毛利 蘭(もうり らん)は、『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメなどのメディアミックス『名探偵コナン』の作品に登場する架空の人物であり、同作のヒロイン。
毛利 蘭 | |
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『名探偵コナン』のキャラクター | |
毛利蘭(左側は江戸川コナン) | |
作者 | 青山剛昌 |
演 | 黒川智花 忽那汐里 |
声 | 山崎和佳奈 |
詳細情報 | |
愛称 | 蘭 蘭姉ちゃん |
性別 | 女性 |
肩書き | 高校生 |
家族 | 毛利小五郎(父) 妃英理(母) |
国籍 | 日本 |
アニメでの声優は山崎和佳奈が担当する。ドラマでの俳優は黒川智花(単発第1・2作)、忽那汐里(単発第3・4作、連続ドラマ)が担当。
工藤新一の幼なじみで恋人である。父親は探偵の毛利小五郎、母親は弁護士の妃英理。
新一の帰りを待つ一方で、居候である江戸川コナンの姉のような役割を果たす。また、別居中の母に代わって毛利家の家事全般を担っており、父の悪癖を制止する歯止め役でもある。空手(韓国語版およびフランス語版ではテコンドー)を得意とする。新一同様に鈴木財閥の令嬢である鈴木園子も幼なじみで親友。
一人称は「わたし」。周囲からの呼称集は「蘭姉ちゃん(コナン・小嶋元太から。但し、コナンが興奮したときなどには新一の口調に戻って「蘭」と言ってしまうこともある。)」、「蘭(新一・両親・園子)」、「蘭君(阿笠博士・目暮警部・工藤優作・世良真純)」、「蘭お姉さん(吉田歩美)」、「蘭さん(円谷光彦・安室透・男性警察関係者)」、「(毛利の・探偵事務所の)姉ちゃん・ねーちゃん(服部平次)」、「蘭ちゃん(遠山和葉・工藤有希子・女性警察関係者)」、「毛利サン(FBIのジョディ)」、「エンジェル(ベルモット)」、「毛利(塚本数美)」、灰原哀からは直接名前を呼ばれる機会はないが、コナンとの会話の中では「彼女」もしくは「探偵事務所の子」と呼ばれている。
アニメのキャストクレジット順は、基本的にコナン役の高山みなみに次いで、蘭役の山崎和佳奈は2番目表記だが、神谷明の毛利小五郎役の時期は3番目に表記される回もあった。
名前の由来はアルセーヌ・ルパンの作者である「モーリス・ルブラン」からで、「蘭」は作者のお気に入りの名前の一つでもあったから。作中で本人は、自身の名前について「『RUN』(ラン)で『走るために生まれてきたような名前』」だと述べている。
帝丹高校2年B組に在籍。年齢は登場時16歳。誕生日は不明。空手部の主将を務めており、都大会や関東大会での優勝経験もある。
周辺状況や精神状態によって多少のばらつきは見られるが、空手を中心に高い身体能力を有している。
第1話では電柱に拳を手首の深さまでめり込ませて周囲にまでひび割れを生じさせたり、その後もドアを蹴破ったりするなどの描写が見られた。チンピラや刃物類を持つ凶悪犯を返り討ちにする格闘能力を持つ。空手以外の格闘技も含めて攻撃を見ただけでその威力を見抜くとともに、相手の能力に対する洞察力も持ち合わせている。自動式拳銃による至近距離からの射撃に対して引き金と銃口の向きを観察する視力と、銃弾を紙一重で回避する反射神経を備えている。また、剣道の有段者である犯人を飛び蹴りの一撃で倒したこともあり、それを見たコナンからは改めて「強えぇー」と評された。劇場版第3作『世紀末の魔術師』のエンディング後では何故引き止めておいてくれなかったと注意されるコナンだったが、「新一にいちゃん、『また来る』って!」と嘘の伝言にされたため、「いいわ、今度会った時には!!」と新一(に、変装したキッド)に渡す予定だったハンドタオルを宙に浮かせ、空手チョップで三枚おろしにして割れた内の1枚がコナンの頭に乗せた後、「こうしてやるんだから!!」と意気込んだ。
人数が極端に多い場合や相手が日本トップクラスに選ばれているプロ格闘家の場合、攻撃を軽くかわされる・苦戦する・倒されるなどの描写もある。また、背後からのスタンガンを使った不意打ち攻撃には、しばしば気絶させられている。さらに、上述の様に相手の風貌が苦手なホラー要素を想起させるために不気味さから腰を抜かして対応できなかったことや、抵抗できないほど衰弱していたために犯人に人質に取られたことなどもある。
力持ちで敏捷性が高く、バク転を披露したこともある。新一や園子の
把握していたコツだけでシャイニング・ウィザードを披露して現役プロレスラーの犯人を一撃で昏倒させる、誤って自分のもとに飛んできたサッカーボールをかつて見た新一の蹴りを参考に空手の蹴りを用いて蹴り返すなど、技を応用することにも長けている。
アニメでの小五郎と違って極端な高所恐怖症とは設定されていないが、高層ビルなどの高所にはそれなりの反応を見せる。しかし、そこで危機に瀕した者がいた際には迷わず救助に動いており、特にコナンについては消火用ホースを命綱にして彼を抱えたまま飛び降りることや、その直後に窓ガラスを蹴破って屋内へ着地することすら行っている。
