『星雲仮面マシンマン』(せいうんかめんマシンマン)は、1984年1月13日から同年9月28日まで日本テレビ系(一部地域を除く)で毎週金曜日17:30 - 18:00に全36話(本編35話 + 総集編1話)が放送された、東映製作の特撮テレビドラマ、および作品内に登場する架空のヒーローの名称。
星雲仮面マシンマン | |
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ジャンル | 特撮テレビドラマ |
原作 | 石森章太郎 |
脚本 | 上原正三 他 |
監督 | 小笠原猛 他 |
出演者 | |
声の出演 | |
ナレーター | 小林修 |
音楽 | 大野雄二 |
オープニング | MoJo、コロムビアゆりかご会「星雲仮面マシンマン」 |
エンディング | MoJo「おれの名はマシンマン」 |
言語 | 日本語 |
製作 | |
プロデューサー | |
制作 | 日本テレビ |
放送 | |
放送局 | 日本テレビ系列 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1984年1月13日 - 9月28日 |
放送時間 | 金曜日17:30 - 18:00 |
放送分 | 30分 |
回数 | 36 |
東映が当時安定した人気を得たスーパー戦隊シリーズと宇宙刑事シリーズに次いで制作したヒーロー番組。両シリーズと異なりアクションとコメディを重視した娯楽路線の作品となっている。
当時人気があった玩具の『マシンロボ』の発展企画として考案された。
1983年、バンダイの村上克司から東映の吉川進に、「東映は実写ヒーロー番組を何本くらい製作する能力があるか」との打診があり、吉川が「スーパー戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズ(宇宙刑事シリーズ)に加えてもう1本くらいは作れる」と返答し、新たなシリーズが誕生することになった。
本作品が日本テレビで放送されたきっかけは、当時番組制作局に属していた堀越徹が、学生時代から「石森章太郎ファンクラブ」のメンバーで、吉川とも面識があったことからだという。吉川によれば「堀越さんは石ノ森作品を日本テレビでやりたいという念願が叶ってずいぶん張り切っていた」とのこと。
上原正三、高久進といったベテランがシナリオを担当。また、東映で製作された特撮作品で数多の作品に携わることになる杉村升は、本作品が初めてシナリオを執筆した特撮作品となった。その他のスタッフはこれまで吉川がプロデュースした作品でメインではないが、着実に実績を積んできた監督の小笠原猛、アクション監督の横山稔、カメラの松村文雄などが中心の布陣で固められた。音楽・主題歌・挿入歌作曲にはこれまで『大激闘マッドポリス'80』などの東映テレビ作品を手掛けた実績はあるものの、特撮作品とは無縁だった大野雄二が担当。吉川とともに本作品のプロデュースを担当した日笠淳の初担当作品でもある。日笠の当時の一番大きな仕事は、石ノ森に怪人デザインを描いてもらうことであったという。
企画当初のタイトルは『ジェッターマン』『異星児マシンマン』『星雲児マシンマン』だった。
マシンマンのデザインは、石ノ森が最初に書いた画稿をベースに、バンダイの村上が商品化に適したアレンジを施して完成させた。堀越は「石ノ森先生はマシンマンではかなりのデザイン画を描いており、バンダイ側で決定する前段階のデザイン画をたくさん見せてもらった」と述べている。いずれのデザイン画でも、顔全体を覆うマスクではなく、人間味を強調する唇が描かれていた。
「マシンマン」の名称は、すでにダイナミックプロにより名称登録されていたが、石ノ森章太郎と永井豪が交友関係にあったことが幸いし円満に譲渡してもらえたという。
物語としての続編は存在しないが、玩具展開上は『兄弟拳バイクロッサー』が後継作に当たる。『バイクロッサー』本放送当時に徳間書店が発行していたホビー情報誌『ホビーボーイ』[要文献特定詳細情報]では『バイクロッサー』を「マシンシリーズ第2弾」と紹介していた。
