阪急バス株式会社(はんきゅうバス、英称:Hankyu Bus Co.,Ltd.)は、大阪・京都・兵庫の2府1県で路線バスを展開している大手バス事業者。阪急阪神東宝グループの一員で、阪急阪神ホールディングスの連結子会社である。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 日本 〒561-8561 大阪府豊中市岡上の町一丁目1番16号 北緯34度46分56.7秒 東経135度27分49.8秒 / 北緯34.782417度 東経135.463833度 東経135度27分49.8秒 / 北緯34.782417度 東経135.463833度 |
本店所在地 | 〒563-0023 大阪府池田市井口堂一丁目9番21号 北緯34度48分41.0秒 東経135度26分39.9秒 / 北緯34.811389度 東経135.444417度 |
設立 | 1927年(昭和2年)7月24日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 6120901019848 |
事業内容 | 一般乗合旅客自動車運送事業 一般貸切旅客自動車運送事業 など |
代表者 | 代表取締役社長 井波 洋 |
資本金 | 1億円 |
売上高 | 226億7100万円(2019年03月31日時点) |
営業利益 | 4億2100万円(2019年03月31日時点) |
経常利益 | 5億6200万円(2019年03月31日時点) |
純利益 | 5億0400万円(2019年03月31日時点) |
純資産 | 135億7000万円(2019年03月31日時点) |
総資産 | 213億4600万円(2019年03月31日時点) |
従業員数 | 1,540人(2017年3月31日現在) |
所有者 | 阪急阪神ホールディングス株式会社 |
主要株主 | 阪急電鉄株式会社 |
主要子会社 | #グループ会社を参照 |
外部リンク | https://www.hankyubus.co.jp/ |
主に、阪急電鉄・能勢電鉄・北大阪急行電鉄・神戸電鉄の沿線を走る路線を設定している。京阪神の広い範囲に路線網を持ち、その総距離はスルッとKANSAI加盟社局の管轄エリア全体の2割に相当する(2005年時点)。スルッとKANSAI加盟社局全体での営業キロ・停留所数は、大阪シティバスに次いで2番目に多い。
登記上の本店および本社は、大阪府の北摂地区にある。戦前・戦中までには、十神乗合自動車(十三 - 加島)、阪北自動車(十三 - 池田)、桜井谷村営バス(豊中市桜井谷)を、戦後には北摂乗合自動車(池田 - 亀岡)といった、北摂地区周辺に存在したバス事業者を次々と吸収合併し、勢力を伸ばしていった。また、1970年代には大阪万博や千里ニュータウンの新規開発、北摂地区や川辺郡の新興住宅地開発によって路線網を拡大していった。
但し、阪神地区でも尼崎市、伊丹市、三田市に空白地区があるが、尼崎市は市営バスを引き継いだ阪神バス尼崎市内線が、伊丹市は市営バスが存在し、三田市は神姫バスのエリアのため該当地区での阪急バスの存在は薄く、特に三田市では、三田駅から西宮市山口町方面の路線のみであり本数が非常に少ないため三田市で阪急バスを見る頻度は限られている。
神戸地区においては、長年、阪急六甲駅から六甲山上へ向かう路線と三宮駅から有馬温泉に向かう路線の2路線を中心に運行してきたが、2003年に神鉄バス路線の大部分が加わり、神戸市北区南部もメインエリアになり、さらに2013年5月1日に神戸市バス有野営業所が閉所になり同営業所が担当していた路線のうち68と69系統を除く路線(68と69系統は神姫バスが運行)を引き継いだため有野地区も営業エリアになった。なお六甲駅のバス路線は2023年3月19日をもって廃止となった。
阪急京都本線沿線の路線は、元々京阪自動車(現在の京阪バス)の路線であったものを、1951年に譲り受けたものである。なお、茨木市や高槻市に空白地区があるが、これは、地元のバス会社が京阪自動車に戦時統合されずにそのまま残り、前者(茨木バス)は近畿日本鉄道へ吸収、後者(日の出バス)は市が市営バスとして事業を引き継いだことによる。過去には国道171号を介して大阪府と京都府を跨ぐ路線も運行していたが、現在は該当する路線が廃止されたため、京都府内のエリア(大阪府島本町を含む)は大阪府下からは孤立した飛地となっている。
