営団01系電車(えいだん01けいでんしゃ)は、帝都高速度交通営団(営団)が保有していた銀座線用の通勤形電車である。2004年(平成16年)4月の営団民営化にともない、東京地下鉄(東京メトロ)に継承された。
営団地下鉄01系電車 | |
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01系130編成(2017年3月 渋谷駅 - 表参道駅間) | |
基本情報 | |
運用者 | 帝都高速度交通営団 東京地下鉄 |
製造所 | 川崎重工業車両カンパニー 日本車輌製造 東急車輛製造 近畿車輛 |
製造年 | 1983年 - 1993年・1997年 |
製造数 | 38編成228両 |
運用開始 | 試作車:1984年1月1日 量産車:1984年11月30日 |
運用終了 | 2017年3月12日 |
投入先 | 銀座線 |
主要諸元 | |
編成 | 6両編成 (3M3T) |
軌間 | 1,435 mm(標準軌) |
電気方式 | 直流600 V (第三軌条方式) |
最高運転速度 | 65 km/h |
設計最高速度 | 75 km/h(分巻チョッパ車) 80 km/h(VVVFインバータ車) |
起動加速度 | 3.0 km/h/s |
減速度(常用) | 4.0 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
編成定員 | 608(座席248または244)人 |
車両定員 | 先頭車100(座席36)人 中間車102(座席44または42)人 |
車両重量 | チョッパ車23.5 - 29.3 t VVVFインバータ車21.5 - 26.8 t チョッパ車のうち試作車である第01編成は一部異なる。 |
編成重量 | 分巻チョッパ車164.8 t VVVFインバータ車151.6 t |
全長 | 16,000 mm |
全幅 | 2,550 mm |
全高 | 3,485 mm(試作車) 3,465 mm(量産車) |
床面高さ | 995 mm |
車体 | アルミニウム合金 |
台車 | 分巻チョッパ車FS-520・FS-020 VVVFインバータ車SS-130A・SS-030A |
主電動機 | 直流分巻電動機 かご形三相誘導電動機 永久磁石同期電動機(試験車) |
主電動機出力 | 定格出力はいずれも120 kW |
駆動方式 | WNドライブ |
歯車比 | 101:15 (6.73) |
編成出力 | 1,440 kW |
制御方式 | 高周波分巻チョッパ制御 IGBT素子VVVFインバータ制御 SiC素子VVVFインバータ制御 (01-237) |
制動装置 | ATC連動電気指令式空気ブレーキ(回生ブレーキ併用) |
保安装置 | 新CS-ATC・TASC 打子式ATS(登場時) |
備考 | 脚注 |
半蔵門線用の8000系までの実績にさらに新しい技術を導入し、各種の改良・検討を実施した上で1983年(昭和58年)に試作車1編成が落成し、翌1984年(昭和59年)から量産が開始された。1997年(平成9年)までに6両編成38本(228両)が製造された。
1980年代当時、銀座線において運用されている車両には銀座線開業初期の程ない黎明期から使用している車両(1200形・1300形等)が存在し、その後に投入した2000系等も同様なデザインから「銀座線は古い」というイメージが一般乗客に多くあった。このため、従来の銀座線車両のイメージを大きく変えるデザインを採用し、同線のイメージアップを図ることを目指した。本系列のデザインコンセプトは「機能性」・「明るさ」・「シックさ」としている。
車両番号は従来のX000系列をやめ、新しく「0x系列」の車両番号表記を採用した。いわゆる「0x系」シリーズの最初の系列であり、以降営団時代に設計された他路線の旧型車の置換え用車両および列車増発用増備車には一部例外を除いて「0x系」の系列名が与えられている。走行性能は従来の銀座線車両を大幅に上回り、高速性能はかつて日比谷線に在籍していた3000系に匹敵する。
車体は全長16 m、車体幅は2,550 mmの3扉車である。千代田線用の6000系以降の車両と同じくアルミニウム合金製の無塗装車体であるが、車体構造は従来の骨組構造からアルミ合金の大形押出形材や中空形材(床板、側梁、軒桁)を多用し、これを連続ミグ溶接で組み立てる新しい工法を採用して品質向上とコスト低減を図っている。床板は横梁を省略しており、中空形材に一体成形されたカーテンレール状の機器のつり溝があり、特殊ボルトを介して床下機器を吊り下げている。
