その翻訳は、語呂合わせなどの言葉遊びを駆使した独自の文体で、「悪訳」をするとみなした翻訳家に対する痛烈な批判を行っていた。
来歴・人物
著書
- 『ノンセンソロギカ 擬態のテクスチュアリティ』(朝日出版社、エピステーメー叢書) 1978年
- 『翻訳困りっ話』(白揚社) 1980年、のち河出文庫 1992年
- 『英語遊び』(講談社現代新書) 1982年、のち河出文庫 1998年
- 『翻訳からの回路』(白揚社) 1984年、のち改題『翻訳は実践である』(河出文庫) 1997年
- 『ズーっとみんななかよしニャンだ』(開隆堂出版) 1985年
- 『ナンセンス感覚』(講談社現代新書) 1986年、のち河出文庫 1998年
- 『フィネガン辛航紀 『フィネガンズ・ウェイク』を読むための本』(河出書房新社) 1992年
- 『辞書はジョイスフル』(TBSブリタニカ) 1994年、のち新潮文庫 1996年
- 『ジェイムズ・ジョイスの謎を解く』(岩波新書) 1996年
- 『G1出走馬馬名読本』(ミデアム出版社) 1998年
- 『広辞苑を読む』(文春新書) 1999年
- 『翻訳はいかにすべきか』(岩波新書) 2000年
- 『猫舌流英語練習帖』(平凡社新書) 2001年
- 『猫舌三昧』(朝日新聞社) 2002年
- 『猫と馬の居る書斎』(自由国民社) 2003年
- 『辞書を読む愉楽』(角川選書) 2003年
- 『言の葉三昧』(朝日新聞社) 2003年
- 『日本語は天才である』(新潮社) 2007年
- 『日本語ほど面白いものはない 邑智小学校六年一組特別授業』(新潮社) 2010年
- 『ユリシーズ航海記 「ユリシーズ」を読むための本』(河出書房新社) 2017年
- 『ことばと遊び、言葉を学ぶ』(河出書房新社)2018年
共編著
- 『<カン>が<読み>を超える』(米長邦雄対談、朝日出版社、Lecture books) 1984年、のち改題『「運とカン」を磨く』(講談社+α文庫) 1994年
- 『やるっきゃない英文読解』(千倉真理共著、日本翻訳家養成センター) 1984年
- 『『ジャック&ベティ』の英語力で英語は読める 最強の教科書英語による英語講座』(開隆堂出版) 1987年
- 『猫百話』(編、ちくま文庫) 1988年
- 『突然変異幻語対談 汎フィクション講義』(筒井康隆対談、朝日出版社、Lecture books) 1988年、のち河出文庫 1993年
- 『対局する言葉 羽生v.s.ジョイス』(羽生善治対談、毎日コミュニケーションズ) 1996年、のち河出文庫 1996年
- 『辞書 日本の名随筆・別巻74』(編、作品社) 1997年
- 『ことば談義寐ても寤ても』(山田俊雄対談、岩波書店) 2003年
- 『勝ち続ける力』(羽生善治共著、新潮社) 2009年、のち新潮文庫
翻訳
- 『トロール』(B・S・ジョンソン、筑摩書房) 1969年
- 『もう森へなんか行かない』(エドゥアール・デュジャルダン、鈴木幸夫共訳、都市出版社) 1971年
- 『ボルヘスとの対話』(リチャード・バーギン、晶文社、晶文選書) 1973年
- 『幻獣辞典』(ホルヘ・ルイス・ボルヘス, マルガリータ・ゲレロ、晶文社) 1974年、のち新版 1998年、2013年、のち河出文庫 2015年5月
- 『ボルヘス怪奇譚集』(ボルヘス, アドルフォ・ビオイ=カサレス、晶文社) 1976年、のち新版 1998年、のち河出文庫 2018年4月
- 『死父』(ドナルド・バーセルミ、集英社、現代の世界文学) 1978年
- 『パラドクスの匣』(パトリック・ヒューズ, ジョージ・ブレヒト、朝日出版社、エピステーメー叢書) 1979年
- 『猫文学大全』(George MacBeth,Martin Booth編、大和書房) 1980年、のち河出文庫 1990年
- 『犯罪は詩人の楽しみ 詩人ミステリ集成』(エラリー・クイーン編、創元推理文庫) 1980年
- 『雪白姫』(バーセルミ、白水社) 1981年、のち白水Uブックス
- 『ゆうべ女房をころしてしもうた(世界のライト・ヴァース)』(編訳、書肆山田) 1982年
- 『ニューヨークの猫たち』(テリー・ドゥロイ・グルーバー、講談社) 1982年
- 『ナンセンスの絵本』(エドワード・リア、ほるぷ出版) 1985年、のちちくま文庫 1988年、のち岩波文庫 2003年
- 『ゲーデル、エッシャー、バッハ - あるいは不思議の環』(ダグラス・ホフスタッター、野崎昭弘,はやしはじめ共訳、白揚社) 1985年
- 『核戦争ブラック・ブック』(マーク・イアン・バラシュ、西条裕美子共訳、白揚社) 1985年
- 『魔女 魔女談なんて、ま、冗談?』(コリン・ホーキンズと魔女1名、サンリオ) 1985年
- 『シンデレラ・コンプレックス』(コレット・ダウリング、三笠書房) 1985年、のち三笠文庫 1986年
- 『宇宙の起源 最新データが語る宇宙の誕生』(マルコム・S・ロンゲア、河出書房新社) 1991年
- 『マルセル・デュシャン論』(オクタビオ・パス、宮川淳共訳、書肆風の薔薇) 1991年
- 『イースト・イズ・イースト』(T・コラゲッサン・ボイル、新潮社) 1992年
- 『4人のちびっこ、世界をまわる』(エドワード・リア、ほるぷ出版) 1992年
- 『ラブストーリー、アメリカン』(ジョエル・ローズ, キャサリン・テクシエ、新潮文庫) 1995年
- 『王』(バーセルミ、白水社) 1995年
- 『肖像のジェイムズ・ジョイス』(ボブ・ケイトー, グレッグ・ヴィティエッロ、河出書房新社) 1995年