『ルパン三世VS名探偵コナン』と『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』に登場した青年当主キース・ダン・スティンガーには、空手の実力と睡眠薬の効きが遅い体質、さらには目覚めても悲鳴すらあげない沈着さから、コナンの能力も含めて「君たちは何者なんだ」と驚かれている。
新一とは、物語開始の13年前、保育園に彼が転入してきた時からの付き合いであり、彼のことになると周りが見えなくなってしまうほどに好きで、新一が他の女性に取られそうになったり彼が自分に隠し事をしていたりすることがわかると普段の優しさが一転し、執念深く嫉妬深い性格へと豹変(ひょうへん)する。
当初はいなくなった新一が心配で夜も眠れないほどだった他、普段は帰ってこないことに対して憎まれ口を叩いてはいるものの、姿を消してから初めて姿を現した新一を見た際には、涙を流しながら心配していた旨を告げている。
親友の鈴木園子や遠山和葉に新一との仲を冷やかされると、以前は素直になれずに完全否定していたが、ロンドンへ行った際に新一から「好きな女」と告白されたのを境に、それ以降は仲を冷やかされて照れることはあるが、「新一の彼女」と呼ばれても否定しなくなり、その間に園子や和葉から「返事をした方がいい」と勧められるも中々できなかったが、最終的には修学旅行で訪れた清水寺において大胆にもたくさんの人がいながら新一の頬にキスをする形で返事をした。さらに旅行後も新一に「わたし達付き合ってるって事で、いいんだよね?」と仲を公認するかのようなメールを送り、完全に恋人同士となった。
新一から贈られた携帯電話を愛用している。同じく新一から贈られたストラップについているナマコ男(青山剛昌の作品・『YAIBA』の登場キャラクター)のマスコットは、そのコマでの蘭に合わせて表情が変わるという小ネタになっている。
コナンとは、一緒に寝たり混浴も行ったりしていたが、コナンの正体が新一ではないかという疑惑が生まれていた時期は、そういう行動は一切なくなった(疑惑がなくなった以降は混浴へ誘うこともある)。その後もコナンの正体が新一だと確信したことが何度かあるが、コナンや事情を知っている関係者にごまかされることがその都度繰り返され、2020年現在も「新一は事件のため遠くに行ったまま」と信じている。
その一方、眼鏡を外したコナンの素顔が新一の幼少時代に酷似していると分かってからは、コナンに新一の姿を重ねることが以前よりも多く繰り返されている。また、コナンの観察力・推理力が優れていることに気がつき、最近ではそれらを当然のように認識してもいる。ただし、コナンが好きな相手は灰原だと思っている。
服は初期でも現在でも流行のファッションを着用しているが、ガングロやゴスロリのような奇抜なファッションは好まない。ただし、ゴスロリだけは別の人の姿を見て園子と共に「可愛い」と歓喜しており、内心では憧れているかのような節も見られるうえ、私服の時はオーバーニーソックス(色は黄、白、緑、黒など)を履いていることもあるが、まれにオーバーニーソックスにブーツという組み合わせで履いていることや、へそ出しルックも着用していることがある。
スカートは服装によってさまざまであり、制服のそれも初期は膝下だったが、その後は膝上になっている。また、ズボンの場合はジーンズのような長いものより、ショートパンツやスパッツのような短いものを履くことが多い。なお、ドラマ版でも私服はショートパンツにオーバーニーソックスの組み合わせが多い。
通学用の靴はスニーカー(色は赤や緑)からローファーやブーツ(短めだったり、長めだったりする)、靴下は白の短いソックス(三つ折り)から紺色のハイソックスに替わったが、上着を脱いだベスト姿も時折登場する。また、普段はサイハイブーツなどは履かないが、アニメオリジナルで一度だけ履いたことがある。
私用の水着は、初期こそ露出度の高いハイレグを好む傾向が見られたが、その後はレイヤードなどビキニを中心としたものを好む傾向が見られる。
下着は白色であることが多く、コナン(=新一)に何度も見られている。
アニメオリジナルでは、アイドル歌手のリサ・パープル(声 - 明坂聡美)に扮するコスプレで普段は着ない露出度の高い衣装に身を包んでいたが、それが原因で彼女と間違えられて誘拐されたことがある。
コナン(新一)の宿敵である黒ずくめの組織とは、自身が気付かない(組織の存在を知らない)うちにメンバーのベルモット、バーボン、キール、ラムと深く接触している。
第1回キャラクター人気投票での順位は6位(116票)、2011年のテレビ&劇場版15周年記念のキャラクター人気投票では5位、2012年の『週刊少年サンデー』連載800回記念キャラクター人気投票では6位、『ダ・ヴィンチ』2014年5月号での好きなキャラクターランキングでは5位、『名探偵コナン 50+SDB』でのファン投票人気キャラクターランキングでは総合ランキングと1番好きなキャラランキングで3位だった。2020年5月7日発売の雑誌『ダ・ヴィンチ』2020年6月号で実施された「読者にしあわせを与えてくれたキャラ」ランキングでは6位を獲得した。
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