中野 拓夢(なかの たくむ、1996年6月28日 - )は、山形県天童市出身のプロ野球選手(内野手)。右投左打。阪神タイガース所属。
阪神タイガース #51 | |
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2022年10月9日 横浜スタジアム | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 山形県天童市 |
生年月日 | 1996年6月28日(27歳) |
身長 体重 | 171 cm 69 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 遊撃手、二塁手 |
プロ入り | 2020年 ドラフト6位 |
初出場 | 2021年3月26日 |
年俸 | 1億5000万円(2024年) |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム | 日本 |
WBC | 2023年 |
この表について |
獲得メダル | ||
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男子 野球 | ||
日本 | ||
ワールド・ベースボール・クラシック | ||
金 | 2023 |
小学4年生から軟式野球を始める。中学時代は「山形シニア」に所属。主に遊撃手を務めた。
日大山形高校入学後、1年時は控え遊撃手としてプレーするも、2年夏からは1学年上の正遊撃手・奥村展征との兼ね合いで「2番・二塁手」に定着。同年の甲子園大会に出場し、山形県勢初の夏ベスト4入りに貢献。準決勝の前橋育英高校戦では髙橋光成から安打を打つも、チームは敗れた。3年からは「3番・遊撃手」を務め、夏は県大会準決勝で酒田南高校に敗れた。
東北福祉大学では1年春からベンチ入り。大塚光二監督の助言で一時期はスイッチヒッターにも挑戦した。3年春と4年春秋にベストナインを獲得。4年時に出場した大学選手権では、国際武道大学との決勝戦で伊藤将司から適時打を打つ活躍で優勝に貢献した。3学年上に佐藤優、2学年上に長坂拳弥、1学年上に楠本泰史、笠井駿、1学年下に津森宥紀、八木彬、2学年下に山野太一、元山飛優がいる。
三菱自動車岡崎では1年目から遊撃手としてレギュラーに定着。同年の日本選手権では「3番・遊撃手」として打率.421、4打点を記録し、ベスト4入りに貢献すると、冬にはアジアウインターベースボールリーグに参加し、大会1位の26安打、同2位の打率.371を記録した。2年目の都市対抗野球予選では2本塁打を打つなどの活躍で本戦出場を果たした。
2020年10月26日に行われたドラフト会議では、阪神タイガースから6位指名を受け、契約金3500万円、年俸800万円で仮契約した(金額は推定)。背番号は51。
ドラフト指名後に出場した都市対抗本戦では、同じく阪神から2位指名を受けた伊藤将司擁するJR東日本との一回戦に「2番・遊撃手」としてスタメン出場するも、先発した伊藤の前に4打数無安打に終わり、チームも伊藤に完投を許した末にサヨナラ負けを喫した。
2021年、ドラフト1位の佐藤輝明、同8位の石井大智とともに開幕一軍入りを果たした。3月26日の東京ヤクルトスワローズとの開幕戦(明治神宮野球場)では7回裏から二塁手として守備に就き、9回表のプロ初打席では、中前安打を記録した。4月10日の対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)では「8番・遊撃手」としてプロ初の先発出場を果たし、プロ初打点とプロ初盗塁を記録した。その後も好調を維持し、オールスターゲームのファン投票では遊撃手部門で293,009票を集め、同部門で4年連続選出中だった坂本勇人を抑えて1位選出された。7月16日のオールスターゲーム第1戦では途中出場すると、9回表に二死満塁で打席を迎え、益田直也から決勝点となる押し出し四球を選んだ。9月21日、中日ドラゴンズ戦で新人遊撃手として100安打を達成。球団では1953年の吉田義男以来の快挙となる。10月24日、広島東洋カープ戦で7回一死から二盗を決め、球団新人では2001年の赤星憲広・2019年の近本光司に続くシーズン30盗塁の快挙を達成させた。 その後30盗塁でシーズンを終え、新人として2019年の近本以来NPB史上3人目の盗塁王を獲得した。当該シーズンの盗塁成功率は.938を記録し(成功30、失敗2)、盗塁王としては2016年の山田哲人に並ぶ歴代最高盗塁成功率、歴代最少盗塁死を記録した。オフには2900万円増となる推定年俸3700万円で契約を更改。その後、チームメイトの佐藤・伊藤らと共に新人特別賞を受賞した。しかし、秋季キャンプ中に下肢のコンディション不良が判明した。
