歴史
創設から1980年代 1921年に創設され、8年後の1929年にリーガ・エスパニョーラ (全国選手権)が創設されるとセグンダ・ディビシオン (2部)の初代メンバーとなった。2シーズン目の1929-30シーズンにはセグンダ・ディビシオンで優勝し、プリメーラ・ディビシオン (1部)に昇格。1930-31シーズンからの3シーズンをトップリーグで過ごした。その後はセグンダ・ディビシオンやテルセーラ・ディビシオン (当時3部相当)でプレーしていたが、1953-54シーズンのセグンダ・ディビシオンで優勝して24年ぶりにプリメーラ・ディビシオンに昇格した。1950年代後半からは再び2部以下のカテゴリーで過ごし、1970-71シーズンにはディビシオネス・レヒオナレス (当時4部相当、地域リーグ)落ちも経験した。1973-74シーズン、勝てばセグンダ昇格という試合でヘタフェCF と対戦したアラベスは3-1で勝利し、5シーズンぶりの2部復帰を決めた。
1990年代 1992-93シーズンと1993-94シーズンにはセグンダ・ディビシオンB (1977年創設、現3部相当)で2シーズン連続優勝し、1994-95シーズンには13シーズンぶりにセグンダ・ディビシオンに在籍すると、1997-98シーズンにはマネ監督の指揮下、セグンダ・ディビシオンで優勝して42年ぶりのトップリーグに返り咲いた。1995年には、子どものサポーターが使い古したおもちゃを持ち寄ってアフリカの子どもたちに寄贈するという「小さなサンタ計画」をスタートさせ、クラブ規模で児童支援を行っている。1999-2000シーズンにはFCバルセロナ に対してホーム&アウェーで2連勝し、シーズンを6位で終えてクラブ史上初の欧州カップ戦出場権を獲得した。
2000年代 2000-01シーズンのUEFAカップ決勝 ルーマニア代表 のコスミン・コントラ やオランダ代表 のジョルディ・クライフ を擁し、2000-01シーズンにはUEFAカップ に初出場。1回戦でガズィアンテプスポル (トルコ)を、2回戦でリールストロムSK (ノルウェー)を、3回戦でローゼンボリBK (ノルウェー)を破ると、4回戦ではインテル (イタリア)と対戦し、敵地スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ で勝利するなどして勝ち上がりを決めた。準々決勝ではラージョ・バジェカーノ (スペイン)との同国対決を制し、準決勝では1.FCカイザースラウテルン (ドイツ)に2試合合計9-1で圧勝した。決勝のリヴァプールFC (イングランド)戦は開始16分で2点を先行され、前半終了時にも1-3と劣勢だったが、ハビ・モレーノが後半早々に2得点を挙げて追いつくと、72分のロビー・ファウラー の得点で再び勝ち越されたが、試合終了間際の88分にジョルディ・クライフ が4-4となる同点弾を決めて試合を延長に持ち込んだ。延長では残り5分までスコアが動かなかったが、116分にデルフィ・ヘリ がゴールデンゴールとなるオウンゴールを喫して4-5で敗れた。敗れはしたものの、この試合はUEFAカップ史上屈指の決勝に数えられている。スペイン勢はベスト8に4クラブ(アラベス、FCバルセロナ 、セルタ・デ・ビーゴ 、ラージョ)が残り、中小クラブの躍進を印象付けた。そのシーズンのリーグ戦は10位で終えたが、2002-03シーズン終了後にセグンダ・ディビシオンに降格した。
2004年にアメリカ人のディミトリ・ピーターマンがクラブを買収して大型補強に乗り出し、2004-05シーズン終了後にプリメーラ・ディビシオンに再昇格したが、わずか1シーズンでセグンダ・ディビシオンに降格した。ピーターマン会長がクラブ資金を私的に流用していたことが発覚し、裁判沙汰になった。借金は2300万ユーロ(約30億円)を超え、2007年夏にはコンクルサル法(破産法)適用を申請した。2009-10シーズンは19位に終わり、セグンダ・ディビシオンB へ降格。
2010年代 2010年にセグンダBへ降格したアラベスは、その後4シーズンを3部で過ごすことになった。しかし、2012-13シーズンにセグンダB優勝を決め、4年ぶりにセグンダへ復帰した。セグンダ1年目はリーグ18位に終わるも、翌シーズンは13位、2015-16シーズンにはセグンダ優勝を果たし、2005-06シーズン以来となるプリメーラの舞台に戻ってきた。プリメーラ復帰後は毎シーズン中位以下でシーズンを終えている。
2020-21シーズン、アラベスは創設100周年を迎えた。また、これに伴いクラブのエンブレムも一新された。2021年1月23日、この日のレアル・マドリード 戦でちょうど100周年ということもあって、試合開始前に小規模なセレモニーが開催され、キックオフにはレアル・マドリードとアラベス両方でプレーしたハビエル・ベラサルセが招かれた。
タイトル
国内タイトル 1929–30, 1953–54, 1997–98 1992-93, 1993-94, 1994-95, 2012-13 1940–41, 1960–61, 1964–65, 1967–68, 1973–74, 1989–90 成績
近年の成績 シーズン リーグ戦 コパ・デル・レイ ディビジョン 順位 試 勝 分 敗 得 失 点 備考 2013-14 セグンダ 18位 42 13 12 17 57 57 51 3回戦敗退 2014-15 13位 42 14 11 17 49 53 53 ベスト32 2015-16 1位 42 21 12 9 49 35 75 昇格 3回戦敗退 2016-17 ラ・リーガ 9位 38 14 13 11 41 43 55 準優勝 2017-18 14位 38 15 2 21 40 50 47 ベスト8 2018-19 11位 38 13 11 14 39 50 50 ベスト32 2019-20 16位 38 10 9 19 34 59 39 1回戦敗退 2020-21 16位 38 9 11 18 36 57 38 ベスト32 2021-22 20位 38 8 7 23 31 65 31 降格 2回戦敗退 2022-23 セグンダ 4位 42 19 14 9 47 33 71 昇格 ベスト16 2023-24 ラリーガ 位 38
