概要
有明フェリー多比良港ターミナル 有明フェリー長洲港ターミナル 航路 : 熊本県 玉名郡 長洲町 長洲の長洲港 - 長崎県 雲仙市 国見町土黒甲の多比良港 (14km) 便数 : 午前6時 - 午後8時までの間、通常期(Aダイヤ)に19便、オフ期(Bダイヤ)に16便〔2022年 (令和4年)3月時点〕 所要時間 (片道) : 約45分 運賃 (旅客・片道) : 大人450円、こども(小学生以下)230円。 利用状況 長崎自動車道 、九州自動車道 から離れている島原半島 の住民にとっては、福岡・本州方面への重要な足の一つとなっている。有明海の北側の比較的穏やかな内海を航行するフェリーということもあり、高い就航率を誇っている。 長洲町側では、最寄りのJR九州 長洲駅 と2.2km以上離れていて、自動車・タクシーでも10分ほどを要する。かつては産交バス の路線が接続していたが2020年9月末で廃止され、現在は地元のタクシー会社が、フェリー利用客向けに、長洲駅とを結ぶ予約制乗合タクシーを時間帯限定で運行している。 一方、多比良港側ではバス停が至近に存在するほか、徒歩5分程度で島原鉄道線 「多比良駅 」まで向かうことが出来る。 1968年 (昭和 43年)から1997年 (平成9年)まで、長崎 - 熊本間の特急バス「ありあけ号 」がこの航路経由で運行されていた(バスをフェリーに載せて航送)。 冬場にはカモメ が乗客からの餌を求めフェリーに群がり、乗客による給餌も盛んに行われている。フェリー内の売店でも餌として『かもめパン』を販売している。また、運が良ければ船上からスナメリ を観察することができる。 有明海自動車航送船組合
有明海自動車航送船組合 (ありあけかいじどうしゃこうそうせんくみあい)は、長崎県 と熊本県 により構成される一部事務組合 である。組合の条例により、事業に地方公営企業法 の財務規定を適用している。 組合管理者は両県の知事が2年交代で務めていたが、2008年 (平成20年)に組合の規約が改正され、知事以外から管理者が選ばれることとなった。
沿革
長崎県営バス「ありあけ号」 昭和 1956年 (昭和31年) : 有明海自動車航送船組合設置。 1958年 (昭和33年) : 多比良 - 長洲航路の運航開始に伴い「有明丸」が就航。(6往復) 1959年 (昭和34年) : 「第二有明丸」が就航し二隻体制となる。(10往復) 1967年 (昭和42年) : 「第三有明丸」が就航し三隻体制となる。(14往復) 1968年 (昭和43年) : 長崎市 -熊本市 を結ぶ特急バス「ありあけ号 」運行開始。 1971年 (昭和46年) : 「第五有明丸」が就航し4隻体制となる。(24往復) 1977年 (昭和52年) : 「第六有明丸」が就航。 1980年 (昭和55年) : 「第七有明丸」が就航。 1985年 (昭和60年) : 「第八有明丸」が就航。 1988年 (昭和63年) : 「第十有明丸」が就航。 平成 1994年 (平成6年) : 「サンライズ」が就航。また多以良港に新ターミナルビルが完成。 1996年 (平成8年) : 長洲港に新ターミナルビルが完成。 1997年 (平成9年) : ありあけ号運行休止。 2000年 (平成12年) : 運航効率改善のため長洲港に二層式可動橋が完成。従来の4隻体制から3隻体制での運航が可能となる。 2001年 (平成13年) : 多比良港に二層式可動橋が完成。 2012年 (平成24年) :「有明みらい」が就航。 2014年 (平成26年) :「有明きぼう」が就航。 船舶
運航中の船舶 サンライズ 1994年(平成6年)2月竣工、同年4月1日就航。888総トン、全長59.3m、幅13.4m、3,600馬力、最大速力15.6ノット、林兼船渠 建造。 旅客定員490名。車両積載数:85台(乗用車換算) 有明みらい 2012年(平成22年)4月竣工・28日就航。759総トン、全長57.02m、幅12.80m、1,500馬力×2基、最大速力14.0ノット、前畑造船 建造。 旅客定員450名。車両積載数:69台(乗用車換算)。最上部となる第四甲板の一部が展望デッキとして開放されている。バリアフリー対応で車椅子固定スペースやエレベーターを装備。第八有明丸の代替。 有明きぼう 2014年(平成24年)2月竣工・4月1日就航。759総トン、全長57.02m、幅12.80m、1,500馬力×2基、最大速力14.0ノット、前畑造船建造。 旅客定員450名。車両積載数:69台(乗用車換算)。船内仕様は「有明みらい」と同一。第十有明丸の代替。船体には熊本県のキャラクター「くまモン 」をはじめとして沿岸自治体のゆるキャラがあしらわれ、中間部には国道389号線の海上区間を表すマークが表示されている。 サンライズ - 長洲港
