『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(げきじょうばん かめんライダーディケイド オールライダーたいだいショッカー)は、2009年8月8日より東映系で公開された、日本の映画作品。特撮テレビドラマシリーズ平成仮面ライダーシリーズの『仮面ライダーディケイド』の映画化作品にあたる。同時上映作品は『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦』。
劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー | |
---|---|
監督 | 金田治 |
脚本 | 米村正二 |
原作 | 石ノ森章太郎 (石森章太郎プロ) |
製作 | |
製作総指揮 | 杉山登(テレビ朝日) |
出演者 | |
音楽 | |
主題歌 | 「The Next Decade」GACKT |
撮影 | いのくままさお |
編集 | 須永弘志 |
製作会社 | 『ディケイド・シンケンジャー』製作委員会 |
配給 | 東映 |
公開 | 2009年8月8日 |
上映時間 |
|
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 19億円 |
前作 | 劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦 |
次作 | 仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010 |
キャッチコピーは「時空を超えて、集結せよ。究極のヒーロームービー誕生!!」、「オールライダー大決戦!」。
「平成仮面ライダー」10周年記念作品・「平成仮面ライダー」10作記念作品。
本作品は、『ディケイド』のテレビシリーズに端を発した「平成仮面ライダー10周年プロジェクト」の第2弾「平成仮面ライダー10th 夏の陣」という位置付けであり、テレビシリーズにおけるクロスオーバー要素をさらに拡大させた作品となっている。
クウガからキバまでの平成仮面ライダーのみに留まらず、1号からBLACK RXまでの昭和仮面ライダー、Vシネマ・映画という媒体で登場したシン・ZO・J、次回作のWを含めたオールライダーが一堂に会する作品である。タイトルは1972年に公開されたライダーシリーズ初の劇場版『仮面ライダー対ショッカー』を踏襲しており、タイトルロゴも当時のシリーズを意識したデザインとなっている。過去にもアトラクションショーなどで「歴代ライダー全員集合」と銘打った物は存在したが、正式な映像作品としては初めてのことである。またZXやクウガなど、一部の仮面ライダーは本作品が映画作品初登場となった。
敵側も歴代シリーズの悪の組織が結集した大ショッカーが登場。『仮面ライダー』の死神博士と地獄大使、『X』のキングダーク、『BLACK』の大神官ビシュムとシャドームーン、『BLACK RX』のジャーク将軍を始めとする、昭和と平成ライダーと戦った各シリーズの怪人たちが多数登場している。劇場版オリジナルの怪人は一切登場していないが、一部のキャラクターは新規にデザインが起こされている。
前作『超・電王&ディケイド』と同様に、劇場版が初出の新フォーム(ジャンボディケイドライバー・仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム ジャンボフォーメーション・仮面ライダークウガ ライジングアルティメット)が登場する。加えて本作品では新フォームのみならず、次作品『仮面ライダーW』の仮面ライダーWが放送開始に先駆けて登場。以降の劇場版作品においても、一部の例外を除き次回作の主役ライダーの登場が恒例化することとなる。
ゲスト俳優には、大杉漣・大浦龍宇一に加え、本作品ならびにテレビシリーズの主題歌を担当するGACKTが出演。また、倉田てつを・賀集利樹を始めとするシリーズの過去の出演者も多数出演している(詳細は#キャストの項目を参照)。
本作品は『ディケイド』の物語にピリオドを打つ作品という位置づけであったが、本作品のエンドロール後に『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』の公開が発表され、テレビシリーズの結末もこちらにて描かれる形となった。
