『重力の虹』(じゅうりょくのにじ、Gravity's Rainbow)は、トマス・ピンチョンの長編小説。1973年発表。多数のストーリーと(工学・化学・心理学・オカルト・神話・映画・ドラッグなど)百科全書的な知識が織り合わされた長大な作品(原文約35万語、日本語訳で約100万字)。20世紀後半の英語圏文学のなかで、もっとも詳しく研究されている一冊である。
重力の虹 Gravity's Rainbow | ||
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著者 | トマス・ピンチョン | |
訳者 | 越川芳明 佐伯泰樹 植野達郎 幡山秀明(国書刊行会) 佐藤良明(新潮社) | |
発行日 | 1973年 1993年(国書刊行会) 2014年(新潮社) | |
発行元 | Viking Press 国書刊行会 新潮社 | |
ジャンル | ポストモダン文学 | |
国 | アメリカ合衆国 | |
言語 | 英語 | |
形態 | ハードカバー & ペーパーバック | |
前作 | 競売ナンバー49の叫び | |
次作 | スロー・ラーナー | |
コード | ISBN 978-4336030573 ISBN 978-4-336-03058-0(国書刊行会) ISBN 978-4105372125 ISBN 978-4105372132(新潮社) | |
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『重力の虹』の舞台は、第二次世界大戦末期から終戦直後にかけてのヨーロッパである。端役や動物・電球等を含め300名を超える登場人物のうち、中心となるのはアメリカ軍中尉タイローン・スロースロップ。行く先々で女と関係を持つスロースロップには、セックスした後にV2ロケットが落下するという秘密があった。その秘密を知る組織の面々はスロースロップを監視し、様々な仮説を打ち立てる。スロースロップもまた自らとV2の関係を追い求め、ロンドンから大陸へ、連合軍占領地〈ゾーン〉へと遍歴の旅を続ける。
破壊と渾沌と倒錯のエロスに満ちたヨーロッパの荒野を行くタイローン。パラノイアに陥った語り手が紡ぎ出すそこは、西欧近代の知と産業と暴力を象徴的に体現する〈ロケット〉のシステムであった——。
国書刊行会版と新潮社版の2つの日本語訳がある。国書刊行会版は刊行時にBABEL国際翻訳大賞日本翻訳大賞を受賞したが、後に絶版。
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