外観では車両限界を有効活用するために屋根肩部をトンネル形状に合わせて直線的にカットし、併せて先頭車前面の角も直線状にカットして、全体的に直線性を強調したデザインを採用した。
側窓の下に銀座線のラインカラーであるオレンジ色の帯と、アクセントとして帯上部に黒・白の細帯が入っている。検討段階では側窓の幅いっぱいにオレンジ色のマーキングフィルムを貼る案もあったが、軽快さに欠けるということで採用されなかった。
デザインが決まった頃には、18個の星(当時の銀座線の駅数から)が「G」を囲むシンボルマークを運転室後部側面に付けるという案もあった。
前面形状は左右非対称で非常口貫通式(スイング式プラグドア)である。第三軌条方式のため、線路に降りると感電の危険性があることから非常階段・梯子は設置していなかったが、2008年ごろより非常用梯子が運転室内に設置されるようになった。6000系から8000系にある貫通扉の階段は設置されていない。前面ガラスは青みかかった熱線吸収ガラスを使用して3分割されているが、窓間の柱を黒く塗装し、一体感を持たせている。窓上部には行先表示器・運行番号表示器と車両番号表記を配している。行先表示器は前面のみで、側面には設置していない。
銀座線は他社線との直通運転を行わないため、営団時代は車外にシンボルマーク(団章、Sマーク)の表示は妻面の型式・車両重量表記部にしかなかった(02系は側面のみ)が、東京地下鉄発足時にはシンボルマークの「ハートM」が正面と側面に貼り付けされた。
配色はベージュ系の模様入りで、天井は白色系の「セシリア」、側壁にベージュ系の「ストーンワークアイボリー」、袖仕切にはベージュに茶色で斜めのストライプが入った「バイヤクロス」と呼ばれる化粧板を使用した。
座席は6次車まで共通で1人分の掛け幅が440 mmのロングシートである。床敷物は中央をベージュ・外側を茶色とした2色である。これは床を色分けすることで座客の足を投げ出すことを防止するためのフットラインとした。側窓はすべて開閉可能な一段下降窓である。なお、営業区間の地上部は渋谷駅付近のみであることから、巻き上げカーテンは設置していない。
客用ドアは客室側も化粧板仕上げである。ドア窓は従来車両では面積の小さいガラスが使用されていたが、本系列より下方向に大きいガラスを採用した。ドアエンジンは低騒音で、従来よりも保守が容易な鴨居取り付け形を採用した。連結面は8000系同様各車端に貫通扉を設置し、妻窓も設置する。
各客用ドアの室内側上部には路線図式車内案内表示器が設置され、あわせてドアチャイムも鳴動する。このような設備は当時は珍しく、乗客にも好評であった。量産車からは案内表示器の両端には次の駅のドアが開く方向を予告点灯するランプが設置された(表示器両端の緑色のランプが点灯、途中から「このドアが開きます」のランプ形に変更)。試作車はこの案内表示器が量産車と仕様が異なっていたが、溜池山王駅開業準備時に量産車と同じものに更新された。また駅ナンバリングを導入した際に、駅名表記部には駅番号を表記したステッカーが貼り付けされた。
荷棚にはステンレス線を格子状にスポット溶接した新しいデザインのものを採用した。車内のつり革は三角形であり、当初は座席前の線路方向のみ設置していた。その後、2次車からは枕木方向へつり革が増設された。さらにドア上部の線路方向へは後年に全車が増設された。
このほかに車内放送装置には自動音量調整機能を設置し、乗客へ聞き取りやすいものとしたほか、路線図式車内案内表示器、ドアチャイムや車外スピーカーなどサービス向上のための新しい機器が多く採用された。
2007年(平成19年)夏頃から非常通報装置と非常コックの案内表示・車内号車表示と消火器表示のシールが10000系に準じた蛍光塗料の塗られたものに変更された。
無電区間走行時の室内灯の照度についても、先代の1500N(N2を含む)形より大きく改善され、照度は少々落ちるものの問題ないレベルにまで改善された。なお、無電区間通過時の室内灯照度の低下が完全に無くなったのは後継の1000系からである。
乗務員室内装は緑色、運転台計器盤は紺色のデスクタイプである。
主幹制御器は前後にスライドする横軸レバーのツーハンドル式である。計器盤中央にはアナログ計器式の速度計(90 km/h表示)が、左端には故障表示器がある。
