『Mafia: The City of Lost Heaven』(通称:マフィア)は、チェコ共和国のゲーム製作会社イリュージョン・ソフトワークス(英語版)が開発し、Gathering of Developers(英語版)より発売されたコンピュータゲーム。2002年8月27日にMicrosoft Windows版、2004年にプレイステーション2、Xboxが発売された。日本語版はPC版がズーより2003年2月14日に発売された。
1930年代アメリカの禁酒法時代を背景に、タクシー運転手であった主人公トミーがマフィア組織の中で成り上がっていくストーリーである。1930年代のシカゴの街をイメージした架空の都市ロストヘブンとしてひとつの都市がリアルに再現されており面積は12マイルある。重厚なストーリーなどで評価は高い。反面、戦闘の難易度が高い、クイックセーブができない(場面ごとのセーブのみ)、バグが多いなど、システム面の欠陥に対する批判も少なくない。
比較的同類のゲームグランド・セフト・オートシリーズとよく引き合いに出される作品であるが、キャラクターや車両の挙動、車、武器などのモデリングが30年代当時を忠実に再現しているため、それと比べてかなり渋い設定となっている。また、武器を携帯して街中を歩いたり、スピード違反や信号無視など交通法規を無視した走行を行っている状態で警察官に発見されると追跡・逮捕される場合があるため、気軽に違法行為をすることができない(ただし、軽度の違反なら罰金を払えば逮捕はされないほか、警察官全員に連絡がなされるまでにその警察官を殺害することで追跡を回避することはできる)。
BGMはスウィングジャズやブルースなどで、当時の雰囲気を醸し出すような楽曲が数多く用いられている。演奏はジャンゴ・ラインハルトやロニー・ジョンソン、ミルス・ブラザーズなど実在したミュージシャンによるものである。
続編である『Mafia 2』が2010年8月24日(北米時間)に発売された。PC、Xbox 360、プレイステーション3に対応。舞台は1945年と1951年のニューヨークとサンフランシスコをモデルとした架空の都市であるエンパイア・ベイ。主人公がマフィアになるまでの過程が描かれている。
シリーズ第3弾の『マフィア III』が2016年11月28日に発売された。PlayStation 4、Xbox One、PCに対応。舞台は1968年のニューオリンズをモデルにした架空の街のニューボルドー。主人公がマフィアに復讐する物語が描かれている。
2020年9月に本作をフルリメイクした『マフィア コンプリート・エディション』がPlayStation 4、Xbox One、steamで発売された。同時に『Mafia 2』『マフィア III』を加えたシリーズ3作セット『マフィア トリロジーパック』も発売となっている。本作についてはグラフィックが高精細で完全に作り直されている他、システムの一部変更、キャラクターの人物像の掘り下げなどが行われた。物語は大筋では本作を踏襲しているが、キャラクター設定の掘り下げにより展開が一部異なっている。
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