テイコウペンギン: とりのささみ。による漫画及びそれをもとにしたYouTubeチャンネル 『テイコウペンギン』(英文表記: Teikou Penguin、略称:テイペン)は、とりのささみ。によりTwitter上で連載されているショート漫画、およびそれを原案とするYouTubeアニメ。漫画版はSNS上で反響を呼び、2019年3月に単行本が出版された。また同年1月にYouTube上でアニメ化され、チャンネルが開設された。漫画版とアニメ版ともに、ブラック企業に勤務するペンギンを主人公に置き、残業を強いる上司やクレーマーの顧客といった社会の不条理に“テイコウ”する彼の日常を描くストーリーである。
漫画版
とりのささみ。 が実体験を下に10年間製作を続けてきた作品。鳥獣戯画 ブームから、動物の知性が向上して人間社会に溶け込んで意思疎通可能となった世界を舞台に、動物を主人公とした作品の製作を開始した。なお、作者自身もブラック企業 に勤務した経験があるが、この経験は本作にあまり込められていないという。
ブラック企業に勤務し、過重労働やハラスメントといった人間の上司や職場の理不尽に毒舌で歯向かうペンギンの日常がコミカルに描かれる。働き方改革関連法 が施行される中で注目を浴びた。
2018年に発表。Twitter上で毎日更新されており、2019年3月時点で「いいね」の総数は350万、リツイート の総数は120万を超えている。また同月中に単行本が発売された。
登場人物 ペンギン 主人公 。分類はアデリーペンギン 。とある企業の動物雇用促進課の社員。元々は動物園にいたが、言葉を喋れるようになったことで他のペンギンに避けられるようになったため脱走し、動技研(後述)の斡旋で現職に就いた。 上司に仕事を押し付けられて休日も出勤する羽目になるなどブラック な職場環境だが、上司や職場やクレーマー顧客に毒づいて抵抗する様子が見られる。鉄道定期券のイメージキャラクターに就任することを夢見ている。 上司 動物雇用促進課の課長。本名は「かど つかさ」。普段ロクに仕事をせず、ペンギンにも毒づかれているが、長編では重要な役割を担うこともあり、実はペンギンやセンター長(後述)が喋れるようになったのも、学生時代から動物園に来ていた司が話しかけていたためであった。 にわとり ペンギンの友人。たまにボケるペンギンにツッコミを入れる。とにかく理由を付けては布団に入っており、なかなか起きようとしないが、長編ではペンギンと共に普通に活動しており、長編『テイコウペンギン』ではペンギンと共に地球に落下する隕石を破壊するために奔走している。元は言葉が喋れるようになったために捨てられたヒヨコ であったが、「先生」(後述)に言葉や概念を教わり成長した。後に動物初の官僚 となり、人語を喋れるようになったことで元の生活を送れなくなった動物を保護するために「国立動物技術研究センター」(動技研)を立ち上げ、長編『テイコウペンギン』の話中では4年前に公務員を退職している。動技研の後輩に電話する際には、「こっこ公務員」と名乗っている。 ひよこ 主に布団から出たがらないにわとりにツッコミを入れる。にわとりと同居しているが、血縁関係はない。 モニター 動技研が開発した、労働者を管理する為のシステムの試作機。自立した人工知能 を持っているが、時々上司がペンギン達をモニタリングするために使用する場合もある。長編『にわとり家殺モニター事件』では、テーブルから落ちて破損してしまう(その際に自我を持った液晶体が漏れ出ている)が、復活している。乾電池 8本で動作している。 デザインはアニメ版の上司のモニターと同じである。 長編のみに登場 センター長 動技研のセンター長。にわとりの元上司。子ペンギンの姿だが、実はペンギンより年長。記録上一番最初に喋った動物であり、瞬間移動能力を持っているが、能力を使うと記憶を消費してしまい、聞いたことがない音楽を聴かないと回復しない。ペンギンを現在の職場に斡旋したのはセンター長だが、ペンギンからは感謝されていない。 にわとりの後輩 動技研の後輩。 先生 上司の学生時代の同期にして友人。教員 を目指していたが教員免許 を取った矢先に病死してしまう。