東田本線(あずまだほんせん)は、愛知県豊橋市の駅前停留場から赤岩口停留場までと、井原停留場から分岐し運動公園前停留場までを結ぶ豊橋鉄道の軌道路線である。豊橋鉄道では「豊鉄市内線 (Toyotetsu City Line)」と案内している。本項目では廃止された柳生橋支線もあわせて取り上げる。
東田本線 | |||
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T1000形「ほっトラム」(2009年1月) | |||
概要 | |||
通称 | 市内線、市電 | ||
起終点 | 起点:駅前停留場 終点:赤岩口停留場、運動公園前停留場 | ||
駅数 | 14駅 | ||
ウェブサイト | 豊鉄市内線 | ||
運営 | |||
開業 | 1925年7月14日 | ||
最終延伸 | 1998年2月19日 | ||
所有者 | 豊橋電気軌道→豊橋交通→ 豊橋鉄道 | ||
路線諸元 | |||
路線総延長 | 5.4 km (3.4 mi) | ||
路線数 | 複線(駅前-競輪場前間) 単線(競輪場前-赤岩口間、井原-運動公園前間) | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
最小曲線半径 | 11 m (36 ft) | ||
電化 | 直流600 V, 架空電車線方式 | ||
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停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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全線が併用軌道の路面電車である。市内線、市電(市内電車の意味)とも呼ばれて親しまれている。1970年代、各地で路面電車の縮小・廃止が相次ぎ、豊橋鉄道でも新川から分岐していた柳生橋支線を廃止するなどしたが、1982年(昭和57年)には井原 - 運動公園前間の支線を開業した。
その後、1998年(平成10年)に駅前停留場の移設による路線延長が行われた。さらに、2005年(平成17年)に駅前停留場と新川停留場の間に駅前大通停留場が新設された。
1989年以降T1000形、モ3100形を除く大半の車両が全面広告電車となっている。
2005年4月1日に名鉄岐阜市内線・美濃町線が廃止されてからは、東海地方で唯一の路面電車となった。また、日本で終電の終着時刻がもっとも遅い路面電車である。
札木 - 東八町間では、日本に現存する路面電車で唯一国道1号線上を走行する。また井原の分岐点には、鉄道路線としては日本一急な半径11mのカーブ(井原カーブ)がある。このため一部車両はこの区間を通過することができず、車両の運行制限がある(「車両」の節を参照)。
運賃は2024年3月16日現在、大人200円・子供100円均一制で、渥美線や名古屋鉄道などと共通利用可能なICカード乗車券「manaca」をはじめ、TOICA、Suicaなどの全国相互利用サービスを取り扱うICカードが利用可能である。運動公園方面と赤岩口方面とを行き来する場合は井原で乗り継ぎとなるが、運動公園 - 井原間と井原 - 赤岩口間のそれぞれで運賃(大人200円・子供100円)を支払う必要がある。市内線(当路線)の定期券をmanacaに載せると、バス(名古屋市営バス、名鉄バス、ゆとりーとライン地上区間など)と同様の扱いになり、鉄道の定期券と同一のmanaca一枚に載せると下段に印字される。2019年10月1日からの消費税税率の10%への増税に伴い、1997年と2014年の増税時には据え置いた運賃を大人180円に改定し、30年ぶりに値上げされた。1日乗車券も500円に値上げされた。その後2024年3月16日に行われた運賃改定によって、大人運賃は200円、1日乗車券は550円となった。
日中時間帯は駅前停留場から赤岩口行きと運動公園前行きが交互に、それぞれ15分間隔(駅前 - 井原間は7分30秒間隔)で運行されている。朝夕には競輪場前折り返しの電車も設定され、最短5分間隔で運行される。また乗客・下車客がいなければ停留場を通過する。さらに、「豊橋まつり」・「炎の祭典」・「納涼祭り(夜店)」・豊橋市民球場におけるプロ野球公式戦など、沿線でイベントが開催される時には臨時電車が増発される。車庫が赤岩口にある関係で、深夜の列車はほとんどが赤岩口行きとなっている(ただし、運動公園前 - 赤岩口間の回送列車も設定されている)。
東田本線では、毎年様々なイベント電車が運行されている。以前はイベント用に1両のみ残ったモ3100形3102号(2018年3月末に廃車)が使用されていたが、2010年からはモ3200形3203号が使用されている。
主なイベント電車は以下の通り。
工場を兼ねた車庫が赤岩口にある。これは赤岩口開業の際に設けられたもので、それまでは東田にあり、現在はスギ薬局東田店がその跡地に建っている。
最大2両留置できる留置線が競輪場前停留場にあり、東田本線の営業所がここに隣接している。昼間の運転士交代はここで行われ、また夕方のラッシュ時には、ここに留置してある車両も用いられる。
