疑問符(ぎもんふ)は、約物の1つで、「?」のように書かれる。傾斜したものもあり、二つあわせたのもある。疑問を表し、疑問を表す対象の後に置かれる。なお、クエスチョンマーク(英語: question mark、クエッションマーク)、インテロゲーションマーク(英語: interrogation mark)とも呼ばれる。また、俗にははてなマークや耳垂れ(みみだれ)などとも呼ばれる。「耳垂れ」は、印刷・出版業界でも使われる。
ピリオドの上のɁは、ラテン語のquaerere(質問する意)の命令形quaereの略形であるのではないかと言われる。一説によれば、ラテン語のquaestio(疑問の意)のqがoの上に位置し、oが点になったものとされる。また、ギリシア語の疑問符である;の倒置と考える説もある。
一般には、疑問文の最後に、終止符(マルやピリオド)に代えて置かれる。このため、疑問符は文の終わりをも示す(相手の言ったことばを繰り返してオウム返しに問う文や、主語だけの文を含む)。
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また、同意を求める文や無言でいる場合の疑問の気持ちを表すのに用いられる。
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文中の語句に確信がなかったり、不適切かもしれないと思ったりした場合に用いられたりすることもある。この場合、括弧で囲むことが多い。その他、疑問文の前後両方に疑問符を置く例も見られる。
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俗に、疑問の度合いを増して表したい際には、??、???と重ねて書く例も見られる。また、⁉(!?)のように感嘆符(!)を左に書いた感嘆符疑問符や、⁈(?!)のように感嘆符を右につけた疑問符感嘆符もある。なお、この用途には、?と!を重ねた「‽(インテロバング)」という記号もある。
視覚的な表現として、マニュアルなどでヘルプの用途で疑問符を使用した記号が用いられる。また、質問を受け付ける案内所などの標識としても用いられる。
スペイン語では、疑問符で終わる文の最初に逆疑問符(¿)を置く。これは感嘆文における感嘆符および逆感嘆符の使い方と同様である。
ギリシャ語では、?の代わりにセミコロン(;)と同形の符号が、疑問符として利用される。
フランス語では疑問符(?)の前にスペースを入れる。これは感嘆符(!)、コロン(:)、セミコロン、引用符(« »)等の場合も同様である。
アルメニア語では疑問の中心となる語のアクセント位置に(՞)と書く。文末は平叙文と同じくピリオド ( : ) を書く。疑問文の最後の母音の上に ՞ が置かれる。
アラビア語、ペルシャ語、ウルドゥー語では、文を右から左に書く。そのため、左右反転の疑問符(؟)を用いる。
疑問符は元来の日本語の書法には存在しない記号である。疑問を表す終助詞「か」で終わる文は、わざわざ疑問符を付けなくても疑問文だと判る。一方で「だめなの」、「もう帰る」のように、文字言語ではイントネーションが判らず、平叙文にも疑問文にも解釈され得る文の場合には、疑問符を付ける事で、疑問文であると明確にする効果は出る。
現代における日本語の正書法では、疑問符・感嘆符(!)の使用も認められている。また、公用文においても「?」を用いないと意味が通じないような場合があるため、解説・広報等の文書、また、発言をそのまま記載する記録などにおいては、必要に応じて疑問符を使用して差し支えない。これらは基本的に文章の終止を表すため、その後ろに句点を用いない。ただし次の文の開始と連続しないよう、基本的に疑問符及び感嘆符の直後に全角スペースを挿入する。
これはJIS X 4051に基づくW3Cの「日本語組版の処理要件」2020年8月11日版のルールとも一致する。ただし終わり括弧が続く場合等や、文章の途中の場合は、全角スペースは挿入しない。
作家の中には自身の作品の会話文に決して疑問符を使わない者もいる(笠井潔、石田衣良など)。逆に、明らかに疑問文でない文でも、なんらかのニュアンスを持たせて「ちゃんと対策考えろよ?」のように疑問符が用いられるケースも見られる。
JIS X 4051では、日本語中の疑問符は全角幅にする。また直後に、始め括弧類(“(”、“「”など)が有る場合は、後ろに半角幅の間隔を設け、直後に中点類(“・”、“:”など)が有る場合は、後ろに四分幅の空白を設け、それ以外の文字が直後に有る場合は間隔を設けないとの規定も存在する。なお、行頭禁則文字であり、改行時に行頭に疑問符が来てはならないと定められている。
中国語における疑問符は主に語尾に用いられ、疑問のニュアンスを表す。疑問符の用法については、まず文の長さにかかわらず、疑問のニュアンスがあれば疑問符を使うことができる。日本語と同じ文の途中の疑問を表したい単語(不明確なことなど)の直後にも使用する。
また、選択肢がある疑問文には最後の選択肢だけ疑問符をつけ、それぞれの選択肢の間はコンマで区切られる。ただし、各選択肢を強調する場合は、それぞれの選択肢の後ろに疑問符をつけることもできる。日本語訳は例文の後ろに()で示す。
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それから、疑問の度合いを増して表したい場合は、疑問符を重ねて使うことができるが、原則として最大三つの疑問符しか使えない。
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最後に、疑問符は、文に疑問詞の有無と関係なく、疑問を表すニュアンスがあれば使える。疑問詞があっても文が疑問のニュアンスを表していない場合、文末に疑問符をつけない。
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http:https://www.duhoctrungquoc.vn/wiki/index.php?lang=ja&q=疑問符
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
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? | U+003F | 1-1-9 | ? ? | 疑問符 QUESTION MARK |
? | U+FF1F | 1-1-9 | ? ? | 疑問符(全角) FULLWIDTH QUESTION MARK |
⁇ | U+2047 | 1-8-76 | ⁇ ⁇ | 疑問符2つ DOUBLE QUESTION MARK |
¿ | U+00BF | 1-9-22 | ¿ ¿ ¿ | 逆疑問符 INVERTED QUESTION MARK |
؟ | U+061F | - | ؟ ؟ | アラビア語の疑問符 Mirrored question mark |
❓ | U+2753 | - | ❓ ❓ | 疑問符 RED QUESTION MARK |
❔ | U+2754 | - | ❔ ❔ | 白い疑問符 WHITE QUESTION MARK |
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