『ファイターズヒストリー』(FIGHTER'S HISTORY)は、データイーストが製作した1993年のアーケード用対戦型格闘ゲームである。シリーズ化もされ、家庭用ゲーム機への移植版が出ている。
『ストリートファイターII』ブームに乗じて登場した対戦格闘ゲームシリーズの一つ。第一作目『ファイターズヒストリー』は多々ある格闘ゲームの中で唯一カプコンに著作権問題で訴訟を起こされたが、当時アーケードゲーム情報雑誌の大手であった『ゲーメスト』1994年12月30日号に、最終的には和解にいたった旨を告げる記事が掲載された(この訴訟が起こった際ゲーム誌で最初に報じたのが同誌だった)。なお、データイースト側の最大の言い分は「『対戦空手道 青春美少女編』こそが対戦格闘ゲームの元祖である」というものであった。
主な特徴として、キャラクターの弱点を3回攻撃する(弱点にヒットさせる技はどんな技でもよい)と、その弱点が外れてキャラクターが気絶する(気絶するのは各ラウンドに一回のみ)という「弱点システム」がある。
弱点の位置は頭部、胸元、足元などとキャラクターごとに異なっており、それにより当てやすさ=気絶させやすさが変わってくる。また、本シリーズには連続技を喰らっている最中でもレバー下要素に入力するか否かで「立ちやられ」「しゃがみやられ」を変化させることが可能という特徴があり、これにより敵の攻撃が弱点部分へ当たることをある程度回避できる(攻撃がハイキックなどなら完全に空振りになる場合もある)。ただし足元に弱点を持つキャラクターの場合は立ってもしゃがんでも、ほとんどその位置は変わらない。
1993年稼動。コントロールパネルは『ストリートファイターII』と同様に1レバー、スタートボタン、そしてパンチとキックのボタンがそれぞれ弱・中・強の3つずつというものだった。最終ボスであるKとは同社のアクションゲーム『カルノフ』の主人公・カルノフである。
本作では弱点システムはただ気絶するだけではなく、同じ技でも弱点部位に当たった場合はダメージが大きくなる。
家庭用向けには1994年5月27日にスーパーファミコン(以下SFC)版が発売されている。SFC版では条件を満たせば、中ボスのクラウンと最終ボスのカルノフが使えるようになる。また、2011年7月19日よりPC向けダウンロード配信サービスプロジェクトEGGにてSFC版のみ配信されている。2022年7月22日には『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』収録ソフトの一つとして配信された。
1994年3月17日稼動の続編。日本国外での名は『KARNOV'S REVENGE(カルノフズリベンジ)』。この作品は、SNKのアーケード筐体Multi Video System(MVS)向けに製作されており、操作系は6ボタン制から4ボタン制に変更された(パンチ、キックそれぞれ弱・中・強の三段階であったのが、弱・強の二段階になった)。また、MVS筐体向けに製作されたため、家庭用ネオジオでも発売された。
新システムとして「ワンツー攻撃」が存在する。弱攻撃をヒットorガードさせたときに強攻撃を押すと、弱攻撃のスキが軽減され、連続技になり易い。インストラクションカードには載っていないが、家庭用ネオジオの説明書の最終1ページのほとんどがこのシステムの説明に当てられており、そこには「ワンツー攻撃」というシステム名が記載されている。
使用可能キャラクターは、前作から引き続き登場の11人(ボスキャラクターのクラウンとカルノフも含む。この2人はCPU戦では前作に引き続きボス役である)に、新キャラクターとして韓国人の女性テコンドー使い柳英美(リュウ・ヨンミー)とケニア人の空手家ザジィ・ムハバの2人が加わり、全部で13人。継続して登場するキャラクターの中でカルノフのみグラフィックが全面的に変更されている。その他の続投キャラクターの一部にも新技が追加され、インストラクションカードに無い隠し必殺技を持つキャラクターもいる(家庭用ネオジオの説明書にもコマンドは未記載だが「説明書に載ってない必殺技があるかもしれない」とのみ記載されている)。
難易度設定をノーマル以上(MVSではLEVEL2以上)にして全試合を1ラウンドも落とさず勝ち進むと『空手道』シリーズのボーナスゲームに登場する牛(オックス)がシークレットボスとして出現する。メモリーカードを駆使してもノーミスクリアにはならない。この牛は、どのハードでもプレイヤーキャラクターとして使用不可能。
家庭用向けには、1994年4月28日にネオジオROMカセット版が、同年の9月9日にネオジオCD版が、1997年7月4日にセガサターン版がそれぞれ発売され、2010年6月8日にはWiiのバーチャルコンソールでネオジオ版が配信された。セガサターン版のパッドでは一部のキャラクターを操作する上で要求される攻撃ボタン4つの同時押しがアーケードのコントロールパネルやネオジオスティックなどでの操作と比べると困難であるが、CボタンとZボタンを4ボタン同時押しと同等の機能に割り振ることでその解決をつけている。また、2011年7月26日にはPC向けダウンロード配信サービスプロジェクトEGGでもネオジオ版が配信されている。2017年11月16日からはアケアカNEOGEOの1作品として、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo SwitchのそれぞれでMVS版が配信されている。レイティングはCERO:B(12才以上対象)。
1995年2月17日にSFC版で発売されたシリーズ内で唯一の家庭用のみの作品。本来は『ダイナマイト』のSFC版移植作品であるはずが、色々とアレンジされた上に、家庭版『ダイナマイト』にはないオリジナルモードもあり、主人公が溝口になっている。結果的には『ダイナマイト』の続編的作品となっている。
主なモードとして、クエストモード的な「溝口モード」(溝口以外のキャラクターは使用不可。このモードのサブタイトルは『FIGHTER'S HISTORY 浪花快男児篇』)、タッグバトル、サバイバル、プラクティスの3モードの中から好きなモードが選べる「エクストラモード」がある(その他のモードはSFC版初代からほぼ引き継がれている)。
使用可能キャラクターは9人で、前作『ダイナマイト』から5人(レイ、ジャン、マーストリウス、サムチャイ、マットロック)が削除され、新キャラクターとして同社のアクションゲーム『チェルノブ』の主人公・チェルノブが最終ボスおよび隠しキャラクターに加わっている(削除された5人とCPU専用だった牛は「溝口モード」でストーリー進行中に少しだけ登場)。
前作『ダイナマイト』のセガサターン版と同様、攻撃ボタン4つ同時押しがボタン1つで代用できるようになっている(初期設定ではRボタン)。プラクティスモードは、当時としては珍しい連続技の練習モードで、各プレイヤーの多段コンボを2Pキャラクターが指南してくれる。お題をすべてクリアすると本作で追加された新必殺技のコマンドを教えてもらえる。
年齢は発売当時のもの。
津雲幻一郎による漫画版が、『コミックゲーメスト』1994年9月号から1995年9月号にかけて連載された。物語の展開、一部の登場人物の性格・立場共に原作ゲームとは異なっている(溝口が主人公扱いになっている)。単行本はゲーメストコミックスより全2巻(絶版)。
キャラクターの台詞には現地語を使用、声優にはイタリア、フランス、韓国などから母語話者を採用するなどしている。
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