全ての一般路線で、スルッとKANSAIのPiTaPaやJR西日本のICOCAなどの交通系ICカードが利用可能(高速バス路線やリムジンバス、深夜急行バス等は除く)。2016年4月1日からはSuicaほか全国相互利用IC乗車カードも利用可能となった。また、阪神バスとの間で共通利用できる『hanica』を導入している。この他、2012年9月30日(一部2013年4月30日)まではスルッとKANSAIの各種カードや、阪急阪神バス共通カードも利用できた(いずれも磁気式、2day・3dayチケットは提示で引き続き利用可能)。
高速バス路線は、1981年7月の大阪 - 新見線で新規参入。夜行・昼行を問わず、北は新潟、東は関東、西は四国方面まで幅広くカバーしてきたが、2022年7月1日より阪急観光バス(法人としては大阪空港交通が旧・阪急観光バスを合併し商号変更)に全路線が移管された。
この他、グループ会社を通じて自動車の販売やリース、およびレンタカーサービスの提供、売店の経営、貸ビルやモータープールの管理運営、高齢者等に向けた介護サービス、および居宅介護支援と、幅広い事業を展開している。
各営業所は、自動車事業部営業推進課の組織内にある(ただし横大路支社と松原支社は自動車事業部直下の組織)
営業所名 | 所在地 | 最寄り停留所 | 担当路線 | 備考 | 略号 |
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千里営業所 | 吹田市津雲台七丁目 | 千里営業所前、津雲台七丁目 | 豊中市内線・千里ニュータウン線など | 千 | |
石橋営業所 | 池田市井口堂一丁目 | 井口堂、阪急石橋北口 | 池田市内線など | 登記上の本店所在地 傘下に箕面船場出張所を持つ | 石 |
茨木営業所 | 茨木市上郡二丁目 | 中河原南口、茨木営業所前 | 粟生団地線・石橋線など | 阪急阪神エムテックの本社工場を併設 一時期、彩都出張所を傘下に有していた | 茨 |
豊能営業所 | 豊能郡豊能町希望ヶ丘五丁目 | 希望ヶ丘東 | 北大阪ネオポリス線・箕面森町線(箕面森町出張所)など | 傘下に箕面森町出張所を持つ | 豊 |
吹田営業所 | 吹田市穂波町 | 吹田営業所前 | 吹田市内線・吹田線など | 吹 | |
柱本営業所 | 高槻市柱本一丁目 | 柱本営業所前 | 吹田摂津線・柱本線など | 柱 |
営業所名 | 所在地 | 最寄り停留所 | 担当路線 | 備考 | 略号 |
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猪名川営業所 | 川辺郡猪名川町白金一丁目 | 紫合、パークタウン中央 | 川西猪名川線・日生ニュータウン線など | 乗務員は両営業所に一括所属 | 猪 |
清和台営業所 | 川西市清和台東一丁目 | 清和台営業所前 | 川西猪名川線・多田グリーンハイツ線 | 清 | |
伊丹営業所 | 伊丹市南町三丁目 | 伊丹営業所前 | 尼崎線・桃源台線など | 1979年8月に尼崎営業所から移転 | 伊 |
西宮営業所 | 西宮市深津町 | 西宮営業所前 | 西宮市内線など | 阪神バスとの共同運行路線あり 傘下に甲東園出張所を持つ | 西 |
芦屋浜営業所 | 芦屋市新浜町 | 芦屋浜営業所前 | 芦屋市内線など | 傘下に南芦屋浜出張所(芦屋市海洋町)を持つ | 芦 |
宝塚営業所 | 宝塚市安倉北三丁目 | 宝塚営業所前 | 宝塚市内線・宝塚すみれガ丘線など | 過去には傘下に西谷出張所を持っていた | 宝 |
山口営業所 | 西宮市山口町阪神流通センター一丁目 | 山口営業所前 | 有馬線・西宮名塩ニュータウン線など | 山 | |
唐櫃営業所 | 神戸市北区有野町唐櫃字山町 | 唐櫃団地口、六甲登山口 | 鈴蘭台線・西鈴神戸線など | 2003年10月1日に神鉄バスより移管 | 唐 |
営業所名 | 所在地 | 最寄り停留所 | 担当路線 | 備考 | 略号 |
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大山崎営業所 | 乙訓郡大山崎町字大山崎小字西高田 | 新山崎橋 | 長岡京線・大原野線(向日出張所)など | 京都京阪バスとの共同運行路線あり 傘下に向日出張所を持つ | 大 |
以下の各支社は同業他社の営業所に入居し、一部(または全て)の路線の運行管理業務を受託している。この他、沿線各地の主要な駅などに案内所を設けている(事業所一覧 を参照のこと)。
