ファストファッション (fast fashion) は、最新の流行を取り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態。価格を抑えるために、製造小売業 (SPA) の形態をとっている会社が多い。
「早くて安い」ファストフードになぞらえて、2000年代半ば頃から呼ばれるようになった。2009年新語・流行語大賞のトップテンにも選ばれた。
2015年までの10年で、日本国内では外資系ファストファッションの店舗数が倍増したが、その後は閉店・撤退するブランドが増え、2021年時点の国内合計売上は2015年に比べ半減している。
手頃な価格でファッションを楽しめる一方で、中国やベトナム、バングラデシュなど衣類の生産を受け持つ発展途上国の工場や、ショップで働く従業員の人権問題、また工場を置いている国での環境汚染問題などがたびたびメディアで取り上げられ大量消費社会の象徴と批判されている。さらに世界的な経済格差と貧困拡大によって、安価なファストファッションの衣類しか購入できない層が増えている現状に対する批判も出ており、日本でも2015年時点で日本人の着ている衣料品の45%が安価な衣類という状況になっている。
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