配偶者(はいぐうしゃ)は、婚姻届を出した婚姻によって生じる地位であり、法律上は親族となるが、親等はない。婚姻の届出がなされていない内縁関係の場合は、法律婚とは異なり、法律的に「配偶者」と呼ばない。配偶者の地位は、婚姻の解消(離婚)で失われる。
日本においては、法律上、「配偶者」を規定する条文、用語の定義はなく、行政機関によって、慣例上恣意的に、法律上の婚姻関係(戸籍上の婚姻関係)にある者を指すと解釈、運用されている。
このため、例えば、相続権は戸籍上の婚姻関係にある配偶者にのみ認められており、戸籍上の婚姻関係にない事実婚や同性カップル等の配偶者にはない(ただし、内縁上の配偶者に遺贈することは可能である)。
一方、内縁関係にある相手方を「内縁配偶者」として戸籍上の婚姻関係にある配偶者に準じて扱う場合もある。例えば交通事故が発生した場合の加害者に対する損害賠償請求権は内縁上の配偶者にも認められている。ただし、戸籍上の配偶者が別にいる場合には賠償額は減額されうる。
女性による自らの男性配偶者の(主に三人称的)呼び方としては、「夫」「主人」「あなた」「旦那」「亭主」「ダーリン」「連れ合い」などがある。子女のいる夫婦では、「お父さん」「パパ」「ダディ」などある。近年では、夫婦のいずれかが通称利用で旧姓を用いている場合など、男性の戸籍名(男性が通称を用いている場合は通称名)で呼ぶ場合もある。
男性による自らの女性配偶者(以下、妻と記す)の(主に三人称的)呼び方としては、「妻」「家内」「女房」「カミさん」「連れ合い」「ハニー」「ワイフ」などがある。子女のいる夫婦では「お母さん」「ママ」「マミー」などがある。近年では、夫婦のいずれかが旧姓を通称利用で用いている場合など、女性の通称名(男性側が通称名の場合は、女性の戸籍名)で呼ぶ場合もある。
配偶者の父を舅(しゅうと)、配偶者の母を姑(しゅうとめ)、配偶者の祖父を大舅(おおじゅうと)、配偶者の祖母を大姑(おおじゅうとめ)、配偶者の兄弟を小舅(こじゅうと)、配偶者の姉妹を小姑(こじゅうとめ)という(主に三人称的呼称)。
英語では配偶者をspouseという。妻をWife、夫をhusbandと呼ぶ。
配偶者の父(義理の父)をfather-in-law、配偶者の母(義理の母)をmother-in-law、配偶者の兄弟(義理の兄弟)をbrother-in-law、配偶者の姉妹(義理の姉妹)をsister-in-lawという。
なお、同性婚など配偶者同士の立ち位置関係なくすることを考慮した場合、配偶者であることを「パートナー」(性別表記は「個人」で置き換え)で表す。
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