アカデミー名誉賞(アカデミーめいよしょう、英: Academy Honorary Award)は、1929年開催の第1回アカデミー賞から創設されたアカデミー賞の表彰である。1950年度の第23回から現在の名称であり、それ以前は特別賞(Special Award)として贈呈されていた。名誉賞は生涯の功労、映画芸術と科学への貢献、アカデミーへの寄与に対して授与される。オスカー名誉賞(Honorary Oscar)とも呼ばれる。
2009年度からはアカデミー賞の授賞式とは別に開催される、ガバナーズ賞において表彰が行われる。毎年6月に映画芸術科学アカデミーの理事会により受賞者が発表され、例年11月にディナー・イベントの形式で執り行われる。
授賞式 | 特別賞 受賞 | 公式 |
---|---|---|
1927/28年 第1回 | チャールズ・チャップリン(『サーカス』の製作) | |
ワーナー・ブラザース(トーキー映画『ジャズ・シンガー』の製作) | ||
1928/29年 第2回 | 該当なし | |
1929/30年 第3回 | 該当なし | |
1930/31年 第4回 | 該当なし | |
1931/32年 第5回 | ウォルト・ディズニー(ミッキーマウスの創作) | |
1932/33年 第6回 | 該当なし | |
1934年 第7回 | ジュブナイル賞:シャーリー・テンプル(『歓呼の嵐』『可愛いマーカちゃん』『ベビイお目見得』『輝く瞳』の出演により) | |
1935年 第8回 | D・W・グリフィス | |
1936年 第9回 | W・ハワード・グリーン、ハル・ロッソン(『沙漠の花園』のカラー撮影) | |
『ザ・マーチ・オブ・タイム (The March of Time) 』(映画館で上映されていたラジオ・ニュース・シリーズ) | ||
1937年 第10回 | エドガー・バーゲン | |
W・ハワード・グリーン(『スタア誕生 』のカラー撮影) | ||
ニューヨーク近代美術館フィルム・ライブラリ | ||
マック・セネット | ||
1938年 第11回 | ハリー・M・ワーナー | |
ウォルト・ディズニー(『白雪姫』の製作) | ||
J・アーサー・ボール | ||
オリヴァー・T・マーシュ、アレン・デイヴィ(『スウィートハーツ』のカラー撮影) | ||
『北海の子』の(特殊撮影と音響効果、11名)ゴードン・ジェニングス、ジャン・ドメラ、デヴェルー・ジェニングス、イルミン・ロバーツ、アート・スミス、ファーショト・エドゥアール (Farciot Edouart) 、ロイヤル・グリッグス、ローレン・L・ライダー、ハリー・D・ミルズ、ルイス・H・メセンコップ、ウォルター・オバーセット | ||
ジュブナイル賞:ディアナ・ダービン(『アヴェ・マリア』『年ごろ』の出演)とミッキー・ルーニー(『初恋合戦』などの“アンディ・ハーディ”シリーズと『少年の町』の出演により) | ||
1939年 第12回 | ダグラス・フェアバンクス | |
映画救済基金 (Motion Picture Relief Fund) :ジーン・ハーショルト、ラルフ・モーガン、ラルフ・ブロック、コンラッド・ネーゲル | ||
ウィリアム・キャメロン・メンジース(『風と共に去りぬ』色彩) | ||
テクニカラー社(カラー撮影:三色法) | ||
ジュブナイル賞:ジュディ・ガーランド(『青春一座』『オズの魔法使』の出演により) | ||
1940年 第13回 | ボブ・ホープ | |
ネイサン・レヴィンソン | ||
1941年 第14回 | 『ファンタジア』のウォルト・ディズニー、ウィリアム・E・ギャリティ、ジョン・N・A・ホーキンス、RCA | |
レオポルド・ストコフスキー(『ファンタジア』の音楽) | ||
レイ・スコット(『Kukan(苦幹)』監督) | ||
英広報庁(ドキュメンタリー『ターゲット・フォー・トゥナイト (Target for Tonight) 』) | ||
1942年 第15回 | シャルル・ボワイエ | |
ノエル・カワード(『軍旗の下に』) | ||
メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(『初恋合戦』などアンディ・ハーディ シリーズ) | ||
1943年 第16回 | ジョージ・パル(人形アニメ、『パペトゥーンズ (Puppetoons) 』) | |
1944年 第17回 | ボブ・ホープ | |
