JFEスチール株式会社(ジェイエフイースチール、英名:JFE Steel Corporation)は、日本の大手鉄鋼メーカー(高炉メーカー)である。持株会社・JFEホールディングスを頂点とする「JFEグループ」の中核企業。2003年に川崎製鉄(川鉄)と日本鋼管 (NKK) が統合して発足した。
本社のある日比谷国際ビル | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
本社所在地 | 日本 〒100-0011 東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 (日比谷国際ビルヂング) |
設立 | 1950年(昭和25年)8月7日 (川崎製鉄株式会社) |
業種 | 鉄鋼 |
法人番号 | 1010001008668 |
事業内容 | 鉄鋼の製造・販売 |
代表者 | 広瀬政之(代表取締役社長) |
資本金 | 2,396億44百万円 |
発行済株式総数 | 5億3,917万株 |
売上高 | 連結:2兆2814億41百万円 単独:1兆6495億20百万円 |
営業利益 | 連結:468億10百万円 単独:26億76百万円 |
純利益 | 連結:303億84百万円 単独:307億89百万円 |
純資産 | 連結:1兆1745億67百万円 単独:1兆17億51百万円 |
総資産 | 連結:3兆5438億7百万円 単独:2兆9947億30百万円 |
従業員数 | 連結:44,469人(2023年3月末) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | JFEホールディングス(株) 100% |
関係する人物 | 川崎正蔵(川崎造船所(川崎製鉄の前身)創業者) 白石元治郎(日本鋼管創業者、初代社長) 今泉嘉一郎(日本鋼管創業者) 西山彌太郎(川崎製鉄初代社長) 江本寛治(元川崎製鉄社長) 下垣内洋一(元日本鋼管(NKK)社長) 数土文夫(初代社長) 半明正之(初代会長) Category:JFEグループの人物も参照 |
外部リンク | www |
特記事項:経営指標は2010年3月期 |
粗鋼生産量において、日本国内では日本製鉄に次いで第2位、世界では第12位(2019年時点)の規模を持つ。
高炉を所有し、鉄鉱石を原料に最終製品の鋼材の生産までを一貫して行う、「高炉メーカー」と呼ばれる鉄鋼メーカーである。JFEホールディングスの中核企業で、グループ全体の売上高のうち6割強を占める鉄鋼事業を担当する。
2002年に川鉄とNKKの経営統合によるJFEグループの発足後、翌2003年に行われた事業再編の際に両社の鉄鋼部門が統合し発足した。なお、手続上は川鉄が非鉄鋼部門を分離した上でNKKの鉄鋼部門を継承して社名変更した形を採っている。一方のNKKは川鉄のエンジニアリング部門を継承し、JFEエンジニアリングに社名変更している。
鉄鋼メーカーの規模の指標である粗鋼の年間生産量は2019年で約2735万トンで、日本国内では日本製鉄に次いで第2位。世界鉄鋼協会の統計によれば、粗鋼の生産量は2019年時点で世界第12位である。
製造拠点は神奈川県および千葉県にある東日本製鉄所、岡山県および広島県にある西日本製鉄所、愛知県にある知多製造所、宮城県にある仙台製造所の4つである。そのうち、東日本・西日本両製鉄所は高炉を構える「銑鋼一貫製鉄所」と呼ばれる大規模な工場である。これらの製造拠点において、鋼板類や条鋼類、鋼管などの鋼材を中心とする製品を製造している。鋼材は、国内では建築および土木・自動車・産業機械・電気機械などの分野向けに販売されるが、およそ半数が韓国・中国・ASEAN諸国向けを中心とする輸出に回される。
傘下の企業は約200社ある。高炉メーカーよりも小規模な電気炉メーカーや半製品を加工し鋼材とするメーカーなどの鉄鋼メーカーが中心だが、2次製品のメーカー、化学メーカー、鉱業業者、建設業者、あるいは情報システム企業も含まれる。
日本国外への進出は前身企業時代の1980年代から本格化しており、2010年3月時点では韓国・中国・タイ・アメリカなどに出資する鉄鋼メーカーがある。出資企業には高炉メーカーは含まれず、電気炉メーカーも韓国の東国製鋼のみで、輸出した半製品を鋼材に加工するタイプのメーカーがほとんどであったが、2012年2月にインドの大手高炉メーカーJSWスチールの株式15%を取得、持分法適用会社とすることを発表した。その他の国外大手高炉メーカーでは、ドイツのティッセンクルップ、カナダのドファスコとそれぞれ自動車用鋼板の分野で技術提携をしている。