アイビー星人のニックは、大学の卒業論文で他の惑星のレポートを書くために地球を訪れた。ところが地球では、子供が大嫌いな天才科学者プロフェッサーKが、子供たちをいじめるために様々な悪事を働いていた。偶然知り合った女性カメラマン・葉山真紀に興味を持ったニックは、彼女がプロフェッサーK率いる組織テンタクルに襲われたところを助ける。それ以来ニックは地球に留まり、高瀬健として、またある時は素性を隠しつつ正義と子供たちの味方星雲仮面マシンマンとして、テンタクルと戦い続けることになる。
ボールボーイ | |
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身長 | 10 cm |
重量 | 950 g |
マシンマンはアイビー星から来た宇宙人、ニックこと高瀬健が、専用マシン・ドルフィンの中でイクシード・コンバートされて変身するヒーローである。必ずしもドルフィンの力がないと変身できないわけではない。
名称は「すっごいマシンに乗ってきた」という理由から真紀が付けたものであり、真紀が名付けた「マシンマン」という名前を気に入ったので、以後、自分でもそう名乗る。そのため、第1話ではマシンマンとは名乗っていない。なお、胸部のMマークは偶然の一致である。右利きであるが、第17話で右手を負傷した際に特訓し、左手でも武器を使いこなせるようになった。
彼が着用している戦士服ウォーリアスーツは、アイビー星人の持つ高い能力をさらに強化する。本来は、未知の惑星にて起こったアクシデントに対応するための装備で、時速80kmの速度で走ることができ、強大な跳躍力を生み、60階建てのビルをひとっ飛び、弾丸にも耐える。透明なマントを着けているが、戦闘の際にはマントを外している。第5話以降、マントを収納するバンクシーンが追加されている。
第23話のおハガキコーナーによれば設定上は、大きくジャンプした時にバランスを保ったり、大きなエネルギーを必要とした時に空気中からエネルギーを吸収するためにマントを展開するという説明がなされた。この時の解説ではウォーリアスーツが「コンバートスーツ」となっていた。
マスクは口から下の部分が露出しているため、表情ひいては感情が視聴者に良く伝わったことも本作の特徴である。従って、アップシーンや一部のアクションシーンでは健役の佐久田が実際にスーツの中に入ってマシンマンを演じた。スーツアクターを務めた村上潤は、口元が露出しているため爆発で火傷しないよう気をつけていたといい、また一日の撮影の終わりごろになるとドーランで髭を隠していたと述べている。そのほか、息を荒らげないようにしたり、歯を見せずに口を引き締めることなどを心がけていたという。
イクシード・コンバート(別名・超転換)の秘密について劇中で語られたことはないが、設定によるとウォーリアスーツは、皮膚の表皮の角質層の下にあるマルピーギ層の表面にプリントされており(「マルピーギプリント」という)、健の感情が頂点に達すると角質層とマルピーギ層が瞬時に入れ替わり、ウォーリアスーツが体表に浮き出る。これがイクシードコンバートである。
マシンドルフィン | |
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全長 | 2 m50 cm |
重量 | 500 kg |
最高速度 | 時速400 km |
ドルフィンジェット | |
全長 | 3 m50 cm |
飛行速度 | マッハ3.4 |
プロフェッサーKが結成したテンタクルと、Kの姪、レディーMが結成したオクトパスの2つの組織が登場した。どちらも首領が子供アレルギー体質であるがゆえに、その科学力を子供をいじめたり、泥棒のために使用するのが特徴である。また、彼らの差し向けるアンドロイド兵士は、作戦を実行する際には人間体に変身する。なお、最終回(総集編)のナレーションではアンドロイド兵士は、人間にヘルメットや甲冑を装着させた戦士であるカッチュウ男も含めて戦闘サイボーグと称していた。
