メンバー
土佐信道
とさ のぶみち、1967年4月14日 - 、弟
- 現在の明和電機「代表取締役社長」かつ唯一の「正社員」を自称する。兵庫県赤穂市出身で、小学校途中から広島県呉市西惣付町で育つ。呉市立片山中学校、広島県立呉三津田高等学校、筑波大学芸術専門学群構成専攻総合造形領域を卒業し、筑波大学大学院芸術研究科デザイン専攻総合造形分野修士課程を修了した。修士(デザイン学)。筑波大学在学中に魚器シリーズの源流となる作品を発表し、兄の正道を引き入れて明和電機を結成した。
土佐正道
とさ まさみち、1965年7月16日 - 、兄
- 元「代表取締役社長」現「会長」。兵庫県赤穂市出身で、11歳から広島県呉市で育ち、広島経済大学経済学部を中退した。2001年に「定年退職」の名目で脱退してアーティスト・グループ『昭和40年会』に参加(2008年に脱退)する一方、デジタルコミック『週刊少年タケシ』やタミヤの工作シリーズなど独自に作品発表や音楽活動などを行う。
経理のオノさん
ヲノサトル、青ネクタイ。活動期間:1994 - 2019 。
- 「東京人材派遣センターより出向してきた“経理の小野”」として紹介される。ディレクション、楽曲の編曲や楽器演奏などを手がける。
研究員のクワクボくん
クワクボリョウタ、黄色ネクタイ。活動期間:1998 - 2013
- 『ビットマン』など電子回路を応用した作品の開発支援に携わるデバイス・アーティスト。1998年,「研修生」として初参加。その後、「研究員」。
工員さん
初期は「期間工」、「期間工員」など
- 工員A、工員B、工員C、工員D
- 作品制作やライブパフォーマンスに携わるアシスタント。3年前後で「卒業」し、交代していく。すべて男性。意図的に無表情、「ウッス」以外のセリフがないなど、ほぼ黒子扱い。
- 工員Z
- webサイト・ブログの文章、広報のデザインなどを担当。全国ツアー、初期のライブなどに登場
- 専属歌手の大谷健太郎、活動期間:1994年-2000
- 一時期、「地球のプレゼント」でメインボーカルを担当。
ナッパーズ
女性コーラス、メインボーカルも担当。名前は女性制服の“ナッパ服”に由来。活動期間:1995 - 2000
- 丸山優子、SETより「出向」:1995 - 2000、「イカリを揚げよう」でメインボーカルを担当。
- 白土直子、SETより「出向」:1995 - 2000、「お陽さま見えたらふとん干して」でメインボーカルを担当。。
- 野畑桂子/vivi,ビビ、「バイト」として参加:1995 - 1998、「バレリーナ」でメインボーカルを担当。(野畑桂子名義))。
中小企業を模した活動スタイル
明和電機の名は、土佐兄弟の父親・阪一が過去に兵庫県赤穂市にて経営していた電機部品メーカー、有限会社明和電機(1969年創業、1979年廃業)の名前に由来する。父の阪一は神戸の新明和工業で飛行艇の尾翼の設計に携わっていたこともある。
明和電機の活動も中小企業風のスタイルで、青色の作業服をまとい、社長、副社長、経理、工員(アシスタントに相当)と互いを呼び合って行われている。作品は「製品」と呼ばれ、ライブは「製品デモンストレーション」、制作は「製品開発」、展覧会は「新製品発表展示会」と呼ばれる。作品の多くは一点物であるが、「製品」のうちいくつかは実際に注文生産、あるいは工業生産に向くように改良のうえ大量生産され販売された。
「やったもんがち、とったもんがち」という社訓のもと活動。活動方針として「やりにげ」を掲げている。
2004年より年1回開催されている『事業報告ショー』は、企業における事業報告会のスタイルを模したものになっており、パソコンとパワーポイントを使用したプレゼンテーションなど、随所に明和電機流の「やりにげ」精神が盛り込まれている。
また、2010年頃から開催される多くの製品デモンストレーションやイベントにおいて、写真・動画撮影を許可しておりソーシャルメディア(動画配信サイトやSNSなど)へのアップロード・拡散を推奨。マスプロモーションも兼ねており、製品を「作ること」と同様に「見せること」も重要視している。
