ポプラ(白楊、白楊樹 英語: poplar)は、真正双子葉類キントラノオ目ヤナギ科ヤマナラシ属またはハコヤナギ属(学名:Populus)に属する樹木(ハコヤナギはヤマナラシの別名)。
ヤマナラシ属 | ||||||||||||||||||
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セイヨウハコヤナギの樹形(北海道美瑛町の通称ケンとメリーの木) | ||||||||||||||||||
分類(APG III) | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Populus L. | ||||||||||||||||||
タイプ種 | ||||||||||||||||||
Populus tremula L. | ||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||
ヤマナラシ属 | ||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||
poplar | ||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||
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「ポプラ」とは、ラテン語の「人々、共同体、国民」などを意味する populus ポプルス に由来し、古代ローマでしばしば公共の集会所の周囲に植えられたからであるという。古代ローマの市内にポプラがよく植えられ、イタリア語源で「市民の樹」を意味する Arbor popli(アルボル・ポプリ)とよんだからだと言われている。異説として、もともと「震える」という持っていたという説があり、その葉がそよぐ音からの命名ともいわれている。ラテン系の言語でも、スペイン語ではアラモとよばれる。
ポプラ属は、北半球の温帯に約30種が分布する。イタリア半島をはじめ、ヒマラヤやクリミア、中近東などにも分布する。暑さに強い性質で、「アラモの砦」で知られるアメリカのテキサスにも植えられている一方で、寒さにも強くてロシアでも栽培されている。日本では北海道に多く、しばしば牧場に植えられている。
日本のポプラ属は、ヤマナラシ、ドロノキの2種が自生する。一般には明治期に導入された外来種をポプラと呼ぶ。和名のポプラは、狭義にはこの属の一変種であるセイヨウハコヤナギを指す。
落葉広葉樹。細く直立して枝を上に伸ばした樹形が特徴的である。葉は広三角形。雌雄異株で、春に花を咲かせる。花が終わるとすぐに綿毛付きの種子を大量に付ける。この種子が風に飛ばされて空を舞い、並木など多数のポプラのある所では、地面が真っ白になることもある。このため、英語でコットンウッドともいう。
生長が早いが寿命は比較的短く数十年から100年程度で老木になるといわれるが、フランスのディジョン植物園のものが樹齢500年と伝えられ、直径5 m、高さ35 mある。老木ではよく幹に空洞ができる。生長が速い利点の反面、材は柔らかくて緻密さに欠け、燃えやすく強度や耐久性で劣り、用途が限られる。根が浅くて風害で倒れることもしばしばあり、市街地の街路樹の用途ではあまり歓迎されない。
外来ポプラの和名は現在まで整理がなされていないため、同一種でも別名や別表記が多く、学術論文ですら混乱しており、植物園などの表記にも不統一なものが多い。以下の名称も統一名称ではない。
YListに掲載された主な種・変種などを下記に記す。
ポプラは交配や繁殖が容易で、古くから品種改良が行われ、多くのハイブリッド種が作成されてきた。現在でも目的にあわせた品種の育成が行われ、ポプラの品種はいよいよ増えつつある。品種改良されたポプラは「改良ポプラ」と総称される。
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