概観
大学全体 浜松キャンパス 静岡大学は、旧制静岡高等学校 、静岡第一師範学校 、静岡第二師範学校 、静岡青年師範学校 、浜松工業専門学校 の5校を前身として、1949年(昭和24年)に学制改革 によって新制の静岡大学 として発足した。その後、1951年(昭和26年)に静岡県立静岡農科大学 が農学部 として移管、1995年(平成7年)に教養部廃止に伴い情報学部 が設置された。1875年(明治8年)の静岡師範学校 (後の静岡第一師範学校 )創設以来140年の歴史と伝統を有している。
なお、静岡大学の英称は"Shizuoka University"である。(静岡市駿河区に所在する1987年に発足した静岡県立大学 の英称は"University of Shizuoka"であるため注意を要する。)
キャンパス 静岡キャンパス(静岡県 静岡市 駿河区 大谷)- 大学本部・国立大学法人 本部所在地 浜松キャンパス(静岡県 浜松市 中央区 城北三丁目5番1号) 東部サテライト(静岡県 伊豆市 青羽根65番地の1) 他に、農学部附属地域フィールド科学教育研究センター(農場、演習林など)が藤枝市、浜松市 天竜区 など静岡県内4地区に点在する。 キャンパスの総面積は約415万平方m、静岡・浜松両キャンパスの面積は約60万m2 。 大学の象徴 「学章 」は静岡大学から眺められる宝永山 がある表富士 を背景に、手前の連なるうねりで遠州灘 や駿河湾 の波濤を表す構図とし、この雄大な景観の地に位置する本学を表現している。 学章のデザインは、本学開校直後(昭和24年6月頃)に、学内応募により採用された図案が、その後一部修正され、静岡大学バッジとして慣例的に使用されていたものである。平成11年の静岡大学創立50周年記念事業の一環として、原図をリ・デザインし、正式に「学章」として制定された。従来の図案およびコンセプトを踏襲しながら、新時代に相応しい明快なイメージで表現されている。 スクールカラー は、「紫味の青」(■ DIC 143、プロセスカラー Cyan82% + Magenta63%)は、早朝の富士山を連想させ「さわやかな息吹」を象徴するとともに、遠州灘・駿河湾にうねる波の色を表し、「大いなる可能性」を象徴している。 校歌 は定められていないが、学生歌 として「われら若人」(高嶋善二作詞・石井歓 作曲)が公認されている。静岡大学のホームページから「在学生の皆様」のページにアクセスすると、楽譜と静岡大学混声合唱団による演奏を鑑賞することができる。 マスコットキャラクター に、しずっぴー (角帽をかぶった富士山のキャラクター)が制定されている。なお、オリジナルグッズの販売は大学生協で行っている。 学生数 入学定員は学部が約2,000人、研究科(大学院)は約650人、在籍学生・院生総数は学部生が約8,900人、院生が約1,600人、計約10,500人(ほかに留学生、非正規生等が約400人)。(2012年5月1日現在、『大学概要2012年版』) ビジョンと使命 ビジョン 「自由啓発・未来創成」 質の高い教育と創造的な研究を推進し、社会と連携し、ともに歩む存在感のある大学 使命 教育:地球の未来に責任をもち、国際的感覚を備え、高い専門性を有し、失敗を恐れないチャレンジ精神にあふれ、豊かな人間性を有する教養人を育成します。 研究:世界の平和と人類の幸福を根底から支える諸科学を目指し、創造性あふれる学術研究を行います。 社会連携:地域社会とともに歩み、社会が直面する諸問題に真剣に取り組み、文化と科学の発信基地として、社会に貢献します。 沿革
沿革 1875年 - 静岡師範学校(後の静岡第一師範学校)設置。 1914年 - 静岡県浜松師範学校(後の静岡第二師範学校)設置。 1922年 - 静岡高等学校設置。 1922年 - 浜松高等工業学校(後の浜松工業専門学校)設置。 1926年 - 静岡県立農業補習学校教員養成所(後の静岡青年師範学校)設置。 1949年 - 国立学校設置法 により旧制静岡高等学校 ・静岡第一師範学校 ・静岡第二師範学校 ・静岡青年師範学校 ・浜松工業専門学校 を包括して、新制 静岡大学が発足。静岡市大岩に文理学部・教育学部を、浜松市に工学部を設置。 1951年 - 静岡県立静岡農科大学 を国立移管し、農学部を設置(磐田市)。 1964年 - 工学研究科(修士課程)を設置。 1965年 - 文理学部を改組し、人文学部・理学部に分離。電子工学研究所、教養部を設置。 