ブラス・ロック (英: brass rock) はロックのジャンルの一つ。ロックのアレンジを基調とし、ジャズの要素を加味してトランペットやトロンボーンなどの金管楽器(ブラス)を前面に押し出した音楽性が特徴。1960年代後半から1970年代前半に流行した。代表的なアーティストとしてシカゴ、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ (BS&T)、チェイスなどが挙げられる。
ブラス・ロック | |
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現地名 | Brass rock |
様式的起源 | |
使用楽器 | |
派生ジャンル |
1960年代後半、ロックとジャズの融合が試みられたことで、迫力あるブラス・セクションを導入したロックバンドが現れた。ビッグバンド・ジャズから引き継いだサウンドとシングル向きな楽曲により、シカゴなどがヒットを放った。ホーン・セクションの他に、コンガなどのパーカッションや、ワウ・ペダル(ワウワウ・ギター)などを加えることで、よりブラス・ロックらしいサウンドにするバンドも見られた。なお、ブラス・ロックという呼び方は日本独自のもので、世界では「ジャズ・ロックの一部」として扱われている。チェイスは、トランペット4人編成の変則的なブラス・セクションを用いた。またBS&Tは、ニューヨークを拠点としたブラス・ロック・バンドだった。
ポップスやソウル、R&B、ブルーアイド・ソウルの編曲では、従来からブラスを用いることはよくあったが、あくまでも伴奏の一部という位置付けだった。また、エレキギターをサウンドの主役とするロックの世界では、ブラス・セクションは黒人音楽のイメージが強く、積極的に用いられることが少なかった。だが、シカゴのプロデューサーであったジェイムス・ウィリアム・ガルシオは、バッキンガムズ、シカゴ、BS&Tなど複数のブラス・ロック・グループを担当した。
他にもバッキンガムズ、ライトハウス、テン・ホイールズ・ドライブ、ドリームズ、コールド・ブラッドなどが活躍した。ホーンセクションはR&Bなどの影響がうかがえ、コンガやボンゴなどはラテン音楽からの影響が見られた。
日本の音楽界では1970年前半に、主に歌謡曲のジャンルで筒美京平や馬飼野康二らが、ブラス・ロックを編曲に取り入れた楽曲を発表した。 1979年には日本初と言われるブラス・ロックバンドスペクトラムがデビューした。
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