営業所名 | 所在地 | 備考 |
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松原支社 | 兵庫県神戸市兵庫区芦原通五丁目 | 神戸市バスの運行管理業務を受託 |
魚崎支社 | 兵庫県神戸市東灘区魚崎浜町32 | |
横大路支社 | 京都府京都市伏見区横大路橋本 | 京都市営バス横大路営業所の運行管理業務を受託(一部路線を除く) |
営業所名 | 所在地 | 最寄り停留所 | 備考 | 略号 |
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伏尾台営業所 | 大阪府池田市伏尾台五丁目 | 伏尾台四丁目 | 2022年12月16日閉鎖 伏尾台系統は豊能営業所に移管 | 伏 |
大阪営業所 | 大阪市淀川区十三本町3丁目9番40号 | 淀川警察署前 | 2020年12月9日までは豊中営業所。2022年6月30日閉鎖、翌日より阪急観光バスに移管し同社大阪営業所となる。 一般路線は吹田営業所に移管 豊中営業所時代は加島出張所を傘下に有していた。 | 阪 |
能勢営業所 | 大阪府豊能郡能勢町大里 | 大里住宅前、赤馬 | 2012年12月9日閉鎖 担当していた路線は、豊能・猪名川の各営業所に移管 | 能 |
洛西支社 | 京都府京都市西京区大枝東新林町 | 小畑川公園北口 | 京都市営バス洛西営業所の運行管理業務の受託をしていた(一部路線)。 横大路支社の傘下。2021年現在は近鉄バスが同営業所の全路線を受託 | - |
大阪市(北区、淀川区、東淀川区)、豊中市、池田市、箕面市、吹田市、茨木市、摂津市、高槻市、豊能郡豊能町、豊能郡能勢町、三島郡島本町
神戸市(灘区、中央区、兵庫区、北区)、尼崎市、伊丹市、西宮市、芦屋市、宝塚市、川西市、川辺郡猪名川町
兵庫県:篠山市(路線バス廃止時点の名称で現在は丹波篠山市)、三田市
阪急バスでは、いわゆる高速バスに該当する路線を「高速線」と称していた。2022年7月1日をもって阪急観光バスに移管され阪急バス本体の事業ではなくなった。
公式サイトの「阪急高速バス」も参照のこと。
阪急電鉄の終電後に発車し、一般路線のエリアへと直通する深夜急行バス『阪急スターライナー』を毎週金曜日と月~金曜日で祝日の前日、いずれも深夜に各路線1本運行していた。利用客低迷のため、2018年3月30日深夜(31日未明)発便を最後に全便廃止となった。以下の路線で運行されていた。
運賃・乗車券制度については運賃・乗車券・定期券(阪急バス)も参照。
阪急バス独自で発行している乗車券には、主に以下のものが挙げられる。特記しない限り、ほとんどの一般路線で利用可能(定期券類はコミュニティバスや臨時バスで利用不可の路線もある)。
なお、2012年4月からは自社専用ICカードとして『hanica』を導入。従来の定期券や回数券の多くを置き換えた。hanica(定期・グランドパス・スクールバス含む)は阪神バスでも共通して利用可能である。
阪急バスは、バス業界でも先進的なシステムを数多く導入してきた。その一例は以下の通り。
現在、阪急バスが自ら発注・設置している停留所標柱は全てアルナ工機→アルナ輸送機用品の製造である。現在一般的となっているアルミ製の標柱は、従来使用していた木製標柱の管理面などにおけるデメリットを克服すべく、1983年から5ヵ年計画で阪急バス路線全域に導入していき、このアルミ製標柱の導入により時刻表の張り替えなどの管理が容易になり、更に道路面に大きく停留所名や次の停留所名も表示することで、停留所を容易に見つけられるようになっている。また、現在ある標柱上部にある円板のデザインは2代目で、それまでは停留所名の記載は無かった。
また2000年頃以降は下記のような停留所設備の一新を行っている。
1960年代の中頃までは各メーカーの車両を購入していたが、それ以降は一部を除いて、三菱ふそう製のバスを購入する様になり、特に幹線系の路線には、車体長の長い大型車を購入していた。一方、いすゞ自動車製のバスについては、ツーマンカーが在籍していた頃には各所に配置されていたが、ワンマン化が進んでからは、吹田市や兵庫県の一部(芦屋浜)・京都府の大山崎・向日の各営業所に集中的に配置されていただけで少数派であり、1980年の時点では9割が三菱ふそう車であった。1980年代以降いすゞ車は急勾配を抱える路線を持つ芦屋浜・宝塚・山口などに高出力車が配属されるのが一般的(1970年代までは、三菱ふそう製の高出力車が多く使われた)だったが、排ガス規制と経年劣化により台数は減りつつある。この他、1993年に日野自動車製のハイブリッドバスが1台導入されたことはあったが、それでも近年まで導入車両の大半は西日本車体工業(西工)のボディを架装した三菱ふそう車であった。2020年現在は三菱ふそう・日野・いすゞの順に多くそれぞれ3 - 4割前後、残り1割弱がUD車となっている。2021年にはBYD製電動バスを千里営業所に配置、大阪大学の特定輸送にて運行開始。2022年4月からは一般路線での運行も開始した。
