地理
佐伯市本土から北北東約700mに位置し、周囲約17km、面積5.66km2 のひょうたん形の島である。最高地点は標高193.5mの遠見山。島の一部は、日豊海岸国定公園 に指定されている。
地名 江戸時代から以下の8つの集落があり、佐伯市への合併後も大字として残っている。地元の人達の地名の呼び方は「浦」を省略しているが、「久保浦」だけは何故か「浦」を省略せずに呼んでいる。
日向泊浦(ひゅうがどまり) 塩内浦(しうち) 荒網代浦(あらじろ) 石間浦(いしま) 守後浦(もりご) 久保浦(くぼうら) 片神浦(かたがみ) 高松浦(たかまつ) 人口
1,509人(平成7年国勢調査) 853人(2010年国勢調査) 542人(令和2年国勢調査) 歴史と文学
古墳時代 - 1901年(明治34年)に荒網代浦で古墳時代後期の東島(とうしま)古墳が発見されている。 江戸時代 - 佐伯藩 領上浦村の一部で、上浦村組に属する枝郷8ヶ村(石間浦、守後浦、荒網代浦、塩内浦、久保浦、片神浦、高松浦、日向泊浦)があった。 伊能忠敬も測量のため大入島に立ち寄った記録がある。 明治時代の作家 国木田独歩 が佐伯市に滞在中に書いた小説「源叔父」の作中に登場する妻の人物は、大入島出身の人であるといわれている。 1889年(明治22年)4月1日 - 8ヶ村が合併し、大入島及び片白島 を村域とする大入島村 が発足。 1941年(昭和16年)4月29日 - 合併により佐伯市 の一部となる。 産業
主要産業 は漁業 。また、水産加工業も盛んで、「佐伯イリコ」、「佐伯チリメン」として知られるちりめん ・いりこ が名産である。1999年度(平成11年度)から島の農水産品を原料とした特産品づくりが行われており、「おおにゅうじまん」というブランドでごまだしやたこめし等を販売している。 やまももを収穫し、やまももジャムを、海の家 あじもで販売している。 新栄丸が、国内初となるフリップファームシステムという牡蠣の養殖方法により、「大入島オイスター」が通販でも販売され、全国に出荷している。 公共機関
大入島郵便局 佐伯警察署 大入島警察官駐在所 佐伯市国民健康保険大入島診療所 教育
かつては以下の学校及び幼稚園があったが、すべて休校・閉校(休園・閉園)している。
佐伯市立大入島幼稚園 - 休園 佐伯市立大入島南幼稚園 - 閉園 佐伯市立大入島小学校 - 1947年(昭和22年)に開校した(旧)大入島小学校と、1957年(昭和32年)に開校した大入島南小学校を統合して、1997年(平成9年)に開校。2017年(平成29年)4月休校 佐伯市立大入島中学校 - 1947年(昭和22年)開校。2016年(平成28年)4月休校。 交通 大入島観光フェリー 戦前は山道しかなかったが、戦後は海岸沿いに道路が建設された。島の北半島は「一般県道691号大入島北循環線」、南半島は「一般県道692号大入島南循環線」の県道が整備されている。県道は島中心部で8の字に繋がって、1周を約17kmあり、車で通行することができるが、一部で幅員の狭い区間もある。
大入島フェリー(旧社名:大入島観光フェリー)が佐伯港 と島南端にある石間港(フェリー乗り場)の間でカーフェリー (所要時間約7分)を運航しているほか、佐伯港と大入島各地を結ぶ定期船(マリンバス)が就航している。 大入島と本土とを結ぶ架橋構想(大入島連絡道路、大入島架橋)がある。1981年 (昭和56年)に大入島架橋建設促進期成会が発足した。1994年 度(平成6年度)から1996年 度(平成8年度)にかけては、大分県と佐伯市が「大入島連絡道路基本計画検討調査」を実施し、建設手法、架橋位置、費用などの検討が行われたが、具体化の目途は立っておらず実現の可能性は限りなく低い。 大入島コミュニティバス(佐伯市コミュニティバス 大入島線)が、「フェリー乗り場」と島東部の「荒網代東」の間を、海岸線に沿って運行している。 祭事・催事 大入島トンド火まつり - 毎年1月。東征 の途中で大入島日向泊に立ち寄った神武天皇 を、航海の安全を祈り焚火で見送ったという伝説にちなみ、10mほどの高さの「トンド 」と呼ばれるやぐらに火を点し、無病息災が祈願される。かつては、伝説の地である日向泊浦で行っていたが、高齢化・後継者不足等により、現在は島の中心部である堀切地区(旧大入島中学校グラウンド)で開催しており、島外からの来場者のために定期船を臨時で運行している。 九州オルレ さいき・大入島コースに指定され、国内はもとより韓国からも多数観光客が来るようになった。また、一斉にみんなで歩くイベントも不定期に開催される。 名所・旧跡・観光スポット 神の井(かみのい) - 神武天皇が砂浜に弓を突き立てて掘ったと伝えられる「神の井伝説」の井戸が日向泊浦にある。この井戸は海岸の近くにあるため、大潮満潮時には波が打ち寄せて海水が流れ込む様子が見られることもある。豊の国名水15選 に選定されている。 大正天皇駐蹕記念碑 - 1911年(明治44年)10月23日、皇太子時代の大正天皇 が豊後水道 での海軍大演習に際して大入島に上陸したことを記念する碑。 大入島カンガルー公園 - 大入島食彩館の横にあるオーストラリア、グラッドストン市との友好の証としてオープンした広場。広場内にはグラッドストン市の彫刻家ポール・アダムソン氏の手によるブロンズ像「寝そべるカンガルー像」や、アボリジニーアートが描かれたトーテムポール、オーストラリアの木々が整備されている。 人形碑(にんぎょうばえ)、万葉歌碑 - 日向泊浦に、人の形に見える岩が海岸にある。 宿泊施設・お食事処・お土産・店舗 マリンハウス海人夏館(あまなつかん) - 宿泊施設。 大入島食彩館 - 軽食、土産品販売。 海の家 あじも - 軽食、土産品販売、やまももジャム、さいき 大入島オルレ案内、キャンプ、白浜海水浴場。 赤いやね - 宿泊施設 公益社団法人ツーリズムおおいた 民泊 花水木- 宿泊施設 未来につなぐ体験型民泊 香隆丸 - 宿泊施設 丸山商店 - 食料品、酒、米 松尾米穀店 - 米 田中ショッピング - 食料品 みや(柴富)- 食料品、日用雑貨、理容室 出身者 村上勇 (元衆議院議員、元郵政大臣、元建設大臣) 村上春蔵 (元参議院議員、元通商産業政務次官) 団塚栄喜 (風景司) 青木剛 (元日本水泳連盟会長、シドニーオリンピック・アテネオリンピック(水泳代表監督)、2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事) 脚注 関連項目 外部リンク 東経131度55分28秒 / 北緯32.99639度 東経131.92444度 / 32.99639; 131.92444
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