濃飛乗合自動車株式会社(のうひのりあいじどうしゃ、英文社名:Nohi Noriai Jidosha Co., Ltd.
)は、岐阜県高山市に本社を置く名鉄グループのバス事業者。通称は濃飛バス(のうひバス)であり、この通称は会社でも公式に使用している。
北アルプスの山並みを背景に乗鞍スカイラインを走行する濃飛バス | |
種類 | 株式会社 |
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略称 | 濃飛バス |
本社所在地 | 日本 〒506-0026 岐阜県高山市花里町6丁目125番地 |
設立 | 1943年(昭和18年)4月28日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 1200001025066 |
事業内容 | 一般乗合旅客自動車運送事業 一般貸切旅客自動車運送事業 一般乗用旅客自動車運送事業 旅行業 ドライブイン経営・販売業 |
代表者 | 代表取締役社長 水野敏秀 |
資本金 | 2億円 |
売上高 | 37億5000万円(2018年3月期) |
従業員数 | 331名(2018年11月時点) |
主要株主 | 名鉄グループバスホールディングス 100% |
外部リンク | https://www.nouhibus.co.jp/ |
第二次世界大戦下の陸運統制令に基づく運輸通信省通達により、飛騨地区の統合主体として1943年(昭和18年)に設立。戦後に名鉄グループ入りした。
乗合バス・貸切バス事業を行うほか、旧「濃飛交通」から引き継いだタクシー事業を神岡営業所で行う。また平湯バスターミナルにドライブイン「アルプス街道平湯」を併設し、レストラン・売店・日帰り温泉を運営している。
高山方面から東京・名古屋・岐阜・京都・大阪・白川郷・金沢・富山・高岡方面への高速バスや、松本方面への特急バスなどを運行する。
名鉄グループではあるが、京王電鉄バス(京王グループ)が主催する中央高速バス運行事業者による連盟「中央ハイウェイバスアライアンス「CHANCE」」にも加盟する。
一般路線は、岐阜県高山市・飛騨市・下呂市・中津川市(旧加子母村のみ)・加茂郡白川町・東白川村および長野県松本市、富山市(猪谷駅バス停のみ)で運行する。
2022年(令和4年)7月1日付で、名鉄グループのバス事業再編により設立された中間持株会社「名鉄グループバスホールディングス」の傘下に入り、同社の子会社となった。
この他に平湯バスターミナルを管理する「平湯管理所」、飛騨古川駅前の「古川出札」などがある。
下記において、「高山」「下呂」「中津川」は、それぞれ高山濃飛バスセンター(高山駅前)、下呂バスセンター、中津川駅前バスターミナルを示す。
高山から平湯温泉へ向かう路線は安房峠道路を経由して長野自動車道を、その他の路線は東海北陸自動車道を走行する。記事がある路線の停留所等詳細は当該記事を参照。
京王バスと共同運行。「シュトライナー」の愛称があるが、現在はあまり使われない。1.5往復は古川駅前まで延長されている。
近鉄バスと共同運行。季節運行の夜行便のみ、大阪方面がユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)、高山方面が平湯温泉経由で新穂高ロープウェイまで延長されている。
名鉄バス・JR東海バスと共同運行。「メイヒライナー」の愛称があるが、現在はあまり使われない。名鉄バス運行便のうち1往復は中部国際空港まで延長されている。
岐阜乗合自動車と共同運行。2009年(平成21年)3月19日運行開始。2014年(平成26年)12月1日より高速各務原バス停を停車停留所に追加。
白川郷バスターミナルには以下の複数の路線が発着しており、いずれも高山 - 白川郷間のみの利用も可能。白川郷線の牧発着便のみ高山と白川郷周辺で一般道にある停留所で乗降扱いを行うが、他の路線はすべて無停車で直行する。金沢線・富山線・高岡線は予約制となっている。高山 - 白川郷間の運賃はどの路線の便を利用した場合でも同額だが、企画乗車券についてはすべての路線が利用可能なものもあれば、高岡線のみ利用不可もしくは予約制の路線は利用不可という制限がかかっているのものもある。運行経路は高山バスセンター-国道41号線-高山IC-中部縦貫道(高山清見道路)-飛騨清見IC-東海北陸自動車道-白川IC-白川郷。