プロフェッサーKの率いる犯罪結社。鉄人モンスによれば、世界中の軍隊を相手にしても引けを取らない軍事力・科学力を有しているが、肝心のKは世界征服などという俗な目的に興味を示さず、基本的に子供をいじめ、悲しませ、泣き声を上げさせることに全ての力を注いでいる。その一方、マシンマン抹殺などの作戦を企てることもあった。出処は不明だがKがその高度な頭脳を用いて得た資金はかなり潤沢なようで、アタッシュケース一杯に詰め込んだ札束で悪人に報酬を払ったり買収したりするシーンがたびたび登場する。
テンタクルの後を引き継いで、レディーMが結成した組織。子供を苦しめることが主な目的であることはテンタクルと共通だが、Mが好む美術品や宝飾品を奪う事件も多数起こしている。当初はレディーMの友人である犯罪者たちがマシンマンと戦うが、第27話より「おじ様(K)からのプレゼント」という形でアンカー男が登場してからは、アンドロイド兵士がマシンマンと戦うようになる。
役名は『東映ヒーローMAX』vol.16に準拠。
マシンマンのスーツアクターを務めた村上潤は、前年に『宇宙刑事シャリバン』を担当しており、撮影初期は両番組を掛け持ちしていた。
放送当時に日本コロムビアより主題歌シングル、ヒット曲集およびコロちゃんパックなどが発売された。
このうち挿入歌は2003年発売の「特撮ヒーロースペシャルCD-BOX 特撮英雄伝」にて初CD化。
劇伴については本放送以降長らく音源化されていなかったが、2015年発売の『星雲仮面マシンマン SONG & MUSIC COLLECTION』にて初めて商品化された。
放送日 | 話数 | サブタイトル | 登場したアンドロイド兵士および犯罪者、他 | 脚本 | 監督 |
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1984年 1月13日 | 1 | 教科書まっ白事件 | ドリル男(演・声 - うえだ峻) | 上原正三 | 小笠原猛 |
1月20日 | 2 | 涙は虹色のダイヤ | ハンマー男(演・声 - 頭師孝雄) 宇曽田医師(演 - 小瀬朗) | ||
1月27日 | 3 | アイドルをつぶせ | カッチュウ男I(演・声 - 丹古母鬼馬二) | 泉崎敬太 | 東條昭平 |
2月3日 | 4 | 魔法の石焼きイモ | オノ男(演・声 - きくち英一) 留造(演 - 園田裕久) | 高久進 | |
2月10日 | 5 | 三億円の切手泥棒 | カッチュウ男II(演・声 - 水村泰三) | 小笠原猛 | |
2月17日 | 6 | 私・ママの子供? | 美佐のニセ両親(演 - 大地康雄、阿知波悟美) | 泉崎敬太 | |
2月24日 | 7 | 香港空手危うし健 | 猛虎(演 - 高橋利道) 飛竜(演 - 竜咲隼人) 禿鷹(演 - 団竜二) | 高久進 | 小西通雄 |
3月2日 | 8 | 野球少年の秘密 | バット男(演・声 - 潮健児) | ||
3月9日 | 9 | 髭のはえた女の子 | ムチ男(演・声 - 加地健太郎) 黒マントの怪人(演 - 青空球児) | 小笠原猛 | |
3月16日 | 10 | テレパシー大作戦 | スパイ男(演・声 - 藤井洋八) 鬼丸(演 - 二瓶正也) | ||
3月23日 | 11 | とんだアルバイト | ミサイル男(演・声 - 益富信孝) | 木原光 | 東條昭平 |
3月30日 | 12 | 子供が消えていく | マジック男(声 - 依田英助) 北野雄吉(演 - 滝雅也) | 高久進 | |
4月12日 | 13 | Kのそっくりさん | 井守蛇吉(演 - 天本英世) | 杉村のぼる | 小笠原猛 |
4月13日 | 14 | ボールボーイ家出 | ボウトウ男(演・声 - 秋山武史) | 高久進 | |
4月20日 | 15 | 悪夢のプレゼント | 夢の怪物オズモア(声 - 依田英助) | 細谷敦子 | 東條昭平 |
4月27日 | 16 | 真紀はネズミ嫌い | カマ男(演・声 - 大谷淳) | 高久進 | |
5月4日 | 17 | 鉄人モンスの最後 | ジシャク男(演・声 - 志賀圭二郎) | 小笠原猛 | |
5月11日 | 18 | のっぺらぼうだ! | テッキュウ男(演・声 - 江幡高志) 眼鏡の女(演 - 細矢智恵子) | 杉村のぼる | |