多少の相違点も見られるものの、講談社版のムック『仮面ライダーディケイド RIDE THE DECADE』には、「テレビシリーズの第29 - 30話の間に起こった出来事と推測される」と記されており、小学館から出版されている『仮面ライダーディケイド 超全集・下巻』のストーリーガイドでも「アマゾンの世界」と「ライダー大戦の世界」の間に本作品の項目が挿入されている。
また本作品ではディケイドライバーとディエンドライバーの出自、士に実際に妹がいたことなどが明かされており、テレビシリーズの後日譚となる『W&ディケイド』でも、これらを踏まえた描写が随所に盛り込まれている。
仮面ライダーディケイドこと門矢士が訪れた、「とある世界」。そこでは、なぜか士の撮った写真は像を歪めることがなかった。
ポケットに入っていた鍵を見た士の脳裏に、突然ある洋館が思い浮かぶ。士が取り戻したわずかな記憶を頼りに洋館にたどり着くと、そこには士の妹と名乗る少女門矢小夜がおり、士はここが自分の世界だと確信する。
しかしこの世界でも「世界の崩壊」は進行していた。小夜に仕える月影ノブヒコは、世界の崩壊の原因が各世界に生まれたライダーたちにあると言い、それを止めるためには、「最強のライダー」をたった1人決めなくてはならないと告げる。そのことを聞いた士は、ライダートーナメントの開催を決める。各世界を旅した士という存在が橋渡しとなり、戦うライダーたち。
しかし、その戦いの裏には各世界の悪の組織により構成された組織大ショッカーの陰謀が隠されていた。ライダートーナメントの決着とともに士と月影の挙動が怪しくなり、スタジアムが崩壊。気絶したユウスケと夏海はスタジアム地下から現れた大ショッカーの基地へと連れて行かれてしまう。
夏海を追ってやってきた栄次郎は、突如大ショッカーの大幹部の一人・死神博士に変身し、さらに士が現れて、本当の正体を明らかにする。士は、大ショッカーの大首領であり、各世界の仮面ライダーが引き合うことが原因で引き起こされる世界の崩壊を防ぐための、ライダー討伐が彼の真の目的だったのだ。
変貌した士たちに追われて、大ショッカー基地を脱出したユウスケと夏海は小夜の元へ向かう。しかし小夜は自身を置いて次元を超える旅に出て行った兄を深く恨んでおり、その憎しみから大ショッカーの大神官ビシュムへと覚醒を遂げていた。そしてユウスケもまた小夜の持つ地の石の力によって禁断の闇をもたらすライジングアルティメットへと強制覚醒。優しい心を失い小夜=ビシュムの操り人形へと変貌してしまう。残された夏海は、ディケイド(士)を信じた自分の判断は誤りだったのかと苦悩する。
自らの目的を果たし、居場所をようやく得たはずの士であったが、世界の崩壊は止まらない。実は世界の崩壊の原因がライダーであるというのは偽りであり、士の世界を渡る力を利用して大ショッカーが各世界に侵攻するための橋を作るのが大ショッカーの真の目的であった。そして各世界のライダーが倒されたことで用済みとみなされた士は月影に大首領の座を奪われ、大ショッカー基地より放逐される。何とか元の世界に帰還して光写真館に辿り着く士であったが、彼の行動により仲間を失い孤立した夏海の不信は大きく、彼女から拒絶されてしまう。大切な仲間や居場所も自身の過ちで失ったことに絶望した士は写真館から立ち去る。
そして、目論見どおりに邪魔者であるライダーたちを消し去った大ショッカーは、各世界へ侵攻を始める。光写真館も大ショッカーの侵略により破壊され、行き場を失った夏海は大ショッカーの攻撃から逃れるため、鳴滝と仮面ライダーディエンドこと海東大樹の助力によりさまざまな世界を逃亡し続けるが、遂に追い詰められてしまう。
そのころ、自暴自棄となった士の前に、かつて士の手により組織を放逐された男結城丈二が現れる。かつての彼は士に対して心から信頼と敬愛をしたものの、大ショッカーのやり方に反発し、それに激怒した士との戦いに敗れて追放され、それ以来長年に渡り士を抹殺するために各世界を放浪していた。結城は士の命を奪おうとするが、生きる力さえ失った士に失望し、叱咤して絶望から救い、その場を去った。
結城との出会いで立ち直れた士は自身の罪が消えないことを自覚しながらも、大ショッカーとの戦いを決意。大ショッカーに襲われた夏海とディエンドを救い、ようやく夏海からの信頼を取り戻す。そのままディケイドとディエンドは無数の怪人軍団に戦いを挑むが、当然たった2人だけでは太刀打ちできず、劣勢に追い込まれてしまう。
その時、次元の道が開き、各世界のライダーが世界の壁を超えて集結する。
以下、本作品オリジナルのキャラクターのみ記述する。
大神官ビシュム | |
---|---|
身長 | 177 cm |
