エレクトロ (Electro) は、スパイダーマンシリーズに登場する代表的なヴィランの一人である。人間発電機とも称されるように、強力なエネルギー電気を操る能力を持つ。
エレクトロ | |
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出版の情報 | |
出版者 | マーベル・コミック |
初登場 | 『アメイジング・スパイダーマン』 第9号(1964年2月) |
クリエイター | スタン・リー スティーヴ・ディッコ |
作中の情報 | |
フルネーム | マックス・ディロン(Maxwell "Max" Dillon) |
所属チーム | シニスター・シックス フライトフル・フォー シニスター・トゥエルブ エミッサリーズ・オブ・イビル |
著名な別名 | フランシーヌ・フライ(Francine Frye) |
能力 | 電気エネルギーの操作・蓄電 磁場を利用した飛行 電線・電気機器を通した移動 |
本名は、マックスウェル "マックス" ・ディロン(Maxwell "Max" Dillon)。
父親で会計士のジョナサンは1つの仕事に留まれない性質だったため、マックス含む家族は引っ越しを繰り返していた。その上、ジョナサンはひどい癇癪持ちで何か失敗する度に家族に八つ当たりをしていた。そんな父親も彼が9歳になる前に家族を捨てて家を出た。それ以降、母親のアニタはマックスに依存するようになり、一人息子の彼が傷つかないよう過保護に育ててきた。そして、成長したマックスがアニタに電気技師になると打ち明けると、アニタは彼が失敗して傷つくのを恐れて才能を否定し、電気技師の仕事を諦めさせた。
結局、電気工事会社の電気工事人として仕事をし始めたマックスは、ある日電線を工事している間に落雷が直撃し、電線と雷の二重の電気を浴びることになった。それでも彼は生存しており、この事故が人生を劇的に変化させる大きなきっかけとなってしまった。
自らの身体が強力なエネルギー電気を帯電・操作できるようになったことに気づいた彼は、電光火花のような星型マスクと派手なコスチュームに身を包んでエレクトロと名乗り、金品を盗むために悪事を働くようになる。銀行強盗の際に現れたスパイダーマンを一度は打ち負かすのだが、拘置所襲撃の際にはゴム手袋などで電力への対策をしたスパイダーマンに敗れることになった。以降もスパイダーマンと何度も対決し、彼を苦しめている。
ジム・ワイズが声を担当。吹き替えは中尾隆聖が担当した。ドクター・オクトパス、ホブゴブリン、ハイドロマン、スクリーム(en)のドクター・オクトパス率いるシニスター・シンジケートのメンバーらと共にマンハッタンとニューヨークの街を包囲して、ゲストが乗車した取材用車両「スクープ」に襲い掛かる。
ドクター・オクトパス率いるシニスター・シンジケートが隠れる倉庫へと向かったゲストが乗車した取材用車両「スクープ」を発見した後、ゲストが乗車した取材用車両「スクープ」にスパークワイヤーで攻撃を仕掛ける。反重力砲を使ったドクター・オクトパスによって、120m(400ft)の高さの空中に持ち上げられて浮かせられたゲストが乗車した取材用車両「スクープ」を地上へ戻そうと助けに入るスパイダーマンにハイドロマンと共に2人同時に襲い掛かるが、自らの電気エネルギーの電撃を撃って攻撃を仕掛けるが、自らが撃った電気エネルギーの電撃が肉体を液状したハイドロマンに当たり爆発を起こしてスパイダーマンに敗れる。その後、ドクター・オクトパス率いるシニスター・シンジケートのメンバーらと共にスパイダーマンに捕らえられ、スパイダーマンのクモ糸でグルグルに巻きつけられてシニスター・シンジケートのメンバーらと共に逮捕された。
本名は、フランシーヌ・フライ(Francine Frye)。エレクトラとも呼ばれる。
2014年発行のアメイジング・スパイダーマンVol. 3の#2から登場。2016年発行のアメイジング・スパイダーマンVol. 4の#17において、スパイダーマンに能力を消されたマックスはジャッカルの協力を得て復活の計画を実行した。しかし、マックスは死んでしまい本来の計画は失敗。彼のかつての恋人であるフランシーヌ・フライが力を受け継ぐこととなった。
以降、二代目エレクトロとして活動しているが、マックスと異なり肉体の分解を避けるために薬を毎日摂取しなければならない。
2014年公開の映画『アメイジング・スパイダーマン2』と、2021年公開の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、マックス・ディロン / エレクトロ(Maxwell "Max" Dillon / Electro)をジェイミー・フォックスが演じ、日本語吹替は中村獅童が担当した。
“アース120703”のマックス・ディロン / エレクトロ。
見窄らしい外見とおどろおどろしい振る舞いが特徴の黒人男性で、元々は“オズコープ社”で電気技師として働く善良で几帳面な庶民だったが、思い込みの激しさと、若干のストーカー気質も匂わせ、そんな第一印象から友達は少なく、職場の上司から残業を押し付けられてしまうほど周囲から蔑ろにされていることから、「周りから認められたい」という強い承認欲求を拗らせている。
しかしある時、オズコープ社の電気システムの遺伝子ラボで異常電流が生じ、点検を押し付けられる。配線のメンテナンスをした際に誤って感電し、その拍子に真下の水槽に転落。その中で発電用に飼育している遺伝子操作された電気ウナギの群れに全身を噛まれた結果、身体が焦げのような殻で覆われて意識不明となる。目が覚めて殻が剥がれると、体色が透き通る青色に変色し、体内の電流や血管が透けて見えるなど、怪物然とした恐ろしい外見と電気を自在に操る特異体質と化してしまった。
当初は自分の身体の変化に戸惑って、周囲に助けを求めたものの、後述の一件をきっかけにして、今までの恨み辛みを晴らすかのごとく凶悪なヴィランに変貌。自ら“エレクトロ”と名乗ってピーター・パーカー/スパイダーマンにも牙を剥くようになる。
マックスは高性能な配電ネットワークの設計と組立をこなせるほど電気技師として高い知識と技能を有している。感電したことによる体質の変化後には電気への免疫が身体に備わり、電流の透視や検出、触れた物からの電気の吸収に加え、直接攻撃、銃弾も止めるバリヤー、自動車を物理的に持ち上げるなどの効果に応用でき、放出量も調整可能な電気を両手から放つことも可能となった。また、“レイブンクロフト刑務所”で受けた人体実験とハリー・オズボーンに押し当てられたスタンガンの効果で肉体を電気エネルギー化させる能力も得たことでの空中浮揚や、電気が通っている配線内の高速移動、口からの電気の放出までできるようになるなど、電気を利用する特殊能力を数多く披露する。
なお、放出する電気エネルギーは、元来の世界であるアース120703では青だったが、“アース616”に転移した際にはニューヨーク郊外の軍事研究施設で吸収した電気エネルギーと同じ黄色に変色している。さらに、“ファブリケーター”から奪い取った“アーク・リアクター”のエネルギーまで得たことで、より強力な電気エネルギーを放出できるようになる。
水を浴びると、電気の力が著しく落ちてしまう。また、吸収して身体に溜め込む電気の量には許容量があり、それを上回ると身体に過負荷をかかって爆死してしまう。
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