マーセル・オズナ: ドミニカ共和国の野球選手 (1990 - )

マーセル・オズナ・アイデルフォンゾ(Marcell Ozuna Idelfonso, 1990年11月12日 - )は、ドミニカ共和国サントドミンゴ特別区出身のプロ野球選手(外野手)。右投右打。MLBのアトランタ・ブレーブス所属。愛称はザ・ビッグ・ベアー(The Big Bear)。

マーセル・オズナ
Marcell Ozuna
アトランタ・ブレーブス #20
マーセル・オズナ: 経歴, 選手としての特徴, 詳細情報
アトランタ・ブレーブス時代
(2021年4月6日)
基本情報
国籍 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
出身地 サントドミンゴ特別区
生年月日 (1990-11-12) 1990年11月12日(33歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
225 lb =約102.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 指名打者 外野手
プロ入り 2008年 アマチュアFA
初出場 2013年4月30日
年俸 $16,000,000(2022年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

プロ入りとマーリンズ時代

2008年2月15日にフロリダ・マーリンズ(現:マイアミ・マーリンズ)と契約を結んだ。契約後、傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・マーリンズでプロデビュー。

2009年からはアメリカ本土に渡り、ルーキー級ガルフ・コーストリーグ・マーリンズでプレーした。

2010年はA級グリーンズボロ・グラスホッパーズでプレーした。

2012年11月20日に40人枠に登録された。

2013年はA+級ジュピター・ハンマーヘッズに4試合出場した後、AA級ジャクソンビル・サンズに昇格した。4月30日にジャンカルロ・スタントン故障者リスト入りに伴ってメジャーに初昇格を果たした。同日のニューヨーク・メッツ戦で、ジェレミー・ヘフナー英語版からメジャー初安打を放った。最終的に70試合に出場して打率.265、3本塁打、32打点という打撃成績に加え、盗塁を5つ決めた。マイナーリーグでは、2010年から2012年に3年連続で20本塁打以上を放った。

2014年は、中堅手のレギュラーに定着して153試合に出場。出場試合数を超える164三振を喫したが、全て前年を上回る打率.269、23本塁打、85打点を記録した。

2015年も、中堅のレギュラーとして開幕を迎えたが、本塁打がなかなか出ない試合が続いた。さらに、インターリーグ辺りから失速し始めると、2割8分台あった打率が2割3分台まで低下。7月にはマイナー降格されるなど、打撃不振に陥った。約1ヶ月以上も昇格されずに、AAA級ニューオーリンズ・ゼファーズで33試合に出場し、メジャー再昇格を果たすと最終的に打率は.259まで巻き返したが、本塁打は10本止まりだった。

マーセル・オズナ: 経歴, 選手としての特徴, 詳細情報 
マイアミ・マーリンズ時代
(2016年4月11日)

2016年は4月こそ低調だったものの、5月に月間打率.416と調子を上げ、前半戦で打率.307、17本塁打を記録した。また選手間投票によって自身初のオールスターゲームに選出された。最終的には148試合に出場し、打率.266、23本塁打、76打点だった。

2017年は昨年まで左翼手だったクリスチャン・イエリッチとポジションをスイッチするかのように左翼へコンバートされると、開幕から好調で、4月16日には自身初となるプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞した。2年連続でオールスターゲームに選出された。後半戦も調子は落ちず、9月14日にもプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを獲得した。159試合に出場し、打率.312、37本塁打、124打点と全ての項目で自己最高を記録し、自身初となる「3割・30本塁打・100打点」を達成した。オフに自身初となるシルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞をダブル受賞した。

カージナルス時代

2017年12月14日にマグネウリス・シエラサンディ・アルカンタラザック・ガレンダニエル・カスタノとのトレードで、セントルイス・カージナルスへ移籍した。

2018年6月2日のピッツバーグ・パイレーツ戦で通算100号本塁打に到達。6月17日に週間MVPを獲得した。7月30日のコロラド・ロッキーズ戦では自身初のサヨナラ本塁打を放った。最終成績は148試合に出場して打率.280、23本塁打、88打点、3盗塁を記録した。

マーセル・オズナ: 経歴, 選手としての特徴, 詳細情報 
セントルイス・カージナルス時代
(2019年5月2日)

2019年は6月下旬に指の骨折で故障者リスト入りして、1か月以上離脱した。最終的に130試合の出場で打率.241、29本塁打、89打点、12盗塁を記録した。チームが地区優勝したことで初めてポストシーズンに出場し、NLDS第4戦では2本塁打を放った。オフにカージナルスから1年1780万ドルのクオリファイング・オファーを提示されたが、拒否してFAとなった。

