モーセ五書: 旧約聖書の最初の5つの書

モーセ五書(モーセごしょ)は、旧約聖書の最初の5つの書である。時にはトーラー(ヘブライ語: תורה‎、Torah)とも呼ばれることがある。モーゼの五書、律法(りっぽう)、ペンタチューク(Pentateuch)とも呼ばれる。これらはモーセが書いたという伝承があったのでモーセ五書と言われるが、近代以降の文書仮説では異なる時代の合成文書であるという仮説を立て、モーセが直接書いたという説を否定する。ただし、保守的なキリスト教会と学者は今日もモーセ記者説を支持している。また正教会における註解書には、こうした学説の対立に触れず、「伝統的に」モーセが著者であるとされているという記述にとどめているものもある。

モーセ五書: モーセ五書一覧, ユダヤ教, キリスト教
ケルンのグロッケンガッセ・シナゴーグのトーラー(羊皮紙に手書き)
モーセ五書: モーセ五書一覧, ユダヤ教, キリスト教
モーセ五書の巻物

モーセ五書一覧

  • 創世記בראשית」(ヘブライ語の原題は「初めに」の意味)
  • 出エジプト記שמות」(ヘブライ語の原題は「名」の意味)
  • レビ記ויקרא」(ヘブライ語の原題は「神は呼ばれた」の意味)
  • 民数記במדבר」(ヘブライ語の原題は「荒れ野に」の意味)
  • 申命記דברים」(ヘブライ語の原題は「言葉」の意味)

ユダヤ教

ユダヤ教においてトーラは、律法と読むが、意は教え、指示である。なお、トーラは、プトレマイオス朝エジプトのファラオであったプトレマイオス2世の命で、ユダヤ教の祭司族とされるレビ族の書記官たちがギリシャ語に翻訳した律法の題名とされる。

また、ヘブライ語のモーセ五書それぞれのタイトルは、それぞれ最初のの中から選ばれた文節である。「בראשית」(創世記)は1番目の文節、「שמות出エジプト記は2番目の文節、「ויקראレビ記は1番目の文節、「במדבר民数記は5番目の文節、「דברים申命記は2番目の文節から冠詞を除いた言葉が、それぞれの書のタイトルである。そして、それら五つのタイトルが並ぶと「初めに荒野で呼ばれた名は言葉」という意味を成す。そのため、ヘブライ語の律法を読誦する際は、現行の法律や契約書の様式にも取り入れられている読み替えを行い、「言葉」から「名」に、あるいは「名」から「言葉」に読み替えて意に留める。例えば文中に綴られた「かかと」の「言葉」を音読すると同時に、その言葉が「ヤコブ」という「名」に由来することを意に留めるのである。[要出典]

キリスト教

区分

律法は

  1. 道徳律法
  2. 司法律法
  3. 儀式律法

にわけられ、儀式律法は神殿の崩壊(ディアスポラ)以降不可能になったものがある。

イスラム教

イスラム教においても啓典のひとつとして扱われ、「タウラート」と呼ばれている。ただし、今日のトーラー旧約聖書にあるものとは異なる。

脚注

関連項目

外部リンク

Tags:

モーセ五書 一覧モーセ五書 ユダヤ教モーセ五書 キリスト教モーセ五書 イスラム教モーセ五書 脚注モーセ五書 関連項目モーセ五書 外部リンクモーセ五書トーラーヘブライ語モーセ文書仮説旧約聖書正教会

🔥 Trending searches on Wiki 日本語:

木戸大聖岡野雅行 (サッカー選手)Stellar Blade西方凌荒木遼太郎平和主義吉田正尚小野伸二あの前田拳太郎明仁青山剛昌ソビエト連邦チェルノブイリ原子力発電所事故研音グループ小松菜奈坂井泉水3年B組金八先生RED/レッドようこそ実力至上主義の教室へゴジラvsコング花咲舞が黙ってない第二次世界大戦ネコ杉咲花U-23サッカー日本代表山口勝平神奈川県警察の不祥事きらぼし銀行藤井風鈴木愛理 (歌手)コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-乃木坂46無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜藤原隆家女性器鳥山明翁田大勢芥川龍之介虎に翼2PM塩野瑛久槇村香AFC U23アジアカップ2024呪術廻戦緑黄色社会王貞治木村拓哉中村一葉平野紫耀金子エミ松岡禎丞山内総一郎NiziU加藤鷹シドニー・スウィーニーFiVE崇禎帝ゆるキャン△佐倉絆加藤鮎子福岡ソフトバンクホークス新しい学校のリーダーズ名探偵コナンのアニメエピソード一覧清原果耶地方病 (日本住血吸虫症)徳弘正也板垣李光人孫正義メイドインアビスつつじが岡公園大谷翔平クリストファー・ノーランコードギアス 反逆のルルーシュ余貴美子進撃の巨人鬼滅の刃SUPER EIGHT朝鮮民主主義人民共和国🡆 More