軍刀利神社(ぐんだりじんじゃ)は、山梨県上野原市棡原にある神社。旧社格は村社。
軍刀利神社 | |
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所在地 | 山梨県上野原市棡原4134 |
位置 | 北緯35度40分14.66秒 東経139度7分23.02秒 / 北緯35.6707389度 東経139.1230611度 東経139度7分23.02秒 / 北緯35.6707389度 東経139.1230611度 |
主祭神 | 日本武尊 |
社格等 | 旧村社 |
創建 | 不詳 1048年(永承3年) |
例祭 | 4月19日 |
地図 |
かつては連行峰で笹尾根から分岐している万六尾根を多くの人が行き交い三国峠道と呼んでいたようで、軍荼利神社の参道は、甲斐(現上野原市)から武蔵(現檜原村)へ抜ける幹道であったようである。木材・薪炭・茅草などの山林生産物の生産や搬出のために使われ、武蔵御嶽神社へ向かう御嶽講が歩いていたようである。
武州桧原、相州佐野川、並びに棡原の三郷の総鎮守とされ、三国山頭に座し、ここで祭祀が行われていた。かつて三国峠道が武蔵・相模・甲斐へ通じていた頃、人々は何かを祈念してこの神社を通過していた。 石楯尾神社は、かつては生藤山(三国山)の東、
コンクリートで舗装された道を進むと一の鳥居、社務所(祭礼時には開く)、二の鳥居のある古い石段を登ると本殿(標高598.2 m)である。本殿横に奉納された剣は、日本武尊が東征の帰りに三国山の山頂で草薙の剣を
石楯尾神社には
戦前は武運長久を祈願する為、出兵前の兵士や家族の参拝が絶えなかったという。400年の歴史の重みのある石段のたもとには、湧き水を引いた
500年の歴史を持ち、福の神として地元の信仰が篤く、参道を修験者に代わり登山者が多く行き交う。
奥の院をさらに登ると上社が所在する。上社への参道は、三国山、生藤山、熊倉山への登山道と重なっており、三国山・生藤山は環境庁が「どんどん登山をし、自然が愛され自然が守られるよう」と願って定めた関東ふれあいの道富士見のみちと呼ばれる登山ルート上に所在する。だだし歩行距離は女坂1.5 kmに対して500 m。男坂は一気に高度差 320 mを稼ぐ。
山梨県軍刀利神社奥の院と元社にある2か所の銀色の鳥居は、山岳写真家の白旗史朗が寄贈したものである。10年目の塗装作業を白旗大月後援会、地元上野原市の東斐山岳会、相模原市の藤野山岳会、NPO北丹沢山岳センターの手で2011年(平成23年)3月20日に実施した。白簱史朗は2019年(令和元年)11月30日に逝去。
(文化財)
奥の院には、山梨県指定の天然記念物(1961年12月7日指定)の樹齢500年のカツラがそびえ立つ。規模は、根廻りは斜面に沿って14.0 m、地面上より1 mの幹囲は9.2 m、樹高33.0 mである 。社務所に掲示してる子どもの書いた絵地図によれば、「日照りが続いていてもここで雨乞いすると、カツラから水が湧き出て井戸の人々は水に困らなかった」と、言い伝えがあるという。
登山家で民族研究家の岩科小一郎の「軍荼利山縁起」には、古老の言い伝えが書かれている。 「これより下方、約二丁に休み石と称する方形の奇石あり、傍らに泉湧き出る処あり。清澄なるひとつの水溜まりがあり、地廻り三丈五尺、目通り二丈三尺位の大桂の樹あり。一見荘厳霊地の処たるを感ぜしむ。すなわち日本武尊が長途の疲れを癒し、渇きを凌ぐため自ら汲みて用いたる処なりと伝う」
参道入口の大鳥居の左脇に所在した樹高18.1 m、幹周3.12 mの井戸のサイカチは、樹齢は300年以上とされ、根元から幹にかけて空洞であった。倒木のため樹勢が著しく衰え、2015年に文化財指定が解除された。樹相が口を開いて悲鳴をあげているようにみえる。樹勢は回復し難たいが若芽を出し一の鳥居の左脇に生育している。根元に軍荼利夜叉明王社の石碑が建つ。
この辺りを扱った江戸時代の地誌は、「甲斐国史」及び「新編武蔵国風土記稿」と「新編相模国風土記稿」である。
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