高山 - 白川郷間は全路線合わせて約30 - 60分間隔の高頻度で運行しているが、予約制便がほぼ常に満席で予約しづらい状況が続いている。そのため繁忙期は自由席便のダイヤにおいて続行便を最大6号車まで設定して対応しているが、運転士不足や両バスターミナルの容量が限界に近いため増発が困難になっている。
富山地方鉄道と共同運行。以前高山 - 富山間を一般道経由で結んでいた特急バスの復活ではなく、東海北陸自動車道・北陸自動車道を利用して白川郷を経由する高速バスである。
2015年(平成27年)12月1日、1日4往復で運行開始。2020年(令和2年)4月1日より6往復(このうち1往復は白川郷 - 富山間の区間便)に増便した。また、地鉄担当便のうち2往復は富山きときと空港を経由するようになった。
加越能バス・イルカ交通と共同運行。当初は2020年(令和2年)4月10日より1日5往復で運行開始予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため開業3日前の4月7日に延期が発表された。その後、同年8月7日より1日3往復(各社1往復ずつ)での運行を開始した。需要を見て当初の5往復まで増便する予定となっている。
なお、高山 - 高岡間の高速バスは、富山県南砺市と濃飛・加越能バスによる実証実験として2012年(平成24年)11月17日から2013年(平成25年)3月31日の土休日にも運行された。濃飛・加越能が1往復ずつ運行。この時は高山 - 白川郷間のみの利用はできなかった。五箇山合掌の里では相倉および城端駅前・桜ヶ池まで運行するシャトルバスと接続していた。当時の運行経路は以下の通り。
また、2018年(平成30年)から2019年(令和元年)にも加越能バスが単独で運行した。詳細は加越能バスを参照。
下呂営業所が担当する路線である。
北陸鉄道と共同運行。 開設当初は下呂温泉・高山 - 白川郷 - 金沢駅の運行であったが、2008年4月より下呂温泉乗り入れが廃止された。「ノースライナー」の愛称があるが、現在はあまり使われない。
アルピコ交通(本社が担当)と共同運行。「アルプスライナー」の愛称があるが、現在はあまり使われない。運行当初は座席指定制だったが、現在は座席定員制で運行されている。トイレがない車両で運行されるため平湯温泉バス停でトイレ休憩を行う。
沿革
概ね4月 - 11月の間毎日運行。馬籠(馬籠行きのみ)と妻籠でダイヤ上1時間50分の停車時間が設けられており、発車時刻までは自由に散策できる。
2022年4月1日より、高山・神岡営業所管内の路線(一部、下呂発着の路線も含む)で系統番号を導入した。土曜・休日は、日中でも運休となる便が多い。一部路線は全便運休となる。
もともとは高山市内施設めぐり線として、高山 - 飛騨の里 - 高山 - 高山陣屋 - 高山と運行する路線だった。飛騨の里から光記念館へ向かうルートも一時期存在したが、廃止となっている。現在は、古い町並および飛騨の里などの郊外の施設へ向かう「匠バス東西線」「さるぼぼバス」と、古い町並や市街地の商業施設などを巡る「匠バス南北線」「まちなみバス」に再編されている。
管内の白川町・東白川村では、2018年(平成30年)10月1日より新たな交通体系での運行を開始した。従来の4路線から2路線に集約し、一部区間は自治体が運営するデマンドバスに移行した。
2008年(平成20年)7月5日をもって廃止。
2014年(平成26年)2月1日から同年10月31日に実験運行した高速バス。
2016年(平成28年)4月15日に富士急山梨バス(現・富士急バス)が単独で運行を開始。2017年(平成29年)5月1日に1日1往復から2往復に増便した際に濃飛バスが共同運行に加わったが、2018年(平成30年)4月1日に富士急が撤退し濃飛バスの単独運行となった。2020年(令和2年)4月1日より1往復に減便され、2021年4月1日ダイヤ改正により廃止された。
概ね4月中旬から10月中旬の間毎日運行されていたが、2021年(令和3年)4月1日ダイヤ改正により廃止された。
