目黒 考二(めぐろ こうじ、1946年10月9日 - 2023年1月19日)は、日本のエッセイスト・文芸評論家・編集者。
めぐろ こうじ 目黒 考二 | |
生年月日 | 1946年10月9日 |
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没年月日 | 2023年1月19日(76歳没) |
出生地 | 日本・東京都 |
国籍 | 日本 |
学歴 | 明治大学文学部 |
職業 | 編集者、出版者、随筆家、文芸評論家 |
活動内容 | 文芸評論 |
配偶者 | 有り |
ペンネームに北上 次郎(きたがみ じろう)、藤代 三郎(ふじしろ さぶろう)などがある。
日本推理作家協会会員。
著書を数多くものしており、初めはジャンルごとに異なるペンネームを使っていた。
など。他に、榊吾郎、館六郎、車堂郎のペンネームを使用した。私小説の目黒考二とミステリー文学評論家の北上次郎、競馬評論家の藤代三郎が主に使われ、自分でも収拾がつかなくなったため他ペンネームはほぼ使われていない。のち群一郎の「群」は、群ようこの作家デビューに際して贈られた。
東京都生まれ、明治大学文学部卒業。2000年まで『本の雑誌』の発行人を務めていた。2001年より同誌顧問だったが、2010年に顧問からも退いた。2011年「椎名誠 旅する文学館」の初代名誉館長になった。東ケト会では釜焚きの達人でもあった。
中学生までは野球少年で、本はほとんど読んだことがなかったが、高校入学後、読書に目覚め、SFを中心に大量の読書をするようになる。
明治大学で映画研究会に入り、先輩の菊池仁と読書仲間となる。卒業後、就職した会社を「毎日、通勤していたら、本が読めなくなる」と3日で退社。大学の聴講生となる。
1年後に菊池が勤める「ストアーズ社」に入社。やはりその会社に勤務していた椎名誠と知り合う。入社3日目にやはり「本が読めない」と退社しようとするが、椎名に引き止められ、半年間勤務する。その間に、「ストアーズ社」に始終出入りしていた沢野ひとしとも知り合う。
その後、同様に8社に入社するが、やはり同様の理由ですべて3日目で退社。実話雑誌を刊行している出版社 明文社に入社し、『本の雑誌』の刊行まで6年間つとめた。このとき、明文社に半月だけ勤めた亀和田武とも知り合う。
職場はかわっても椎名らとは付き合いが続き、目黒は読書をするだけでは飽き足らなくなり、自分が読んだ本の中で面白かった本を紹介する、個人ペーパーを毎月定期的に椎名へと渡し、それを椎名が読書仲間にコピーして回覧したところ、評判となる。
その発展形として、椎名らと1976年、雑誌『本の雑誌』を創刊。従来の書評誌とは一線を画す、エンターテインメント中心の書評や、独自の企画で好評を呼ぶ。
なお、1977年ごろ、『本の雑誌』の経費を稼ぐために、「エロ漫画の原作」のアルバイトを椎名と共同で行っていた。椎名がストーリーを考え、目黒が台本化する形式で、1か月に4本から5本は書いていたという。
『本の雑誌』は、名義としては目黒は「発行人」で、椎名誠が編集長であったが、のち椎名がメジャーな文化人となり多忙となったため、実質の編集長は目黒となる。目黒は独自の眼力で、様々な連載陣を発掘し(メジャー化する前の大塚英志に連載依頼したり、まだ無名に近かった坪内祐三に長文のインタビューをするなどしている)、また社員であった(後の)群ようこをデビューさせるなど、編集者としての力量も評価されている。2001年に発行人を退任し、二代目発行人に浜本茂が就任した。
目黒自身も、創刊当時から『本の雑誌』誌上に、連載書評を書き続けていたが、当初、好きだったSFは、ニュー・ウェーブ以降の作品に興味がなくなり、冒険小説を主に書評するようになる。その書評は、日本における冒険小説の定着に大きな影響を与えた。後年は、中高年の男女を主人公とした「人生シミジミ系」小説を主に書評した。
趣味は競馬であり、平日は本の雑誌社に泊まって読書及び執筆活動、週末は競馬場通いという生活を続けていた。
また藤代三郎 名義で1993年の『週刊Gallop』創刊号から2022年12月25日号まで「馬券の真実」と題した随筆を連載するなど競馬関連の著作も数多く、またグリーンチャンネルにて『全日本はずれ馬券委員会』『全日本はずれ馬券委員会2』という番組の司会を務めた。
椎名誠著『ぼくがいま、死について思うこと』(新潮社刊)には「七十五歳ぐらいで決着(死)をつけたい」という目黒の言葉が紹介されている。
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