山際 大志郎(やまぎわ だいしろう、1968年〈昭和43年〉9月12日 - )は、日本の政治家、獣医師。自由民主党所属の衆議院議員(6期)、自由民主党組織運動本部長代理、新型コロナウイルス等感染症対策本部長。
山際 大志郎 やまぎわ だいしろう | |
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内閣広報室より公表された肖像写真 | |
生年月日 | 1968年9月12日(55歳) |
出生地 | 日本 東京都小金井市 |
出身校 | 山口大学農学部獣医学科 東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程(獣医学専攻) |
前職 | 獣医師 |
所属政党 | 自由民主党(山崎派→甘利G→麻生派) |
称号 | 博士(獣医学) (東京大学・1999年) |
公式サイト | やまぎわ大志郎 山際だいしろう 衆議院議員|自民党神奈川県第18区 |
内閣 | 第2次岸田内閣 第2次岸田第1次改造内閣 |
在任期間 | 2022年8月1日 - 2022年10月24日 |
内閣 | 第1次岸田内閣 第2次岸田内閣 第2次岸田第1次改造内閣 |
在任期間 | 2021年10月4日 - 2022年10月24日 |
選挙区 | (比例南関東ブロック→) 神奈川18区 |
当選回数 | 6回 |
在任期間 | 2003年11月9日 - 2009年7月21日 2012年12月19日 - 現職 |
スタートアップ担当大臣(第2次岸田内閣・第2次岸田第1次改造内閣)、経済再生担当大臣・新しい資本主義担当大臣・新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣・全世代型社会保障改革担当大臣・内閣府特命担当大臣(経済財政政策)(第1次岸田内閣・第2次岸田内閣・第2次岸田第1次改造内閣)、経済産業副大臣(第2次安倍改造内閣・第3次安倍内閣)、内閣府大臣政務官(第2次安倍内閣)、衆議院内閣委員長、自由民主党政務調査会会長代理、同副幹事長を歴任した。
東京都小金井市生まれ(現住所は神奈川県川崎市宮前区鷺沼1丁目)。神奈川県立湘南高等学校卒業。2浪後、山口大学農学部獣医学科に入学。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程に進学し、1999年に獣医学の博士号を取得。2000年、川崎市麻生区王禅寺西に動物病院を開業。
2002年3月31日実施の横浜市長選挙に立候補するため、衆議院議員の中田宏が議員辞職。中田の辞職に伴い同年10月27日に神奈川8区の補欠選挙が行われることになったが、自由民主党は、2000年の衆院選で擁立した元通産官僚の江田憲司ではなく、山際を公認した。江田は無所属で立候補し、初当選を果たした。山際は次点で落選するが、この年の選挙から統一教会(現・世界平和統一家庭連合)関係者の武者宗悦の支援を受ける。武者はのちに教団関連団体の国際勝共連合神奈川県本部の代表、ならびに世界平和連合神奈川県連合会の事務局長などの要職を務めた。
2003年の第43回衆議院議員総選挙では神奈川18区に国替えして立候補。統一教会信者や世界平和連合関係者の支援を受けた。選挙区では民主党の樋高剛に敗れたが、重複立候補していた比例南関東ブロックで復活し、初当選した。当選後、山崎派(当時)に入会した[要出典]。
2005年の第44回衆議院議員総選挙では、神奈川18区で民主党の樋高に比例復活を許さず、再選。
2009年の第45回衆議院議員総選挙では、神奈川18区で樋高に敗れ、比例復活もならず落選した。
2011年6月、所属する山崎派の幹部である甘利明が立ち上げたさいこう日本に、落選中の元職ながら参加した[要出典]。
2012年の第46回衆議院議員総選挙では、神奈川18区で日本未来の党から出馬した樋高や、鹿児島5区から国替えしてきた民主党の網屋信介を破り、国政に復帰。選挙後に発足した第2次安倍内閣では内閣府大臣政務官に任命された(2013年9月30日退任)。また、石原伸晃の山崎派継承に伴い、石原派には参加せず離脱した。2014年9月3日、第2次安倍改造内閣で経済産業副大臣に任命(2015年10月9日退任)。