死後、幽霊 となって幼い頃のにわとりに言葉などを教えるが、ある日突然消えてしまう。 TEME(ティミー) モニターから漏れ出た、意識を持った緑色の液晶体。他人の記憶を消す能力を持ち、高速で飛ぶことも出来るが、センター長には追い付かれてしまう。名前の「TEME」はペンギンが付けた「Tetra Eyes Memory Eater 」をにわとりが略したもの。 謎の存在 地球 のためには人類 は害悪だと考え、人類を滅ぼすために隕石 を地球に呼び寄せた謎の存在(名前等も不詳)。ペンギンやにわとりの活躍で隕石を破壊され、計画を阻止された恨みから、嫌がらせのためにペンギンの会社にクレーム を入れる。 YouTube版
テイコウペンギン YouTube チャンネル 活動期間 2019年1月22日 - ジャンル アニメーション 登録者数 141万人 総再生回数 15億7646万5459回 登録者100,000人 2019 登録者1,000,000人 2021
チャンネル登録者数・総再生回数は 2024年1月20日時点。 テンプレートを表示
2019年1月22日に株式会社ファボ(後に株式会社Plott へ改称)がYouTubeチャンネルを開設した。YouTubeに合うオリジナルのアニメ作品の製作が成功に繋がると考えていた同社は、漫画動画を公開するチャンネル「フェルミ研究所 FermiLab 」の成功も考慮してYouTubeアニメのスタイルを確立し、その第1号としてテイコウペンギンの開設に至った。チャンネル登録者数は初投稿から7か月後の2019年8月に35万人を突破。1周年を過ぎた2020年5月時点ではチャンネル登録者数は63万人を超え、2周年となる2021年1月には80万人を超えた。2021年8月には登録者数100万人を突破し、新シリーズ『ペンギン・ユニバース』が公開された。
キャッチコピーは「社畜 に寄り添うゆるキャラ」。ブラック企業に勤務するペンギンとパンダ、シャチおよび上司の社畜生活を描く。テーマは刑務所 生活や死体アルバイト、人体発火 現象、5億年ボタン 、漫画『呪術廻戦 』のパロディなど多岐にわたるが、現代社会での不安や闇を扱う内容が多い。弁護士の岡野武志 は、若者をターゲットに漫画を使って大人の裏世界を見せていることが人気の理由であると述べ、メントスコーラ に喩えた。
声優 は非公開。YouTube版は漫画版とは雰囲気が異なるが、これについて原作者はYouTube版の製作に参加していないためであるとTwitter上で説明している。
設定 株式会社「某企画 ( ぼうきかく ) 」 レギュラーメンバーが勤務するブラック企業 。業務で内容は多岐にわたる。他の企業に就職できない動物を雇用している。 2019年6月の時点では東京都渋谷区笹塚にあったが、2024年3月には別の場所に移転している事が判明している。 登場人物 レギュラーメンバー ペンギン 本作の主人公 。一人称 は「俺」。南極 出身のアデリーペンギン 。誕生日は11月23日 (勤労感謝の日 )。 上司やパンダに押しつけられた仕事をこなす日々を送っており、抵抗として他のメンバーの言動に対して毒舌なツッコミを入れる。趣味や特技は某企画の愚痴で、休日も愚痴を言って過ごしているが、ゲームやアニメに興じることもある。 抑揚の少ない喋り方をする冷静沈着な性格。後輩のシャチからは基本的には慕われている。稀にではあるが、アイドルのライブを見に行った際は、大声を張ったり踊ったりするなど、普段の会社での姿からは想像が付かない一面を見せることがある。 パンダや上司の悪事に誘われても加担はしておらず、幾度となく悪事を暴いた。 パンダ YouTube版の準主人公。一人称は「僕」。中国 出身のジャイアントパンダ 。誕生日はパンダ曰く3月33日(実質4月2日 )。 飼育されていた動物園から脱走した過去を持つ。 勤務中には食べログ を見て過ごし、割り当てられた業務をペンギンに押しつけて彼を無償でこき使い、上司に媚びを売っている。同様に表面上では某企画を気に入っていると主張するが、裏では悪口を発言している。趣味はプロレス 観戦とグルメ 。 性格はお調子者で腹黒く、目的のためなら手段を選ばないサイコパス 気質。