国際連合緊急特別総会(こくさいれんごうきんきゅうとくべつそうかい、英語: Emergency Special Session of the United Nations General Assembly)は、特定の問題について緊急の勧告を行うために開催される、通常会期以外の国際連合総会の会期である。
国際的な平和と安全の維持は通常、国際連合憲章第5章に基づき安全保障理事会が担っている。それに加えて、1950年11月3日、国連総会にて決議第377号「平和のための結集決議」を可決し、それまで安保理だけが保有していた、問題を検討する権限を拡大した。この決議では、ある問題について安保理が常任理事国の全会一致に至らず、決定を下すことができない場合、国連総会は24時間以内に緊急特別総会を開き、その問題を審議することができる。
緊急特別総会が開催されるのは稀であり、国連の歴史の中で11回しか開催されていない(11回目は2022年2月28日より開催、3月2日に採決実施)。ほとんどの緊急特別総会は1回の会期で終了しているが、第7回は4回、第10回は17回開催されている。
緊急臨時総会を招集するための手続きは、総会手続規則(Rules of Procedure of the General Assembly)に定められている。緊急臨時総会に係る規則は、次の通りである。
緊急特別総会 | 議題 | 招集者 | 開催日 | 決議 |
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第1回 | 第二次中東戦争(スエズ危機) | 安全保障理事会 | 1956年11月1日-11月10日 | A/3354 |
第2回 | ソビエト連邦のハンガリーへの侵攻 | 1956年11月4日-11月10日 | A/3355 | |
第3回 | レバノン紛争 | 1958年8月8日-8月21日 | A/3905 | |
第4回 | コンゴ動乱 | 1960年9月17日–9月19日 | A/4510 | |
第5回 | 第三次中東戦争(六日間戦争) | ソビエト連邦 | 1967年6月17日-9月18日 | A/6798 |
第6回 | ソビエト連邦のアフガニスタンへの侵攻 | 安全保障理事会 | 1980年1月10日-1月14日 | ES-6/1, 2 |
第7回 | パレスチナ問題 | セネガル |
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第8回 | 南アフリカのナミビア(南西アフリカ)占拠 | ジンバブエ | 1981年9月3日-9月14日 | ES-8/1, 2 |
第9回 | イスラエルのゴラン高原占拠 | 安全保障理事会 | 1982年1月29日-2月5日 | ES-9/1 |
第10回 | パレスチナ問題(東エルサレムとイスラエル占領地) | (多数) |
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第11回 | ロシアのウクライナへの侵攻 | 安全保障理事会 |
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