ブレーブス時代

2020年1月21日にアトランタ・ブレーブスと1800万ドルの単年契約を結んだ。背番号は「20」。

同年はCOVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなる中で全試合に出場。ナ・リーグでは史上初の指名打者制が導入され、65%にあたる39試合に指名打者として出場。外野の守備に就いたのは左翼19試合、右翼2試合だけだったが、フレディ・フリーマンとともに強力打線を牽引し、本塁打王打点王の二冠となる18本塁打、56打点を記録しただけでなく、打率.338、出塁率.431、長打率.636はいずれも自己ベストを更新した。打率は首位打者フアン・ソトとは1分3厘差の3位で三冠王を逃した。指名打者として出場した39試合では、打率.362、14本塁打、40打点を記録。ネルソン・クルーズ(OPS.997)、フランミル・レイエス(同.800)、ミゲル・カブレラ(同.743)など、他の指名打者の数字を大きく上回る活躍だった。ナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)ではロサンゼルス・ドジャースを3勝1敗と追い込みながら、その後3連敗してシリーズ敗退した。 オフに自身2度目のシルバースラッガー賞を受賞し、ナ・リーグ史上初の指名打者部門での受賞者となった。また、MVP投票では自己最高の6位だった。12月9日にオールMLBチームのファーストチーム指名打者に初選出された。12月11日にはエドガー・マルティネス賞を受賞した。こちらもナ・リーグ史上初の受賞者となった。オフにFAとなった。

2021年2月5日にブレーブスと4年総額6500万ドルで再契約した。オプションとして2025年は球団側が選択権を有する。しかし、シーズン途中の5月に家庭内暴力で逮捕され、制限リスト入りした。

選手としての特徴

打撃面では、長打力が持ち味。そのパワーは「モンスター・パワー」と評される。パワーは広角に飛距離を出すレベルを誇り、満塁の場面にも強い。

強肩が持ち味であり、「バズーカ・アーム」と評されるほどの実力を備える。2017年オフにMLB.comのアナリストであるマイク・ペトリエロが、オズーナはMLB最高の左翼手だと述べた。その理由として平均91mph(146 km/h)の強肩を挙げている。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2013 MIA 70 291 275 31 73 17 4 3 107 32 5 1 1 0 13 0 2 57 6 .265 .303 .389 .693
2014 153 612 565 72 152 26 5 23 257 85 3 1 0 5 41 1 1 164 12 .269 .317 .455 .772
2015 123 494 459 47 119 27 0 10 176 44 2 3 0 2 30 1 3 110 10 .259 .308 .383 .691
2016 148 608 557 75 148 23 6 23 252 76 0 3 0 4 43 2 4 115 11 .266 .321 .452 .773
2017 159 679 613 93 191 30 2 37 336 124 1 3 0 2 64 4 0 144 18 .312 .376 .548 .924
2018 STL 148 628 582 69 163 16 2 23 252 88 3 0 0 4 38 2 3 110 10 .280 .325 .433 .758
2019 130 549 485 80 117 23 1 29 229 89 12 2 0 1 62 2 1 114 21 .241 .328 .472 .800
2020 ATL 60 267 228 38 77 14 0 18 145 56 0 0 0 1 38 3 0 60 3 .338 .431 .636 1.067
2021 48 208 188 21 40 6 0 7 67 26 0 0 0 0 19 0 1 46 6 .213 .288 .356 .645
2022 124 507 470 56 106 19 0 23 194 56 2 1 0 4 31 0 2 122 12 .226 .274 .413 .687
2023 144 592 530 84 145 29 1 40 296 100 0 0 0 2 57 1 3 134 9 .274 .346 .558 .904
MLB:11年 1307 5435 4952 666 1331 230 21 236 2311 776 28 14 1 25 436 16 20 1176 118 .269 .329 .467 .796
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別打撃成績所属リーグ内順位























2013 23 ナ・リーグ - - - - - - - -
2014 24 - - - - - - - -
2015 25 - - - - - - - -
2016 26 - - - - - - - -
2017 27 6位 4位 - - 3位 3位 - -
2018 28 - - - - - - - -
2019 29 - - - - - - - -
2020 30 3位 2位 9位 - 1位 1位 - 3位
2021 31 - - - - - - - -
2022 32 - - - - - - - -
2023 33 - - - - 5位 - - -
  • -は10位未満(打率は規定打席未到達の場合も-と表記)