2022年は前述の事情で春季キャンプから二軍で調整し、オープン戦中の3月18日に一軍に復帰した。同日のオリックス・バファローズ戦では勝ち越しの三塁打を打っている。レギュラーシーズンでは開幕から不振が続いた近本に代わりリードオフマンに定着。5月14日のDeNA戦でプロ初の1試合2本塁打、7月13日の対読売ジャイアンツ戦で2年連続シーズン100安打を記録した。8月9日に球団から新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことが発表され、「感染拡大防止特例2022」の対象選手として登録抹消された。9月28日、対ヤクルト戦で前回の試合からの2試合連続先頭打者本塁打を放つ。最終的に、135試合に出場し、打率.276、6本塁打、25打点、23盗塁を記録。12月1日には、3300万円増の推定年俸7000万円で契約を更改した。
2023年1月26日、2023 ワールド・ベースボール・クラシック日本代表に選出されたことが発表された。背番号は7。二遊間のバックアップを務めることを期待され召集されていたが、3月10日の対韓国戦でレギュラーとして遊撃手を守っていた源田壮亮が3回裏の走塁において右手小指を骨折したことにより、4回表から入れ替わる形で遊撃手の守備に就き大会初出場を果たした。6回裏には大会初安打となる三塁打を放った。その後、源田が復帰するまでの対チェコ戦(11日)、対オーストラリア戦(12日)にはスタメンとして出場した。フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われたメキシコ代表との準決勝(21日)では8回裏に代走として出場し、山川穂高の犠飛で1点差に詰め寄る4点目のホームを踏んだ。
2023年のレギュラーシーズンは遊撃手から二塁手にコンバートされた。4月18日の対広島戦(阪神甲子園球場)では1点を追う9回二死満塁の打席で栗林良吏から自身初のサヨナラ打となる逆転サヨナラ2点適時二塁打を放った。この一打は後に3・4月度の「阪神タイガース DIDアワード」に選出された。9月14日、優勝マジックナンバー1となって迎えた巨人戦。阪神は4-3でリードし最終回二死、北村拓己が放った打球が二飛になったことで中野がウイニングボールを捕り、18年ぶりのリーグ優勝を決めた。9月25日の対中日戦(バンテリンドーム ナゴヤ)では1回一死に二盗を成功させ、プロ入り1年目から3年連続20盗塁を達成した。球団の二塁手としては1962年の鎌田実、1990年の岡田彰布以来3人目の偉業となった全試合フルイニング出場を達成、164安打は牧秀悟とタイながらも初の最多安打のタイトルを獲得した。打率.285は自己最高を記録、四球数も前年より29個多い57個を獲得。犠打数21もリーグトップタイ。コンバート1年目ながら三井ゴールデン・グラブ賞二塁手部門で10年連続受賞だった菊池涼介を3票差で振り切って初受賞。11月30日には阪神新選手会長にも就任した。12月10日の契約更改で8000万円増の推定年俸1億5000万円でサインした。
高い走塁技術と広い守備範囲が武器の内野手。
ミートセンスが高く、球団新人安打数6位を記録した。後述の足の速さからセーフティーバントを行うこともある。
盗塁の成功率が高い。プロ野球史上3人目の新人盗塁王。盗塁王としての歴代最高盗塁成功率記録保持者。しかしアマチュア時代は積極的に盗塁を試みる選手ではなく、プロ入り最初の春季キャンプ中での紅白戦や練習試合では盗塁失敗が続いていたが、帰塁の速さに着目した一軍外野守備走塁兼分析担当コーチの筒井壮による、リード幅を広げる指導を受け、プロ初盗塁からの12連続成功や盗塁王獲得を成し遂げた。
守備範囲が広く、平均的な内野手より多くの打球をアウトにできる。2021年には失策数は多いものの、遊撃手としてリーグ1位の補殺数・刺殺数を記録。DELTA社算出の守備範囲指標RngRもリーグ1位を記録した。
2023年、岡田彰布監督就任に伴い二塁手にコンバートされ、公式戦のみならずクライマックスシリーズ、日本シリーズも含めて全試合フルイニング出場を果たした。そしてシーズン終了後は僅差で菊池涼介を交わし二塁手部門でゴールデングラブ賞を獲得した。
山形生まれ・山形育ちながら、父親の影響で幼少期から阪神ファンだった。目標とする選手に鳥谷敬を挙げている。
2021年の8月終盤には阪神応援団が中野の打席で演奏される応援歌の完成を発表。本拠地の甲子園で行われた同月31日の試合でお披露目された。中野は「『夢を拓け』という名前も入れていただいて、自分の中ですごく背中を押してもらえる歌詞だと思いました。1年目からヒッティングマーチを作っていただけたことはすごく嬉しいですし、期待に応えることができるように強い気持ちを持って頑張ります」と語っている。