明和電機のマスプロダクト
明和電機は商品展開を通して、芸術を広く大衆に普及させている(アバンギャルド)。 明和電機の著書の中に「モクギョ」にまつわる話がある。それは、因果応報をあらわすのに、「魚」というモチーフを使い、音で人を集め、ともすれば難しい説法を解り易くそのカタチで説明する、というくだりだ。これは、明和電機の活動そのものに非常に良く似ている。 面白いパフォーマンスで人を呼び集め、集まった人々は知らず知らず明和電機の作り出す不可解な芸術の世界にどっぷりと嵌っていくのだ。
明和電機は「四つの製品群」を様々なマスプロダクトに落とし込んでいる。その多角的な商品展開を、頭文字をとって「ABCDEFG計画」と呼んでいる。
- A=Art
- B=Book
- C=CD
- D=DVD,VIDEO
- E=E Business(eビジネス)
- (公式HPではEXPO及びeventとなっているが、最新のカタログではデジタルコンテンツのeビジネスとなっている。2015年現在)
- F=Fashion
- G=Goods
活動履歴
明和電機の四つのシリーズからなる製品群
特に説明のない場合、作品名に続くアルファベットは作者が付与した「製品型式」であり、作品名の一部である。作品は工業製品の体裁を取っており、「アトリ工」("エ"は工業の工の字を当てる)でABS樹脂、アルミニウムなどを用いて制作されている。
ボイスメカニクスシリーズ
声が持つ「機能性」と「呪術性」という二つの面をモチーフとして開発されたナンセンスマシーン。 声の持つ仕組みの面白さと、感情に密接した音であることに惹かれ、展開していったシリーズである。そのイメージの原点ともなる1992年に描かれた「魚に喉を盗られた漁師」のスケッチは、「ある漁師ののどに魚がぴったりはめこまれている。その魚がはぎとられ、漁師は声を失う」という内容の悪夢から描き起こされたもので、その魚型の喉は、結果、オタマトーンへと変貌するのである。
ボイスメカニクスシリーズの着想以前に作られた作品に「ギョ・ルイ16世」がある。これは土佐信道が大学4年生のときに授業の課題で制作した玩具。操る人の喉にとりつけた「スイッチ」と「マイク」がギョ・ルイ16世につながっており、操る人が喋ると、同じタイミングで喋るというもの。名前の由来は、フランス王朝スタイルの服を着ていることから。
- セーモンズ(VM-01)
- ゴムでできた人工声帯にふいごで空気を送り、張力をコンピュータ制御することで、歌を歌う装置。三体あり、それぞれの名前は「アン(Anne)、ベティ(Betty)、クララ(Clara)」2004年
- ディンゴ(VM-02)
- 人工声帯の音を、口にあたるパイプの開閉によって変化させて、「犬」のように吠える機械。2004年
- ワッハゴーゴー(VM-03)
- 人間のように笑うロボット。はずみ車の回転エネルギーを使ってふいごを動かし、その風力で「人工声帯」を鳴らしつつ「音程」「フォルマント」「空気の流れる量」を制御することで、人間のように笑う機械。2009年
- オタマトーンジャンボ(VM-04)
- ライブステージ用に開発された大型のオタマトーン。口をあけるために専用のペンチを使用。「高 中 低」の音程の切り替え可能。ラインアウトつき。2010年
- バウガン(VM-05)
- 犬のように吠えるライフル。2011年
- ピアメカ(VM-06)
- 自動鍵盤ハーモニカ。風船から鍵盤ハーモニカに送られた空気をコンピュータ制御することで音を出す。2011年
- シリンダリコーダー(VM-07)
- 自動パンフルート。風船から試験管に送られた空気をコンピュータ制御することで音を出す。2011年
EDELWEISSシリーズ
