犬養内閣: 日本の内閣

国務大臣

犬養内閣
1931年（昭和6年）12月13日任命。在職日数156日。
高橋内閣総理大臣臨時兼任
1932年（昭和7年）5月16日任命。在職日数11日。

職名	代	氏名		出身等	特命事項等	備考
内閣総理大臣	29	犬養毅		衆議院 立憲政友会	外務、内務大臣兼任	1932年5月16日死亡欠缺
	-	高橋是清		民間 立憲政友会	臨時兼任 （大蔵大臣兼任）	1932年5月16日兼
外務大臣	41	犬養毅		衆議院 立憲政友会	内閣総理大臣、 内務大臣兼任	1932年1月14日免兼
	42	芳澤謙吉		外務省		初入閣 1932年1月14日任
内務大臣	42	中橋徳五郎		衆議院 立憲政友会		1932年3月16日免
	43	犬養毅		衆議院 立憲政友会	内閣総理大臣、 内務大臣兼任	1932年3月16日兼 1932年3月25日免兼
	44	鈴木喜三郎		衆議院 立憲政友会		1932年3月25日任
大蔵大臣	31	高橋是清		民間 立憲政友会	内閣総理大臣臨時兼任
陸軍大臣	21	荒木貞夫		陸軍中将 （陸大19期）		初入閣
海軍大臣	15	大角岑生		海軍大将 （海大甲種5期）		初入閣
司法大臣	33	鈴木喜三郎		貴族院 立憲政友会 （研究会）		1932年3月25日免
	34	川村竹治		貴族院 無所属 （交友倶楽部）		初入閣 1932年3月25日任
文部大臣	40	鳩山一郎		衆議院 立憲政友会		初入閣
農林大臣	7	山本悌二郎		衆議院 立憲政友会
商工大臣	8	前田米蔵		衆議院 立憲政友会		初入閣
逓信大臣	34	三土忠造		衆議院 立憲政友会
鉄道大臣	10	床次竹二郎		衆議院 立憲政友会
拓務大臣	5	秦豊助		衆議院 立憲政友会		初入閣
辞令のある留任は個別の代として記載し、辞令のない留任は記載しない。 臨時代理は、大臣空位の場合のみ記載し、海外出張時等の一時不在代理は記載しない。 代数は、臨時兼任・臨時代理を数えず、兼任・兼務は数える。

内閣書記官長・法制局長官

1931年（昭和6年）12月13日任命。

職名	代	氏名		出身等	特命事項等	備考
内閣書記官長	31	森恪		衆議院 立憲政友会
法制局長官	29	島田俊雄		衆議院 立憲政友会
辞令のある留任は個別の代として記載し、辞令のない留任は記載しない。 臨時代理は、大臣空位の場合のみ記載し、海外出張時等の一時不在代理は記載しない。 代数は、臨時兼任・臨時代理を数えず、兼任・兼務は数える。

政務次官

1931年（昭和6年）12月15日任命。

参与官

1931年（昭和6年）12月15日任命。

※ 内閣発足当初（前内閣の事務引継は除く）。

 

立憲政友会を中心とする政党内閣である。

内閣発足当初、政友会は衆議院で174議席に過ぎない少数与党政権であった。蔵相高橋是清は内閣成立後ただちに金輸出再禁止を断行、金本位制を離脱し管理通貨制度へ移行、さらに立憲民政党政権によるデフレ政策をインフレ政策に転換し世界恐慌以来の不況への対策に矢継ぎ早に取り組んだ。結果的に景気回復への期待や、満洲事変・上海事変の戦勝なども政権への追い風となり、1932年（昭和7年）1月の衆議院解散、総選挙で301議席を獲得し衆議院で絶対多数を獲得した。

満洲事変の後、1932年（昭和7年）の3月1日、満洲国建国が宣言されたが、犬養内閣はこれを承認せず、あくまで中華民国に対しての宥和的姿勢をとった。しかし、これが荒木陸相をはじめとする皇道派の反発を招き、同年5月、血盟団の同志であった海軍青年将校によって犬養が暗殺され(五・一五事件)、宮中席次の序列に則り大蔵大臣であった高橋是清が内閣総理大臣臨時兼任し総辞職した。

この事件以後日本は一気に軍国主義に傾倒していくこととなり、事実上戦前日本最後の政党内閣となった。

注釈

出典

• 秦郁彦 編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年
• 秦郁彦 編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年

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