1970年 - 静岡市大岩校地、磐田市の農学部校地を静岡市大谷(現在の静岡キャンパス)に統合移転。 1973年 - 静岡大学国立医科大学開設準備室設置。(静岡大学医学部として設置される計画であったが浜松医科大学として発足) 1976年 - 工学系博士課程としては新制大学で初となる電子科学研究科(博士後期課程)および理学研究科(修士課程)を設置。 1995年 - 情報学部を設置。教養部廃止。 1996年 - 理学研究科と工学研究科を改組し、理工学研究科(博士前期・後期課程)を設置。 1997年 - 工業短期大学部 廃止。工学部夜間主コースに転換。 1999年 - 法経短期大学部 廃止。人文学部夜間主コースに転換。 2004年 - 独立行政法人化により国立大学法人静岡大学となる。 2005年 - 法務研究科法科大学院 設置。 2006年 - 理工学研究科及び電子科学研究科を改組し、創造科学技術大学院(博士後期課程)、理学研究科(修士課程)および工学研究科(修士課程)を設置。 2009年 - 教職大学院 設置。 2012年 - 人文学部を人文社会科学部に名称変更。愛知教育大学 と共同で、教育学研究科に共同教科開発学専攻(博士後期課程・共同教育課程)を新設。 2013年 - 工学部・工学研究科を改組。グリーン科学技術研究所設置。 2015年 - 情報学研究科、理学研究科、工学研究科および農学研究科を改組し、総合科学技術研究科(情報学専攻、理学専攻、工学専攻および農学専攻)(修士課程)を設置。 2016年 - 法務研究科法科大学院募集停止予定。人文社会科学部、教育学部、理学部、農学部、情報学部の改組および地域創造学環を設置。 2019年 - 法務研究科法科大学院廃止。また国立大学法人静岡大学と国立大学法人浜松医科大学が、国立大学法人静岡国立大学機構 を設立、大学再編に合意。具体的には、静岡大学の浜松キャンパス(工学部、情報学部)と浜松医科大学からなる浜松地区大学と、静岡大学の静岡キャンパス(人文社会科学部、教育学部、農学部、理学部)からなる静岡地区大学とに再編し、新たな2大学を一法人とするものである。浜松側の大学名称についてはまだ決定していない。 2021年 - 学内外の理解が十分に得られず、当初予定の2022年度からの新法人の学生受入れが困難であるとして「国立大学法人静岡国立大学機構(仮称)」設立による法人統合・大学再編についての延期に係る共同記者会見を1月29日に静岡大学静岡キャンパスで行った。 2023年 4月 - 「グローバル共創科学部(仮称)」を設置。人文・社会科学から自然科学までをつなぎ、複眼的な視点から未来社会をデザインできる人材を育てる学部で、設置申請に伴って地域創造学環の学生募集を停止するとともに、既設6学部の募集人員も変更。浜松医科大学との関係 本来は静岡大学医学部として静岡市 に建設される計画であり、静岡県議会 でも可決された事項であった。しかし、当時の県知事 竹山祐太郎 が県議会決定を無視し、独断で浜松市への設置手続きを行い、浜松医科大学として発足することになった。この議会決定を無視した竹山の独断による手続きが発端で静岡県中部、県東部の自民党 県会議員が竹山と浜松医科大学設置を承認した国に反発し、集団離党する事態に発展した。
大学同士は、光学技術を使った検査機器の研究開発などに取り組む光医工学(メディカルフォトニクス)で大学院 を共同設置するといった協力関係にある。
国立大学法人を浜松医科大学と統合した上で大学を再編する動きがある。しかし、当初の合意案は「1法人2大学」として静岡大学から浜松キャンパスを切り離すものだったため、静岡大学内部で反発が強く、事態は膠着した。静岡大学は浜松医大と浜松キャンパスを「分校」とする「1大学2校」案を提案しているが、浜松医大側は一貫して当初の合意の履行を求めている。
教育および研究
学生生活
課外活動 静岡大学には、公認の部・サークルと非公認サークルが存在する。公認の部サークルは、文化系サークル連合(文サ連)か静岡大学体育会のいずれかに所属する。
体育会は東海地区国立大学体育大会(東海4県の8国立大学が参加)で男子が2007-2011年に総合5連覇、2011年は女子も総合優勝を達成している。文化系では吹奏楽団と混声合唱団は全国コンクール常連ともいえる実績を誇る。
学園祭 学生有志の静大祭実行委員会 (JC) が中心となって活動している。