2000年から本格的にスタートしたEDELWEISSシリーズは、土佐信道自身の「女性とは、そして生物的なメスとは何か?」という疑問がテーマ。 女性の持つ「子宮、遺伝子、表層、ファッション、エロス、母性」などの特徴を、架空の結晶の花「EDELWEISS」に象徴させ、その花を探すためのアイテムを自ら作り出す、いわば「シンデレラ(=花)を見つけるためにガラスの靴を自分で作る」という、逆転した創造的プロセスを行なっている。明和電機から切り離され、土佐信道の個人活動として展開されている。
2004年にEDELWEISSシリーズの要ともなる「EDELWEISS PROGRAM」という名の物語を発行。オスはその奴隷となり、完全にメス社会の“末京”を舞台に、「アップル・エンジン」、「プードルズの反乱」、「歌う櫛」の三つのおとぎ話によって構成されている。「プードルズの物語」と、最終章である「歌う櫛の物語」の間に挿入される、四つ目のおとぎ話になる「泣く羊のものがたり」については、現在執筆中とのこと。2014年。
「エーデルワイス」シリーズは、例えるなら「源氏物語」があって、そこから「貝あわせ」や「硯箱」のような工芸作品が生まれるのと似ています。(2004年11月ナンセンス=マシーンズ展開催時インタビューより引用)
各品番は物語中該当する小節を表す。
- 末京銃(Mat2*6)
- 150種類の化粧品が入った、ガラス瓶の弾丸を発射するマシンガン。「末京液」を製造。2000年
- 末京液(Mat1*5)
- 「末京銃」が発射した、150種類の化粧品が混ざってできた、究極の香水。2000年
- 末京灯(Mat2*1)
- 連結することで通電し、点灯する花形のライト。2007年
- ハニーハンガー(Mat1*1)
- 服の重さでピストンが上がり、筒内のハチミツが服に染み出るハンガー。2002年
- サバオ・マスク(App6*4)
- ハンドルを回すと、顔が開閉するサバオのマスク。2001年
- フラワーサバオ(App3*2)
- 少女たちが使う、プラスチック製の髪留めに埋もれたサバオ。2000年
- マリンカ(App1*3)
- 演奏しながら開閉する、花形木琴。2001年
- メカフォーク(App6*3)
- 自動フォークギター。「ドラム」「ベース」「ギター」「マンドリン」の四種。2002年
- プードルズナイフ(Poo3*4)
- プードルズヘッドの牙で作ったナイフ。2006年
- プードルズヘッド(Poo5*3)
- エンジンで駆動するナイフが並んだアゴで、メスを噛み砕く装置。2004年
- ニュートン銃(App4*3)
- 林檎の弾丸を落下させ、地球の中心を正確に撃つライフル。照準器型の水平器つき。1998年
- ムスタング(Poo5*4)
- ガソリンを燃やし、純粋に排気ガスの香りを楽しむアロマ装置。容器は飛行機型に変形。2000年
- ロマンスグラス
- 世界をロマンスで切り取る指輪。2006年
- ブラッドリング
- 体温で色が変わる指輪。2007年
- バク・オルゴール
- 夢を食べる獏の影絵がオルゴールにあわせて動く、ベッドサイドライト。2007年
- 泣き羊時計
- 涙が落ちることで、時間を計る水時計。2007年
- スペルマ・アーマー(Cmb2*3)
- 甲冑を着た精子の模型。中のガラスの管に精子を収める。2000年
- ヘアメータ(Cmb*4)
- 恋人からもらった髪の伸び縮みで、温度を測る携帯温度計。1999年
- エーデルワイス・デジタル<イメージモデル>(Cmb1*4)
- 「ハミングする櫛」「皮膚で演奏するピアノのブレスレッド」「心拍の潮騒を聞くイヤリング」「声の波形を見るネックレス」「体温で成長する雪のブレスレッド」のイメージモデル。2008年
- プレエーデル<イメージモデル>(Cmb1*4)
- 心拍に合わせて光るペンダント。イメージモデル。1999年
- 泣き羊
- 失明した目からは銀色の涙を流し、循環する羊型の仮面。2014年
- オセロスコープ
- 2色の色面を回転させ色を混ぜることで、肌の色を測定する装置。
- ホクロスコープ
- ヘソを中心に全身のホクロの位置を正確に測る装置。これによりホクロの星座表をつくれる。
- マウチュライター
