牧 秀悟(まき しゅうご、1998年4月21日 - )は、長野県中野市出身のプロ野球選手(内野手)。右投右打。横浜DeNAベイスターズ所属。
横浜DeNAベイスターズ #2 | |
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2021年3月6日 横浜スタジアムにて | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 長野県中野市 |
生年月日 | 1998年4月21日(25歳) |
身長 体重 | 178 cm 97 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 二塁手、一塁手 |
プロ入り | 2020年 ドラフト2位 |
初出場 | 2021年3月26日 |
年俸 | 2億3000万円(2024年) |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム | 日本 |
WBC | 2023年 |
この表について |
獲得メダル | ||
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男子 野球 | ||
日本 | ||
ワールド・ベースボール・クラシック | ||
金 | 2023 | |
アジア プロ野球チャンピオンシップ | ||
金 | 2023 |
長野県中野市一本木出身。中野市立中野小学校1年生の時に兄が所属する小学3年生以上の野球チーム、キングアニマルズに入れてもらい野球を始め、2年生の秋から4番を打つようになる。5年生・6年生のころには通算53本塁打を記録し、6年生だった2010年には第43回中野市ちびっこ野球大会で優勝を果たす。両親が共働きだったため、祖父と野球の練習をするのが日課で、祖父が庭にネットを張り毎日打撃練習に励んでいた。中野市立南宮中学校在学時は若穂リトルシニアに所属し、立ち上げたばかりのチームだったが2年、3年と全国大会にも出場した。
松本第一高等学校では、1年春から中軸を打ち、3年春の県大会に優勝も、2年夏と3年夏はいずれも県大会初戦敗退。牧が在学した時代の松本第一は歴代最強の時代と言われ、2年生の牧が4番を打っていた2015年の夏は第4シード、2016年夏は春に長野県大会を優勝し、第1シードを取りながら敗れてしまう2年連続での大番狂わせだった。2年夏、3年夏とノーシード校に初戦敗退を喫しているため、牧の高校時代の情報は極端に少なく、かつての高校のキャプテン・宮崎大瑚も「高校時代のことを、秀悟が話しているところって見たことないですね。僕らも未だにちゃんと話をしたことはないですから」と証言している。高校では2学年上に百瀬大騎がいた。プロからも注目されたが、高校卒業時はプロ志望届を提出せず、中央大学商学部への進学を選択した。
中央大学では1年から遊撃手のレギュラーを獲得し、3年から二塁手へコンバートされた。3年時には春季リーグ戦で首位打者、同年秋季リーグではMVPに輝いた。また3年夏には日米大学野球選手権大会の日本代表にも選ばれている。大学通算成績は打率.285、82安打、5本塁打、50打点。ベストナイン4回(遊撃1、二塁3)。中央大学では3年時から副主将を任され、4年時に主将を務めた。硬式野球部の同期に五十幡亮汰がいた。
2020年10月26日に行われたプロ野球ドラフト会議で、横浜DeNAベイスターズから2巡目で指名を受けた。契約金7700万円、年俸1300万円(金額は推定)で仮契約した。背番号は2。
2021年、本職は二塁手であるが、レギュラー一塁手候補であったネフタリ・ソトの来日が遅れたためキャンプ中から一塁手の守備練習を続け、オープン戦では9試合に出場し、打率.273と結果を残し、3月26日の読売ジャイアンツとの開幕戦(東京ドーム)で「3番・一塁手」としてデビュー。翌日には高梨雄平から打った打球が一塁への内野安打となり、プロ初安打を記録した。3月28日の巨人戦でプロ初打点、3月31日の東京ヤクルトスワローズ戦では高梨裕稔からプロ初本塁打を記録した。
4月15日にソトが合流すると本職である二塁手として出場を続け、6月8日の埼玉西武ライオンズ戦(メットライフドーム)ではシーズン7度目の猛打賞を記録し、1959年に桑田武が記録した新人球団記録に並んだ。前半戦は81試合出場で、打率.277、12本塁打、38打点を記録した。
8月25日の阪神タイガース戦(京セラドーム)では令和初のサイクル安打を達成。新人選手のサイクル安打は2019年のオールスターゲームで近本光司が達成して以来、公式戦では史上初。9月28日のヤクルト戦でシーズン117安打目を記録し、1959年に桑田が記録した球団の新人最多安打記録に並ぶと、翌日の同カードで球団の新人最多安打記録を更新した。タイラー・オースティンが負傷離脱した10月6日の阪神戦からは、球団新人としては黒木基康以来、61年ぶりの4番に起用された。10月26日のヤクルト戦では長嶋茂雄の持つセ・リーグ新人最多二塁打記録を塗り替えたほか、前の試合から5打席連続二塁打で連続打席二塁打のNPB新記録を樹立した。最終的には打率.314、22本塁打、71打点の好成績を残し、清原和博以来となる新人3割20本を達成した。また、球団新人としても1967年の松岡功祐以来、54年ぶりとなる規定打席到達者で、打率3割越えは初である。
