チャーバハール 発音 (ペルシア語: چابهار, バローチー語: چاھبار; 意味は「4つの泉」、旧称はバンダル・バヘシュティー)は、イラン南東部のスィースターン・バルーチェスターン州南東部のチャーバハール郡(英語版)の郡都。 2016年9月24日の人口は10万6739人。 オマーン湾に面する経済特区で、同国最南端の都市でもある。
チャーバハール چابهار | |
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都市 | |
座標: 北緯25度17分31秒 東経60度38分35秒 / 北緯25.29194度 東経60.64306度 東経60度38分35秒 / 北緯25.29194度 東経60.64306度 | |
国 | イラン |
州 | スィースターン・バルーチェスターン州 |
郡 | チャーバハール郡 |
人口(2016) | |
• 計 | 106,739人 |
等時帯 | イラン標準時(UTC+3:30) |
• 夏時間(DST) | イラン夏時間(UTC+4:30) |
紀元前2500年頃、近郊に「ティース」という漁村が有った。
紀元前4世紀にはアレクサンドロス3世の遠征によって占領された。
歴史家のビールーニーによると、ティスはインドの沿岸部との貿易を行っていた。
1188年、アフダルッディーン・アブー・ハーミド・ケルマーニーは著書の中で、ティスの商業と貿易について述べた。
1507年、ポルトガル王国の征服者であるアフォンソ・デ・アルブケルケがオマーン湾に侵入し、ティスとチャーバハールを占領した。
1621年、ポルトガル王国が撤退した。
1970年頃、パフラヴィー朝第2代皇帝のモハンマド・レザー・パフラヴィーが、チャーバハールに大規模な港を建設すると宣言した。 イランをインド洋の支配者とするために、近代的な海軍・空軍基地が建設された。 この計画は外国からの投資を多く呼び込み、特にアメリカ合衆国が目立った。
1979年にイラン革命が起こると、外国企業は計画から撤退し、建設聖戦大臣に繋がりを持つ国営企業が引き継いだ。
1980年にイラン・イラク戦争が始まると、ホルムズ海峡の治安が悪化し、ペルシャ湾に船が入りにくくなった。 そのため、海峡の外(東)に位置し、同国最東端のチャーバハールの物流・戦略的重要性が増した。
1980年代に、政府は新たに「東軸開発計画」を発表し、チャーバハールを東部の成長の中心にしようと考えた。
1992年、チャーバハール自由貿易産業地区が設置された。
2014年、インドはイランへの経済制裁として、チャーバハール港への8500万$の援助を凍結した。
2016年、核合意を受けてイランに対する制裁が解除されると、インドは援助を5億$に増額した。インドの援助の理由は中国が援助するパキスタンのグワーダル港への対抗にあるとされるが、イランは中国とパキスタンにも投資を呼びかけ、チャーバハール港とグワーダル港を結ぶ提案を行っており、2019年12月には中国とロシアの艦艇がチャーバハール港に寄港してオマーン湾でイランと3カ国で合同軍事演習を行った。
インドはトルクメニスタンの天然ガス開発を支援し、イラン北部まで送る。 イランはそれを南東部のチャーバハール港に送り、アラビア海の海底を通るパイプラインを通し、インドに送る。 この計画はインド・パキスタン関係の悪化に伴い、イラン・パキスタン・ガス・パイプライン(計画中)に代わって議論されている。
イランの国内では海洋漁業は低調であるが、チャーバハール周辺は良質なキハダマグロの漁場となっている。2021年、日本とイラン両国政府は国際連合工業開発機関(UNIDO)と連携して、湖の水資源の管理を行うための無償資金協力「チャーバハールにおける包括的で持続可能なキハダマグロ・バリューチェーン構築推進計画」に関する文書に署名した。供与限度額は3億6,300万円。今後は、適切で持続可能なはえ縄漁法を導入・普及や漁獲後の品質管理の強化により、マグロ製品の高付加価値化がなどが進められる予定。
砂漠気候(BWh)に属する。
チャーバハールの気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 31.0 (87.8) | 33.0 (91.4) | 38.0 (100.4) | 42.0 (107.6) | 46.0 (114.8) | 45.2 (113.4) | 47.0 (116.6) | 42.4 (108.3) | 42.0 (107.6) | 41.4 (106.5) | 37.0 (98.6) | 32.0 (89.6) | 47 (116.6) |
平均最高気温 °C (°F) | 24.5 (76.1) | 25.0 (77) | 28.1 (82.6) | 31.0 (87.8) | 34.0 (93.2) | 35.0 (95) | 33.8 (92.8) | 32.4 (90.3) | 32.2 (90) | 32.4 (90.3) | 29.5 (85.1) | 26.3 (79.3) | 30.35 (86.63) |
日平均気温 °C (°F) | 20.4 (68.7) | 21.3 (70.3) | 24.2 (75.6) | 27.1 (80.8) | 30.4 (86.7) | 31.9 (89.4) | 31.1 (88) | 29.8 (85.6) | 29.1 (84.4) | 28.2 (82.8) | 25.0 (77) | 22.0 (71.6) | 26.71 (80.08) |
平均最低気温 °C (°F) | 15.0 (59) | 16.0 (60.8) | 19.0 (66.2) | 22.3 (72.1) | 25.2 (77.4) | 28.0 (82.4) | 28.1 (82.6) | 26.9 (80.4) | 25.4 (77.7) | 22.7 (72.9) | 18.8 (65.8) | 16.2 (61.2) | 21.97 (71.54) |
最低気温記録 °C (°F) | 7.0 (44.6) | 7.0 (44.6) | 9.6 (49.3) | 14.0 (57.2) | 16.0 (60.8) | 22.0 (71.6) | 21.0 (69.8) | 19.0 (66.2) | 19.0 (66.2) | 13.2 (55.8) | 9.0 (48.2) | 7.0 (44.6) | 7 (44.6) |
雨量 mm (inch) | 29.4 (1.157) | 37.9 (1.492) | 14.9 (0.587) | 6.1 (0.24) | 0.1 (0.004) | 0.5 (0.02) | 6.2 (0.244) | 2.1 (0.083) | 1.2 (0.047) | 0.0 (0) | 4.4 (0.173) | 13.7 (0.539) | 116.5 (4.586) |
平均降雨日数 | 3.6 | 3.4 | 2.0 | 1.3 | 0.1 | 0.1 | 1.3 | 0.8 | 0.2 | 0.0 | 0.5 | 1.7 | 15 |
% 湿度 | 61 | 66 | 69 | 70 | 72 | 75 | 77 | 77 | 76 | 73 | 67 | 61 | 70.3 |
平均月間日照時間 | 240.2 | 234.1 | 263.8 | 278.2 | 330.2 | 284.8 | 244.6 | 241.4 | 260.9 | 295.5 | 272.5 | 249.2 | 3,195.4 |
出典:NOAA (1963–1990) |
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