過去の成績 シーズン 部 ディビジョン 順位 国王杯 1929 2 セグンダ 3位 ベスト16 1929-30 1位 ベスト8 1930–31 1 プリメーラ 8位 ベスト16 1931-32 9位 ベスト8 1932-33 10位 1933-34 2 セグンダ 10位 1939-40 8位 ベスト16 1940-41 3 テルセーラ 1位 2回戦敗退 1941-42 2 セグンダ 3位 1942-43 8位 ベスト16 1943-44 3 テルセーラ 2位 5回戦敗退 1944-45 3位 ベスト16 1945-46 5位 1946-47 7位 1947-48 10位 3回戦敗退 1948-49 12位 1回戦敗退 1949-50 10位 1950-51 2位 1951-52 2 セグンダ 9位 1952-53 4位 ベスト16
シーズン 部 ディビジョン 順位 国王杯 1953-54 2 セグンダ 1位 ベスト16 1954-55 1 プリメーラ 10位 ベスト16 1955-56 14位 1956-57 2 セグンダ 5位 1957-58 7位 1958-59 13位 1回戦敗退 1959-60 13位 1回戦敗退 1960-61 3 テルセーラ 1位 1961-62 2 セグンダ 4位 ベスト16 1962-63 8位 ベスト16 1963-64 16位 ベスト16 1964-65 3 テルセーラ 1位 1965-66 3位 1966-67 7位 1967-68 1位 1968-69 2 セグンダ 14位 1969-70 3 テルセーラ 9位 1回戦敗退 1970-71 4 州1部リーグ 1位 1971-72 3 テルセーラ 7位 1回戦敗退 1972-73 3位 2回戦敗退
シーズン 部 ディビジョン 順位 国王杯 1973-74 3 テルセーラ 1位 2回戦敗退 1974-75 2 セグンダ 16位 3回戦敗退 1975-76 15位 2回戦敗退 1976-77 8位 2回戦敗退 1977-78 11位 ベスト8 1978-79 9位 ベスト8 1979-80 9位 ベスト16 1980-81 8位 ベスト16 1981-82 17位 3回戦敗退 1982-83 17位 1983-84 3 セグンダB 3位 2回戦敗退 1984-85 3位 3回戦敗退 1985-86 15位 2回戦敗退 1986-87 4 テルセーラ 7位 1回戦敗退 1987-88 8位 1988-89 2位 1989-90 1位 1990-91 3 セグンダB 2位 2回戦敗退 1991-92 4位 3回戦敗退 1992-93 1位 3回戦敗退
シーズン 部 ディビジョン 順位 国王杯 1993-94 3 セグンダB 1位 3回戦敗退 1994-95 1位 1回戦敗退 1995-96 2 セグンダ 7位 2回戦敗退 1996-97 13位 2回戦敗退 1997-98 1位 ベスト4 1998-99 1 プリメーラ 16位 3回戦敗退 1999-00 6位 ベスト16 2000-01 10位 ベスト32 2001-02 7位 ベスト16 2002-03 19位 ベスト16 2003-04 2 セグンダ 4位 ベスト4 2004-05 3位 3回戦敗退 2005-06 1 プリメーラ 18位 3回戦敗退 2006-07 2 セグンダ 17位 2回戦敗退 2007-08 17位 2回戦敗退 2008-09 19位 2回戦敗退 2009-10 3 セグンダB 5位 1回戦敗退 2010-11 3位 1回戦敗退 2011-12 6位 3回戦敗退 2012-13 1位 ベスト16
欧州の成績 現所属メンバー
歴代監督
歴代所属選手
傘下・提携クラブ デポルティーボ・アラベスB デポルティーボ・アラベスBは1961年に創設され、23-24シーズンはセグンダ・フェデラシオン (4部相当)に所属している。2,500人収容のエスタディオ・インスタラシオネス・デ・イバイアをホームスタジアムとしている。トップチームと同じく青色と白色の縦縞のシャツ、青色のパンツ、白色のソックスを着用する。
カリフォルニア・ビクトリー 2007年、アメリカのユナイテッドサッカーリーグ 1部(北米2部相当)にカリフォルニア・ビクトリー(英語版 ) というクラブを立ち上げた。サンフランシスコ のケザー・スタジアム(英語版 ) をホームスタジアムとし、本家デポルティーボ・アラベスと同色のユニフォームを着用していたが、アラベスの経営陣交代によって支援が打ち切られ、同年後半にカリフォルニア・ビクトリーは解散した。
NKルデシュ 2017年5月、クロアチア のNKルデシュ と10年間の業務提携を結んだ。NKルデシュは2017年にクロアチア1部リーグ へと初昇格したクラブであり、アラベスのリザーブチームのような形で活動する。2018年6月、両者合意の下、提携は解除された。
ソショー 2018年4月、リーグ・ドゥ のFCソショー=モンベリアル と業務提携を結んだが、数か月でこの提携は終了した。
イストラ 2018年6月、アラベスがNKイストラ1961 の株式85%を買収し、イストラを傘下に置いた。イストラの負債約300万ユーロを肩代わりしてイストラの経営健全化に貢献すると、アラベスの若手選手やコーチをイストラに派遣した。また、両者の間では原大智 がイストラからアラベスへと引き抜かれている。
関連項目 脚注 外部リンク
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