乗務員室と客室の仕切りには前面窓と同じような比率で窓が3枚あり、遮光幕は全ての仕切り窓に設置してあるが、原則として大窓と乗務員室仕切扉窓が使用される。なお、仕切扉窓は開閉可能な窓で、ガラスにはオレンジ色の着色ガラスを使用、客室から見て1番右側の窓は透明ガラスを使用する。仕切扉にオレンジ色の着色ガラスを使用したのは、運転士が遮光幕を使用しなくても運転に支障がないようにするためや車掌が案内放送の際に、乗客の視線を気にせずに出来ることを考慮したものである。
01系の導入当初、銀座線では駅冷房とトンネル冷房を実施しており、また、車両限界が小さく車両の冷房化は困難と考えられていたため、第23編成までは非冷房車で落成した。
その後、1990年(平成2年)に三菱電機において厚さ240 mmと薄形の冷房装置が開発された。冷凍能力は14,000 kcal/h(16.2 kW)であり、これを屋根に埋め込む形で各車2基搭載した(集約分散式・三菱電機製CU-766形)。
試作車として1990年(平成2年)8月に第16編成に冷房装置を搭載し、機能確認後に本格採用へ踏み切った。冷房化改造を施工した車両では車外スピーカー部を除き側面上部の通風口を塞いでおり、当初より冷房付きで登場した編成とは明確に区別できる。
冷房未搭載で竣工した車両は就役開始の時点では天井が高く、通風用に外気循環形のファンデリアが各車6台設置されていた。冷房車・冷房改造車では冷房用ダクトと補助送風機のラインデリアの設置で天井が低くなり、さらに車端部は冷房装置本体があるため、この場所は中央部よりもさらに110 mm低くなっている。
試作車及び1次車は暖房装置を搭載せずに落成した。銀座線は渋谷駅付近のごく一部を除き地下を走行するため、冬季でも車内温度の低下がほぼ生じないと判断されたためである。渋谷駅電留線に留置中の車内温度低下を考慮し、2次車以降は暖房装置が搭載されたが、試作車・1次車は冷房装置搭載後も暖房装置の設置は行われなかった。1次車以前の座席下のカバーには、温風の吹き出し口となるスリットが存在しない(#内装の画像も参照のこと)。
走行機器類
試作車 | 1次車 | 2次車 | 3次車 | 4次車 | 5次車 | 6次車 | |
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製造年度 | 1983年度 | 1984 - 87年度 | 1990年度 | 1991年度 | 1992年度 | 1993年度 | 1997年度 |
編成番号 | 01 | 02 - 23 | 24 -27 | 28 - 31 | 32 - 36 | 37 | 38 |
制御方式 | 高周波分巻チョッパ | IGBT素子 VVVFインバータ | |||||
台車 | 緩衝ゴム式 ボルスタ付台車 | モノリンク式 ボルスタレス台車 | |||||
基礎ブレーキ装置 | シングルブレーキ | ユニットブレーキ | |||||
主電動機出力 | 120 kW | ||||||
行先表示器 | 字幕式 | LED式 | |||||
座席形状 | 非バケットタイプ | バケットタイプ | |||||
車椅子スペース | なし | あり | |||||
暖房装置 | なし | あり |
2008年(平成20年)時点での座席モケットの表地・床材は経年劣化により、張替えが実施されており、いずれも落成時のものとは異なる。2008年現在の座席モケットは非バケットシート車(第01 - 20・22・23編成)はオリジナルに近い茶色の区分柄モケットに、バケットシート車(第24編成以降)は赤色のプリント柄にそれぞれ変更されている。21編成のみ交換されずにオリジナルのモケットを使用していた。なお、優先席付近の座席は青色であり、この付近のつり革はオレンジ色のものに交換されている。また2010年(平成22年)11月現在、第05・15・17・38編成に転落防止幌が取り付けられている。
編成表
凡例 | ||
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← 渋谷 浅草 → | 車体 メーカー | 竣工時期 | |||||||
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1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | ||||
01- 100形 (CT1) | 01- 200形 (M) | 01- 300形 (T) | 01- 400形 (M') | 01- 500形 (M) | 01- 600形 (CT2) | ||||
搭載機器 | MG CP BT | CHP | SIV | CHP | CHP | MG CP BT | |||