2014年の第47回衆議院議員総選挙で4選。2016年、衆議院経済産業委員会筆頭理事に就任。同8月、自由民主党副幹事長に就任。
2017年2月、甘利明と、甘利側近の他の神奈川県を地盤とする議員3人らと共に麻生派に入会した 。
2017年の第48回衆議院議員総選挙で5選。同11月、衆議院内閣委員長に就任。2018年、自民党選挙対策委員会事務局長に就任。
2018年6月、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を巡り、衆院内閣委員会での13日採決を職権で決めた。このため、立憲民主党など野党6党派は、山際の解任決議案を衆議院に提出した。
2019年、衆議院予算委員会理事、自民党政務調査会会長代理に就任。
2021年10月4日、経済再生担当大臣、新しい資本主義担当大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)に就任。
2021年10月31日、第49回衆議院議員総選挙で6選。
2022年8月5日、内閣総理大臣の岸田文雄は、内閣改造(第2次岸田第1次改造内閣)の人事方針を政権幹部に伝え、世界平和統一家庭連合(旧:統一教会)との関係を点検、公表するよう全閣僚に指示した。接点を認めた防衛大臣の岸信夫ら7人は閣外に去った。岸田は8月9日に山際の経済再生担当大臣留任を決定し、8月10日、第2次岸田改造内閣が発足した。同日午後、山際は記者会見し、教団との関わりを認めた。
同年10月24日、後述の統一教会との関係が相次いで問題化したことから、岸田へ大臣の辞表を提出し、岸田はこれを受理した。事実上の大臣更迭となる(後任は後藤茂之)。その4日後の同月28日、自民党の新型コロナウイルス等感染症対策本部長に就任した。更迭直後の要職抜擢に対し、野党のみならず党内からも疑問の声が上がるが、党幹事長の茂木敏充は11月7日の記者会見で「適材適所」と述べた。山際が所属する麻生派関係者は「派閥に相談が来ていたらこんなことにならなかった」と語った。11月8日、コロナ対策本部を管轄する政務調査会の萩生田光一会長は、自身の判断で、山際を本部長に就任させたことを明かした。
2022年7月3日、青森県八戸市で選挙演説した際、「野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない。本当に生活を良くしたいと思うなら、自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない」と述べた。
この発言に対し野党は一斉に批判し、立憲民主党の逢坂誠二代表代行はツイッターで「山際氏は民主主義を理解していない。与党の声しか聞かないとはどう喝による独裁政治だ。発言を撤回すべきだ」と非難した。国民民主党の玉木雄一郎代表は「だから経済も成長しないし給料も上がらない。ずいぶん傲慢になった」と批判。共産党の小池晃書記局長も「断じて許されない暴言。野党の声は無視するのが岸田政権か。一体どこが『聞く耳を持つ』か」と糾弾した。
翌日4日の朝には、内閣官房長官の松野博一から発言を慎重に行うよう注意を受けた。内閣官房副長官の木原誠二は4日の記者会見で「政府は国民の声を丁寧に聞き、国民の生活をしっかり守っていくことを基本としている。与野党問わず耳を傾け、野党を無視するようなことはしない」と釈明した。その後、5日の閣議後の会見で、山際は「地域の候補者がしっかりその地域の方々からご意見を賜りながら、国政に反映させていただきたいと、強調する文脈の中で、誤解を招くような発言になった」と釈明したが、撤回はしなかった。
発言から3ヵ月が経った10月6日の参議院本会議にて、田名部匡代からの代表質問に対し、「趣旨が明確に伝わらず、野党議員の皆さん方に不快な思いをさせる表現となったことはおわび申し上げる」と陳謝したが、発言の撤回はしなかった。翌10月7日の舟山康江からの質問に対し、山際は「撤回の上、改めておわび申し上げる。今後、発言については慎重を期し、丁寧に発信していく」と答弁し、発言を撤回した一方、閣僚辞任は否定した。
2009年から直近の2017年までの4回の衆院選で、選挙費用として余ったお金(余剰金)計約2962万円の全額が使途不明になっている。