反面、友達思いで時には身を呈してペンギンを助けるほか、憎まれ役を買って出ることもある。 クマ科 だけあって腕っぷしは非常に強く、本気になればシャチとも互角に戦える。 上司 レギュラーメンバーで唯一の人間 。モニターとして登場するが、画面の先には本体が居る。一人称は「俺」。誕生日は不明。 ペンギンとパンダの上司であるが、モニター越しに彼らを監視するだけで、自らはスマートフォン いじりやソリティア を業務とする社内ニート である。そのためペンギンからは無能の烙印を押されているが、パンダからは媚びを売られている。 常日頃からペンギン達に大量の仕事を押し付け、威圧的で無理難題を課している。その反面自分は定時になると我が先に退社してしまう。ペンギンが不在や就業不能になった際は仕方なく業務をこなすこともあるが、パンダとシャチ同様に大抵はまともに業務を進められず、ペンギンの足を引っ張り続ける存在になっている。 シャチ 登録者数50万人記念として雇われたキャラクター。一人称は「自分」。東京の郊外出身のシャチ 。 誕生日は11月29日 ("良い肉"の語呂合わせ) ペンギンを「ペンパイ」と呼んで慕う一方、パンダに対しては辛辣な態度を取る。雇われた当初はペンギンも捕食対象として見下していたが、徐々に打ち解けていき、ペンギンの優しさに触れるうちに好意と敬意を抱き始める。パンダや上司からパワハラ をたびたび受けている。またパンダや上司と違って真面目であり仕事をサボる事は多くないが、要領が悪く、ペンギンの仕事のデータを消去するといったミスが多い。 普段は丁寧な口調で話すが、怒ると乱暴な喋り方に変わる。海のハンターだけあって喧嘩が強く、メンバー内の力関係では最強。また時折サイコパス やメンヘラ になり、ペンギンが餌食になることもある。 準レギュラー 大上司 某企画のトップ。中心に鋭い目が光る闇そのものの姿をしている。計算高い性格で、時にはペンギンをも論破している。正体をペンギンとパンダがブラックの力で融合した姿とする動画もある。 パンダの子供たち 10年後の未来からタイムマシン で来訪するパンダの息子と娘。息子は野球帽(にはパンダの頭文字Pがある)を、娘はリボンを纏っている。父親の腹黒さを受け継いでおり、ペンギンを馬鹿にするような言葉を使い、実父であるパンダも見下している。彼らのタイムトラベルの目的は未来でのパンダの失敗を回避するための過去改変であるため、裏を返せば登場時には消滅の危機に立たされている。 ホッキョクグマ パンダの先輩。元々はパンダと同じ動物園で飼育されていたが、抜け出してスタントマン に転身する。ネガティブ な性格だが、パンダを上回る身体能力の持ち主。また、稀にレギュラーメンバーには聞こえにくい声量で感情を声に出すことがある。一人称は「私」。 ママ 上司の母親 。某アニメの主人公 を彷彿される髪型が特徴。寡黙でセリフを口にしないが、息子に対して超過保護。 ウサギ 上司が、ペンギンとシャチの誕生日プレゼントとして雇ったインターンの一人。訳あって人間に化けてパパ活をしており、パンダと手を組んでいる。 ゾウ 上司が、ペンギンとシャチの誕生日プレゼントとして雇ったインターンの一人。大上司の甥っ子である。学歴厨な一面があり、パンダから嫌われている。 トラ 上司が、ペンギンとシャチの誕生日プレゼントとして雇ったインターンの一人。種はホワイトタイガー である。子供の頃から他人から嫌われる事を恐れており、他人の頼みは一切断れず、他人を伺うような性格である。一人称は「俺」で関東出身であるが、以上の理由から当初は一人称は「僕」で関西出身と偽っていた。ある日、ペンギンに自分が悩んでいた事を打ち明け、アドバイスを貰った日からは、徐々に本来の性格を表に出すようになっていた。 ペン・ギン 未来編に登場するペンギンの子供たち。未来のペンギンによりその未来ごと消される。 展開 コラボやタイアップを列挙する。