オフの12月15日に開催されたNPB AWARDS 2021ではセ・リーグの新人特別賞を受賞。同賞は他に奥川恭伸・佐藤輝明・中野拓夢・伊藤将司の4名も受賞したが、新人王投票ではそれぞれ12票・8票・5票・4票であり、牧は新人王に選出された栗林良吏の201票に次ぐ76票を集めた。契約更改では5700万円増となる推定年俸7000万円でサイン。NPBの2年目野手では近本光司(4500万円)、球団の2年目選手では東克樹(5550万円)を上回り史上最高額、投手も含めたNPBの2年目選手としては松坂大輔・菅野智之に並ぶ史上2位タイの年俸となった。オフには同じ内野手の先輩である大和に志願し、合同自主トレを行った。
2022年、1月27日に新型コロナウイルスに感染し、春季キャンプは二軍スタート。2月22日に一軍昇格するとオープン戦では好調を維持し、3月9日には三浦大輔監督から開幕戦での4番起用を明言された。2年目の選手が4番に座るのは球団としては桑田武以来62年ぶりのことだった。開幕から勝負強いバッティングでチームの勝利に貢献していたが、甲子園遠征中だった4月7日にチーム内で多数の選手やスタッフの新型コロナウイルス感染が判明し、牧も再び陽性判定を受け、NPBの特例2022の適用選手として登録抹消となった。4月20日に一軍復帰し、4月21日の阪神戦では、齋藤友貴哉からバースデーアーチとなる3点本塁打を放った。5月は打率.329、8本塁打、25打点と高い成績を残し、自身2度目の月間MVPを受賞。マイナビオールスターゲーム2022では、セ・リーグの二塁手部門でファン投票1位を獲得し、初選出された。7月19日の中日戦で試合中に足を痛め途中交代し、左足関節骨棘障害と診断を受け3試合欠場した。8月21日の広島戦(横浜)で大道温貴から本塁打を放ち、2年連続の20本塁打を達成。新人から2年連続の20本塁打は球団史上初だった。出場した試合は全て4番打者を務め、最終的に打率.291、24本塁打、87打点の成績を残し、36本の二塁打はリーグトップ、87打点は大山悠輔(阪神)と並ぶリーグ2位タイだった。この好成績で11月24日には同年シーズンのベストナインに初選出された。12月13日には1億2000万円で契約を更改した。
2023年は、シーズンが始まってからはなかなか調子が上がらず、4月終了時点で打率.235、直球系の打率は.208とWBCから戻りNPBの投手への対応に苦戦したが、5月に入ると打率.304、7本塁打と徐々に復調を見せる。6月18日の千葉ロッテマリーンズ戦(横浜)では、球団が事前に公募した牧のそっくりさん17人が集合したイベントを開催。この試合で牧はロッテの先発佐々木朗希から同点打と勝ち越し打を決める4安打2打点の活躍で、チームは勝利し交流戦単独首位に浮上。最終的に交流戦では打率.380、2本塁打、13打点の活躍を見せ、チームの交流戦初優勝に大きく貢献し、日本生命セ・パ交流戦 優秀選手賞を受賞した。2023年7月23日、中野市栄誉賞を授与された。8月12日の巨人戦(東京ドーム)では、山﨑伊織から20号本塁打を放ち、清原和博以来6人目のルーキーイヤーから3年連続で20本塁打を達成した。そして8月は打率.362、7本塁打、26打点と好成績を残し、自身3度目となる月間MVPを受賞。9月18日の対阪神24回戦(甲子園球場)では、延長10回表に石井大智から右翼線へ決勝打となる2点適時三塁打を放ち、自身初となる100打点を達成した。10月4日、同年シーズンの最多打点 (日本プロ野球)と最多安打を初受賞した。なお、最多安打は阪神タイガースの中野拓夢と共に受賞した。11月27日、2年連続となるベストナインを受賞した。12月18日、翌年より佐野恵太に代わり主将を務めることが発表された。25歳の主将は、2023年12月時点で12球団最年少となる。12月20日には2億3000万円で契約を更改した。これはNPB4年目の選手としてはダルビッシュ有や大谷翔平を上回り史上最高額である。
2023年、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表メンバーに選出された。同大会では二塁手として出場し、1次ラウンドの中国戦とチェコ戦で合わせて2本の本塁打を記録した。
また、この年はカーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023の日本代表メンバーにも選出された。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のメンバーからは唯一の選出となり、このシーズンは春から秋と年間を通して長い1年となった。同大会では一塁手として出場し、韓国との決勝戦では1本塁打と成績を残して連覇に貢献し、決勝打を放った門脇誠と共にお立ち台に立った。
バットコントロールに優れる中長距離砲で、守備は送球精度が高い。下半身の粘り強さにより、右方向に打つ力に長けており、2021年にサイクル安打を達成したときは、いずれの安打も中堅から右方向であった。中央大学時代に牧を指導した清水達也によると、入部時から右に打つ能力があったという。
二塁手として守備力はそこまで高く評価されていないものの、球際に強く、カットプレーなどで見せる強い肩が武器となっている。
本職の守備位置は二塁手だが、「試合に出られる場所であれば、セカンドでなくてもサードでもファーストでも出られるような準備をしていきたい」と語っているように、プロ入り1年目には高校以来となる一塁手を務めた。DeNAの三浦大輔監督は、牧の守備を「意外と器用だなと思って見ていますね」と評価している。