体重 | 47 kg |
A.R.WORLDの仮面ライダーたちが戦ってきた悪の組織が、大同団結して結成された巨大な秘密結社。テレビシリーズで語られた「世界を繋ぐ橋」を渡っての全A.R.WORLD征服と、仮面ライダーの抹殺を目的としており、ライダートーナメントによってライダーの同志討ちを謀る。A.R.WORLDを渡り、そこで活動している悪の組織を傘下に取り込むことで勢力を拡大させている。本作品の公開に先駆けてテレビシリーズ終盤にも登場し、アポロガイストを中心に暗躍している。
ライダートーナメント終結を機に、全A.R.WORLDへの世界征服計画を本格的に押し推めるが、ディケイドを初めとするオールライダーたちの活躍によって野望を阻止される。
双頭の鷲をモチーフとした紋章にはDCDの文字が記されている。詳細については言及されていないが「大ショッカーオリジナル」という銘柄のビールも存在し、作中では死神博士と地獄大使が仲良く飲んでいる描写も存在する。
全国345スクリーンで公開され、2009年8月8・9日の初日2日間で興収4億7,747万9,400円・動員39万9,779人を記録し、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位を獲得した。最終興行収入は19億円を記録した。
『ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフ』(ネットばん かめんライダーディケイド オールライダースーパースピンオフ)。2009年7月17日より同年11月30日までPCおよびケータイで有料動画配信された全30話の番外編シリーズ。後述する複数のシリーズによって構成され、各話とも劇場版の本編とは打って変わった楽屋落ち・スーツアクターネタを多用したコミカルな内容のショートムービーとなっている。
有料配信終了後も、YouTubeの「東映特撮 YouTube Official」にて2011年8月から2014年8月、2016年9月13日から2017年1月3日まで、2018年10月2日から2019年1月22日、2020年5月23日から9月12日まで全30話が無料配信されたほか、2022年1月1日より再配信が行われている。
『ネット版 仮面ライダー裏キバ 魔界城の女王』がパソコンからではなく、携帯からのアクセス数が上回っていたため、携帯で観ても楽しめるよう、手軽に見られるように1話完結のスタイルとなっている。また、携帯で観る人を想定して最低限のポイントや台詞で文字スーパーを入れている。
話 | サブタイトル | 配信日 | 登場仮面ライダー 登場怪人 |
---|---|---|---|
1 | 陳情! 仮面ライダータックル | 2009年7月24日 第2回配信 |
|
2 | 陳情! 真・仮面ライダー第1章!! | 7月17日 第1回配信 |
|
3 | 陳情! ディエンド超マシン伝説!! | 7月31日 第3回配信 |
|
4 | 陳情! デネブだってソフビがほしい!! | 8月7日 第4回配信 | |
5 | チェック! ファイズVS辛口ジョーズ!! | 8月14日 第5回配信 |
|
6 | チェック! キバVS小悪魔カボチャ!! | 8月7日 第4回配信 |
|
7 | チェック! 響鬼のお役立ちマジョーラ!! | 7月31日 第3回配信 | |
8 | チェック! 電王ベルトはゆるTくまT?! | 7月24日 第2回配信 |
|
9 | チェック! ピンクの逆襲、ディケイドSOS!! | 7月17日 第1回配信 |
|
10 | 実録! ディケイドの仮面をあばけ!! | 7月24日 第2回配信 |
|
11 | ガチ! 平成ライダー運動会!! 嵐の前編 ガチ! 平成ライダー運動会!! 涙の後編 | 8月21日 第6回配信 前後編 | |
12 | ガチ! 昭和ライダー運動会!! 疾風の前編 ガチ! 昭和ライダー運動会!! 怒涛の後編 | 8月28日 第7回配信 前後編 |
|
13 | どれだ! 高岩成二 恐怖の正体? | 7月17日 第1回配信 |
|
14 | どれだ! 永徳 8くんにご用心? | 7月31日 第3回配信 | |
15 | どれだ! 岡元次郎 必殺ダイエット!! | 8月7日 第4回配信 | |
16 | どれだ! 渡辺淳 チャイルドXの正体は? | 8月14日 第5回配信 |
|
17 | どれだ! 富永研司 美尻の復しゅう!! | 8月21日 第6回配信 |
|
18 | クイズ! 1号ライダーを見分けろ!! | 7月31日 第3回配信 | |