- 穴の開いた文字盤を吸うことで肌にドット文字のキスマークをつける装置。
魚器(なき)シリーズ
魚器シリーズは人間を魚に比喩し単純化することで理解することを目的にした、魚骨をモチーフにした作品群。魚器図鑑の発表をもって完結した、明和電機の代表作。
1993年の明和電機デビュー前からそれは存在していた。
生命=自分とは何か。自分自身すらわからない自分が、生命のことがわかるわけないやんけ!苦悩した信道は奈良、京都(奈良・京都巡礼の旅)を転々と旅し、その後ひたすら1000匹の魚を描き上げる(オタクギョタク)。そしてある日、そうや!自分を「魚」に置き換えたらええんや!という運命的な夜が訪れる。それは、芸術家になりたいと思い、表現してきたこととは違う、自分自身の中にある小さな「魚」という灰汁だった。(彼は幼いころから魚の悪夢を見続けていた) あとは、その灰汁を、どう演出し、発展させるかであった。そこから本格的に彼の芸術家としての道がスタートする。
魚器シリーズの中でも、「弓魚」、「魚打棒」、「肺魚」は「三種の神器」ならぬ「三種の魚器」と呼ばれ、その集大成ともなるのがSMEオーディション大賞受賞作、「ウケ-テル」である。
魚器シリーズ全てをミニチュア化し、AからZまで円環状に配置した模型がある。鑑賞者は中心に立ち、円環状に立ち並んだ作者の脳内の中央に配置されることになる。この模型は、マルセル・デュシャンの「トランクの中の箱」へのオマージュでもある。
- ハンマーヘッド(NAKI-AX)
- ホルマリン漬けの鯉をパンチカードに従い電気制御し、管理社会を象徴する。1997年
- ハリセンボンブ(NAKI-BX)
- カウンター付きの収納式ハリセンで、暴力と笑いによるコミュニケーションの潤滑を図る。1994年
- コイビート(NAKI-CX)
- 鯉に見立てて並べられた電気スイッチのオン・オフの組み合わせをスキャンし、ツクバシリーズの楽器を制御する手動式リズムマシン。1993年
- ちっコイビート(NAKI-C1)
- コイビートの縮小版。1993年
- 魚コード(NAKI-DX)
- 魚骨型電気コード。意匠登録認可。素材を変更し市販された。1994年
- ウオノメ(NAKI-EX)
- 魚の視界をシミュレートする器具。意匠登録認可。1994年
- グラフィッシュ(NAKI-FX)
- 魚が絶命するまでを記録した、時間軸を持つ魚拓。1994年
- 金魚のフン(NAKI-GX)
- 金の粒を表現者が飲み込み、排泄し回収することにより精神的には価値があるが肉体的には価値がない金という物質を再認識する。1992年
- 肺魚(はいぎょ)(NAKI-HX)
- 魚の浮袋が納められた瓶の気圧をシリンダーで変化させ、操られる生命を象徴する。1992年
- イクラホウ(NAKI-IX)
- スーパーボールを連続40発発射する装置。1995年
- ドスコイ(NAKI-JX)
- 小刀(ドス)が上下しながら走行し、紙を切り刻む装置。1996年
- グラスカープ(NAKI-KX)
- ガラス側を回転させるグラスハープ。意匠登録認可。1994年
- 放電魚(ほうでんな)(NAKI-LX)
- 電流が流れライトが光る鉄琴。感電しやすく危険な製品の1つ。1995年
- リングリン(NAKI-MX)
- 腕にうろこ形の「ヤキ」(あざ)を作る。1997年
- 魚打棒(なうちぼう)(NAKI-NX)
- 魚をしめ、かつ本体にその魚を納めることができる。1992年
- オタクギョタク(NAKI-OX)
- 1000匹の架空の魚を描いたもの。1992年
- パチモク(NAKI-PX)
- 指パッチン(弾指とも説明される)で作動するコントローラを使って、ムーブメントの先に付いた木魚を鳴らす楽器。代表作の一つ。1993年
- 雷来剣(らいらいけん)(NAKI-QX)
- 雷が落ちると上空の雷に向かって剣が飛ぶ避雷針。1997年
- タコニワ(NAKI-RX)
- 水槽内の魚の泳ぎに連動して電源をコントロールする装置。1995年
- サバオ(NAKI-SO)
