スーパーゲームボーイ(Super GAME BOY)は、スーパーファミコンでゲームボーイのソフトを遊ぶことができるようにするための周辺機器である。1994年6月14日に任天堂が発売。希望小売価格は6,800円。
メーカー | 任天堂 |
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種別 | ゲーム機の周辺機器 |
発売日 | スーパーゲームボーイ 1994年6月14日 1994年6月14日 1994年6月20日 1994年 スーパーゲームボーイ2 1998年1月30日 |
対応メディア | ロムカセット |
外部接続 | 通信端子 (スーパーゲームボーイ2) |
互換ハードウェア | ゲームボーイ ゲームボーイポケット ゲームボーイライト ゲームボーイカラー (ゲームボーイ&カラー共通ソフトのみ) |
次世代ハードウェア | ゲームボーイプレーヤー |
当記事では、当装置の機能を改善したスーパーゲームボーイ2についても説明する。
スーパーゲームボーイの差し込み口にゲームボーイのソフトを差し込み、さらに(ゲームボーイソフトと当装置がひとつの状態で)スーパーファミコンのソフト差込口に差し込むと、スーパーファミコンを接続したテレビ画面上でゲームボーイのゲームを楽しむことができる。しかも自分の好みのカラーをつけて遊ぶことができる。2つの差し込み作業をした上でスーパーファミコンの電源を入れると、テレビ画面にゲームボーイ・ソフトの起動画面が表示され、操作はスーパーファミコンのコントローラーで行いゲームをプレイすることができる。また単にテレビ画面上でゲームボーイソフトが遊べるようになるだけではなく、いくつかの付加機能を備えている。
ゲームボーイ本体に使用されていた液晶画面はモノクロ表示の上に強い残像が発生するため視認性が悪く、さらにユーザーからはゲームギアのような液晶画面のカラー化が望まれていた。任天堂は価格と携帯性の両立という理由から液晶画面のカラー化は時期尚早と判断したが、代わりにスーパーファミコンを利用しゲーム画面をテレビに表示させられる周辺機器を開発・発売することで、上記の至らない点を解決する選択肢もユーザに提供しておくことにした。それがこの装置である。
1994年3月14日に日米同時発売することが発表された。
当装置はゲームボーイカラー(1998年10月発売)がまだ無かった段階で開発されたため、カラー専用ソフトは一切想定しておらず、カラー専用ソフトの起動はできない。また、カラー対応ソフトを使用した場合もゲームボーイカラー時の配色ではなく、スーパーゲームボーイの機能による擬似カラー割り当てでの動作のみとなっている。
LボタンとRボタンを同時押しすると画面下に「システムウインドウ」と呼ばれるメニュー画面が現れ、この中のアイコンを選択することで色や枠、操作方法の設定ができる。このウインドウはスーパーファミコンマウスでも操作可能である。
タイプA | タイプB | |
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十字ボタン | 十字ボタン | 十字ボタン |
A | B | A |
B | Y | B |
START | START | START |
SELECT | SELECT | SELECT |
POWER | - | B |
この他、ゲームの実行速度を変更してプレイする隠しモードが存在する。ただし、切り替えるためにはホリ電機のスーパーゲームボーイ専用コントローラ「SGBコマンダー」が必要である。
またごく一部にはカラーパターンまたはピクチャーフレームのどちらか一方が用意されていないソフトや、メニュー画面のうちボタン設定以外のアイコンが利用できずにソフト固有のカラーパターンとピクチャーフレームの使用を強制されるソフトが存在する。
日本国内におけるローンチタイトルは『ドンキーコング』と『テトリスフラッシュ』である。
単体で画面のカラー化を実現したゲームボーイカラーは1998年10月21日に発売されたが、それ以降に発売されたゲームソフト481タイトルのうち、本機に対応しているソフトは169タイトルで、この内ゲームボーイ&カラー共通ではないソフトは7タイトル、一方で本機に対応していないゲームボーイ&カラー共通ソフトは50タイトルである。このことから、ゲームボーイカラー発売以降もゲームボーイ&カラー共通ソフトの多くは、色数ではゲームボーイカラーに劣るが画面の大きさは勝る本機にも対応していた。
最終的に本機対応ソフトは1994年から2002年にかけて374タイトルが発売された。最後に発売された対応ソフトは2002年6月28日発売の『From TV animation ONE PIECE 幻のグランドライン冒険記!』である。
以下は本機対応ソフトをゲームボーイシリーズ各本体で使用した際の動作を示した表である。ゲームボーイカラー以降の本体で使用する際は本機への対応は無視され、ゲームボーイカラーに対応しているか否かで動作は決定される。
使用する本体 | スーパーゲームボーイ対応ソフト | |
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ゲームボーイ専用ソフト (ゲームボーイカラー未対応) | ゲームボーイ&カラー共通ソフト (ゲームボーイカラー対応) | |
ゲームボーイ ゲームボーイブロス ゲームボーイポケット ゲームボーイライト | ゲームボーイ専用ソフトとして認識される。 モノクロ4階調表示。 | |