2020年 1月23日 - テレビドラマ『ランチ合コン探偵 』とコラボ。阿久津麗子(演:トリンドル玲奈 )と天野ゆいか(演:山本美月 )が俳優本人の声でアニメキャラとして登場。 4月18日 - 東映 の特撮テレビドラマ『魔進戦隊キラメイジャー 』とコラボ。 5月12日 - マイナビ とコラボ。5月26日までに全3話の転職活動サポート動画を公開。 6月26日 - アニメ『バキ 』とコラボし、大擂台賽編のパロディ動画を公開。 10月1日 - 西武鉄道 の路線でステッカー広告を掲載。10月31日まで。 2021年 1月22日 - アームレスト 付きぬいぐるみ発売。 7月2日 - ゲーム『ぷよぷよ 』30周年記念コラボ。アルル とカーバンクル が動画に登場。声はそれぞれ園崎未恵 と金田朋子 が演じた。 12月11日 - タイトーステーションおよびタイトーオンラインクレーンにて、「テイコウペンギン もちもちクッション」を発売。及びタイトーステーションに隣接したクレープ店にて、「「ブラック&ホワイトクレープ」~某企画の社畜を添えて~」を発売。 2022年 1月8日 - タイトーステーションおよびタイトーオンラインクレーンにて「ブランケット」を発売。 テレビアニメ版
テレビ東京系列 『きんだーてれび 』にて2022年1月5日から同年3月30日まで、毎週水曜日放送された。プロデューサー石田貴大によるとテレビアニメ用の完全新作エピソードが放送された。
各話リスト
『ペンギンたちの職場ってどんなところ?』 『残業ってなに?』 『朝から忙しい!』 『健康第一!』 『お休みの日』 『サボりたい日もある』 『後輩ができました』 『先輩は忙しい!』 『締め切りに間に合わせろ!』 『どうして働いてるの?』 『大ピンチ!?』 『さようなら、ペンギン』 『帰ってきたペンギン』 書籍
音楽
いずれもYouTube版に準ずる。
主題歌 「自由までの距離」 作詞 - たかやん / 作曲 - たかやん、橘井健一 / 編曲 - 橘井健一 / 歌 - 春猿火 2022年11月17日更新の「【アニメ】笑うことしかできなくなった世界」から、2024年2月13日更新の「【コラボ】無人島でサバイバルするとどうなるのか?【Da-iCE】【アニメ】」まで使用された。 「A2Z 」 作詞 - 工藤大輝 、花村想太 、MEG.ME / 作曲 - 花村想太、MEG.ME、Louis / 編曲 - MEG.ME、Louis / 歌 - Da-iCE 2024年2月15日更新の「医者は絶対に食べない食べ物9選【アニメ】」より使用されている。 サウンドトラック 全てのbgmが、shorts動画のみで使用された。 発売日 タイトル 2023年6月15日 Electric Funk 2023年6月27日 looming difficulties 2023年10月20日 Breezy Beginnings Daily Chuckles Enchanted Odyssey Uptempo Revival 2023年11月20日 ブラック企業の闇 不思議な雑学 晴れやかな連休 切ない社畜の夜勤 清々しい定時上がり 社畜の一日 社畜サバイバル コミカル社畜大戦争 今日も残業 オフィスライフ(笑)
出典
外部リンク
This article uses material from the Wikipedia 日本語 article テイコウペンギン , which is released under the Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 license ("CC BY-SA 3.0") ; additional terms may apply (view authors ). コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 4.0 のもとで利用可能です。 Images, videos and audio are available under their respective licenses. ®Wikipedia is a registered trademark of the Wiki Foundation, Inc. Wiki 日本語 (DUHOCTRUNGQUOC.VN) is an independent company and has no affiliation with Wiki Foundation.