- 人間と魚類の中間の顔をした13週目の胎児に似せて作られた、ピストル型腹話術人形。1995年7月、展覧会内で40体が制作され「里親に出」された(限定販売)。1995年
- 魚立琴(なたてごと)(NAKI-TX)
- 魚型の電動琴。名称はナタデココが由来。1994年
- ウケーテル(NAKI-U1)
- 受話器を取って時報を聞くと魚のいる水槽に針が落ち、偶然を介して魚の命に間接的に鑑賞者が関わる。1993年
- 魚型ボタン(なかたぼたん)(NAKI-VX)
- LEDが光る洋服のボタン。名称は中田ボタンが由来。1997年
- コイブミ(NAKI-WX)
- タコニワと組み合わせ、無意味な文章を打つ自動タイプライター。1996年
- 聖魚(せいぎょ)(NAKI-XX)
- 魚が進んだ方向に動く自動走行型水槽。1994年
- 弓魚(ゆみな) 1号(NAKI-YX1)1992年 2号(NAKI-YX2)1993年 3号カブラヤ(NAKI-Y3)1994年
- 脊髄が矢になった、魚骨型の弓矢。
- 明和電機魚器図鑑(NAKI-ZX)
- 作品解説が収められた本。(書誌情報を主な著書に示す)1997年
ツクバシリーズ
ツクバシリーズはアナログな動作を特長とする楽器シリーズ。アナログな動作という説明があるが、実際は100VをスイッチングしソレノイドをON・OFFで動作させるデジタルな動作である。楽器の開発に当たっては、以下の条件を必ず満たす様に心掛けたという。
- 音の発生源として、スピーカーは使用しない。誘導負荷(モーター・電磁石など)による力学的な発音方法、いわゆるアコースティックで。
- 家庭用電源(100V)をスイッチングするだけの単純な回路構成。関数回路はできるだけ避ける。
- 演奏方法が、従来の楽器の運指方法に例がないもの(結果として、ばかばかしいもの)。
パチモクやコイビートなどと組み合わせ、舞台パフォーマンスや音楽活動に用いられている。この楽器群を用いて制作された音楽ジャンルは「ツクバミュージック」と自称し、CDも発売されている。
ツクバシリーズを美術館などで展示する際、現在進行形の機器がホワイトキューブにおけるマジックによって死ぬ(展示室の白い空間にポツンとおけばどんなものも美術品にみえてしまう)ことを避けるために、ライブステージのようなコスプレをさせていることも特徴。
この、打楽器とコンピューターミュージックを合わせた面白さを、子供にも体験してもらおうと展開した、「knock!(ノック!)シリーズ」があり、カラーがオレンジ色で統一されている。
- ノッカー(MI-X1)
- 電動マレット。1994年
- トントンくん(製品形式なし)
- ノッカーを遠隔操作するスイッチパッド。作者の学生時代に製作した、ツクバシリーズの原点ともいえる作品。
- トントンくん
- たたくことを目的に、打楽器奏者向けに開発された大型100Vスイッチ。2005年
- 音源(MI-X2 Pre)
- 制作第1号音源。蓋を閉じるとコンパクトに持ち運べる。1993年
- 音源(MI-X2)
- 電動ドラムマシン。「ノッカー」を利用し、発泡スチロールや缶などのモノを叩いてリズムをとる。1995年
- 音源II(MI-X2)
- 電動ドラムマシン。音源の第2弾。1999年
- 音源III(MI-X2)
- ヨーロッパ公演用に制作されたコンパクトなスーツケース型音源。閉じた状態でも演奏可能。2001年
- スーツケース音源(MI-X2)
- スーツケースそのものを発音体にした音源。2012年
- オクトバス(MI-00)
- ベース音源。エレキベース用の弦に両面テープをあてがい、それを電磁石で剥がすことによって低音を出す。1996年
- ギターラ(仮称)(MI-01)
- 6本のギターを足踏み式オルガンで遠隔操作する電動ギター。1994年
- ゴムベース(MI-02)
- ゴムバンドを弦に使用したコンパクトフレットレスベース。実用新案登録済。1995年
- ゴムベースII(MI-02 II)
