別のやり方で、n 座標の m ベクトルを持っていて m < n とする。このとき A は n×m 行列であり Λ は m 成分を持つ列ベクトルで、再び AΛ = 0 に興味がある。前に見たように、これは n 方程式のリストに同値である。A の最初の m 列、最初の m 方程式を考えよう; 方程式の全リストの任意の解は減らされたリストでも解でなければならない。実は、〈i1,...,im〉 が m 行の任意のリストであれば、方程式はそれらの行に対して正しくなければならない。
さらに、逆も正しい。つまり、m ベクトルが線型従属かどうかを m 行のすべての可能なリストに対して
かどうかをテストすることによってテストできる。(m = n の場合、これは上のようにただ 1 つの行列式を要求する。m > n ならばベクトルは線型従属でなければならないことは定理である。)この事実は理論に値する; 実用計算においてはより効率的な方法が利用可能である。
R4 のベクトル
R4 の次のベクトルは線型従属である。
実際、線型関係式
において、λ3 を任意として
とすれば非自明な関係を得る。
標準基底ベクトル
V = Rn とし V の次の元を考える:
これら e1, e2, …, en は線型独立である。実際、a1, a2, …, an は R の元として
は、すべての i ∈ {1, …, n} に対して ai = 0 を意味する( に注意する)。
函数空間における例
実変数 t の関数全体の成すベクトル空間 V において関数 f(t) = et, g(t) = e2t ∈ V は線型独立である。
実際、a, b を二つの実数として、線型関係式 af + bg = 0 は t の任意の値に対して a(f(t)) + b(g(t)) = aet + be2t = 0 が成り立つことを意味する。et は常に 0 でないから、これで両辺を割れば bet = −a となり、右辺は t に依存しないから左辺 bet もそうであり、b = 0 が必要とわかる。このとき a = 0 である。
Dunford, Nelson; Schwartz, Jacob T. (1988). Linear Operators Part I: General Theory. Wiley Classics Library. Wiley. ISBN0-471-60848-3. MR1009162. Zbl0635.47001
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