5月18日 | 19 | 野良犬コロの冒険 | 銀行強盗(演 - 団巌) | 高久進 | 東條昭平 |
5月25日 | 20 | オクトパスの女王 | 怪盗黒猫(演 - 平瀬りえ) | ||
6月1日 | 21 | 雨雨降れ降れ! | 怪盗ソルトマ(演 - 団次朗) | 杉村のぼる | 小笠原猛 |
6月8日 | 22 | ピエロの秘密指令 | ピエロ(演 - うえずみのる) | 高久進 | |
6月15日 | 23 | おもしろおかし銃 | 怪盗ウルフ(演 - 堀田真三) 手作りオモチャ売りの男(演 - 花巻吾郎) | 東條昭平 | |
6月22日 | 24 | 対決!忍者泥棒 | 伊賀の猿丸(演 - 東山茂幸) | 杉村のぼる | |
6月29日 | 25 | ミイラ | ミイラマン(演 - 坂田祥一朗) | 松本功 | 奥中惇夫 |
7月6日 | 26 | こわい!笑う人形 | 怪人マリオン(演 - 伊藤昌一) | 杉村のぼる | |
7月13日 | 27 | 海を泳ぐ怪物の手 | アンカー男(演・声 - 田中洋介) | 高久進 永井達郎 | 小笠原猛 |
7月20日 | 28 | 好き!好き!真紀 | カメレオン男(声 - 丸山詠二) 元力士の男(演 - 天方保) | 杉村のぼる | |
7月27日 | 29 | 海賊の宝を探せ! | フック船長(演 - 梅沢実) リトルジョン / ボクシング男(演・声 - 増田英) | 奥中惇夫 | |
8月17日 | 30 | 赤い鬼のすむ村 | オニ男(演・声 - 遠矢孝信) | 高久進 | 東條昭平 |
8月24日 | 31 | 危険なひょうたん | ソンゴクウ / サル男(演・声 - 伊藤久二康) | 杉村のぼる | |
8月31日 | 32 | 争いを呼ぶ鳥の声 | カセット男(演・声 - 林田健二) | 高久進 | 奥中惇夫 |
9月7日 | 33 | 時限爆弾を抱く犬 | ショットガン男(演・声 - 加門良) | 東條昭平 | |
9月14日 | 34 | KとMの必勝作戦 | ゴールデンモンス(声 - 飯塚昭三) | 木原光 | |
9月21日 | 35 | さようなら | |||
9月28日 | 36 | 戦いの名場面集 | (総集編) | 木原光(構成) | 八手三郎 |
この節の加筆が望まれています。 |
放送日時は個別に出典が掲示されているものを除き、1984年2月中旬 - 3月上旬時点のものとする。
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
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1984年1月13日 - 9月28日 | 金曜 17:30 - 18:00 | 日本テレビ | 関東広域圏 | |
1984年1月19日 - 10月11日 | 木曜 17:00 - 17:30 | 札幌テレビ | 北海道 | |
1984年2月3日 - 10月19日 | 金曜 17:30 - 18:00 | ミヤギテレビ | 宮城県 | |
1984年12月3日 - 1985年3月25日 | 月曜 16:30 - 17:00 | 山形放送 | 山形県 | |
1984年1月19日 - 9月28日 | 木曜 17:00 - 17:30(第14話まで) ↓ 金曜 17:30 - 18:00(第15話から) | 福島中央テレビ | 福島県 | |
不明 | 金曜 17:30 - 18:00 | テレビ新潟 | 新潟県 | |
西日本放送 | 香川県・岡山県 | |||
広島テレビ | 広島県 | |||
山口放送 | 山口県 | |||
土曜 8:15 - 8:45 | 福岡放送 | 福岡県 | ||
不明 | 山梨放送 | 山梨県 |
いずれも東映ビデオより発売。
日本テレビ系 金曜17:30枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
星雲仮面マシンマン | 機甲界ガリアン (これよりアニメ枠) |
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