- 見た目を重視し、エレキベース風に改造した99年式ゴムベース。1999年
- タラッター(MI-03)
- 誰でも簡単にタップを踏むことが出来るリモコン式タップシューズ。爪先のノッカーを手の指先でコントロールする。1993年
- ボイスビブラーター(MI-04)
- 強力モーターの振動で声にビブラートをかける装置。1994年
- ウルトラフォーク(MI-05)
- ギター型電源スイッチ。100Vの電流が流れているピックでスプリングの弦を弾くと通電する。1996年
- ウルトラフォークII(MI-05 II)
- アルペジオ・ストローク等のフォークギターの基本操作をわざわざ遠隔操作する機械。1999年
- ギターラスリム(夜用)(MI-06)
- ギターラ(仮称)をコンパクト化した電動ギター。1998年
- ギターラコンパクト(G3)(MI-06 II)
- 可搬性を重視した99年式ギターラ。1999年
- ロクトバス(MI-07)
- オクトバスをコンパクト化した電動ベース。1998年
- アルペジエーター(MI-08)
- 電動トイピアノ。1998年
- 武田丸(MI-09)
- ヤンキーホーン(アメリカ軍放出品のホーン)が由来の形の暴走族もよく使うクラクションを用いたサックス型ヤンキーホーン。アメリカ人という意味のヤンキーと不良と言う意味のヤンキーの駄洒落。ちなみに、武田丸を逆から読むと「丸田武(ガンダム)」になる。1998年
- ソーウツボー(MI-10)
- 電動ミュージックソー。2枚の鋸を叩いて音を出す。1998年
- ネンネンコロリー(MI-11)
- 赤ちゃんをあやす「ガラガラ」を電動で動かす装置。1998年
- プチプチパンチ(MI-12)
- エアキャップ(プチプチ)を連続的に潰す装置。1998年
- コトタマ(MI-13)
- ブザーから伸びたホースを口にくわえ、口の中でブザーの音を鳴らすことによってロボットの様に喋れるという装置。1998年
- パンチくん レンダちゃん(MR-01)
- ダンスロボット。ボクシンググローブをはめた両腕がスイッチングによって伸縮する。明和電機のライブに欠かせない存在。1994年
- メイワくん(MR-02)
- 社長(現・会長)・副社長(現・社長)型電動マペット。1995年
- プレイメイド(MR-03)
- 自動演奏ロボット。α型・β型・γ型の3体あり、α型は鍵盤ハーモニカを、β型・γ型は太鼓を自動演奏する。1999年
- ロボブラジル(MR-04)
- サンバ調のリズムを奏でるパーカッションロボット。
- ELT(MV-01)
- 8×8=64個の電球をコントロールしてパターンを描く電光掲示板。1997年
- ELTコントローラー(MV-02)
- 白黒で描かれたパターンを読み込み、ELTに表示するアナログ映像コントローラー。レコード式とハンディスキャナ式のふたつの方式で読み取り可能。1997年
- マグネバス(MI-14)
- 自動ベース。磁石に引っ付いてる金属板を電磁石で引きはがすことで音を出す。2012年
- フジベース(MI-15)
- 富士山の形の自動ベースギター。MIDI-ACコンバータを内蔵。2013年
ギャラリー
プロデュース
「ヒゲ博士」や、カゴメ株式会社と共同開発した「ウェアラブルトマト」などの明和電機のノウハウを応用した、様々なプロデュース業務を行っている。 「ウェアラブルトマト」は、カンヌライオンズ2015、ヘルス&ウェルネス部門でブロンズを受賞。
ヒゲ博士
それは2014年4月10日の土佐社長のtwitter、「なんだか今年はヒゲつけたい」のひとことから突如始まった明和電機の子供向けミュージカル。オレンジ色のおかっぱ頭にオレンジ色のヒゲをつけ、頭頂部にヒラメキの電球を搭載した社長演じる「ヒゲ博士」が、ナンセンスマシーンの発想のヒントを構想し、「ヒラメイタ!」の言葉を合図に、アシスタントである“ボール星人”と、完成したマシンのデモンストレーションを行う。