上下線の渡り線は、新川停留場の西と東田坂上交差点東の2か所にある。新川の渡り線は年に1度の豊橋まつりの際に使用される。これは、電車を同停留場で折り返し運転として、ここから(豊橋)駅前までが総おどり開催のため歩行者天国となり運休するためである。東田坂上のものは、井原方面からの車両を競輪場前の留置線へ回送する際に使用される。競輪場前の留置線は、本線の単線部分に接続されているが、接続点のすぐ駅前方から複線となるため、井原方面から留置線へ無理矢理入れるためには、一度駅前方行き本線を逆走する必要があり、安全上できない。これは、競輪場前付近は軌道線用場内信号機などが設置されているため、井原方面から留置線へ入線させるには、新たな車両検知器(トロリーコンタクター)や、入れ替え信号機の設置が必要となるためと考えられる。そのため、井原方面から留置線へ入る車両は、いったん東田坂上交差点まで行き、その東側にある渡り線を利用して引き返してから留置線に進入する。
停留場番号 | 停留場名 | 停留 場間 キロ | 営業 キロ | 接続路線 |
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1 | 駅前停留場 | - | 0.0 | 東海旅客鉄道: 東海道新幹線・CA 東海道本線〈浜松方面・名古屋方面〉(CA42)・CD 飯田線 (CD00)(豊橋駅) 名古屋鉄道:NH 名古屋本線(豊橋駅: NH01) 豊橋鉄道:■ 渥美線(新豊橋駅: 1) |
2 | 駅前大通停留場 | 0.3 | 0.3 | |
3 | 新川停留場 | 0.3 | 0.6 | |
4 | 札木停留場 | 0.4 | 1.0 | |
5 | 市役所前停留場 | 0.4 | 1.4 | |
6 | 豊橋公園前停留場 | 0.2 | 1.6 | |
7 | 東八町停留場 | 0.5 | 2.1 | |
8 | 前畑停留場 | 0.4 | 2.5 | |
9 | 東田坂上停留場 | 0.3 | 2.8 | |
10 | 東田停留場 | 0.5 | 3.3 | |
11 | 競輪場前停留場 | 0.3 | 3.6 | |
12 | 井原停留場 | 0.5 | 4.1 | 東田本線(運動公園前方面) |
13 | 赤岩口停留場 | 0.7 | 4.8 |
停留場番号 | 停留場名 | 停留 場間 キロ | 営業キロ | 接続路線 | |
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駅前 起点 | 井原 起点 | ||||
12 | 井原停留場 | - | 4.1 | 0.0 | 東田本線 |
14 | 運動公園前停留場 | 0.6 | 4.7 | 0.6 |
停留場名 | 停留 場間 キロ | 営業 キロ | 接続路線 |
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市民病院前停留場 | - | 0.0 | |
城海津停留場 | 0.1 | 0.1 | |
駅前停留場 | 0.3* | 0.4* | 日本国有鉄道:東海道新幹線・東海道本線・飯田線(豊橋駅) 名古屋鉄道:名古屋本線(豊橋駅) 豊橋鉄道:渥美線(新豊橋駅) |
停留場名 | 停留 場間 キロ | 営業 キロ | 接続路線 |
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新川停留場 | - | 0.0 | 豊橋鉄道:東田本線 |
中柴停留場 | 0.4 | 0.4 | |
松山停留場 | 0.2 | 0.6 | |
柳生橋駅 | 0.3 | 0.9 | 豊橋鉄道:渥美線 |
一部を除き、ほとんどの車両が全面広告塗装(またはラッピング車)となっている。
年 | モ3100形 | モ3200形 | モ3300形 | モ3700形 | モ3800形 | モ3500形 | モ780形 | モ800形 | T1000形 | 計(冷房車) |
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1982 | 9 | 3 | 2 | 1 | 1 | 16 | ||||
1983 | 9 | 3 | 2 | 1 | 1 | 16 | ||||
1984- 1988 | 9 | 3 | 2 | 1 | 1 | 16 | ||||
1989 | 9 | 3 | 2 | 1 | 15 | |||||
1990 | 8 | 3 | 2 | 1 | 14 | |||||
1991 | 8 | 3 | 2 | 1 | 14(2) | |||||
1992 | 8 | 3 | 2 | 1 | 14(4) | |||||
1993 | 7 | 3 | 2 | 1 | 2 | 15(6) | ||||
1994 | 7 | 3 | 2 | 1 | 2 | 15(8) | ||||
1995 | 7 | 3 | 2 | 1 | 2 | 15(10) | ||||
1996- 1999 | 7 | 3 | 2 | 1 | 2 | 15(12) | ||||
2000- 2005 | 7 | 3 | 1 | 4 | 15(14) | |||||
2006 | 1 | 3 | 1 | 4 | 7 | 1 | 17(16) | |||
2007 | 1 | 3 | 4 | 7 | 1 | 16(16) | ||||
2008 | 1 | 3 | 4 | 7 | 1 | 16(16) | ||||
2009- 2011 | 1 | 3 | 4 | 7 | 1 | 1 | 17(17) | |||
2012- 2018 | 3 | 4 | 7 | 1 | 1 | 16(16) | ||||
2019 | 3 | 4 | 7 | 2 | 1 | 17(17) | ||||
2020 | 1 | 4 | 7 | 3 | 1 | 16(16) |
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