静岡キャンパス 春のビッグフェスティバル 静大祭 農学祭(静大祭と同時開催) 浜松キャンパス 大学関係者と組織
施設
静岡キャンパス 使用学部:人文社会科学部、教育学部、理学部、農学部、グローバル共創科学部 使用研究科:大学院人文社会科学研究科、法務研究科、教育学研究科、理学研究科、農学研究科、創造科学技術大学院、岐阜大学大学院連合農学研究科 使用研究所:グリーン科学技術研究所 屋内施設(体育館、舞踏場、弓道場射場、合宿研修施設・体育会系サークル共用施設、文化系サークル共用施設) 屋外施設(陸上競技場、サッカー場、野球場、テニスコート、バレーコート、水泳プール) 学外施設(清水艇庫<清水地区>) 大学会館(ホール、研修室、和室等) 食堂(第1食堂、第2食堂、第3食堂、グリル) フードショップ・多目的ラウンジ「銀杏(いちょう)」 売店(売店、人文社会科学部売店、教育学部売店) 学生控室 日本平の丘陵地に位置し、遠く富士山を望み、間近に静岡市街と駿河湾を臨む風光明媚なキャンパスである。福利厚生施設として、静岡大学生活協同組合が運営する食堂や売店、ホールや研修室を備える大学会館、体育施設などがある。
浜松キャンパス 使用学部:情報学部、工学部 使用研究科:大学院情報学研究科、工学研究科、電子工学研究所、創造科学技術大学院、光医工学研究科 屋内施設(体育館、武道場、弓道場、課外活動施設) 屋外施設(運動場、テニスコート、水泳プール) 学外施設(浜松艇庫) 浜松の市街地に位置し、情報学部、工学部、電子工学研究所、創造科学技術大学院、情報基盤センター(浜松オフィス)、ものづくり館、イノベーション共同研究センターなどの施設がある。
寮 静岡大学には以下の4寮が存在し、片山・雄萠・あかつきの3寮は寮生によって自治活動が行われている。
片山寮 静岡キャンパス内に立地。定員は男子寮:288人(72室)、女子寮:228人(57室)。 雄萠寮(2024年3月廃寮) 静岡市駿河区小鹿三丁目にある。旧制静岡高等学校 時代の仰秀寮からの流れをくみ、各階ごとに、不二寮・穆寮・映寮・魁寮・悟寮と名がついている。男子学生のみ入寮可能で、定員は276人(69室)。 あかつき寮 浜松市中区蜆塚三丁目にある。男子学生のみ入寮可能で、定員は162人(81室)。 あけぼの寮 2010年新設の寮。浜松市中区蜆塚三丁目にあり、あかつき寮に隣接している。定員は日本人女子学生46名、外国人留学生45名、身体障害者(国籍、男女問わず)1名で、すべて個室となっている。 対外関係 地方自治体との協定 浜松市 :中小企業に対する支援協力に関する基本協定(2005年)、産学官連携に関する包括協力協定(2006年) 静岡県 :防災教育及び防災研究の振興並びに防災対策の発展に係る協力に関する協定(2008年) 静岡市 :包括連携協定(2013年)他大学との協定 国際交流協定校 大学間協定 Inter-Academia 静岡大学と中東欧の5つの協定大学との間で毎年9月に開催されている学術国際会議。 部局間協定 人文社会科学部・人文社会科学研究科 教育学部・教育学研究科 情報学部・情報学研究科 工学部・工学研究科 延世大学校 情報ストレージ・デバイスセンター(大韓民国)- 教職員の交流のみ 鄭州大学大学院(中華人民共和国) カリフォルニア工科大学 工学及び応用化学技術部門(アメリカ合衆国)- 教職員の交流のみ ヴィクトリア大学 工学部(カナダ) マドリッド工科大学光電子マイクロ研究所及び集積システム研究所(スペイン )- 教職員の交流のみ ポツダム大学 自然科学部(ドイツ) 農学部・農学研究科 電子工学研究所 マックス・プランク固体研究所(ドイツ)- 教職員の交流のみ 中国科学院 ・上海技術物理研究所・紅外物理国家重点実験室(中華人民共和国)- 教職員の交流のみ サンクトペテルブルク国立工業大学(ロシア語版 、英語版 ) (ロシア)- 教職員の交流のみ ウクライナ国立科学アカデミー・VEラシュカリョフ半導体物理学研究所(ウクライナ)- 教職員の交流のみ 国立図書館研究・情報技術大学(バングラデシュ )- 教職員の交流のみ 創造科学技術大学院 ダッカ大学 物理化学・生物学・薬学・先端研究センター(バングラデシュ)- 教職員の交流のみ 創造科学技術大学院、電子工学研究所、大学院工学研究科 法科大学院 その他の組織との提携 脚注 外部リンク
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