ヒゲはHIGEで、Hyper International Global Energy の略である。全てヒゲエネルギーで動いている為、ヒゲ博士のヒゲも取れると活動停止してしまう。
- ベロミン(HM-01)
- 金属の板で出来た「舌」をはじいて音を出し、耳の円盤を回してその音程を変える宇宙人。2014年
- メカピーコック(HM-02)
- オモチャのピロピロ笛を20本制御することで、背中に装着するとダンスが誰でも派手に見える装置。2014年。2015年にはよりパワフルになったメカピーコック・ターボが開発される。
- トリウォーカー(HM-03)
- 足に装着した機構により、誰もが「鳥が歩くような動き」になる装置。2014年
- クウキポーン(HM-04)
- 空気法を使って煙の輪を両手から発射する装置。2014年
- ウェアラブルトマト
- カゴメ(株)と共同開発した、走行中のマラソンランナーにトマトを食べさせる装置。明和電機通称「トマタン」。2015年
- ボーン・バー
- 骨の形をした遠隔操作打楽器。2015年
- 新型バウガン
- オレンジのヒゲを付け、牙はなくなり、顔に胴体も装着され、可愛らしくアレンジされたバウガン。2015年
ファッションブランド
Meewee Dinkee(ミーウィーディンキー)
2013年10月28日、土佐信道がtwitter(SNS)で「明和電機がファッションブランドをはじめました。」とつぶやいた。 Meewee Dinkeeは、明和電機+デザイナー&ディレクターに映画監督として活動するTORICO+グラフィックワークにロンドンで活動し2013年帰国した気鋭アーティストのAruta Soupのコラボレーションブランド。
展示会での土佐信道は明和電機のトレードマークである青色の作業服を脱ぎ“メッチャ・コウサクスキー博士”や“ヒゲ博士”の姿で登場、Meewee Dinkeeでのスタイルを模索している。
ブランド立ち上げ以降、Rooms(ファッションとデザインの合同展示会)(東京)、GALLERY ABYDOS(東京)、ポップアップショップ WALL(東京)(広島)、東急百貨店(東京)、CLASKA(東京)、UPSTAIRS GALLERY(東京)、西武百貨店(東京)、excube(SHOP/GALLERY)(大阪)などへ出展・展示を行っている。
テーマやモチーフ
- 2014SS - 明和電機の製品や世界観
- 2014AW - おもちゃ
- 2015SS - 制服
- 2015AW - 丸尾末広「少女椿」コラボモデル
- 2016SS - KABUKU ※「ナポレオン銃バッグ(=NG Bag)」制作 - 2015年
広告デザイン
明和電機における広告デザインは、93年のオーディション大賞受賞時から現在に至るまで、デザイナーの中村至男が担当している。単なる悪ふざけに終始しないという考えの下、大企業の広告戦略並の注意が払われている。また、展覧会ポスターなどに使われている写真は主に、三橋純が撮影している。ごく最近まで写真合成を使わず、ほとんどは現場での一発撮影である。
音楽活動
オムニバスアルバム
発売日 | タイトル | 規格品番 | 備考 |
1997年10月1日 | POISON JUNKIE | KSC2-193 | 1997年「現代音楽(明和電機メドレー)」収録 李博士+篠原ともえ+明和電機とのユニットアリラン明電名義 |
シングル
アルバム
インターネット配信
プロデュース作品
ビデオ・LD・DVD
発売日 | タイトル | 規格品番 | 備考 |
ソニー・ミュージックエンタテインメント |
1996年1月21日 | 明和電機画報1 | SRVM-510 | VHS |
1996年8月21日 | 明和電機画報2 | SRVM-537 | VHS |
1997年8月21日 | 明和電機画報3 | SRVM-5593 | VHS |
1998年5月21日 | NAKI 26のナンセンス=マシーン | SRVM-5617 | VHS/LD |
2004年7月28日 | NAKI 26のナンセンス=マシーン | MHBL-14 | DVD |
