『零戦燃ゆ』(ぜろせんもゆ)は、柳田邦男によって書かれたノンフィクション、ならびにそれを原作とする映画である。原作は『週刊文春』、『文藝春秋ノンフィクション』、『別冊文藝春秋』にて連載された。
3年9か月にわたった太平洋戦争を通して、日本海軍の主力戦闘機として闘った零式艦上戦闘機。この名機の生涯を、開発担当者・パイロット・指揮官などさまざまな視点から描いたノンフィクションである。
零戦燃ゆ | |
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監督 | 舛田利雄(本編) 川北紘一(特撮) |
脚本 | 笠原和夫 |
製作 | 田中友幸 |
出演者 | 加山雄三 丹波哲郎 あおい輝彦 北大路欣也 |
音楽 | 伊部晴美 |
主題歌 | 石原裕次郎「黎明」 |
撮影 | 西垣六郎(本編) 鶴見孝夫(特撮) 江口憲一(特撮) |
編集 | 黒岩義民 |
製作会社 | 東宝映画 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1984年8月11日 |
上映時間 | 128分 |
製作国 | 日本 |
製作費 | 15億円 |
配給収入 | 6億円 |
1984年(昭和59年)、東宝配給の戦争映画。製作は東宝映画。制作費15億円を投じて制作された。1981年の『連合艦隊』に続く「8.15」シリーズ最終作。東映で『二百三高地』『大日本帝国』『日本海大海戦 海ゆかば』と、戦争映画大作の連続ヒットを記録した監督・脚本コンビがそっくり引き抜かれた。ただし、監督の舛田利雄はプロデューサーの田中友幸とは4回目のコンビであり、笠原和夫も映画では初めてだが、テレビドラマ『東京大地震マグニチュード8.1』で組んだ経験がある。
ノンフィクションである原作に対し、映画は2人の若者を主人公として、太平洋戦争の開戦から終戦までを描いた。
以下は特殊技術。
本映画のために総工費7,000万円で零戦1機を復元製作しており、素材には実物と同じくジュラルミンを用いている。撮影終了後、この零戦は海上自衛隊岩国基地にて保存・公開されている。
空戦シーンは、特技監督の川北紘一が手掛けた『大空のサムライ』と同じくラジコンを用いている。B-29の撃墜シーンではピアノ線による操演で撮影しているが、一定方向でミニチュアを吊るのではなく、さまざまな方向から撮影してカットをつなげることにより、空中戦を描写している。川北は『大空のサムライ』より一層のチャレンジを試み、B-29とドッグファイトを繰り広げた零戦の姿をちゃんと表現しようと考えた旨を語っている。本作品で用いられた手法は、後に川北が手掛けた『ゴジラvsキングギドラ』(1991年)でのキングギドラとF-15Jとの空中戦シーンなどにも活用された。B-29のミニチュアは、1999年時点で東宝特殊美術課の倉庫に保管されているのが確認されている。
時価5,000万円で本物そっくりの零戦を復元するなど、戦争体験者の郷愁を誘う内容ではあったが、映画観客の90%を占める若者にソッポを向かれた。観客は中年ばかりで、東宝では当初、配収10億円を目標にしていたが、予定を三週間早めて1984年9月14日で上映打ち切りを決めた。不入りの『零戦燃ゆ』に対して健闘したのが東宝洋画系で同時期封切られた『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』で、本作品に匹敵する配収7億円を上げ、また『ピーター・パン』と『眠れる森の美女』のディズニーの旧作二本立ても配収4億円を上げ、本作品は2億円の赤字を出した。それでも東宝は「8.15シリーズはやめるつもりはない」と強気だった。
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