スーパーゲームボーイ スーパーゲームボーイ2 | スーパーゲームボーイ対応ソフトとして認識される。 ソフトの指示による最高13色表示。 ピクチャーフレームの表示など、スーパーゲームボーイの固有機能が追加される。 | |
ゲームボーイカラー ゲームボーイアドバンス ゲームボーイアドバンスSP ゲームボーイプレーヤー | ゲームボーイ専用ソフトとして認識される。 本体の機能による4 - 10色表示。 | ゲームボーイ&カラー共通ソフトとして認識される。 ソフトの指示による最高56色表示。 |
2種類存在する。1つは任天堂ゲームのキャラクターたちがゲームボーイとスーパーファミコンに装着されたスーパーゲームボーイに架かった虹を渡ってくるというもの。ナレーターは「テレビの大画面で好きな色が色々付けられる」「ゲームボーイソフトとスーパーファミコンの夢の懸け橋」などとアピールする。もう1つは博士に扮したマリオと助手のドンキーコングがスーパーゲームボーイを発明するというもの。マリオが「これまでのソフトも全部色付きで遊べる」とアピールする。
スーパーゲームボーイの開発にはホリ電機(現・HORI)が関わっており、スーパーゲームボーイに対応したスーパーファミコン用コントローラとして同社から「SGBコマンダー」も発売された。
初代ゲームボーイの下半分を模したデザインおよびカラーリングとなっており、長方形型の白いコントローラの右下にはゲームボーイと同じ5本の斜めの溝がある。コントローラの中央には「SGB」モードと「SFC」モードのスライドスイッチが付いており、SGBモードに設定してスーパーゲームボーイを使用した場合は、このコントローラ独自の機能を使うことができる。SFCモードに設定すれば通常のスーパーファミコン用コントローラとしても使用できる。
スーパーファミコンの標準コントローラとは異なり、側面にL・Rボタンは配置されておらず、右側にはゲームボーイと同様の赤いA・Bボタンの上部に4つの白い特殊ボタン(WINDOW-R、COLOR-X、SPEED-Y、MUTE-L)が右上から左下に向かって配置されている。これらの特殊ボタンは、SGBモードでは特殊機能の発動ボタン、SFCモードでは通常のボタンとして機能する。なお、SGBモードで使用する場合は、スーパーゲームボーイのボタン配置設定を「タイプB」にしなければBボタンが使用できなくなる。また、スーパーファミコン専用ソフトはSGBモードのままでプレイすると誤動作を起こす可能性がある。
1998年1月30日には、スーパーゲームボーイには付いていなかった通信端子を搭載し、初代で起こっていた本来より動作速度が速い症状(詳細は後述)が改善された「スーパーゲームボーイ2」(Super GAME BOY 2)が発売された。希望小売価格は5,800円。発売は日本のみ。
コネクタのサイズはゲームボーイポケットと同じ物であり、完全にゲームボーイポケットと同一環境である。
なお、スーパーゲームボーイ2のほうは2003年に発売されたゲームキューブの周辺機器であるゲームボーイプレーヤーとゲームボーイポケット用ケーブルで通信をすることができ、スーパーファミコンとゲームキューブが繋がる唯一の手段でもある。
ただしゲームボーイカラー発売前のハードであったため、1994年に発売したスーパーゲームボーイと同様にカラー専用ソフトには対応しておらず、起動はできない。また、カラー対応ソフトを使用した場合もゲームボーイカラー時の配色ではなく、スーパーゲームボーイの機能による擬似カラー割り当てでの動作のみとなっている。
本機では本体内蔵のピクチャーフレームが一新されたが、全体が黒いフレームを選び特定のコマンドを使用することで旧ピクチャーフレームも使用できる。
共通事項としてゲームボーイ側にはリージョンプロテクトはなく全世界で出荷されたゲームボーイソフト・ゲームボーイ&カラー共通ソフトが使用できる。スーパーファミコン/SNES/スーパーコンボイ(韓国版SNES)側は同機種用ソフトと同じリージョンプロテクトが掛かっている。日本国外ではスーパーゲームボーイ2は発売されなかった。
スーパーゲームボーイおよびスーパーゲームボーイ2にはいくつかの制限事項および不具合が存在する。
一般発売はされていないが、類似するものとして、ゲームボーイ発売当初から店頭用に、ゲーム画面をモニターにディスプレイする初代ゲームボーイの形をした装置が使用されていた。モニターにゲームボーイソフトのデモを流せるようになっており、試遊はできないもののゲームボーイの画面を意識した緑色の表示を行っていた。
またスーパーゲームボーイ2発売以前にも、64マリオスタジアム等で行われたポケモンの大会では通信機能を備えた特別仕様のスーパーゲームボーイが使用されていた(後に『ポケモンスタジアム』に移行)。ローソンでかつて実施されていたロッピーのゲーム書き換えシステム用のグレー仕様のものがある。GBメモリカートリッジへの書き込みにも使われるため、市販のSGBとは仕様が異なるとみられる。
かつてNINTENDO64専用の「スーパーゲームボーイ3」の開発が行われていた。展示会にて発表と展示がおこなわれたものの、のちに発売中止となった。機能としてはゲームボーイカラー対応・専用ソフトにも対応する予定であったとされる。
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