阪急バスにおける社番(車両番号)は、1977年から89-2198や93-2440や97-2653などといったように、ハイフンの前に年式表記を入れていたが、2003年に年式表記を削除し、以降の新車は最初から年式表記なしとなっている。なお、阪急田園バスの車両に関しては阪急バスとの合併まで年式表記が採用されていた。
ハイフン後の数字は、101〜299および1000番台が日野、301〜499および4000〜4022が日産ディーゼル(現・UDトラックス)、501〜799および7000番台がいすゞ、2000・3000番台は三菱ふそう車、0000番台はトヨタ車(例外的に三菱ふそうの小型車にも使用されている)で、それぞれ通し番号となっている。なお、電気バスの導入にあたり、BYD製電気バスは8000番台が、EVモーターズ・ジャパン製電気バスには9000番台が割り当てられている。
なお、5000番台は神鉄バス、神戸市バスまたは阪急田園バスからの移籍車で、下3桁は神鉄からの移籍車は神鉄時代の3桁車番の上にそのまま5をつけたもので、神戸市からの移籍車は下3桁は000番台から始まり、一部旧神鉄車とは重複していない車番である。また、阪急田園バス時代は000番台(3桁で100位が0になる)であった。
阪急観光バスは700 - 900番台(700以降:UD、750以降 :いすゞ、800以降 :三菱ふそう)を使用していたが、同社の車両については2003年に番号体系を変更しており、同時期から希望ナンバーを使用するようになった。
3 | 109 |
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車種 | 固有番号 |
3109=三菱ふそう・エアロクィーン QTG-MS96VP<MFBM製 2016年式夜行用> 豊中営業所所属
7 | 31 |
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車種 | 固有番号 |
731=いすゞ・エルガ PJ-LV234N1<西日本車体工業製 2007年式> 吹田営業所所属
車体更新のペースは新製配置から6〜7年(ただし近年は施工されない車両も多い)、廃車については2013年頃までは12〜13年で行われていた(以前は、更新車は15年間の使用後に廃車されていた)。ただしこの廃車のペースは茨木・千里・豊中・伊丹等の比較的規模の大きい営業所での事で、一部の車両は車齢が12〜13年を迎えたところで、廃車にはならず猪名川や大山崎等の営業所へ転属していた。2012年頃までは大山崎等へは主に短尺車が転属することが多かった。これは路線環境の関係で標準尺車の運用が難しいからで、そのせいもあってこれらの営業所では未だに車齢が15年を越えた経年車がいたが、現在はこれらにも新車を導入することもあり、廃車については営業所に関係なく車齢が14~16年で行われている。
阪急バスで役目を終えた車両は全国の地方事業者に譲渡されている[要出典]。特に、2000年以降大阪府などを含めた関西地区が排出ガス規制強化地域に指定されたことなどから、近年は増加している。おもな譲渡先は、茨城交通・下北交通・庄内交通・平成エンタープライズ・諏訪バス・南越後観光バス・明光バス・備北バス・ネイチャーワールド自動車・伊予鉄バス・土佐電気鉄道・西肥自動車・鹿児島交通・那覇バス・やんばる急行バスなどである[要出典]。
また、一部の車両はミャンマーなど海外にも輸出されている。
石橋営業所で運用し、2013年以降は猪名川営業所で運用していた2775車が日本テレビのダウンタウンのガキの使いやあらへんで!の名物企画笑ってはいけないシリーズの移動バスとして2017年より運用されている。
そのほかにも廃車車両を保育所に譲渡し、改造したケースがある。
2022年8月現在
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