古代(こだい、英語: antiquity)とは、世界の歴史の時代区分で、文明の成立から古代文明の崩壊までの時代を指す。「歴史の始まり」を意味する時代区分である。古典的な三時代区分の一つであり、元来は古代ギリシア・古代ローマを指した(古典古代)。歴史家にとっては語ることのできる歴史の始まり(書き出し)を意味した。考古学の発達が歴史記述の上限を大幅に拡大したと言える。
古代の終始については、政治史的観点と社会史的観点から様々な説がある。代表的なものは次のようになる。
西洋史においては、古代ギリシアにおけるエーゲ文明の成立から西ローマ帝国の崩壊(476年)まで。このほか、ローマ帝国の3世紀の危機から7世紀までを「古代末期」とする時代区分もある。
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発展段階史観では、無階級社会の原始に対し階級社会の古代へと発展したと理解し、古代を階級社会の第1段階であると捉えている。古代社会または古代奴隷制社会という。世界史的には奴隷制段階の古代と定義、区分する。こうした学説では古代とは奴隷が生産の主体を担った発展段階と定義される。しかし今日では、こうした単線的発展段階説は疑問視されている。現に古代とされる時代に多くの地域で奴隷的存在は普遍的に見られたが、古典古代とよばれる古代ギリシア、古代ローマの一時期のように、そうした人々が生産の主体になっていた社会は必ずしも多くないとされる。他の諸国では複雑な形態をとった原始無階級社会から階級社会への発展がみられた。
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