韓国海苔(かんこくのり、韓: 김(キム), 해의(海衣))は、韓国で親しまれている海苔の一種である。一般に塩とごま油で味付けされた味付け海苔として知られている。かつては味付けされていない海苔も日本に多く輸出されていた。
韓国海苔 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 김 해의 |
漢字: | - 海衣 |
発音: | キム へゥィ |
RR式: | Gim Haeui |
MR式: | Kim Haeŭi |
日本統治時代以降、日本品種が大量に流通し、韓国の品種の朝鮮海苔がほとんど見られなくなった。2000年代の韓国では、スサビノリとは別種のオニアマノリ、マルバアマノリ、ツクシアマノリなどが好まれていた。商品化される過程で韓国式の製造加工工程を経て、商品としての韓国海苔となっているが、養殖されている海苔の品種そのものは2012年前半までほぼ全てが日本品種の海苔であった。現在は韓国政府と企業の協力により2006年から品種開発を開始し、韓国独自品種の「プルムヘシム」(1号)と「プルムノウル」(2号)を養殖している。全世界の海苔生産量の50%を韓国が占めており、世界の海苔販売量の70.6%を占めている。 2023年基準で過去初めて1103億円の輸出額を記録した。
『慶尚道地理志』(1424年)や『新増東国興地勝覧』(1530年)(1486年刊行の原本『東国輿地勝覧』は現存しない)に「海衣」の記述があり、これを海苔の加工品だとする説がある。また許筠の『屠門大嚼』(1600年前後)には「海衣 - 南海に産するが、東海の人が採って干したものがもっともよい」と記述がある。
光陽郡太仁島には金汝翼(1606–1660)という人物が最初に海苔の養殖を始めたという伝承がある。他にも、莞島郡では20世紀初期に金有夢という人物が流木についた海苔をヒントに養殖を始めたという伝承があり、金の名を取って韓国海苔が「キム」と名付けられたという俗説もそれぞれの地域で存在する。
1911年の調査によれば、日本統治時代の朝鮮において、海産物商、具体的には昆布商が確認されず、日本企業による海産物販売拡大が期待された。以降、朝鮮国内での生産、日本国内での加工、販売の促進政策に移行する。朝鮮総督府が、海苔漁家への補助金の交付や本土からの専門家の招聘、研究機関の設立といった奨励策をとり主導的な役割を果たした。1919年に発行された料理本「是議全書」によると、ごま油を塗って焼いて塩をかけた四角い海苔の記録がある。1928年頃には、朝鮮総督府の水産試験場主任技師・富士川漻、全羅南道水試技師・金子政之助が浮きヒビ養殖法を開発し、生産量の向上に成功した。なお鄭文基著「朝鮮海苔」(1935年)には、光陽郡の蟾津江河口で1本ヒビの養殖が行われていたという記述がある。
2010年には韓国産種「海風1号(해풍1호 別名:全南スーパーキム)」の開発に成功し、2012年にはCJ第一製糖により商品化した。関係者によると、「生産量が日本産種の1.5倍以上で、病気に対する抵抗力も強く、日本の種子の半額の1g当たり5万ウォン(2013年度)」とある。海風1号は紅藻スサビノリの研究で北海道大学水産科学博士号を持つ崔成劑(チェ・ソンジェ)らにより、2008年に海南海苔養殖漁場で発見された葉体を成熟させて開発され、2010年に特許登録、2011年に商標登録、2015年に品種登録された。(2012年1月発効の種子産業法の品種保護出願第1号)その後も、葉肉が厚く加工しやすい「ヘモドゥル1号」(해모돌1호(海모乭1號) 意味:海の四角い石)、味が優れた「海風2号」(해풍2호)、紅藻「水科院1号」(수과원1호)、成長が早い「水科院106号」(수과원106호)、全南大学と共同開発した「ジョンス(전수 全水)1号」などが生産されている。
2017年、スイス・ジュネーブで開かれた国際食品規格委員会(Codex Alimentarius·コーデックス委員会)総会において、韓国が提案した「のり製品規格案」がアジア地域の規格として認定された。海藻類の中で国際規格に選ばれたのは世界初である。
また、フレーク状のままごま油で揚げられ、味付けされてふりかけとした製品も見受けられる。
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