有明みらい - 多比良港
有明きぼう - 長洲港
過去に運航していた船舶 有明丸 1958年(昭和33年)3月竣工、同年4月就航。大洋造船建造。 496.86総トン、全長47.85m、幅11m、深さ3.4m、ディーゼル2基、機関出力700ps、航海速力10ノット。 旅客定員485名、乗用車20台。 1964年 (昭和39年)の東京オリンピック では、聖火輸送の大役を担った。 1980年売船、1982年日本船舶明細書より削除。 第二有明丸 1959年(昭和34年)竣工・就航。1977年、「第六有明丸」の就航に伴い引退、売船。 第三有明丸 1967年(昭和42年)3月竣工。林兼造船 長崎造船所建造。 530.94総トン、全長49.75m、型幅11.50m、型深さ3.50m、ディーゼル2基、機関出力1,300ps、航海速力11ノット。 旅客定員486名、大型バス6台・乗用車28台または乗用車50台。 就航時は車両甲板が一層だったが、1973年に輸送力増強のため二層化改造を実施。1985年ホンジュラスに売船。 第五有明丸 1971年(昭和46年)5月竣工、同月1日就航。林兼造船長崎造船所建造。 530.66総トン、全長49.75m、型幅11.50m、型深さ3.50m、ディーゼル2基、機関出力1,440ps、航海速力11ノット。 旅客定員462名、大型バス6台・乗用車28台または乗用車50台。 後に第三有明丸と同様に車両甲板の二層化改造を実施。1994年ホンジュラスに売船。 第六有明丸 1977年(昭和52年)3月竣工、4月12日就航。林兼造船長崎造船所建造。 695.16総トン、全長54.00m、型幅12.80m、型深さ3.80m、ディーゼル2基、機関出力2,400ps、航海速力13.50ノット。 旅客定員488名、大型バス8台・乗用車30台または乗用車80台。 就航当初より二層の車両甲板を装備。1994年フィリピンに売船。 第七有明丸 1980年(昭和55年)2月竣工、同年3月27日就航。林兼造船長崎造船所建造。 692.70総トン、全長54.00m、型幅12.80m、型深さ3.80m、ディーゼル2基、機関出力2,400ps、航海速力13.50ノット。 旅客定員488名、大型バス8台・乗用車30台または乗用車80台。 車両甲板を改良し、従来の船では不可能だった大型トレーラー等の輸送に対応。2002年タイに売船。 第八有明丸 1985年(昭和60年)3月竣工、同年4月1日就航。林兼造船長崎造船所建造。 694→721総トン、全長57.32m、型幅12.80m、型深さ3.80m、ディーゼル2基、機関出力2,600ps、航海速力13.50ノット。 旅客定員488名、大型バス10台・乗用車32台または乗用車90台。 第十有明丸 1988年(昭和63年)2月竣工、同年4月1日就航。林兼造船長崎造船所建造。 696総トン、全長57.02m、型幅12.80m、型深さ3.80m、ディーゼル2基、機関出力2,600ps、航海速力13.50ノット。 旅客定員488名、大型バス10台・乗用車32台または乗用車90台。 脚注
参考文献
イカロスMOOK 『日本全国たのしい船旅2』 イカロス出版、2006年 (平成18年)。 外部リンク
This article uses material from the Wikipedia 日本語 article 有明フェリー , which is released under the Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 license ("CC BY-SA 3.0") ; additional terms may apply (view authors ). コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 4.0 のもとで利用可能です。 Images, videos and audio are available under their respective licenses. ®Wikipedia is a registered trademark of the Wiki Foundation, Inc. Wiki 日本語 (DUHOCTRUNGQUOC.VN) is an independent company and has no affiliation with Wiki Foundation.