選挙運動費用収支報告書(要旨)によると、山際は2009年選挙の際、420万5177円の資金を余らせた。ところが、自らが代表を務める政治団体「自由民主党神奈川県第十八選挙区支部」などにはこの余剰金が戻された記載がなく、約420万円の使途はわからない状態になっている。
同様に2012年選挙では451万9034円、2014年選挙では308万8837円、2017年選挙では1781万5294円の選挙費用をそれぞれ余らせ、いずれも全額の行方がわかっていない。
2020年12月23日、山際が代表を務める資金管理団体「21世紀の政治経済を考える会」は、憲政記念館で政治資金パーティーを開催。1740万円の収入を得た。同パーティーを巡り、収支報告書に虚偽記載があったとして、同区民ら156人が2022年6月8日、政治資金規正法違反の疑いで、山際らを横浜地検に告発した。
告発状によれば、山際側は、496席に対して870枚の券を販売し、席数を超えた不参加分は「寄付」に当たるにもかかわらず、パーティー収入として記載したとしている。山際の事務所は「法令に従い適正に処理し、収支を報告している」とコメントした。2023年3月8日に横浜地検は山際らを不起訴処分とした。
当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 | 政党内比例順位 /政党当選者数 |
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落 | 第42回衆議院議員補欠選挙 | 2002年10月27日 | 34 | 神奈川8区 | 自由民主党 | 2万9267票 | 23.38% | 1 | 2/5 | / |
比当 | 第43回衆議院議員総選挙 | 2003年11月9日 | 35 | 比例南関東 (神奈川18区) | 自由民主党 | 5万8001票 | 33.95% | 1 | 2/7 | 8/8 |
当 | 第44回衆議院議員総選挙 | 2005年9月11日 | 37 | 神奈川18区 | 自由民主党 | 11万1787票 | 53.74% | 1 | 1/3 | / |
落 | 第45回衆議院議員総選挙 | 2009年8月30日 | 40 | 神奈川18区 | 自由民主党 | 8万2221票 | 36.41% | 1 | 2/5 | / |
当 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 44 | 神奈川18区 | 自由民主党 | 8万2333票 | 40.92% | 1 | 1/5 | / |
当 | 第47回衆議院議員総選挙 | 2014年12月14日 | 46 | 神奈川18区 | 自由民主党 | 8万6869票 | 39.95% | 1 | 1/5 | / |
当 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 49 | 神奈川18区 | 自由民主党 | 11万1285票 | 51.14% | 1 | 1/3 | / |
当 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 53 | 神奈川18区 | 自由民主党 | 12万365票 | 47.70% | 1 | 1/3 | / |
ほか
公職 | ||
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先代 西村康稔 | 特命担当大臣(経済財政政策) 第26・27代:2021年 - 2022年 | 次代 後藤茂之 |
先代 松島みどり 赤羽一嘉 | 経済産業副大臣 高木陽介と共同 2014年 - 2015年 | 次代 鈴木淳司 高木陽介 |
先代 郡和子 金子恵美 稲見哲男 岸本周平 大野元裕 本多平直 高山智司 | 内閣府大臣政務官 平将明 亀岡偉民 島尻安伊子 北村茂男 秋野公造 佐藤正久と共同 2012年 - 2013年 | 次代 小泉進次郎 亀岡偉民 福岡資麿 伊藤忠彦 松本文明 磯﨑仁彦 浮島智子 |
議会 | ||
先代 秋元司 | 衆議院内閣委員長 2017年 - 2018年 | 次代 牧原秀樹 |
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