2022年時点で佐藤輝明と一緒に出場した試合で佐藤と共に打点を挙げた試合は全勝するという不敗神話といわれるエピソードがある。
2023年1月14日放送の『ジョブチューン』(TBSテレビ)に出演した際、番組内の企画で1分間のキャッチボールのギネス世界記録の更新に紅林弘太郎(オリックス)とのペアで挑戦。アメリカのアマチュアペアが記録している55回のタイ記録を計測し、記録更新とはならなかったものの世界記録に認定された。
2023年は二遊間でコンビを度々組んだ木浪聖也とは「ナカキナ」とも呼ばれている。
2024年1月20日、一般女性と結婚したことを公表した。
年 度 | 球 団 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
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2021 | 阪神 | 135 | 525 | 466 | 45 | 127 | 15 | 4 | 1 | 153 | 36 | 30 | 2 | 20 | 4 | 29 | 5 | 6 | 81 | 6 | .273 | .321 | .328 | .649 |
2022 | 135 | 610 | 569 | 69 | 157 | 16 | 3 | 6 | 197 | 25 | 23 | 7 | 19 | 1 | 18 | 0 | 3 | 89 | 9 | .276 | .301 | .346 | .647 | |
2023 | 143 | 660 | 575 | 80 | 164 | 17 | 5 | 2 | 197 | 40 | 20 | 12 | 21 | 5 | 57 | 2 | 2 | 107 | 5 | .285 | .349 | .343 | .692 | |
通算:3年 | 413 | 1795 | 1610 | 194 | 448 | 48 | 12 | 9 | 547 | 101 | 73 | 21 | 60 | 10 | 104 | 7 | 11 | 277 | 20 | .278 | .324 | .340 | .664 |
年 度 | 年 齢 | リ | グ | 打 率 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 出 塁 率 |
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2021 | 24 | セ・リーグ | - | - | - | 5位 | - | - | 1位 | - |
2022 | 25 | - | 3位 | - | 7位 | - | - | 4位 | - | |
2023 | 26 | 9位 | 1位 | - | 6位 | - | - | 2位 | 8位 |
年 度 | 代 表 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
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2023 | 日本 | 5 | 14 | 10 | 6 | 3 | 0 | 1 | 0 | 5 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 | .300 | .500 | .500 | 1.000 |
年 度 | 球 団 | 二塁 | 遊撃 | ||||||||||
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試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | 試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | ||
2021 | 阪神 | 18 | 11 | 16 | 0 | 5 | 1.000 | 124 | 188 | 368 | 17 | 60 | .970 |
2022 | - | 135 | 215 | 424 | 18 | 85 | .973 | ||||||
2023 | 143 | 303 | 467 | 9 | 102 | .988 | - | ||||||
通算 | 161 | 314 | 483 | 9 | 107 | .989 | 259 | 403 | 792 | 35 | 145 | .972 |
野球
その他
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