ポストシーズン打撃成績




















































O
P
S
2019 STL NLDS 5 23 21 6 9 3 0 2 18 5 0 0 0 0 1 0 1 5 1 .429 .478 .857 1.335
NLCS 4 16 16 0 3 1 0 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0 8 0 .188 .188 .250 .438
2020 ATL NLWC 2 9 9 1 1 0 0 1 4 2 0 0 0 0 0 0 0 5 0 .111 .111 .444 .555
NLDS 3 13 13 3 4 1 0 0 5 3 0 0 0 0 0 0 0 5 0 .308 .308 .385 .693
NLCS 7 31 29 4 8 2 0 2 16 6 0 0 0 0 2 0 0 4 1 .276 .323 .552 .875
2022 NLDS 3 8 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 0 .000 .000 .000 .000
2023 NLDS 4 15 13 1 2 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 0 0 4 0 .154 .267 .154 .421
出場:4回 28 115 109 15 27 7 0 5 49 16 0 0 0 0 5 0 1 35 2 .248 .287 .450 .736
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績



左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)




































2013 MIA - 33 77 3 0 2 1.000 36 80 5 2 2 .977
2014 11 29 2 0 1 1.000 140 325 8 5 0 .985 4 2 0 0 0 1.000
2015 - 111 238 5 1 0 .996 15 35 0 0 0 1.000
2016 11 17 0 0 0 1.000 123 276 5 5 0 .983 9 17 3 0 0 1.000
2017 152 305 10 5 0 .984 3 7 0 0 0 1.000 1 2 0 0 0 1.000
2018 STL 147 264 6 4 4 .985 - -
2019 129 181 4 4 0 .979 - -
2020 ATL 19 39 0 1 0 .975 - 2 3 0 1 0 .750
2021 48 92 2 0 0 1.000 - -
2022 52 78 1 1 0 .988 - -
2023 2 3 0 0 0 1.000 - -
MLB 571 1008 25 15 5 .986 410 923 21 11 2 .988 67 139 8 3 2 .980
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字は当該ポジションでリーグ最高
  • 各年度の太字年ゴールドグラブ賞受賞

タイトル

表彰

記録

背番号

  • 48(2013年)
  • 13(2014年 - 2017年)
  • 23(2018年 - 2019年)
  • 20(2020年 - )

脚注

注釈

出典

関連項目

外部リンク

Tags:

マーセル・オズナ 経歴マーセル・オズナ 選手としての特徴マーセル・オズナ 詳細情報マーセル・オズナ 脚注マーセル・オズナ 関連項目マーセル・オズナ 外部リンクマーセル・オズナ11月12日1990年アトランタ・ブレーブスサントドミンゴドミニカ共和国プロ野球選手メジャーリーグベースボール外野手

🔥 Trending searches on Wiki 日本語:

ぱーてぃーちゃん坂東龍汰清原果耶パン・シヒョクマイク・トラウト真田広之平野綾松坂慶子MOON CHILD (バンド)倉木麻衣藤岡康太黒ずくめの組織蜂谷晏海高尾奏音岡田有希子麻生早苗Believe-君にかける橋-Destiny (テレビドラマ)狼と香辛料西舘勇陽名探偵コナン ハロウィンの花嫁坂本龍一MIU404内田理央八甲田雪中行軍遭難事件AFC U23アジアカップららぽーとスキードームSSAWS持田昌典ヒカル (アイドル)田中将大エンジェル・ハート伊藤歩まじっく快斗佐上峻作忍たま乱太郎髙橋藍月が導く異世界道中菊池亮太ゆうひが丘の総理大臣桃ふじ宮澤喜一八神純子4月25日鳥山明ENHYPEN綱啓永金正恩中華人民共和国大谷翔平転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます岸田文雄佐藤恵允斎藤ちはる救命病棟24時東北地方太平洋沖地震金子勇 (プログラマー)岡野雅行 (サッカー選手)戦隊大失格Mr.Children芥川龍之介ジェイソン・ステイサムONE PIECEの登場人物一覧日本の鉄道事故 (1949年以前)阪神タイガースクリスタルキングナガミヒナゲシジョーイ・メネセス井俣憲治愛子内親王ボイジャー1号小松菜奈Share The World/ウィーアー!ザ・ファブル森香澄366日 (テレビドラマ)岸谷五朗山本理仁ウィキペディア日本語版菅野智之🡆 More