19 | クイズ! 武器ライダー秘密のかたみ!! | 8月7日 第4回配信 | |
20 | クイズ! 見たか、乗ったぞ体重計!! | 8月28日 第7回配信 |
|
21 | クイズ! そっくりさんライダー現る!! | 8月28日 第7回配信 | |
22 | クイズ! ライダー乗り物大作戦!! | 7月24日 第2回配信 | |
23 | クイズ! ディケイドを数えろ!! | 7月24日 第2回配信 |
|
24 | 変身! 1号ライダーはカメラをにらめ!! | 7月17日 第1回配信 |
|
25 | 変身! アマゾンは男を見せろ!! | 7月31日 第3回配信 |
|
26 | 変身! クウガは忍風を吹かせるな!! | 8月14日 第5回配信 |
|
27 | 変身! 龍騎はカットを変えろ!! | 8月21日 第6回配信 |
|
28 | 変身! 電王はラッシュアワーを避けろ!! | 7月17日 第1回配信 |
|
29 | 変身! ディケイドはカードを折るな!! | 8月7日 第4回配信 |
|
30 | チェック! Wの激チェン着回しテク!! | 9月4日 第8回配信 |
|
『仮面ライダーディケイド オールライダー対しにがみ博士』は、セブン-イレブンで2009年8月1日 - 8月31日(応募締切は9月2日まで)までの『仮面ライダーディケイドプレゼントキャンペーン』での限定ムービー。プロローグ映像と本編の2部構成で、本編は動画とFLASHを組み合わせて画面全体を使った戦いが行われる。プロローグでは死神博士が率先して作戦を行っているが、本編映像ではフレーム外にイカデビルが登場するのみになっている。
対象商品700円分のレシートを一口として応募すると、応募者抽選で50,000名に限定プレミアカードが当たり、記載されたアドレスにシリアルナンバーを入力することで限定ムービーが観ることができる。携帯ではダイジェスト版が配信される。8月1日にはプロローグ映像も配信。映画『オールライダー対大ショッカー』は、『仮面ライダー対ショッカー』を意識したタイトルであったが、こちらは、『仮面ライダー対じごく大使』を意識したものとなっている。
キャンペーン終了に伴い配信も終了、映像ソフト化の予定は発表されていない。
Web版オリジナルとして通常のコンプリートフォームと異なる、ヒストリーオーメントには昭和のライダーのカードが並ぶ仮面ライダーディケイドのコンプリートフォームが登場した。一瞬変身したのみですぐに変身が解けてしまったため、能力は使用していない。
死神博士によって占領され前進基地にされたセブン-イレブン。ライダーたちは集合し各地で戦うもシャドームーンらの前に次々と捕らえられてしまう。遂にユウスケただ1人になってしまったライダーたちに勝機はあるのか。
本作品の劇場公開を記念しての特別番組。
テレまんがヒーローズ2009年夏号に漫画版が掲載。漫画は藤沢真行。ほぼ映画前半の展開に沿った内容だが、いくつか違いも見られる。おまけ漫画として『モモタロス爆笑劇場リターンズ!!』も掲載。なお、コミックス(藤沢が同じく執筆した『超・電王』と同時収録)では後半以降の展開も描き下ろしで収録されている。
This article uses material from the Wikipedia 日本語 article 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー, which is released under the Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 license ("CC BY-SA 3.0"); additional terms may apply (view authors). コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 4.0のもとで利用可能です。 Images, videos and audio are available under their respective licenses.
®Wikipedia is a registered trademark of the Wiki Foundation, Inc. Wiki 日本語 (DUHOCTRUNGQUOC.VN) is an independent company and has no affiliation with Wiki Foundation.