JFEスチールの事業は国内の4拠点(実質7工場)において展開されている。製品は鋼材では、船舶や大形構造物に使用される厚板、自動車・電気製品・缶などに使用される薄板・表面処理鋼板、モーターなどに使用される電磁鋼板、建築・土木分野で使用される#H形鋼・鋼矢板などの形鋼や軌条、自動車部品や建築物に使用される棒鋼・線材、流体の輸送や機械部品などに使用される鋼管が主なもの。鋼材以外では、粉末冶金などに使用される鉄粉、広い分野で使用されるチタン圧延品の製造も行う。 工場とその所在地、主な生産品目を以下に示す。
工場名 | 所在地 | 主な生産品目 | |
---|---|---|---|
東日本製鉄所 | (千葉地区) | 千葉県千葉市中央区川崎町 | 薄板・表面処理鋼板・ステンレス鋼板・鋼管・鉄粉 |
(千葉地区)西宮工場 | 兵庫県西宮市朝凪町 | ステンレス鋼板 | |
(京浜地区) | 神奈川県川崎市川崎区扇島 | 厚板・薄板・表面処理鋼板・鋼管 | |
西日本製鉄所 | (倉敷地区) | 岡山県倉敷市水島川崎通り1丁目 | 厚板・薄板・表面処理鋼板・電磁鋼板・鋼管・形鋼・線材・棒鋼 |
(福山地区) | 広島県福山市鋼管町 | 厚板・薄板・表面処理鋼板・電磁鋼板・鋼管・形鋼・軌条・チタン・ステンレス鋼板 | |
知多製造所 | 愛知県半田市川崎町1丁目 | 鋼管 | |
仙台製造所 | 仙台市宮城野区港1丁目6番1号 |
2013年4月末時点でJFEスチールの傘下には、JFEホールディングスの連結子会社142社および持分法適用会社39社が属する。また、海外では出資会社40社および提携会社8社を有する。
前身である川崎製鉄、日本鋼管(NKK)の歴代社長・会長は、それぞれ「川崎製鉄の歴代社長・会長」、「日本鋼管の歴代社長」を参照。
代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・前歴 | 備考 |
---|---|---|---|---|
初代 | 數土文夫 | 2003年4月 - 2005年4月 | 北海道大学工学部・元川崎製鉄社長 | JFEホールディングス社長へ異動 |
第2代 | 馬田一 | 2005年4月 - 2010年4月 | 東京大学大学院工学系研究科 | JFEホールディングス社長へ異動 |
第3代 | 林田英治 | 2010年4月 - 2015年4月 | 慶應義塾大学経済学部 | JFEホールディングス社長へ異動 |
第4代 | 柿木厚司 | 2015年4月 - 2019年4月 | 東京大学経済学部 | JFEホールディングス社長へ異動 |
第5代 | 北野嘉久 | 2019年4月 - | 東京工業大学大学院総合理工学研究科 | 現職 |
代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・前歴 | 備考 |
---|---|---|---|---|
初代 | 半名正之 | 2003年4月 - 2007年4月 | 東京大学工学部・元日本鋼管(NKK)社長 | 同社相談役へ異動 |
前身である日本鋼管・川崎製鉄出身者を含め、一時勤務者も含める。
ほか
This article uses material from the Wikipedia 日本語 article JFEスチール, which is released under the Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 license ("CC BY-SA 3.0"); additional terms may apply (view authors). コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 4.0のもとで利用可能です。 Images, videos and audio are available under their respective licenses.
®Wikipedia is a registered trademark of the Wiki Foundation, Inc. Wiki 日本語 (DUHOCTRUNGQUOC.VN) is an independent company and has no affiliation with Wiki Foundation.