一般道経由の特急バス。2012年(平成24年)4月1日に廃止され、神岡 - 富山間を直通するバスは前述の奥飛騨温泉郷 - 富山線のみとなった。
おんたけ交通と共同運行の特急バス。2019年(令和元年)10月12日から11月17日の間運行した。
富山地方鉄道と共同運行。
もとは一般路線バスの神岡 - 富山線。路線バス時代より共同運行で、当時より地鉄エリア内は主要停留所のみ停車の特急便とされていた。路線車を使用した地鉄担当便に対し、濃飛バス担当便は観光型ベースのエアロミディMJで運行していた。
2005年(平成17年)7月に各方面へのジャンクションでもある平湯温泉へ延長されるが、需要の低迷から高山発着に変更。高山発着・平湯発着並行の時期を経て2012年4月に高山発着を廃止。ただし神岡にて高山発着便と接続、乗り継ぎ割引を実施。
2015年(平成27年)3月14日、北陸新幹線延伸開業に合わせ、富山駅 - 新穂高ロープウェイ便を2往復新設。うち1往復は予約制でスカイドーム神岡(新設)と栃尾温泉のみ停車。もう1往復は平湯発着便の行先変更となり、平湯側では1往復減便。なお予約制便の新設に伴い、これの出入庫便を神岡 - 富山駅で1往復新設。
2016年(平成28年)4月1日、停車停留所の変更や一部の便の新穂高経由化といった再編を実施。
2020年(令和2年)4月1日、運行本数が1日2往復に減便した。
2021年(令和3年)4月1日、地鉄担当便を含めて路線廃止。
廃止時点のダイヤでは地鉄担当便は濃飛エリア内においても主要停留所のみ停車となっており、濃飛担当便より通過停留所が多かった。
沿革
一部区間を「のらマイカー」へ移管、現在の高根 - 朝日線。
一部区間を「のらマイカー」へ移管、現在の一ノ宮ルート。
全区間を「のらマイカー」へ移管、現在の岩滝線。
全区間を「ひだまる」へ移管、現在の神岡東部線。
廃止後に「げろバス小坂」へ移行。2020年4月1日より「デマンド小坂」へ移行した。
2015年4月1日より「げろバス馬瀬」へ移行。2020年4月1日より「デマンド馬瀬」へ移行した。
2008年(平成20年)9月30日をもって廃止、翌10月1日より北恵那交通へ移管。
他の名鉄グループ各社と同様三菱ふそう製が多くを占めるが、日野自動車製、いすゞ自動車製、日産ディーゼル製の車両を導入しており、日産ディーゼル車は富士重工業製と西日本車体工業製の車体を架装していた。
営業エリアの多くが標高の高い地域で、環境保護のため自動車排出ガス規制に適合した車両の導入を進めている。低公害車は三菱ふそう・エアロスターの蓄圧式ハイブリッド車MBECS、日野・ブルーリボンおよび日野・セレガ(初代)の電気式ハイブリッド車HIMRを導入し、主に乗鞍・上高地方面への路線を中心に就役した。
飛騨地方の降雪対策として、一般路線バスの多くは原則としてトップドア車で「前乗り前降り」のため、以前は貸切バスの格下げ車も存在した。ワンステップバス・ノンステップバスの中には中間扉を有するものも存在するが、中間扉を使用するのは車椅子での乗降時のみで、通常は締切で運用される。
岐阜県から飛騨・世界生活文化センターへのシャトルバス運行を受託し(現在の「さるぼぼバス」)、専用車として1950年代から1960年代の観光バスのように車体の後ろ半分をかさ上げしたいすゞ・エルガワンステップが1台在籍する。同車は「さるぼぼバス」のほかにも、古川・神岡線など一般路線にも運用されることがある。当該車両に限り中扉を使用し、高山バスセンター以外の停留所では「中乗り前降り」となる。
2012年(平成24年)からは、希望ナンバー(飛騨230)を取得して車両を管理している。
2017年(平成29年)2月27日から2018年(平成30年)3月31日の間、高速バス車両1台にアニメ映画『君の名は。』のラッピングが施されていた。これは飛騨市が同作品の舞台になっていることから、市が363.6万円の費用を負担して行ったものである。同じく作品の舞台となった新宿までを結ぶ中央高速バスを初め、各路線で運用された。また、2021年(令和3年)にはアニメ映画『呪術廻戦』に登場する飛騨千光寺の両面宿儺像のラッピングを期間限定で高速バス車両に施している。
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