試作車 | 1983年度製 | 01-101 | 01-201 | 01-301 | 01-401 | 01-501 | 01-601 | 川崎重工 | 1983年9月20日 |
1次車 | 1984年度製 | 01-102 01-103 01-104 01-105 01-106 | 01-202 01-203 01-204 01-205 01-206 | 01-302 01-303 01-304 01-305 01-306 | 01-402 01-403 01-404 01-405 01-406 | 01-502 01-503 01-504 01-505 01-505 | 01-602 01-603 01-604 01-605 01-606 | 川崎重工 川崎重工 日本車輌 東急車輛 近畿車輛 | 1984年11月 1984年12月 1984年12月 1985年3月 1985年3月 |
1985年度製 | 01-107 01-108 01-109 01-110 01-111 01-112 | 01-207 01-208 01-209 01-210 01-211 01-212 | 01-307 01-308 01-309 01-310 01-311 01-312 | 01-407 01-408 01-409 01-410 01-411 01-412 | 01-507 01-508 01-509 01-510 01-511 01-512 | 01-607 01-608 01-609 01-610 01-611 01-612 | 近畿車輛 東急車輛 川崎重工 川崎重工 川崎重工 川崎重工 | 1985年7月 1985年8月 1985年10月 1985年11月 1986年1月 1986年3月 | |
1986年度製 | 01-113 01-114 01-115 01-116 01-117 01-118 | 01-213 01-214 01-215 01-216 01-217 01-218 | 01-313 01-314 01-315 01-316 01-317 01-318 | 01-413 01-414 01-415 01-416 01-417 01-418 | 01-513 01-514 01-515 01-516 01-517 01-518 | 01-613 01-614 01-615 01-616 01-617 01-618 | 日本車輌 日本車輌 日本車輌 日本車輌 川崎重工 川崎重工 | 1986年7月1日 1986年8月21日 1986年9月25日 1986年12月 1987年2月 1987年2月 | |
1987年度製 | 01-119 01-120 01-121 01-122 01-123 | 01-219 01-220 01-221 01-222 01-223 | 01-319 01-320 01-321 01-322 01-323 | 01-419 01-420 01-421 01-422 01-423 | 01-519 01-520 01-521 01-522 01-523 | 01-619 01-620 01-621 01-622 01-623 | 近畿車輛 東急車輛 日本車輌 川崎重工 川崎重工 | 1987年7月 1987年8月 1987年11月 1987年12月 1987年12月 | |
2次車 | 1990年度製 | 01-124 01-125 01-126 01-127 | 01-224 01-225 01-226 01-227 | 01-324 01-325 01-326 01-327 | 01-424 01-425 01-426 01-427 | 01-524 01-525 01-526 01-527 | 01-624 01-625 01-626 01-627 | 日本車輌 | 1990年12月 1991年1月 1991年2月 1991年2月 |
3次車 | 1991年度製 | 01-128 01-129 01-130 01-131 | 01-228 01-229 01-230 01-231 | 01-328 01-329 01-330 01-331 | 01-428 01-429 01-430 01-431 | 01-528 01-529 01-530 01-531 | 01-628 01-629 01-630 01-631 | 日本車輌 | 1991年6月10日 1991年6月21日 1991年7月2日 1991年7月15日 |