ジュブナイル賞:マーガレット・オブライエン(『幽霊は臆病者』『百万人の音楽』『若草の頃』の出演により) | ||
1945年 第18回 | ウォルター・ウェンジャー | |
短篇映画『The House I Live In』:製作フランク・ロス、製作・監督マーヴィン・ルロイ、脚本アルバート・マルツ、作曲アール・ロビンソン、作詞ルイス・アラン、主演フランク・シナトラ | ||
リパブリック・ピクチャーズ、ダニエル・J・ブルームバーグ、リパブリック・サウンド部 | ||
ジュブナイル賞:ペギー・アン・ガーナー(『愛への旅路』『Junior Miss』『ブルックリン横丁』の出演により) | ||
1946年 第19回 | ローレンス・オリヴィエ(『ヘンリィ五世』の製作、監督、主演) | |
ハロルド・ラッセル(『我等の生涯の最良の年』出演により) | ||
エルンスト・ルビッチ | ||
ジュブナイル賞:クロード・ジャーマン Jr.(『子鹿物語』の出演により) | ||
1947年 第20回 | 特別賞(外国語映画):『靴みがき』( イタリア) | |
『ビルの冒険物語』 | ||
ジェームズ・バスケット(『南部の唄』出演) | ||
ウィリアム・N・セリッグ(プロデューサー)、アルバート・E・スミス(監督)、トーマス・アーマット(技術者)、ジョージ・K・スプア(プロデューサー) | ||
1948年 第21回 | 特別外国語映画賞:『聖バンサン』( フランス) | |
アドルフ・ズーカー(パラマウント映画を創業) | ||
シド・グローマン(チャイニーズ・シアターを建設) | ||
ウォルター・ウェンジャー(『ジャンヌ・ダーク』の製作) | ||
ジーン・ハーショルト (Jean Hersholt) (会長として4期に亙るアカデミーへの貢献) | ||
ジュブナイル賞:イワン・ヤンドル(『山河遥かなり』に出演したチェコスロバキアの子役)(外国人子役で初の受賞。欠席) | ||
1949年 第22回 | 特別外国語映画賞:『自転車泥棒』( イタリア) | |
フレッド・アステア | ||
セシル・B・デミル | ||
ジーン・ハーショルト(映画業界への貢献を讃えて) | ||
ジュブナイル賞:ボビー・ドリスコール(『わが心にかくも愛しき』『The Window』の出演により) |
授賞式 | 名誉賞 受賞 | 公式 |
---|---|---|
1950年 第23回 | 名誉外国語映画賞:『鉄格子の彼方』( フランス イタリア合作) | |
ジョージ・マーフィ(俳優、後に上院議員) | ||
ルイス・B・メイヤー | ||
1951年 第24回 | 名誉外国語映画賞:『羅生門』( 日本) | |
ジーン・ケリー(出演した『巴里のアメリカ人』の6部門受賞と同時に名誉賞を受賞) | ||
1952年 第25回 | 名誉外国語映画賞:『禁じられた遊び』( フランス) | |
ボブ・ホープ | ||
ハロルド・ロイド | ||
ジョセフ・M・シェンク | ||
メリアン・C・クーパー | ||
ジョージ・アルフレッド・ミッチェル(カメラ:ミッチェル撮影機の設計と開発) | ||
1953年 第26回 | ピート・スミス(短編映画シリーズ『ピート・スミス・スペシャリティーズ』) | |
ジョセフ・ブリーン | ||
20世紀フォックス映画(シネマスコープ) | ||
ベル&ハウエル・カンパニー(映画機材の製造企業) | ||
1954年 第27回 | 名誉外国語映画賞:『地獄門』( 日本) | |
グレタ・ガルボ | ||
ダニー・ケイ | ||
ケンプ・R・ナイヴァー | ||
ジュブナイル賞:ジョン・ホワイトリー、ヴィンセント・ウィンター(英国映画『ザ・リトル・キッドナッパーズ (The Little Kidnappers) 』の出演により。英国タイトル『 | ||
ボシュロム・オプティカル・カンパニー(Bausch & Lomb Optical Company)(光学機器メーカー) | ||
1955年 第28回 | 名誉外国語映画賞:『宮本武蔵』( 日本) |
アカデミ ー賞 | ガバナー ズ賞 | 名誉賞 受賞 | 公式 | 脚注 |
---|---|---|---|---|
2009年 第82回 | 第1回 11月14日 | ローレン・バコール | ||
ロジャー・コーマン | ||||
ゴードン・ウィリス | ||||
2010年 第83回 | 第2回 11月13日 | ケヴィン・ブラウンロー | ||
ジャン=リュック・ゴダール(欠席) | ||||
