複数政党制(ふくすうせいとうせい、英: Multi-party system)とは、政党制の一つ。競合的政党制、支配政党制、二党制、多党制とも。政治学者のトウマス・ドレイン・シェーファが提唱した。多党制のメリットとして、国民の多様な意見を反映することができ、世論に基づいた政治運営・連立政権等の弾力性のある政治運営につながりやすいという点が挙げられる。一方、デメリットとしては、細かい軌道修正が多くなる結果政権・政治運営が不安定となり、また政治責任の所在が不明確となるという点が挙げられる。対義語は、一党制である。
多数派の二大政党が政権を争う場合(二大政党制)や、多数の少数政党が乱立して連立内閣を組織する場合などがある。前者は、アメリカやイギリスなどがその代表的な例で、後者はフランス、イタリアなどがその例となる。そのほか、単独で内閣を組織できる大政党と中小の少数派野党というケースもある。
開発途上国では、複数政党制と平和的政権交代を定着させることが課題である。
ソ連においては、社会革命党左派が政権から離脱した後、ソ連共産党による一党支配が行われたものの、スターリン主義体制に反対したレフ・トロツキーは、「ソ諸党」の合法化を主張した(『裏切られた革命』など)。
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