4次車 | 1992年度製 | 01-132 01-133 01-134 01-135 01-136 | 01-232 01-233 01-234 01-235 01-236 | 01-332 01-333 01-334 01-335 01-336 | 01-432 01-433 01-434 01-435 01-436 | 01-532 01-533 01-534 01-535 01-536 | 01-632 01-633 01-634 01-635 01-636 | 日本車輌 | 1992年4月27日 1992年5月14日 1992年5月25日 1992年6月3日 1992年6月12日 |
← 渋谷 浅草 → | 車体 メーカー | 竣工時期 | |||||||
1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | ||||
01- 100形 (CT1) | 01- 200形 (M) | 01- 300形 (T) | 01- 400形 (M') | 01- 500形 (M) | 01- 600形 (CT2) | ||||
搭載機器 | SIV2 CP BT | VVVF | SIV1 | VVVF | VVVF | SIV2 CP BT | |||
5次車 | 1993年度製 | 01-137 | 01-237 | 01-337 | 01-437 | 01-537 | 01-637 | 日本車輌 | 1993年7月20日 |
6次車 | 1997年度製 | 01-138 | 01-238 | 01-338 | 01-438 | 01-538 | 01-638 | 近畿車輛 | 1997年8月28日 |
形式番号は、5桁の数字で表される。最初の2桁は系列を表す「01」で、小さく標記される。その後の3桁の数字では、百位は編成内の順位、十位と一位で編成番号を表す。
MT比は3M3Tである。各電動車 (M) に制御装置、制御車 (CT) に15 kVA出力の電動発電機(第37・38編成は40 kVA出力の静止形インバータ (SIV))・空気圧縮機 (CP) ・蓄電池を搭載。また、冷房電源として付随車 (T) には110 kVA出力のSIVを搭載している。付随車01-300形は、将来車両性能向上が必要な場合、電動車化することを考慮していた(冷房化後はSIVを搭載したため、制御装置の取り付けは不可)。
編成は38本すべてが上野検車区に配置されている。最大運用本数は35本であり、3本は予備編成である。運用区間は銀座線全線である。また、本系列の重要部検査・全般検査は丸ノ内線方南分岐線の中野富士見町駅付近にある中野工場において施工されているため、同工場への入出場回送列車が不定期に運行される。
なお、過去にイベント列車などの臨時列車で丸ノ内線(主に荻窪 - 赤坂見附間)を走行する場合があった。しかし、同線各駅へのホームドアの設置後はドア位置の関係から営業列車としての入線は原則不可能となった。過去のイベント列車の実績では元日終夜運転時に運転された「初詣新春らいなー」やその後継である「新春ライナー浅草号」「新春ライナー荻窪号」、隅田川花火大会開催日に運転された「花火ライナー」などがある。
2010年5月2日には映画『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー』の公開を記念したイベント列車「メトロデンライナー」が上野 - 赤坂見附 - 中野富士見町間で運転され、第2編成が使用された。
2010年度時点での東京メトロでは、工場検査の入場時期となる4年を基準に車両改修時期を定めており、本系列に関しても車両改修時期に達していたものの、ワンマン運転やホームドアの設置や昇圧が検討段階にあった。しかし、銀座線車両は小形であり、これらの対応改造などが困難かつ01系がワンマン運転に対応できない仕様であったこと、さらに01系編成全体の半分以上を占める一次車が車齢30年に迫っていたこともあり、1000系車両の導入に伴い置き換えられることになった。
置き換え車となる1000系は2012年4月11日から1編成が営業運転を開始した。2013年度に入り、第31編成(2013年4月1日付け除籍)を皮切りに本系列の廃車が開始されており、2017年3月10日をもって最後に残った第30編成が営業運転を終了、12日の中野検車区への廃車回送を兼ねた臨時団体列車をもって完全引退した。
廃車された車両のうち第35・36編成は西鉄筑紫工場での改造を経て熊本電気鉄道へ譲渡され、同社の01形となった。
また、複数箇所で車両の保存が行われている。
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