実家は中野市内で美容室「coco」を営んでいる。
「鍛えたそのパワー」の歌い出しで始まる個人応援歌は、かつて谷繁元信の横浜大洋ホエールズ時代、村田修一のベイスターズ在籍時代に使用されていた曲。
映像外部リンク | |
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【新人王有力候補!】牧秀悟がスラダン牧紳一へ思うコトとは?【“神奈川の牧”対談#1】 - YouTube スポーツナビ 2021年11月16日公開 |
漫画『SLAM DUNK』の登場人物である牧紳一と苗字が同じで、かつ神奈川No.1プレイヤーという共通点から、テレビアニメ版『SLAM DUNK』のオープニング主題歌とエンディング主題歌を登場曲としている。2021年11月16日には、同作で牧紳一役を演じた声優の江川央生との対談動画が公開された。
本塁打を打った際にはYouTuberコンビ・サワヤンのポーズを真似たパフォーマンス「デスターシャ」を披露する。
DeNAで二遊間を組む大和のことを師匠と慕っており、1年目のオフから大和の自主トレに弟子入りしている。
阪神の佐藤輝明とは大学3年の日本代表合宿で知り合ってから仲が良く、東京オリンピック開催に伴うシーズン中断期間中の2021年7月20日には2人でインスタライブを行っており、2023年11月17日には2人のコラボレーショングッズもBAYSTOREより発売された。
2022年オフ、大学時代から交際していた同級生の女性との結婚を発表した。
年 度 | 球 団 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
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2021 | DeNA | 137 | 523 | 487 | 73 | 153 | 35 | 3 | 22 | 260 | 71 | 2 | 1 | 1 | 2 | 27 | 0 | 6 | 85 | 16 | .314 | .356 | .534 | .890 |
2022 | 135 | 568 | 509 | 63 | 148 | 36 | 1 | 24 | 258 | 87 | 3 | 3 | 0 | 6 | 43 | 4 | 10 | 82 | 14 | .291 | .354 | .507 | .861 | |
2023 | 143 | 605 | 559 | 78 | 164 | 39 | 3 | 29 | 296 | 103 | 2 | 2 | 0 | 6 | 33 | 3 | 7 | 85 | 17 | .293 | .337 | .530 | .867 | |
通算:3年 | 415 | 1696 | 1555 | 214 | 465 | 110 | 7 | 75 | 814 | 261 | 7 | 6 | 1 | 14 | 103 | 7 | 23 | 252 | 47 | .299 | .349 | .523 | .872 |
年 度 | 年 齢 | リ | グ | 打 率 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 出 塁 率 |
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2021 | 23 | セ・リーグ | 3位 | 6位 | 2位 | 8位 | 8位 | 8位 | - | - |
2022 | 24 | 8位 | 7位 | 1位 | - | 4位 | 2位 | - | 8位 | |
2023 | 25 | 4位 | 1位 | 1位 | 9位 | 3位 | 1位 | - | - |
年 度 | 代 表 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
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2023 | 日本 | 6 | 16 | 15 | 2 | 3 | 0 | 0 | 2 | 9 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | .200 | .250 | .600 | .850 |
年 度 | 球 団 | 一塁 | 二塁 | ||||||||||
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試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | 試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | ||
2021 | DeNA | 67 | 307 | 22 | 0 | 38 | 1.000 | 102 | 210 | 295 | 8 | 67 | .984 |
2022 | - | 135 | 278 | 382 | 13 | 78 | .981 | ||||||
2023 | - | 143 | 336 | 406 | 9 | 92 | .988 | ||||||
通算 | 67 | 307 | 22 | 0 | 38 | 1.000 | 380 | 824 | 1083 | 30 | 237 | .985 |
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