- 『ユリシーズのダブリン』(編訳、河出書房新社) 1996年
- 『なんでもハップンとんちん旧館物語』(レオ・ハータス、フレーベル館) 1996年
- 『ケロッグ博士』(T・コラゲッサン・ボイル、新潮文庫) 1996年
- 『名画にしのびこんだ猫』(マイケル・パトリック、河出書房新社) 1999年
- 『オデット』(ロナルド・ファーバンク、講談社) 2005年
- 『ブランコあそびにいくんだい!』(ケイト・クランチィ、評論社) 2005年
- 『帆かけ舟、空を行く』(クェンティン・ブレイク、評論社) 2007年
- 『カタツムリと鯨』(ジュリア・ドナルドソン、評論社) 2007年
- 『天使のえんぴつ』(クェンティン・ブレイク、評論社) 2008年
- 『聖ニコラスがやってくる!』(クレメント・C・ムーア、西村書店) 2011年
- 『リアさんって人、とっても愉快! エドワード・リア ナンセンス詩の世界』(エドワード・リア文、ロバート・イングペン絵、西村書店) 2012年
- 『窓から逃げた100歳老人』(ヨナス・ヨナソン(英語版)、西村書店) 2014年
- 『キャロライン・ケネディが選ぶ「心に咲く名詩115」』(早川書房) 2014年
- 『リスからアリへの手紙』(トーン・テレヘン、河出書房新社)2020年
ジェイムズ・ジョイス
- 『フィネガンズ・ウェイク』全2巻(ジェイムズ・ジョイス、河出書房新社) 1991 - 1993年、のち河出文庫全3巻 2004年
- 『ユリシーズ』3冊(未完)(ジェイムズ・ジョイス、河出書房新社) 1996 - 1997年
- 『ダブリナーズ』(ジェイムズ・ジョイス、新潮文庫) 2009年
- 『ユリシーズ 1 - 12』(ジェイムズ・ジョイス、河出書房新社) 2016年
ルイス・キャロル
- 『シルヴィーとブルーノ』(ルイス・キャロル、れんが書房新社) 1976年、のちちくま文庫 1987年
- 『不思議の国の論理学』(ルイス・キャロル、朝日出版社) 1977年、のち河出文庫 1990年、のちちくま学芸文庫 2005年
- 『もつれっ話』(ルイス・キャロル、れんが書房新社) 1977年、のちちくま文庫 1989年
- 『枕頭問題集』(ルイス・キャロル、朝日出版社、エピステーメー叢書) 1978年
- 『かつらをかぶった雀蜂』(ルイス・キャロル、れんが書房新社) 1978年
- 『ふしぎの国のアリス』(ルイス・キャロル、集英社、少年少女世界の名作) 1982年 、のち改題『不思議の国のアリス』(ちくま文庫)
- 『鏡の国のアリス』(ルイス・キャロル、ちくま文庫) 1988年
- 『アリス! 絵で読み解くふたつのワンダーランド』(ルイス・キャロル、山本容子絵、講談社) 2010年
ロアルド・ダール
- 『おばけ桃が行く』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション1) 2005年
- 『チョコレート工場の秘密』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション2) 2005年
- 『ガラスの大エレベーター』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション5) 2005年
- 『アッホ夫婦』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション9) 2005年
- 『すばらしき父さん狐』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション4) 2006年
- 『ダニーは世界チャンピオン』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション6) 2006年
- 『奇才ヘンリー・シュガーの物語』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション7) 2006年
- 『ことっとスタート』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション18) 2006年
- 『どでかいワニの話』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション8) 2007年
- 『したかみ村の牧師さん』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション19) 2007年
- 『一年中わくわくしてた』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション20) 2007年
- 『「ダ」ったらダールだ!』(ロアルド・ダール、評論社、ロアルド・ダールコレクション別巻2) 2007年
- 『きゃくいんソング』(ロアルド・ダール、評論社) 2008年
エリカ・ジョング
- 『飛ぶのが怖い』(エリカ・ジョング、新潮文庫) 1976年、のち河出文庫 2005年
- 『あなた自身の生を救うには』(エリカ・ジョング、新潮社) 1978年、のち新潮文庫 1979年
- 『魔女たち』(エリカ・ジョング、サンリオ) 1982年
- 『ファニー』(エリカ・ジョング、新潮社) 1985年
- 『ブルースを、ワイルドに』全2冊(エリカ・ジョング、文春文庫) 1996年
脚注
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