イーライ・ウォラック | ||||
2011年 第84回 | 第3回 11月12日 | ジェームズ・アール・ジョーンズ | ||
ディック・スミス | ||||
2012年 第85回 | 第4回 12月1日 | ハル・ニーダム | ||
D・A・ペネベイカー | ||||
ジョージ・スティーヴンス・Jr | ||||
2013年 第86回 | 第5回 11月16日 | アンジェラ・ランズベリー | ||
スティーヴ・マーティン | ||||
ピエロ・トージ | ||||
2014年 第87回 | 第6回 11月8日 | ジャン=クロード・カリエール | ||
宮崎駿 | ||||
モーリン・オハラ | ||||
2015年 第88回 | 第7回 11月14日 | スパイク・リー | ||
ジーナ・ローランズ | ||||
2016年 第89回 | 第8回 11月12日 | ジャッキー・チェン | ||
アン・V・コーツ | ||||
リン・スタルマスター | ||||
フレデリック・ワイズマン | ||||
2017年 第90回 | 第9回 11月11日 | アニエス・ヴァルダ | ||
チャールズ・バーネット (Charles Burnett) | ||||
ドナルド・サザーランド | ||||
オーウェン・ロイズマン | ||||
2018年 第91回 | 第10回 11月18日 | シシリー・タイソン | ||
ラロ・シフリン | ||||
マーヴィン・レヴィ | ||||
2019年 第92回 | 第11回 10月27日 | デヴィッド・リンチ | ||
ウェス・ステュディ | ||||
リナ・ウェルトミューラー | ||||
2020年 第93回 | 新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、 ガバナーズ賞の授賞式と名誉賞の授与は中止に。 | |||
2021年 第94回 | 第12回 2022年 3月25日 | サミュエル・L・ジャクソン | ||
エレイン・メイ | ||||
リヴ・ウルマン | ||||
2022年 第95回 | 第13回 11月19日 | ユーザン・パルシー | ||
ダイアン・ウォーレン | ||||
ピーター・ウィアー | ||||
2023年 第96回 | 第14回 2024年 1月9日 | アンジェラ・バセット | ||
メル・ブルックス | ||||
キャロル・リトルトン |
現在は独立した部門となっているアカデミー国際長編映画賞であるが、かつて外国語映画の表彰は、1947年度から1949年度にかけては「特別賞」の一つとして、1950年度から1955年度(1953年度は表彰なし)にかけては「名誉賞」の一つとして行われ、1956年度の第29回からノミネート方式の「アカデミー外国語映画賞」という単独の賞になった。そして2019年の名称変更により、第92回から今日の「国際長編映画賞」となった。
アカデミー・ジュブナイル賞(Academy Juvenile Award, 子役賞)は、1934年度(第7回)から1960年度(第33回)までの26年間、18歳未満の12名の子役に贈られた特別賞と名誉賞で、ジュブナイル・オスカー(Juvenile Oscar)とも呼ばれた。
This article uses material from the Wikipedia 日本語 article アカデミー名誉賞, which is released under the Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 license ("CC BY-SA 3.0"); additional terms may apply (view authors). コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 4.0のもとで利用可能です。 Images, videos and audio are available under their respective licenses.
®Wikipedia is a registered trademark of the Wiki Foundation, Inc. Wiki 日本語 (DUHOCTRUNGQUOC.VN) is an independent company and has no affiliation with Wiki Foundation.