『なくもんか』は、2009年11月14日に公開された日本映画である。キャッチコピーは「これは”泣ける喜劇”か”笑える悲劇”か!?」。
なくもんか | |
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監督 | 水田伸生 |
脚本 | 宮藤官九郎 |
製作 | 奥田誠治 |
製作総指揮 | 飯沼伸之 清水啓太郎 |
出演者 | 阿部サダヲ 竹内結子 瑛太 |
音楽 | 岩代太郎 |
主題歌 | いきものがかり 「なくもんか」 |
撮影 | 中山光一 |
編集 | 平澤政吾 |
配給 | 東宝 |
公開 | 2009年11月14日 |
上映時間 | 134分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 13.5億円 |
東京の下町、「善人通り商店街」にある「デリカの山ちゃん」は毎日行列のできる超人気惣菜店。その店を切り盛りする「二代目山ちゃん」こと祐太は「究極の八方美人」と呼ばれるほどの働き者で親切な男。商店街の住人たちは何か困ったことがあれば祐太に頼み、祐太もいやな顔一つせず口癖の「好きでやってますから」と引き受けていた。祐太は8歳のときに父・下井草健太は金を盗んだ挙句に「倅を4649」とソースで書き残して蒸発。以来、店主夫婦に「なんとな〜く」で可愛がられた事で、祐太はその恩返しとばかりに一生懸命働き、次第にわが子同然に育てられ今は故人となった店主から40年間継ぎ足してきた秘伝のソースを受け継ぐ立派な後継者となっていたのである。商店街の人たちからも「なんとな〜く」で可愛がられた事を頼み事を全て引き受ける事で恩返しし続けた結果、誰からも愛される存在となった。
ある日、10数年前に成人してあっさり出て行った初代店主夫婦の一人娘、徹子がひょっこりと帰ってきた。昔はブクブク太っておりあまり容姿も良くなくプチ整形疑惑があるとはいえ昔とは別人のような美人に変貌していた徹子はさらに不倫して娘と息子を産んでいた。祐太は徹子にすぐにプロポーズ。徹子は「店を引き継いで、ついでに店の娘と結婚して婿養子になれば丸く収まるから結婚したいんでしょ?!」と不安でつい祐太を責めるが、祐太は「そんな事はない。だって俺、泥棒の息子だよ?」と徹子をなだめ、指輪を渡し、めでたく結婚することになった。
弟はテレビで大人気のイケメン兄弟お笑い芸人、「金城ブラザーズ」の祐介であった。結婚する際に生まれて初めて戸籍を見て、両親が離婚していなかった事と、弟の存在を知る。無邪気に弟との対面を喜ぶ祐太であったが祐介は大介という先輩若手芸人と「兄弟」と嘘の経歴でコンビを結成して以来その出生をひた隠しにしていたため、本物の兄の出現を素直に喜べない。
祐介は「デリカの山ちゃん」を訪れ、祐太を「下町のしがないハムカツ屋」とバカにする。祐太は昔からの癖でヘラヘラと笑うばかり。それを聞いていた徹子は怒り「不幸を売りにしたらそんなに偉いのか?私はあんたで笑った事もないし、これからも笑わない自信がある。兄さんを笑わせてみろ、得意の一発ギャグでさ」と煽り、祐介はギャグを披露するが、あまりのつまらなさに祐太も硬直する。徹子は「あんたのギャグはそんなもんなんだよ」と背中を蹴る。祐介は逃げようとするが徹子が「バカにした山ちゃんのハムカツを食べて、どっちがうすら寒いか試してみろ」とハムカツを食べさせる。しかし、秘伝のソースがない事に気付く。すると娘のしずかが、「弟が学校でハムカツのソースが臭いといじめられてるから捨てた」といい、徹子は「山ちゃんに謝りなさい!」と叱るがしずかは「ソースなんてなんでも良いじゃん!」と学校給食のソースを投げつける。祐太と徹子がショックを受けている後ろから祐介が泣きながら「ハムカツが美味い ソースも美味い」と食べる。試しに食べた徹子もソースを絶賛。ソースを切り替えたデリカの山ちゃんはさらに繁盛する。
そんな中、祐太は警察に呼び出され、強盗の疑いをかけられる。祐太は貯金を頼まれて代わりにおろしたりしていたため、指紋が見つかり、さらに「やはり泥棒の息子」ということが抜けずに住人も疑うが、犯人は見つかる。そして、その頃生き別れた父がひょっこり現れ、さらにさらに金城ブラザーズの兄弟詐称疑惑がマスコミに報じられる。
その頃から徹子は祐太の不思議な行動に気付く。日曜の夜になると、祐太はがっくりと肩を落とし、いつもは自ら元気に挨拶をする祐太が、強面の住人にぶつかられて文句を言われても無言で睨み返すほどで、どこかへ出かけ、月曜の朝に始発で帰って来ると、またいつもの「元気で明るく八方美人な山ちゃん」に戻るのだ。徹子は「どこかに充電する特殊な場所があるのか?」と疑う。
ワーナー・マイカル・シネマズとのコラボレーションとして阿部出演で『MYCALワーナーくもんか ホットドッグキャンペーン』CMが上映された。
・舞台となる善人通り商店街とハムカツ山ちゃんの家は東宝スタジオの特大ステージに建てられたセットである。当初はロケーションで考えられていたが、時間や天候の都合を考えるとセット撮影が最適であると判断された。スタッフは都内や近郊の大小様々な商店街を回り理想の商店街を作り出した。参考になった商店街は武蔵小山、戸越銀座、砂町銀座、横浜六角橋など。またリアリティを出すために敢えて既存の店舗(薬局やコインパーキングなど)の見慣れた看板を取り入れたり、傾斜のある坂を作ったりした。さらにセットの奥にはミニチュアを作り遠近法を用いた事で奥行き感がさらにリアリティが演出された。
・出演者の塚本やカンニング竹山らの出演料約640万円の支払いが未払いだとして所属事務所のサンミュージックが製作会社ビーワイルドに対して出演料を求め東京地裁に提訴、2010年3月19日に開かれた口頭弁論でサンミュージック側の請求をビーワイルドがすべて受け入れる「認諾」の手続きを取り、終結した。この件で塚本の出演料が546万円、竹山が31万5千円で契約した事が明らかになった。
・2011年3月11日に『金曜ロードショー』で放映する予定だったが、当日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の緊急特番に差し替えとなった。そのため、同年4月1日の『金曜ロードショー』で改めて放送された。
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