神蓮太郎など)以外は名字で表記するが、どれにも該当しない結城章は舞を含め、ほとんどの主要人物から名前で呼ばれているため、彼のみ「章」とする。また、リュー北條については、そのまま表記する。
舞の親友で義姉、悠人の妻・久留美の生家。
舞が入学する「浪速大学」の人力飛行機サークル。2007年は、同級生たちが全員卒業・引退後も活動を続けているらしく、その年のイカロスコンテストに出場している。なお、最終回に全員再登場したため、年齢表記はしない。
宮崎本校時代にA班だったメンバー。こちらも最終回に全員再登場したため、年齢表記はしない。
週 | 回 | 放送日 | サブタイトル | 作 | 演出 | 週平均視聴率 |
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1 | 1 - 5 | 2022年10月 | 3日 - 10月 7日お母ちゃんとわたし | 桑原亮子 | 田中正 | 15.9% |
2 | 6 - 10 | 10月10日 - 10月14日 | ばらもん凧(だこ)、あがれ! | 野田雄介 | 16.4% | |
3 | 11 - 15 | 10月17日 - 10月21日 | がんばれ!お父ちゃん | 田中正 | 16.1% | |
4 | 16 - 20 | 10月24日 - 10月28日 | 翼にかける青春 | 16.0% | ||
5 | 21 - 25 | 10月31日 - 11月 | 4日空を飛びたい! | 15.2% | ||
6 | 26 - 30 | 11月 | 7日 - 11月11日スワン号の奇跡 | 小谷高義 | 15.6% | |
7 | 31 - 35 | 11月14日 - 11月18日 | パイロットになりたい! | 田中正 | 15.5% | |
8 | 36 - 40 | 11月21日 - 11月25日 | いざ、航空学校へ! | 嶋田うれ葉 | 野田雄介 | 15.6% |
9 | 41 - 45 | 11月28日 - 12月 | 2日私らはチームや | 松木健祐 | 15.5% | |
10 | 46 - 50 | 12月 | 5日 - 12月 9日別れと初恋 | 佃良太 | 野田雄介 | 15.6% |
11 | 51 - 55 | 12月12日 - 12月16日 | 笑顔のフライト | 松木健祐 | 15.9% | |
12 | 56 - 60 | 12月19日 - 12月23日 | 翼を休める島 | 桑原亮子 | 小谷高義 | 15.6% |
13 | 61 - 63 | 12月26日 - 12月28日 | 向かい風の中で | 田中正 | ||
2022年12月29日 - 2023年 | 1月 3日:年末年始の放送休止期間||||||
14 | 64 - 66 | 2023年 | 1月 4日 - 1月 6日父の背中 | 桑原亮子 | 田中正 | |
15 | 67 - 71 | 1月 9日 - 1月13日 | 決断の時 | 15.7% | ||
16 | 72 - 76 | 1月16日 - 1月20日 | 母と私の挑戦 | 原田氷詩 | 16.0% | |
17 | 77 - 81 | 1月23日 - 1月27日 | 大きな夢に向かって | 野田雄介 | 16.2% | |
18 | 82 - 86 | 1月30日 - 2月 3日 | 親子の心 | 佃良太 | 16.2% | |
19 | 87 - 91 | 2月 6日 - 2月10日 | 告白 | 桑原亮子 | 小谷高義 | 16.1% |
20 | 92 - 96 | 2月13日 - 2月17日 | 伝えたい思い | 工藤隆史 | 15.9% | |
21 | 97 - 101 | 2月20日 - 2月24日 | 新たな出発 | 田中正 | 16.0% | |
22 | 102 - 106 | 2月27日 - 3月 3日 | 冒険のはじまり | 小谷高義 | 16.0% | |
23 | 107 - 111 | 3月 6日 - 3月10日 | 飛躍のチャンス | 佃良太 | 小河久史 | 15.7% |
24 | 112 - 116 | 3月13日 - 3月17日 | ばんばの歩み | 桑原亮子 | 野田雄介 | 15.6% |
25 | 117 - 121 | 3月20日 - 3月24日 | 未来を信じて | 佃良太 | 大野陽平 | |
26〈最終〉 | 122 - 126 | 3月27日 - 3月31日 | 私たちの翼 | 桑原亮子 | 田中正 | |
期間平均視聴率: 15.6% (ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム) |
いずれも総合『ミッドナイトチャンネル ウィークエンドセレクション・イッキ見ゾーン』枠内で放送。
以下の日程で総集編が放送された。
タイトルバックを手掛けた新井風愉は「朝に見て元気が出るタイトルバック」をコンセプトに制作。五島列島の青空と海を背景にひたむきで健気な存在である1枚の折紙が必死に且つ気持ちよく飛んでいくイメージで1コマ1コマ誠実に作り上げている。
アバンタイトルでは1段目に「連続」で2段目に「テレビ小説」の字幕が入り、オープニングタイトルでは「が」の真上に「連続テレビ小説」の字幕が入る。
大阪制作の連続テレビ小説としては『まんぷく』以来4年ぶり、連続テレビ小説全体としては『おかえりモネ』以来11か月ぶりにオープニングの最初に週のサブタイトルと当日の話数が表示される形式を採用した。
平日本編後のエンディング5秒は視聴者から寄せられた「空飛ぶ〇〇!」をテーマに寄せられた写真・イラストを紹介する。
2023年1月20日の第76話は草刈正雄のワンショット写真で翌日の『探偵ロマンス』の、また、2月10日の第91話は濱田岳の動画で翌日の『探偵ロマンス』の最終回の番組宣伝であった。3月17日の第116話は大河内守役の吉川晃司のコンサートの動画であった。3月27日の第122話は語りのさだまさしのコンサートの写真であった。3月31日の最終話である第126話は主人公の舞役の福原遥の写真であった。
初回視聴率は16.3%、平均視聴率は15.6%、最高視聴率は第10回の16.9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。
NHK 連続テレビ小説 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ちむどんどん (2022年度上半期) | 舞いあがれ! (2022年度下半期) | らんまん (2023年度上半期) |
NHK総合 土曜日 8:00 - 8:15枠 | ||
ちむどんどん「第〇週」 | 舞いあがれ!「第〇週」
| らんまん「第〇週」 |
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