2004年7月28日 | MECHATRONICA メカトロニカ<初回生産限定盤> | MHBL-11 | DVD |
2004年7月28日 | MECHATRONICA メカトロニカ<通常盤> | MHBL-13 | DVD |
よしもとアール・アンド・シー |
2005年8月24日 | 明和電機のナンセンス楽器<初回限定版> | YRBI-73000 | DVD |
2005年8月24日 | 明和電機のナンセンス楽器<通常版> | YRBI-73001 | DVD |
2014年11月5日 | 祝 明和電機 20周年ライブ in 赤坂 BLITZ | YRBN-90861 | DVD |
バップ |
2005年10月21日 | デジタル・スタジアム vol.2 デジスタ笑劇場 明和電機セレクション | VPBF-15282 | DVD |
大手出版本
自費出版本
- エーデルワイス プログラム(EDELWEISS PROGRAM)2004年11月(2024年2月再販) 著者 Novmichi Tosa
- オタクギョタク(Otakugyataku)2005年8月 著者 土佐信道
- ワッハゴーゴー(WAHHA GO GO)2009年8月 著者・装丁 土佐信道
- ナンセンス脳とスケッチβ版(nonsence nou to sketch)2012年3月 著者 土佐信道
- ノックマン(Knock Man)2000年 著者 T-Novmichi
- オタマトーン全スケッチ集(Otamatone complete drawings)2013年11月 著者 土佐信道
- 明和電機 全製品カタログ(Maywa Denki complete product catalog)2014年1月
- 明和電機ジャーナル 2013年から毎年四回発行。
主な出演作品
CM
- 日立電線 (BS朝日) - 2001年
- サントリー缶チューハイ「青春」- 2003年 土佐信道出演
- 三協立山三協アルミ - 2023年
映画
以下は土佐信道名義で出演。
TVドラマ
テレビ番組
関連人物・組織
個人
- アニエス・ベー - 明和電機の熱心な支援者であり、衣装(作業服)の提供、アニエス・b店舗での作品展示などを行っている。
- ヲノサトル - 明和電機「経理のヲノさん」。ディレクション、演奏など担当。
- クワクボリョウタ - 一時、研究生として明和電機に在籍。ビットマンなどの共同開発を行う。
- 白土直子 - SET所属。SETから「出向」、「ナッパーズ」の一員として楽曲やライブに参加。
- 丸山優子 - 同上
- ビビ,vivi - 「バイト」として「ナッパーズ」の一員となり楽曲やライブに参加(野畑桂子名義,1995-1998)。のちiyiyim(1998-2008),スイートハンド(2008~2021- )などに所属。2018年に会長・社長とセッション。
- 石井竜也 - 監督映画「河童 KAPPA」にて明和電機デザインの楽器を使用。
- しりあがり寿 - 明和電機のシンボルマーク、カッパマークをデザイン。電協(明和電機協同組合=ファンクラブ)第1号でもある。
- 李博士 - 「アリラン明電」として共演。
- 井伊英理 - 明和電機の作業服コスプレをした「明和電子ちゃん」として共演した事のあるテルミン・プレーヤー。
- 谷川俊太郎 - 絵本「すーびょーるーみゅー」共作。
- 杉木ヤスコ - 土佐正道と音楽ユニット『Y&M☆O』(ヤスコーン&マサビッチ☆オーケストラ)結成。
- TORICO - 「Meewee Dinkee(ミーウィーディンキー)」デザイナー&ディレクター担当
- Aruta Soup - 「Meewee Dinkee(ミーウィーディンキー)」グラフィックワーク担当
- 山口勝弘 - 筑波大学時代の恩師
組織
その他
脚注
外部リンク
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